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資格のニガテ一問一答
健康運動指導士科目模擬試験復習

運動とこころの健康増進の板書

講義動画で板書した内容を、全文そのまま置いています。動画を見ながら書き写す必要はありません。必要なところだけ読んでください。

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各節の時刻(00:00)を押すと、動画のその場面から再生されます。

第14章「運動とこころの健康増進」

この章は、ストレスのしくみ、運動がこころに与える影響、睡眠と休養、職場のメンタルヘルスを扱います。章ごとの出題数も章ごとの分量も公表された数字がないので、重さの目安は示していません。

00:24この章で数えるもの

数えるのは、この3つ

  • ストレス反応

    3つの面

  • 休養

    2つの側面

  • ストレスチェック

    50人以上・年1回

  • ストレス反応の現れ方:心理面/身体面/行動面の3つ
  • 休養の側面:「休む」(疲労の回復)/「養う」(鋭気を養う)の2つ
  • ストレスチェック:常時50人以上の労働者を使用する事業場に年1回の実施義務(50人未満は努力義務)
  • もうひとつ数えるものとして、職場のメンタルヘルス対策の「4つのケア」がある(④で扱う)

①ストレスのしくみ4節

00:36ストレスのしくみ

刺激がストレッサー、生じた変化がストレス反応

  • ストレッサー=負担をもたらす刺激そのもの
  • ストレス反応=その刺激で生じる心身の変化
  • 結婚・昇進など望ましい出来事もストレッサーになりうる
  • 間違えやすいところ: この章で「3つ」と数えるのはストレス反応の3つの面(心理面・身体面・行動面)。ストレッサーのほうにも「物理的/化学的/心理的・社会的」という3分類があり、混ざりやすい
  • ストレッサー=心身に負担をもたらす刺激そのもの(仕事の要求・人間関係・暑さ寒さ)
  • ストレス反応=その刺激によって生じる心身の変化(イライラ・不眠・血圧の上昇)
  • 間違えやすいところ: 入れ替えた説明(ストレッサーが心身の変化/ストレス反応がその原因となる刺激)は誤り
  • 間違えやすいところ: 「同じ現象を原因の側と結果の側から言い換えたもの」とする説明も誤り。刺激と変化の区別が消える
  • 結婚・昇進のような望ましい出来事も、変化への適応を求める点でストレッサーになりうる
  • 同じストレッサーでも反応の大きさは人によって違う。だから働きかけの余地がある
出典
01:05ストレス反応の3つの面

外から見えるのは、行動の面

  • 心理面=気分の落ち込み・興味の低下/身体面=肩こり・動悸
  • 行動面=飲酒量や喫煙量が増える・作業の誤りが増える
  • 心理面:気分の落ち込み/興味や関心の低下/出来事の受け取り方が変わり、考えが同じところを回り続ける
  • 身体面:肩こり/胃の痛み/動悸/息切れ
  • 行動面:飲酒量や喫煙量が増える/仕事での作業の誤りやひやりとする出来事が増える/遅刻・欠席が増える
  • 間違えやすいところ: 行動面は外から見える変化で、本人より周囲が先に気づくことがある。運動指導の場で気づけるのはここ
出典
01:28受け取り方と対処

反応の大きさは、出来事の側だけでは決まらない

  • 脅威と受け取る度合い+対処できると思える度合いで変わる
  • 対処は2つ。問題焦点型=状況を変える/情動焦点型=感情を調整
  • 変えられるなら問題に、変えられないなら感情に。優劣ではない
  • 同じ出来事でも、脅威と受け取る度合いと、対処できると思える度合いが人によって違うため、反応の大きさも変わる
  • 間違えやすいところ: 出来事の種類だけで決まる/生まれつき決まっていて働きかけの余地がない/重大さと年齢の組み合わせで決まる、はいずれも誤り
  • 問題焦点型コーピング:ストレッサーそのものに働きかけて状況を変える
  • 情動焦点型コーピング:生じた感情のほうを調整する。「考えないようにする」「他者に聞いてもらって気持ちを整理する」はどちらも情動焦点型
  • どちらが優れているのではなく、変えられる状況では問題焦点型、変えられない状況では情動焦点型が有効になる
  • 受け取り方にも対処の手だてにも働きかけの余地がある。運動の習慣は心身の余力を広げる側に働くとされている
出典

