検査・測定と評価全24問・正解と解説つき
JSPO公認アスレティックトレーナー 専門科目 基礎科目・ 公式テキスト第6章・ 分量 10%
評価の目的と意義、形態の評価、関節可動域と関節弛緩性・関節不安定性の評価、筋力・筋パワー・持久力の評価、柔軟性とバランス機能の評価、一般的な体力測定、心理アセスメント。
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- Q01#jab-as-001
関節可動域(ROM)測定の基本軸・移動軸と測定方法について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1肩関節の屈曲・伸展では、基本軸を肩峰を通る床への垂直線とし、前腕は中間位で行う。正解
- 2股関節の屈曲測定では、骨盤の代償を防ぐため反対側の下肢を屈曲させた状態で行う。
- 3膝関節の屈曲は、股関節を屈曲させると大腿直筋の緊張で可動域が小さく記録される。
- 4足関節の背屈・底屈は、腓骨への垂直線を基本軸とし、膝関節を屈曲位にして測定する。正解
- 5肘関節の屈曲・伸展は、上腕骨を基本軸、橈骨を移動軸として前腕背屈位で測定する。
Answer
正解 1:肩関節の屈曲・伸展では、基本軸を肩峰を通る床への垂直線とし、前腕は中間位で行う。 / 4:足関節の背屈・底屈は、腓骨への垂直線を基本軸とし、膝関節を屈曲位にして測定する。
肩関節屈曲・伸展の基本軸は肩峰を通る床への垂直線で、前腕は中間位、体幹が動かないよう固定して測定する。足関節背屈・底屈の基本軸は腓骨への垂直線、移動軸は第5中足骨で、下腿三頭筋の影響を除くため膝関節屈曲位で行う。股関節屈曲では反対側の下肢を伸展させたまま測定し、屈曲させると骨盤が後傾して見かけの可動域が大きくなる。膝関節屈曲は股関節を屈曲させたほうがハムストリングが緩むため可動域は大きく記録され、小さくなるのは股関節伸展位のとき。肘関節屈曲・伸展の測定は前腕を背屈位ではなく回外位で行う。
HINT 「その関節を通る筋が緩む姿勢か、張る姿勢か」で可動域は変わる。多関節筋のどちら側が伸ばされているかを毎回確かめる。
- Q02#jab-as-002
全身関節弛緩性の評価について、誤っているのはどれか。
- 1手関節・肘関節・肩関節・脊柱・股関節・膝関節・足関節の7部位で判定する方法がある。
- 2スコアが高いほど関節可動域が大きく、外傷の発生リスクが高まると報告されている。
- 3女性は男性より高値を示しやすく、年齢が上がるにつれて値は低下する傾向がある。
- 4関節不安定性と同義であり、いずれも特定の靱帯の損傷の有無を示す指標である。正解
- 5左右差を含めて評価し、片側だけ著しく大きい場合は既往の影響を疑う必要がある。
Answer
正解 4:関節不安定性と同義であり、いずれも特定の靱帯の損傷の有無を示す指標である。
関節弛緩性(laxity)は生まれつきの要素を含む「関節の緩さ」の全身的な傾向で、関節不安定性(instability)は靱帯損傷などによって生じる「病的な不安定さ」であり、同義ではない。弛緩性が高いこと自体は損傷を意味しない。7部位で判定する方法、スコアが高いほど外傷リスクが上がる報告、女性で高値・加齢で低下という傾向、左右差からの既往の推定は、いずれも正しい。
HINT laxity(緩さ)と instability(不安定さ)は別物。前者は素質、後者は破綻。
- Q03#jab-as-003
等速性筋力測定について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1測定器のダイナモメータの回転軸を、対象とする関節の運動軸に一致させて設定する。正解
- 2角速度を上げると発揮される最大トルクは大きくなり、遅い角速度ほど小さくなる。
- 3膝関節の屈曲・伸展では、下腿の重量による影響を補正して値を算出する必要がある。正解
- 4同一被検者の左右差は、健側を基準にして患側が何割かという形では表現できない。
- 5得られるのは等尺性収縮の力であり、関節角度を変えながらの筋力は測定できない。
Answer
正解 1:測定器のダイナモメータの回転軸を、対象とする関節の運動軸に一致させて設定する。 / 3:膝関節の屈曲・伸展では、下腿の重量による影響を補正して値を算出する必要がある。
等速性筋力測定ではダイナモメータの回転軸を関節運動軸に一致させることが基本であり、ずれると測定値の信頼性が落ちる。また下腿など測定部位の重量が重力トルクとして加わるため、重力補正を行って算出する。角速度と最大トルクの関係は逆で、角速度が速くなるほど発揮トルクは小さくなる(力-速度関係)。左右差は健側を100とした患側の比(%)で表すのが一般的な評価方法である。等速性収縮は一定の角速度で関節を動かしながら測るもので、等尺性収縮の測定ではない。
