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資格のニガテ一問一答
JSPO-AT 基礎科目科目模擬試験復習

JSPO-ATの独学|試験だけの申込はできない

「JSPO-AT 独学」で調べている人がいちばん知りたいのは、自分が受けられるのかどうかです。答えは「試験だけを申し込む経路が無い」になります。そのうえで、自分で勉強する時間が制度のどこに置かれているかを見ていきます。

最終更新 2026-10-25

受験資格そのものが「講習の修了」になっている

新カリキュラムの検定試験実施要項は、受験資格として2つの条件をいずれも満たすことを求めています。1つは専門科目講習の受講が完了していることで、実施要項は、「実技確認テストのすべてのカテゴリーに合格した者」という条件もあわせて挙げています。もう1つはJSPOが定める一次救命処置(BLS)の資格に関する条件です。

教材を自分で読んで試験に申し込む、という入口はここにありません。実施要項が示す手続きは、指導者マイページでの申込と受験料の入金、CBTS受験者マイページでの会場予約の3段階で、その前に満たしておくものが上の受験資格です。独学で受けられるかという問いは、この資格では「講習に入れるか」と同じ問いになります。

条件内容
専門科目講習新カリキュラムに対応した講習の受講が完了していること
実技確認テストすべてのカテゴリーに合格していること
BLSATコースで受講した人は申込時点で有効期限内の認定証を持つこと。JSPOの養成講習会で受講した人は、救急対応に関する講習の受講時点で有効な認定証をJSPOに提出し確認済みであること

受験資格は基礎科目・応用科目で分かれていません。実施要項には科目ごとの受験資格は書かれておらず、1つの条件が両科目に共通です。初回は基礎・応用の両方を受けることが求められます。

講習に入るための推薦は、勉強では取れない

養成講習会ルートの入口は推薦です。受講希望者は所定の個人調書を加盟団体等に提出し、加盟団体等が団体調書兼推薦書を作成してJSPOへ提出します。JSPO指導者育成委員会アスレティックトレーナー部会が活動実績等を審査して受講者を内定する流れです。

ここで見られるのは試験の点数ではなく活動実績です。令和8年度の開催要項では、令和8年4月1日現在で満20歳以上であることと、加盟団体等から推薦され受講者選考基準を満たすことが受講条件に挙げられ、募集人数は100名程度とされています。独学の計画を立てる前に、自分が関わっている競技団体や都道府県スポーツ協会に相談する段階があります。

入口はもう1つあります。JSPOが承認した講習・試験免除適応コース(ATコース)を持つ大学・専門学校でアスレティックトレーナーコースを履修する経路です。こちらは推薦ではなく在学が入口になり、現場実習も学校のカリキュラムに含まれます。2つのルートの違いは、別の記事「JSPO-ATになるには」にまとめています。

  • 同一人物が同一年度に複数の団体から推薦を受けた場合、一団体からの推薦のみが審査対象になる
  • 受講内定者が受講を辞退した場合、その推薦団体から追加の内定は行われない
  • 本講習会の受講有効期間内に、他のJSPO公認スポーツ指導者養成講習会を受講することはできない
  • 受講申込時点で他のJSPO公認スポーツ指導者資格の養成講習会が受講有効期間内または未修了の場合、本講習会に申し込めない

開催要項の「11. 講習・試験の免除」は、既存資格やJSPOの免除・適応コースの履修等により講習・試験の一部または全部を免除できるとしたうえで、免除に関する詳細は別に定めるとしています。自分が該当しそうな場合は、推薦を相談する段階でJSPOに確認してください。この記事では、その別の定めの中身は確認できていないため扱っていません。

それでも、制度は自宅学習を前提に組まれている

受験が講習に紐づいているからといって、自分で勉強する部分が小さいわけではありません。開催要項は専門科目を600時間とし、その内訳を「集合講習および自宅学習」としています。自宅学習の進め方について、開催要項は、「各自でテキストを中心に補助教材を用いながら行う。」と記載しています。

一方で集合講習は、1期が計3日、2期が計6日、3期が計3日の合計12日です。実技確認テストが1日加わります。12日間で600時間が埋まる日程ではないので、残りは自分で進める時間になります。つまりこの資格は「独学か講習か」ではなく、講習の枠の中に自宅学習が組み込まれている形です。

期日(令和8年度の受講者の場合)形態
専門科目 1期講習会令和8年11〜12月(計3日)集合またはweb
専門科目 2期講習会令和9年3月(計6日)集合
専門科目 3期講習会令和9年5〜6月(計3日)集合
実技確認テスト令和9年7〜8月(計1日)集合
検定試験検定試験実施要項で案内CBT