ストレッサー→受け取り方→ストレス反応

  • 左:ストレッサー(刺激)=仕事の要求・人間関係・暑さ寒さ・結婚や昇進のような望ましい出来事
  • 中:受け取り方=脅威と受け取る度合い/対処できると思える度合い。ここに働きかけの余地がある
  • 右:ストレス反応(心身の変化)=心理面/身体面/行動面
  • 指導の場で見えるのは右端の行動面。飲酒量・喫煙量・遅刻や欠席の変化
動画でこの図を見る(01:56)

②こころの健康をどう見るか5節

02:09こころの健康をどう見るか

健康関連QOLは、本人の評価で見る

  • 健康関連QOL(生活の質)=身体の機能+心理+社会の側面
  • 中心は本人の主観的な評価。検査値だけ・疾病の有無だけではない
  • 健康関連QOL(生活の質):身体の機能だけでなく、心理的な側面や社会的な側面も含めて本人の生活の状態をとらえる概念
  • 間違えやすいところ: 中心は本人の主観的な評価。検査値が基準の範囲かどうかだけ/疾病の有無だけ/家族や医療者による評価だけ、はいずれも誤り
  • 健康寿命の延伸や運動の効果を評価するときにも用いられる
  • 健康寿命が「日常生活に制限のない期間の平均」という指標であることと発想が重なる
出典
02:30運動とこころ

中心にあるのは「強さ」ではなく、中強度の習慣

  • 中強度の運動の習慣→不安・抑うつの軽減、気分の改善との関連が報告
  • 強いほど効く、ではない。過度な高強度はかえって負担になるとされる
  • 中強度の運動を習慣的に行うことが、不安や抑うつの軽減や気分の改善と関連することが、多くの研究で報告されている
  • 間違えやすいところ: 出典や学会資料では「中等度」と書かれていることが多い。中等度=中強度で、身体活動・運動ガイド2023の語では「中強度」。呼び名が違うだけで、指している強度は同じ
  • 間違えやすいところ: 強ければ効くというものではない。運動が強すぎるとストレスになって睡眠を妨げることが示されている(快眠と生活習慣)。中心にあるのは中強度の習慣
  • 間違えやすいところ: 効果は競技経験のある者に限らない。運動習慣のなかった者でも報告されている
  • 間違えやすいところ: 「運動はこころの健康とは無関係で、身体面にのみ効果がある」は誤り
  • 研究によって結果に幅があるため、出典の書き方も「報告されている」にとどまる。効果が確定したものとしては述べられていない
出典
02:51睡眠と飲酒

助けるのは習慣、妨げるのは直前と過剰

  • 適度な運動の習慣は寝つき・睡眠の質を助ける方向に働くとされる
  • 就寝の直前の激しい運動は控える。日中の運動まで減らすのは逆向き
  • お酒は寝つきはよくするが、睡眠の後半で中途覚醒が増えるとされる
  • ウォーキングなどの適度な運動を習慣にすることは、寝つき・主観的な睡眠の質・睡眠時間を改善する方向に働くとされる
  • 間違えやすいところ: 妨げるのは「就寝の直前」と「過剰な強度」。時間帯と程度の2つで切る
  • 間違えやすいところ: 寝つきが悪いと訴える人に、日中の運動まで減らしてもらうのは逆向き。日中の適度な活動は睡眠を助ける側に働く
  • 年齢や体調に応じて、軽い運動から徐々に強度を上げていく進め方が勧められる
  • アルコールは寝つきを早め、睡眠の前半では深い睡眠を増やす。しかし睡眠後半の質が顕著に悪化し、飲酒量が増えるほど中途覚醒が増える。アセトアルデヒドの交感神経刺激作用で睡眠を妨げるカテコールアミンが増える、と説明されている。就床6時間前の飲酒でも後半の覚醒度が上がるとされる
  • 間違えやすいところ: 「量を増やすほど深くなる」「寝つきを悪くして後半が深くなる」「眠気が朝まで続いて長さと深さがそろう」はいずれも誤り
  • 不安や不眠を解消するための飲酒は避けるべきものとされている。寝つきのための飲酒の習慣を聞き取り、運動の習慣に置き換えていく働きかけが有効になる
出典