HINT 力-速度関係は「速く動かすほど力は出ない」。等速性=角速度を一定にする、等尺性=関節角度を一定にする。
- Q04#jab-as-004
徒手筋力検査(MMT)の段階づけについて、正しいのはどれか。
- 1段階2は、重力の影響を除いた姿勢で可動域全体にわたって動かせる状態を指す。正解
- 2段階3は、重力に打ち勝って動かせるうえ、さらに強い抵抗にも耐えられる状態を指す。
- 3段階1は、筋の収縮が全く認められず、関節も自動では動かない状態を指す。
- 4段階4は、抵抗を加えなければ可動域の一部しか動かせない状態を指す。
- 5段階5は、検査者の最大抵抗に対して可動域の半分程度まで動かせる状態を指す。
Answer
正解 1:段階2は、重力の影響を除いた姿勢で可動域全体にわたって動かせる状態を指す。
段階2(Poor)は重力の影響を除いた(除重力)姿勢で全可動域を動かせる状態。段階3(Fair)は重力に打ち勝って全可動域を動かせるが抵抗には耐えられない状態で、抵抗に耐えられれば段階4以上になる。段階1(Trace)は筋収縮は触知できるが関節運動は起こらない状態で、収縮が全く認められないのは段階0(Zero)。段階4(Good)は中等度の抵抗に耐えて全可動域を動かせる状態。段階5(Normal)は最大抵抗に対して全可動域を保持できる状態である。
HINT 2は「重力を抜けば動く」、3は「重力に勝てる」。この2つの境目が重力そのものだと覚える。
- Q05#jab-as-005
バランス機能の評価について、誤っているのはどれか。2つ選べ。
- 1重心動揺計では、開眼時と閉眼時を比較して視覚への依存の程度を推定できる。
- 2片脚立位保持時間は、簡便でフィールドでも実施できる静的バランスの指標である。
- 3Star Excursion Balance Test は、支持脚の安定性と反対脚のリーチ距離を組み合わせて評価する。
- 4閉眼片脚立位の保持時間は、前庭機能の低下がある場合でも開眼時とほぼ変わらない。正解
- 5動的バランスの評価では、静的バランスの値が保たれていれば実施を省略してよい。正解
Answer
正解 4:閉眼片脚立位の保持時間は、前庭機能の低下がある場合でも開眼時とほぼ変わらない。 / 5:動的バランスの評価では、静的バランスの値が保たれていれば実施を省略してよい。
前庭機能が低下している場合、視覚による補正が使えない閉眼片脚立位では保持時間が著しく短くなるため、開眼時とほぼ変わらないという記述は誤り。また静的バランスと動的バランスは別の能力で、静的が保たれていても着地や方向転換での動的バランスが低下していることはあるため、省略してよいという記述も誤り。重心動揺計での開眼・閉眼の比較(ロンベルグ率)、片脚立位保持時間、Star Excursion Balance Test の説明はいずれも正しい。
HINT 閉眼は「視覚を奪う」操作。視覚で補っていた人ほど閉眼で崩れる。静的と動的は別々に測る。
- Q06#jab-as-006
形態の評価について、正しいのはどれか。
- 1BMIは体重と身長だけから求める指標で、筋量の多い競技者では体脂肪率と乖離しやすい。正解
- 2皮下脂肪厚法は内臓脂肪量を直接測る方法であり、皮下脂肪の量からは推定できない。
- 3周囲長の左右差は測定誤差であり、筋萎縮や浮腫の指標として用いることはできない。
- 4生体電気インピーダンス法は体水分量の影響を受けないため、運動直後でも安定している。
- 5下肢長は膝関節の内側から足関節の内側までを測り、左右差の評価に用いる。
Answer
正解 1:BMIは体重と身長だけから求める指標で、筋量の多い競技者では体脂肪率と乖離しやすい。
BMIは体重を身長の二乗で除した値で、体脂肪と筋のどちらで体重が重いかを区別できないため、筋量の多い競技者では体脂肪率との乖離が生じやすい。皮下脂肪厚法は皮下脂肪の厚さから体脂肪率を推定する方法で、内臓脂肪を直接測るものではない。周囲長の左右差は筋萎縮や浮腫の重要な指標として用いる。生体電気インピーダンス法は体水分量の影響を強く受けるため、発汗後や運動直後の測定は避ける。下肢長は上前腸骨棘から内果までを測るのが一般的で、膝から足関節までではない。
HINT BMIは「重さ」しか見ていない。インピーダンス法は「電気の通りやすさ=水分」を見ている。
- Q07#jab-as-007
フィールドで行う持久力の評価について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 120mシャトルランテストは、折り返し回数から最大酸素摂取量を推定する方法である。正解
- 2Yo-Yo間欠性回復力テストは、疾走の間に回復の時間を挟む競技特性を反映している。正解