集合講習は必ず1期から3期の順で受講しなければなりません。共通科目の受講状況に関わらず専門科目を受講できますが、順番の入れ替えはできません。講習会の内容を録画・録音する行為は、JSPOが認めた場面を除いて禁止されています。

自習の締切は、期と期のあいだの関門で決まる

自宅学習をいつまでにどこまで進めるかは、自分で決めるというより日程に埋め込まれています。1期講習会の終了後、2期講習会に参加する前に知識確認テストを修了しなければならず、修了しなかった場合は2期に参加できません。

もう1つ、2期講習会の受講前にJSPOが定めるBLS講習のいずれかを受講し、有効期間内の認定証を提出する必要があります。これは勉強ではなく手続きですが、期限を過ぎると講習が止まるという点では同じ重さです。1期と2期のあいだ、2期と3期のあいだがそれぞれ数か月空くので、自習の時間はここに置くことになります。

共通科目にも事前学習があり、集合講習会の参加前にすべて完了していなければ集合講習会に参加できません。リファレンスブックによる自宅学習と知識確認テスト(章ごとに正解率60%以上で修了)、ワークブックへの取組や課題提出が課されます。

独学で置き換えられないのは実技確認テスト

検定試験はCBTの筆記なので、知識は自分で詰められます。置き換えられないのは、その前段にある実技確認テストです。3つのカテゴリーをプレーヤー役に対して実演し、2名の検定員が評価します。

評価はカテゴリーごとにA(可)・B(不可)・C(危険な実技・指導が伴うため不可)で行われ、3カテゴリーすべての合格で実技確認テストの合格となります。ここを通らないと検定試験の受験資格が得られないので、実技の準備を筆記と切り離して後回しにすると、筆記の準備が間に合っていても受験できません。

カテゴリー内容制限時間
カテゴリーⅠ救急対応の実技および指導8分間
カテゴリーⅡコンディショニング・リコンディショニングの実技および指導11分間
カテゴリーⅢテーピングの実技8分間

不合格だったカテゴリーだけを再テストします。受験資格を満たす者には受験回数の上限はありません。

検定試験に届いてからは、自分で勉強する期間になる

実技確認テストに合格して検定試験の受験資格を得たあとは、CBTで各科目80問・120分、7割以上の正答で科目合格です。ここから先は講習の日程に縛られず、受験日時も自分で選んで予約します。検定日は春期が5月中旬から6月中旬、秋期が11月中旬から12月中旬です。

不合格だった科目は、次回以降の検定実施時期に受験の権利が有効であれば受け直せます。2回目以降に片方のみを受ける場合の受験料は11,000円です。この段階は、制度の上でもはっきり独学の期間になります。

ただし受験できる期間に上限があります。JSPOの養成講習会で専門科目講習を受けた場合は、原則として受講決定年度の4月1日から起算して5年間で、この期間内に検定試験(基礎・応用両方)の合格まで至らなかった場合は、受講者としての権利と取得した単位(共通科目・専門科目とも)のすべてを喪失すると開催要項に定められています。ATコースで受けた場合は、検定試験の初回受験から起算して4年間に実施される検定試験を受験できると検定試験実施要項にありますが、単位の扱いまではこの要項には書かれていません。

自分で用意することになる費用

独学なら教材費だけ、という形にはなりません。令和8年度の開催要項で公表されている金額のうち、自分で用意する必要があるものを並べます。

  • 養成講習会 受講料 110,000円(共通科目22,000円、専門科目55,000円、専門科目実技確認テスト33,000円)。受講内定時に納入する
  • テキスト代は受講料に含まれず別途必要。専門科目は電子版8,910円/紙版11,000円、共通科目のリファレンスブックは電子版2,640円/紙版3,300円
  • 検定試験 受験料 22,000円(初回は基礎・応用の両方。2回目以降に片方のみは11,000円)
  • 資格の登録料は4年間で23,000〜27,000円。初回登録時のみ初期登録手数料3,300円が別途必要

講習会の開催にかかる経費は原則としてJSPOが負担しますが、受講者の旅費(宿泊費を含む)の補助は行われません。オンライン講習会の参加に必要な機材やデータ通信料も受講者の負担です。納入された受講料は、JSPOの過失等により特別に認められた場合を除いて返金されません。この記事の金額と日程は2026年10月25日時点の公表資料によるもので、年度が変わると変わることがあります。

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