JSPO-ATとは|推薦が要る資格と、費用・試験の中身
JSPO-ATは、スポーツ現場で外傷・障害の予防からリコンディショニング、救急対応までを担う資格です。他の資格といちばん違うのは、勉強を始める前に推薦をもらう必要があることです。
最終更新 2026-10-12
最初の壁は勉強ではなく「推薦」
JSPO-ATの養成講習会は、自分で申し込んで受けられるものではありません。JSPO本体、都道府県スポーツ協会や中央競技団体などの加盟団体等から推薦され、そのうえで審査を通った人だけが受講者になります。
推薦を受けるには、まず自分が関わっている競技団体や都道府県のスポーツ協会に相談することから始まります。活動実績等を審査したうえでJSPOが内定を出す仕組みなので、受験勉強よりも前に、現場での活動歴を積む段階があると考えたほうが実情に近いです。
- 令和8年4月1日現在、満20歳以上であること
- JSPO、JSPO加盟団体(都道府県スポーツ協会、中央競技団体等)またはJSPOが特に認める国内統轄競技団体から推薦されること
- 受講者選考基準を満たすこと
- 受講有効期間内に講習の全日程に参加できること
- 受講内定後にMyJSPO(指導者マイページ)から申し込みができること
募集人数は年間100名程度です。推薦を受けても、審査で内定しなければ受講者にはなりません。この点で、申し込めば受けられる他のトレーナー資格とは性質が違います。
何をする資格か
開催要項は、JSPO-ATの役割を4つに整理しています。スポーツ活動中の外傷・障害の予防、コンディショニング、リコンディショニング、そして医療資格者へ引き継ぐまでの救急対応です。
この「医療資格者へ引き継ぐまで」という線引きが、資格の性格をよく表しています。診断や治療を行う立場ではなく、現場で最初に対応し、必要な相手へつなぐ役割を担います。試験でも、自分で判断してよい範囲とそうでない範囲を問う問題が出ます。
費用
下の表は令和8年度のもので、すべて税込です。受講料は受講内定時にまとめて納めます。テキスト代は受講料に含まれていないので、別に用意する必要があります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 養成講習会 受講料(合計) | 110,000円 |
| └ 共通科目 | 22,000円 |
| └ 専門科目 | 55,000円 |
| └ 専門科目 実技確認テスト | 33,000円 |
| 共通科目 リファレンスブック代 | 電子版 2,640円/紙版 3,300円 |
| 専門科目 テキスト代 | 電子版 8,910円/紙版 11,000円 |
| 検定試験 受験料(基礎+応用) | 22,000円 |
| 資格の登録料(4年間) | 23,000〜27,000円 |
| 初回登録時のみ 初期登録手数料 | 3,300円 |
登録料の幅は、基本登録料をデジタル版(13,000円)にするか印刷送付版(17,000円)にするかで決まり、これに資格別登録料10,000円が加わります。すでに他のJSPO公認スポーツ指導者資格を持っている場合は金額が変わることがあります。納めた受講料は、JSPOの過失等で特別に認められた場合を除いて返金されません。
検定試験の形式
専門科目の検定試験はCBTで、認定されたテストセンターのコンピュータで受けます。基礎科目・応用科目に分かれていて、それぞれ80問・120分です。解答方式は五肢択一式および五肢択二式で、設問によって1つ選ぶ問題と2つ選ぶ問題があります。
検定日は期間で決まっていて、春期が5月中旬から6月中旬、秋期が11月中旬から12月中旬です。この期間内で、受験できる会場の空き状況から自分で日時を選んで予約します。会場予約は科目ごとに必要なので、両方とも予約し忘れないようにしてください。
| 基礎科目 | 応用科目 | |
|---|---|---|
| 問題数 | 80問 | 80問 |
| 試験時間 | 120分 | 120分 |
| 解答方式 | 五肢択一式および五肢択二式 | 五肢択一式および五肢択二式 |
| 受験料 | 11,000円 | 11,000円 |
| 合格基準 | 7割以上の正答 | 7割以上の正答 |
合格の判定
合否は科目ごとに判定されます。基礎科目・応用科目のいずれも7割以上の正答で、その科目が合格です。両方の科目に合格することで、専門科目を修了したことになります。
初回は基礎・応用の両方を受けなければなりません。片方だけ不合格だった場合、2回目以降はその科目だけを11,000円で受け直せます。合否は試験期間が終わった月の翌月末ごろに、CBTSの受験者マイページで表示されます。
合格率は、JSPOの「ATインフォメーション」に置かれている年度別の「専門科目検定試験 結果概要」(PDF)で回ごとに公表されています。新カリキュラムの基礎科目は直近5回が18〜47%、応用科目は26〜38%です(2026年10月4日確認)。開催要項や検定試験実施要項には載っていないため、以前このサイトでは非公表と書いていました。
このサイトで何ができるか
基礎科目の一問一答を240問公開しています。応用科目にも別に問題を用意しているので、どちらの科目からでも始められます。本番と同じ五肢択一式・五肢択二式で作っているので、2つ選ぶ形式に慣れる練習にもなります。
本番の形式で通して解きたい場合は、各科目80問・120分の模擬試験を用意しています。科目ごとの問題数は、下の出題範囲の記事で説明している履修時間の比重にそろえてあります。
Sources
- 公益財団法人日本スポーツ協会「アスレティックトレーナー」
- 同協会「令和8年度日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー養成講習会 開催要項」(PDF)
- 同協会「アスレティックトレーナー専門科目検定試験 2022年カリキュラム対応(新カリキュラム)実施要項」(PDF・最終更新 2024年2月21日)
- 同協会「ATインフォメーション」(専門科目検定試験 結果概要の掲載ページ)
- 同協会「アスレティックトレーナー専門科目検定試験 結果概要(2023年度)」(PDF)
- 同協会「アスレティックトレーナー専門科目検定試験 結果概要(2024年度)」(PDF)
- 同協会「アスレティックトレーナー専門科目検定試験 結果概要(2025年度)」(PDF)