- 312分間走では走行距離が短いほど最大酸素摂取量が高いと推定される関係にある。
- 4心拍数から推定する方法では、安静時心拍数が低い者ほど持久力が低いと判定される。
- 5フィールドテストは呼気ガス分析より精度が高いため、実験室での測定は不要である。
Answer
正解 1:20mシャトルランテストは、折り返し回数から最大酸素摂取量を推定する方法である。 / 2:Yo-Yo間欠性回復力テストは、疾走の間に回復の時間を挟む競技特性を反映している。
20mシャトルランテストは漸増する速度に合わせた折り返し回数から最大酸素摂取量を推定する方法で、Yo-Yo間欠性回復力テストは疾走と回復を繰り返す構造により球技などの間欠的な競技特性を反映する。12分間走は走行距離が長いほど最大酸素摂取量が高いと推定され、関係は逆。安静時心拍数が低いことは一般に持久力が高いことを示す。フィールドテストは簡便さと競技特性の反映に利点があるが精度では呼気ガス分析に劣るため、実験室での測定が不要になるわけではない。
HINT フィールドテストの利点は「精度」ではなく「簡便さ」と「競技に似ていること」。
- Q08#jab-as-008
JSPO-ATが行う評価の目的と意義について、誤っているのはどれか。
- 1評価は現状を把握するだけでなく、介入の効果を判定する基準としても用いられる。
- 2同一の指標を継続して測ることで、個人内の変化を時系列で追うことができる。
- 3評価の結果は医師や他のスタッフと共有され、連携のための共通の言語になる。
- 4評価によって得られた数値は、そのまま医学的な診断として競技者に伝えてよい。正解
- 5評価の目的が定まっていないと、測定項目の選択そのものが妥当性を失う。
Answer
正解 4:評価によって得られた数値は、そのまま医学的な診断として競技者に伝えてよい。
診断は医師の業務であり、JSPO-ATが評価で得た数値をもとに医学的な診断を競技者へ伝えることはできない。評価結果は医師へ引き継ぐ情報として扱う。評価が現状把握と介入効果の判定の両方に使われること、同一指標の継続測定で個人内変化を追えること、評価結果がスタッフ間の共通言語になること、目的が定まらないと測定項目の選択が妥当性を失うことは、いずれも正しい。
HINT 「測る」のはATの仕事、「診断する」のは医師の仕事。この線は資格の根幹なので必ず出る。
- Q09#jab-as-009
筋パワーの評価について、正しいのはどれか。
- 1垂直跳びで得た跳躍高だけを比べれば、体重の違いを含めた発揮パワーの大小までも判定できる。
- 2階段駆け上がりテストでは、体重と昇った高さから求めた仕事量を所要時間で割ってパワーを算出する。正解
- 3等速性測定で得られるピークパワーは、最大トルクが現れる最も遅い角速度で観察される。
- 4メディシンボール投げは上肢のパワーを測る種目で、下肢の関与を除いた値になる。
- 5筋パワーの大小は最大挙上重量のみで決まり、動作の速さとは無関係である。
Answer
正解 2:階段駆け上がりテストでは、体重と昇った高さから求めた仕事量を所要時間で割ってパワーを算出する。
階段を駆け上がる方法では、体重と昇った高さから求めた仕事量を所要時間で割ってパワーを算出する。垂直跳びの跳躍高だけでは体重の違いが反映されないため、発揮パワーの大小は判定できない。等速性測定のピークパワーはトルクと角速度の積であり、最大トルクが出る最も遅い角速度ではなく中間の角速度で最大になる。メディシンボール投げは体幹や下肢の伸展を伴うため、上肢の関与だけを切り離した値にはならない。筋パワーは力と速度の積であり、最大挙上重量だけで決まるものではない。
HINT パワーは仕事を時間で割った量。体重も高さも時間も要る。速さを抜いたらパワーではない。
- Q10#jab-as-010
柔軟性の評価について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1トーマステストで反対側の大腿が浮き上がってくるのは、ハムストリングが短縮している所見である。
- 2踵殿距離の測定は腹臥位で行うため、骨盤が前傾しても大腿四頭筋の長さだけを常に反映する。
- 3下肢伸展挙上テストでは、骨盤が後傾していると見かけの可動域が大きめに記録される。正解
- 4柔軟性の測定では反動をつけて最大まで伸ばした位置で値を読み取るのが原則だ。
- 5長座体前屈の得点には、体幹と股関節の柔軟性がまとめて反映されている。正解
Answer
正解 3:下肢伸展挙上テストでは、骨盤が後傾していると見かけの可動域が大きめに記録される。 / 5:長座体前屈の得点には、体幹と股関節の柔軟性がまとめて反映されている。
下肢伸展挙上テストでは骨盤が後傾するとその分だけ下肢が高く上がるため、見かけの可動域が大きめに記録される。長座体前屈は脊柱の前彎と股関節の屈曲がまとめて表れる指標で、単一の筋の柔軟性を示すものではない。トーマステストで反対側の大腿が浮き上がる所見は腸腰筋など股関節屈筋群の短縮を示すもので、ハムストリングの短縮ではない。踵殿距離は腹臥位でも骨盤の前傾という代償が入るため、大腿四頭筋の長さだけを反映するとはいえない。柔軟性の測定は反動をつけず、抵抗を感じる位置までゆっくり動かして読み取る。
HINT トーマスは股関節の前、下肢伸展挙上は後ろ。代償を止めない測定はどれも過大評価になる。
- Q11#jab-as-011
立位姿勢のアライメント評価について、正しいのはどれか。
- 1前額面での評価では、左右の肩の高さがそろっていれば骨盤の傾きや下肢のねじれもないといえる。
- 2脊柱の側彎が疑われる場合は、立位のまま背部を見るだけで、構築性か機能性かを判別できる。
- 3矢状面の重心線は耳垂から肩峰、大転子、膝関節前部、外果の前方を通る。正解
- 4姿勢の評価は静止立位だけで完結し、動作中のアライメントも静止時の状態と一致する。
- 5頭部が前方に出た姿勢は、頸部後面の筋の負担を軽くする姿勢として推奨される。
Answer
正解 3:矢状面の重心線は耳垂から肩峰、大転子、膝関節前部、外果の前方を通る。
矢状面から見た理想的な重心線は、耳垂、肩峰、大転子、膝関節前部、外果のやや前方を通る。前額面では肩の高さに加えて骨盤の高さや下肢の回旋もあわせて見る必要があり、肩の高さがそろっていることは骨盤や下肢がそろっていることを意味しない。脊柱側彎で構築性か機能性かを見分けるには前屈させて肋骨隆起が残るかを確かめる手順が要り、立位の観察だけでは決められない。静止立位と動作中のアライメントは一致しないことが多く、動作の評価は別に行う。頭部が前方に出た姿勢は頸部後面の筋の負担を増やすため、推奨される姿勢ではない。
HINT 重心線は耳から肩、股、膝、くるぶしへと上から下へつながる。静止立位と動作は別に見る。
- Q12#jab-as-012
心理アセスメントについて、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1気分を測る質問紙は一度の実施で個人の特性が確定するため、繰り返しての実施は値を歪める。
- 2質問紙を用いた評価は自己報告に基づくため、回答者がよく見せようとする意図の影響を強く受ける。正解
- 3心理的競技能力を測る検査の得点は、そのまま試合成績の高低に一対一で対応して動く。
- 4心理アセスメントの結果から精神疾患を判断するのは医師が担うべき領域である。正解
- 5心理アセスメントは競技者の不振の原因を単独で特定する手段として使う。
Answer
正解 2:質問紙を用いた評価は自己報告に基づくため、回答者がよく見せようとする意図の影響を強く受ける。 / 4:心理アセスメントの結果から精神疾患を判断するのは医師が担うべき領域である。
質問紙は回答者の自己報告に基づくため、よく見せようとする意図が結果に影響する点をふまえて解釈する。また結果から精神疾患を判断するのは医師が担うべき領域で、JSPO-ATは気づいた点を医師や心理の専門家へつなぐ立場にある。気分を測る質問紙はその時点の状態を捉えるもので、繰り返し実施して変化を追うことに意味があり、一度で特性が確定するわけではない。心理的競技能力の得点は競技成績と一対一で対応して動くものではない。不振の原因は体調や技術や環境も絡むため、心理アセスメント単独で特定する手段としては使えない。
HINT 質問紙は本人がどう答えたかを映す。診断は医師。心理は原因の一部しか映さない。
- Q13#jab-as-013
関節の動揺性を徒手で検査する方法について、正しいのはどれか。
- 1関節動揺性の検査は患側だけで判断できるため、健側と比べておく手順は解釈をかえって複雑にする。
- 2検査のときに関節を勢いよく大きく動かすほど、靱帯の状態をより正確に捉えることができる。
- 3動揺の大きさは角度計の数値だけで表され、手で感じた抵抗の質は参考になる。
- 4検査は関節を最終域まで一気に動かし、痛みが出た角度だけを記録する。
- 5急性期には痛みによる筋の防御が働くため、動揺の程度を小さめに見積もることがある。正解
Answer
正解 5:急性期には痛みによる筋の防御が働くため、動揺の程度を小さめに見積もることがある。
急性期には痛みによって周囲の筋が防御的に収縮するため、実際より動揺が小さく見積もられることがあり、時期を変えて確かめる必要がある。動揺性の検査は健側と比べて左右差をみることが前提で、患側だけでは生まれつきの緩さと損傷による緩さを区別できない。関節を勢いよく大きく動かすと防御的な収縮や疼痛を招いて所見が取れなくなるため、力は段階的に加える。動揺の程度は手で感じる移動量と終末の抵抗の質を含めて評価するもので、角度計の数値だけで表されるものではない。痛みが出た角度だけを記録する方法では、どの方向にどれだけ動くかという動揺の所見が残らない。
HINT 左右を比べる。力は段階的に。急性期に緩くないと感じても、防御で隠れていることがある。
- Q14#jab-as-014
関節可動域の制限因子を見分ける方法について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1関節内に腫脹があるときでも他動可動域は広く保たれ、強く制限を受けるのは自動可動域だけである。
- 2運動の開始直後から生じる強い痛みによる制限は、筋の短縮が原因であると判断できる。
- 3自動可動域だけが他動可動域より小さい場合は、関節よりも筋力の低下や疼痛の関与を考える。正解
- 4終末域で弾性のある抵抗を感じる制限は、軟部組織の伸張性の問題を示す。正解
- 5他動可動域は検査者が動かすため、正常でも自動可動域より小さい値として出る。
Answer
正解 3:自動可動域だけが他動可動域より小さい場合は、関節よりも筋力の低下や疼痛の関与を考える。 / 4:終末域で弾性のある抵抗を感じる制限は、軟部組織の伸張性の問題を示す。
自動可動域だけが他動可動域より小さいときは、関節そのものの問題より筋力の低下や疼痛による運動の抑制を考える。終末域で弾性のある抵抗を感じる場合は、筋や関節包など軟部組織の伸張性が制限因子であることを示す。関節内に腫脹があると他動可動域も制限されるため、制限を受けるのが自動可動域だけということはない。運動の開始直後から強い痛みが出る制限は急性の炎症などを示し、筋の短縮による制限は終末域で現れる。正常では他動可動域が自動可動域と同等かそれより大きく記録される。
HINT 自動だけ狭いのは力か痛み。両方狭いのは関節か軟部組織。終末域の抵抗の質を手で覚える。
- Q15#jab-as-015
敏捷性の評価について、正しいのはどれか。
- 1方向転換を伴うテストでの記録は、直線を走る能力の高さとはまったく別の要素だけによって決まる。
- 2手動の計時は測定者が動きをよく見ながら押すため、電気計時よりも記録の信頼性は高くなる。
- 3あらかじめ順路を決めたテストでも、相手の動きに応じて判断する能力まで評価できる。
- 4敏捷性テストは数秒で終わるため、エネルギーは主に非乳酸性機構による。正解
- 5床面やシューズが試行ごとに変わっても、記録は同じ条件のものとして比較する。
Answer
正解 4:敏捷性テストは数秒で終わるため、エネルギーは主に非乳酸性機構による。
方向転換を伴う敏捷性テストは所要時間が数秒であり、エネルギーは主に非乳酸性機構から供給される。方向転換を伴うテストの記録には直線を走る能力が大きく関与するため、まったく別の要素だけによって決まるわけではない。手動の計時は測定者の反応時間が加わるため、電気計時より信頼性は低い。あらかじめ順路を決めたテストでは相手の動きに応じて判断する能力は測れないので、反応を含む課題を別に用意する。床面やシューズが変われば記録も変わるため、条件をそろえてから比較する。
HINT 数秒の全力は非乳酸性機構が主役。決められた順路のテストは判断の速さを測っていない。
- Q16#jab-as-016
成長期の競技者に対する形態の評価について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1身長の増加が最も大きくなる時期の前後では、骨の成長が筋や腱の伸びを上回り障害が起こりやすい。正解
- 2成長の段階の評価は暦年齢だけで足りるので、同じ学年であれば同じ基準で体格を比較できる。
- 3成長期の体脂肪率は、成人向けの推定式をそのまま用いて正確な値が求められる。
- 4形態の測定は身長の伸びが完全に止まった段階から始めるのが望ましい。
- 5身長と体重は毎回同じ時刻に同じ条件で測り続け、成長の曲線として個人の変化を追う。正解
Answer
正解 1:身長の増加が最も大きくなる時期の前後では、骨の成長が筋や腱の伸びを上回り障害が起こりやすい。 / 5:身長と体重は毎回同じ時刻に同じ条件で測り続け、成長の曲線として個人の変化を追う。
身長の増加が最も大きくなる時期の前後では、骨の成長が筋や腱の伸びを上回ることで牽引による障害が起こりやすい。また身長と体重は毎回同じ時刻に同じ条件で測り続け、成長の曲線として個人の変化を追う。成長の段階には個人差が大きく、暦年齢や学年だけをそろえても体格の比較の基準にはならない。成長期の体脂肪率に成人向けの推定式をそのまま用いると誤差が大きくなる。形態の測定は成長の途中こそ継続して行う意味があり、身長の伸びが止まった段階から始めるものではない。
HINT 伸びる時期は骨が先、筋腱が後。成長は暦年齢ではなく本人の曲線で追う。
- Q17#jab-as-017
検査や測定の信頼性と妥当性について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1信頼性が高い測定であれば、妥当性も同じ程度に高いといえる。
- 2同じ検者が時期を変えて測っても近い値が得られることを、検者内の信頼性という。正解
- 3妥当性は、測りたいものを本当に測れているかを表す。正解
- 4妥当性は、測った値が別の確立した方法で得た値から離れているほど高いといえる。
- 5誤差には検者の技量が関わるため、測るたびに検者を替えていけば技量の差は打ち消される。
Answer
正解 2:同じ検者が時期を変えて測っても近い値が得られることを、検者内の信頼性という。 / 3:妥当性は、測りたいものを本当に測れているかを表す。
同じ検者が時期を変えて測っても近い値が得られることを検者内の信頼性といい、検者が替わっても近い値になることを検者間の信頼性という。妥当性は測りたいものを本当に測れているかを表す別の性質である。「信頼性が高い測定であれば、妥当性も同じ程度に高いといえる」は誤りで、毎回同じ値が出ても的の外れた指標を測っていることはある。「妥当性は、測った値が別の確立した方法で得た値から離れているほど高いといえる」も誤りで、向きが逆である。すでに確立した方法で得た値と近いことが妥当性を支える根拠になる。「誤差には検者の技量が関わるため、測るたびに検者を替えていけば技量の差は打ち消される」も誤りで、検者を替えれば検者間の差がばらつきとして値に加わる。手順をそろえ、できるだけ同じ検者が測るほうがばらつきは小さい。
HINT 信頼性は「毎回同じか」、妥当性は「狙ったものを測れているか」。確立した方法と近いほど妥当性は高い。
- Q18#jab-as-018
痛みの評価について、最も適切なのはどれか。
- 1痛みの強さを数値で答えさせた値は、別の人との比較にもそのまま用いることができる。
- 2より正確に測るため、痛みの強さを表す尺度を毎回いくつも併せて用い、得られた値を平均して記録する。
- 3痛みの強さの数値が下がっていれば、傷んだ組織の回復もその数値のとおりに進んでいるとみなせる。
- 4痛みの強さを尋ねる尺度は一つに定め、毎回同じ尋ね方で用いて同じ人の経過を追う指標とする。正解
- 5安静にしていても続く痛みは、運動のときだけ出る痛みより軽い所見として扱ってよい。
Answer
正解 4:痛みの強さを尋ねる尺度は一つに定め、毎回同じ尋ね方で用いて同じ人の経過を追う指標とする。
痛みの強さを尋ねる尺度は一つに定め、毎回同じ尋ね方で用いることで、同じ人の経過を比べられる指標になる。「痛みの強さを数値で答えさせた値は、別の人との比較にもそのまま用いることができる」は誤りで、数値の感じ方は人によって違うため個人間の比較には向かない。「より正確に測るため、痛みの強さを表す尺度を毎回いくつも併せて用い、得られた値を平均して記録する」も誤りで、性質の違う尺度の値を混ぜて平均しても精度は上がらず、前後の経過を同じ目盛りで比べられなくなる。「痛みの強さの数値が下がっていれば、傷んだ組織の回復もその数値のとおりに進んでいるとみなせる」も誤りで、痛みの訴えの変化と組織の回復の進み方は必ずしも一致しないため、他の所見と合わせて判断する。「安静にしていても続く痛みは、運動のときだけ出る痛みより軽い所見として扱ってよい」も誤りで、安静時にも続く痛みは炎症や重い病態を疑う所見になる。
HINT 尺度は一つに決めて毎回同じ尋ね方で。安静にしていても痛むほうが重い所見。
- Q19#jab-as-019
下肢の長さの左右差の測り方について、最も適切なのはどれか。
- 1測るときは膝を曲げ、股関節を外に開いた姿勢をとらせてから値を読み取る。
- 2骨盤の傾きや股関節の制限が、見かけの長さの差を生むことはまれである。
- 3差を細かく出すため、測る位置を毎回少しずつ変えて多くの値をとり、その中の最大値を採用する。
- 4左右の差が数ミリ出た時点で、それが症状の原因であると決めて対応を組む。
- 5上前腸骨棘から内果までを左右で測り、数ミリにとどまる差は測定の誤差の幅として読む。正解
Answer
正解 5:上前腸骨棘から内果までを左右で測り、数ミリにとどまる差は測定の誤差の幅として読む。
下肢の長さは背臥位で下肢を伸ばし、骨盤の傾きをそろえた状態で上前腸骨棘から内果までを左右で測る。巻尺を用いる方法には数ミリの誤差が入るため、小さい差は誤差の幅として読み、差が大きいときに原因を調べていく。「測るときは膝を曲げ、股関節を外に開いた姿勢をとらせてから値を読み取る」は誤りで、下肢を伸ばして左右で同じ姿勢をとらせないと見かけの差が生じる。「骨盤の傾きや股関節の制限が、見かけの長さの差を生むことはまれである」も誤りで、骨盤の傾きや股関節の内外転の制限は見かけの差を生む主な原因にあたる。「差を細かく出すため、測る位置を毎回少しずつ変えて多くの値をとり、その中の最大値を採用する」も誤りで、測る位置が動けば値も動くため、同じ目印で測る。多くとった値から最大値を選べば差を大きく見せるだけになる。「左右の差が数ミリ出た時点で、それが症状の原因であると決めて対応を組む」も誤りで、誤差の幅に収まる差から原因を決めることはできない。
HINT 上前腸骨棘から内果まで。目印は固定し、小さい差は誤差の幅として読む。
- Q20#jab-as-020
動作の観察による評価について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1片脚でのスクワットでは、膝が内へ入る動きと骨盤の傾きをあわせてみる。正解
- 2観察する動作と見る点をあらかじめ絞っておくと、評価の再現性が上がる。正解
- 3動作の崩れは、その関節の筋力低下が原因と判断する。
- 4見る点は数を多く挙げるほどよく、挙げたすべてを同時に見ることで漏れなく評価できる。
- 5左右差の観察は速さを上げた動作から始め、自体重でゆっくり行う動作は後に回す。
Answer
正解 1:片脚でのスクワットでは、膝が内へ入る動きと骨盤の傾きをあわせてみる。 / 2:観察する動作と見る点をあらかじめ絞っておくと、評価の再現性が上がる。
片脚でのスクワットでは、膝が内へ入る動きだけでなく骨盤や体幹の傾きをあわせてみることで、股関節や体幹の働きまで評価できる。また観察する動作と見る点をあらかじめ絞っておくと、同じ条件で見比べられるため評価の再現性が上がる。「動作の崩れは、その関節の筋力低下が原因と判断する」のは誤りで、崩れの背景には可動域の制限や感覚の低下、動作の習慣もあるため、一つの所見から原因を決めることはできない。「見る点は数を多く挙げるほどよく、挙げたすべてを同時に見ることで漏れなく評価できる」も誤りで、同時に見られる数には限りがあるため、点を増やすほど見落としと判定のばらつきが増える。見る点を絞り、必要なら観察を分けて繰り返す。「左右差の観察は速さを上げた動作から始め、自体重でゆっくり行う動作は後に回す」も誤りで、自体重でゆっくり行う動作から始め、速さや負荷は段階を踏んで上げていく。
HINT 膝だけを見ない。見る点は先に絞る。ゆっくりの動作から段階を踏む。
- Q21#jab-as-021
徒手で行う整形外科的検査の結果の解釈について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1特異度の高い検査は、結果が陰性であったときに、その疾患があると強く言えるようになる。
- 2痛みが出た検査は、間を置かずに何度も繰り返し、反応が強まるかどうかで重症度を読む。
- 3感度の高い検査は、結果が陰性のときにその疾患の可能性を下げるのに役立つ。正解
- 4問診で得た受傷の機序と、複数の検査で得た所見を重ねたうえで解釈する。正解
- 5一つの検査で痛みが出たという反応だけで、傷んだ組織を言い当てられる。
Answer
正解 3:感度の高い検査は、結果が陰性のときにその疾患の可能性を下げるのに役立つ。 / 4:問診で得た受傷の機序と、複数の検査で得た所見を重ねたうえで解釈する。
感度の高い検査は見落としが少ないため、結果が陰性であればその疾患の可能性を下げる手がかりになる。また徒手の検査は一つでは確かさに限りがあるため、問診で得た受傷の機序と複数の検査の所見を重ねて解釈する。「特異度の高い検査は、結果が陰性のときに疾患があると強く言える」は誤りで、特異度の高い検査が意味をもつのは結果が陽性のときである。「痛みが出た検査は、間を置かずに何度も繰り返し、反応が強まるかどうかで重症度を読む」も誤りで、痛みを誘発する検査を繰り返すと反応はそれ自体で強まるため、重症度の目安にはならず症状を強めることになる。確かめたいことがあるときは別の所見を加える。「一つの検査で痛みが出たという反応だけで、傷んだ組織を言い当てられる」も誤りで、痛みは周囲の組織からも出るため、組織を絞るには他の所見が要る。
HINT 感度が高い検査は陰性で除くのに強く、特異度が高い検査は陽性で決めるのに強い。
- Q22#jab-as-022
競技への復帰の判断に用いる機能的なテストについて、最も適切なのはどれか。
- 1左右の比が基準に届いていれば、痛みや不安の訴えが残っていても復帰の可否は決まる。
- 2復帰の可否は検査で得た値だけで決め、競技の種目や担う役割は考えに入れない。
- 3復帰に向けたテストは、痛みが出る強度まで毎回追い込み、そこで得た最大値を記録に残す。
- 4機能的なテストは、動作の質をみるものなので十分に疲労させた条件から先に行う。
- 5片脚で跳ぶテストは絶対値だけでは読まず、患側と健側の比を指標として用いる。正解
Answer
正解 5:片脚で跳ぶテストは絶対値だけでは読まず、患側と健側の比を指標として用いる。
片脚で跳ぶテストなどの機能的なテストでは、体格や競技の違いで絶対値が変わるため、患側の値を健側の値で割った比を指標として用い、左右の差がどこまで縮まったかをみる。「左右の比が基準に届いていれば、痛みや不安の訴えが残っていても復帰の可否は決まる」は誤りで、痛みの残りや再受傷への不安は復帰後の動きに関わる所見として併せて扱う。「復帰の可否は検査で得た値だけで決め、競技の種目や担う役割は考えに入れない」も誤りで、求められる動作は種目や役割によって違う。「復帰に向けたテストは、痛みが出る強度まで毎回追い込み、そこで得た最大値を記録に残す」も誤りで、痛みが出る強度まで毎回追い込めば組織を痛めることになり、得られる値も安定しない。「機能的なテストは、動作の質をみるものなので十分に疲労させた条件から先に行う」も誤りで、まず休んだ条件で動作の質を確かめ、疲労した条件は段階を踏んだ後に確かめる。
HINT 機能的なテストは「健側に対する比」で読む。追い込む条件は段階を踏んだ後。
- Q23#jab-as-023
受傷の経過を聞き取る際の進め方について、最も適切なのはどれか。
- 1いつ、どこで、どのような力がどの方向から加わったかを順に聞き、分かる範囲を確かめていく。正解
- 2記憶があいまいな部分は、起こりやすい機序を検者が示し、その通りだったと本人に確かめさせる。
- 3聞き取った内容は、本人に確かめることなく、その場に居合わせた関係者全員へ共有して補ってもらう。
- 4聞き取った機序から損傷した組織を一つに決め、その後の検査は決めた組織に合う所見を集めるために行う。
- 5現場での聞き取りは、意識や呼吸などの状態を確かめる前に、受傷の経過から詳しく聞き始める。
Answer
正解 1:いつ、どこで、どのような力がどの方向から加わったかを順に聞き、分かる範囲を確かめていく。
聞き取りでは、いつ、どこで、どのような力がどの方向から加わったかを順に確かめ、分かる範囲を積み上げることで、損傷した組織を絞り込む手がかりが得られる。「記憶があいまいな部分は、起こりやすい機序を検者が示し、その通りだったと本人に確かめさせる」は誤りで、検者が答えを示して確かめさせると本人の記憶がその内容に寄せられ、実際の機序が分からなくなる。「聞き取った内容は、本人に確かめることなく、その場に居合わせた関係者全員へ共有して補ってもらう」も誤りで、体の状態にかかる情報は共有する範囲を本人と確かめてから扱う。「聞き取った機序から損傷した組織を一つに決め、その後の検査は決めた組織に合う所見を集めるために行う」も誤りで、先に一つへ決めると合わない所見を見落とすため、候補は複数挙げたまま検査で絞っていく。「現場での聞き取りは、意識や呼吸などの状態を確かめる前に、受傷の経過から詳しく聞き始める」も誤りで、生命に関わる状態の確認が先にくる。
HINT いつ・どこで・どんな力が、の順。検者が先に答えを示さない。命に関わる確認が先。
- Q24#jab-as-024
関節の位置を感じる働きの評価について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1検査のときは視覚を使わせたほうが、位置を感じる働きを正しく測れるとされる。
- 2目を閉じた状態で関節を動かし、同じ角度を再現させて誤差の大きさをみる。正解
- 3得られた誤差の大きさは、左右を比べながら解釈していく。正解
- 4関節の位置を感じる働きは、靱帯の損傷の後も元のままに保たれる。
- 5誤差を小さくするため、同じ角度の再現を休みを入れずに何十回も続けさせ、最後の試行の値を採る。
Answer
正解 2:目を閉じた状態で関節を動かし、同じ角度を再現させて誤差の大きさをみる。 / 3:得られた誤差の大きさは、左右を比べながら解釈していく。
関節の位置を感じる働きは、目を閉じた状態で検者が関節を動かし、本人に同じ角度を再現させて誤差の大きさをみる方法で評価する。得られた誤差は左右を比べ、差の大きさから低下の程度を解釈する。「検査のときは視覚を使わせたほうが、位置を感じる働きを正しく測れるとされる」は誤りで、視覚で補えてしまうため測りたい感覚が隠れる。「関節の位置を感じる働きは、靱帯の損傷の後も元のままに保たれる」も誤りで、靱帯や関節包にある受容器が損傷されるため低下することが知られている。「誤差を小さくするため、同じ角度の再現を休みを入れずに何十回も続けさせ、最後の試行の値を採る」も誤りで、続けるほど疲労や慣れが入って値が動くため、疲労が出ない範囲で数回行い、その平均をとる。
HINT 目を閉じさせるのは視覚で補わせないため。靱帯が切れると感覚も落ちる。
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