睡眠は、前半と後半に分けて見る

  • 適度な運動の習慣:寝つき(前半)=助ける方向/睡眠の後半=助ける方向
  • 就寝の直前の激しい運動:寝つき=覚醒の水準を上げて妨げる/後半=落ち着かない
  • 飲酒:寝つき=よくする/後半=中途覚醒が増えて質を下げる(ここだけ前半と後半で逆になる)
  • 切り方は2つ。時間帯(直前か、日中か)と程度(適度か、過剰か)
動画でこの図を見る(03:23)
03:38休養とリラクセーション

休養は「休む」と「養う」の二階建て

  • 「休む」=疲労を回復し、活力ある状態に戻す
  • 「養う」=明日に向けて鋭気を養う。趣味やスポーツ=積極的休養
  • 疲れてからではなく、あらかじめ時間を確保することが勧められている
  • 漸進的筋弛緩法=力を入れてから一気に緩め、差を感じ取る
  • 健康日本21(厚生労働省)「休養・こころの健康づくり」:休養には2つの側面がある
  • 「休む」:活動によって生じた心身の疲労を回復し、元の活力ある状態に戻す
  • 「養う」:明日に向かって鋭気を養い、身体的・精神的・社会的な健康能力を高める。趣味・スポーツ・地域の活動で時間を積極的に過ごすことがこちら=積極的休養
  • 間違えやすいところ: 片方だけを休養とする説明(疲労の回復だけ/鋭気を養うだけ)はいずれも誤り
  • 間違えやすいところ: 疲れがたまってから確保するもの、ではない。あらかじめ時間を確保して過ごし方を整えることが勧められている
  • 漸進的筋弛緩法:部位ごとに意識して力を入れ、そのあと一気に緩めて、緊張時と緩和時の感覚の差に気づいてもらう
  • 力を入れる強さは最大ではなく6〜7割程度が目安。全身にいちどに力を入れるのではなく部位ごとに行う
  • 間違えやすいところ: 「力を入れる段階を設けない」は、差を感じ取るというこの方法の要点が抜ける
  • 間違えやすいところ: けがや身体的な障害がある場合、重度の肩こり・腰痛、足がつりやすい場合は、力を加える度合いを加減するか、緊張させずに弛緩だけを行う(JEED)
  • 間違えやすいところ: 呼吸を速めて短く吸い続けるのは誤り。過換気(息を吸いすぎる状態)を招くおそれがあり、ゆっくり吐くのを中心に行う
出典

③聴き方とつなぐ線3節

04:19聴き方とつなぐ線

まず聴く。範囲を超えたら、つなぐ

  • 受容(無条件の肯定的関心)/共感的理解/自己一致(ロジャーズの3条件)
  • 自己一致=聴き手が相手にも自分にも真摯であること
  • まず聴かれたと感じてもらう。訂正を優先/早すぎる結論/感情に触れないは逆
  • 範囲を超えると判断したら専門職・医療機関につなぐ
  • 基本姿勢(ロジャーズの3条件):受容=無条件の肯定的関心(善悪や好き嫌いの評価を入れずに聴く)/共感的理解(相手の立場に立って気持ちに共感しながら理解する)/自己一致(聴き手が相手にも自分にも真摯であること)
  • 間違えやすいところ: 自己一致はcongruenceの訳で、真摯さ・純粋性のこと。健康運動実践指導者第5章と同じ定義。「分からないところはそのままにせず確かめる」は自己一致の定義ではなく、面接の技術(確認・明確化)なので混ぜないこと
  • 面接の技術として別に押さえるもの:分からないところはそのままにせず確かめる(確認・明確化)/相手のことばを言いかえて返す/要約して返す。姿勢(3条件)と技術は層が違う
  • ※ロジャーズの3条件はここで扱う範囲。第13章(運動行動変容の理論と実際)は行動をどう変えるかの側
  • 間違えやすいところ: 誤った考えの訂正を最優先する→相手が話しにくくなり、信頼関係が築けない
  • 間違えやすいところ: 話し終える前に結論と具体策を示す→本人が本当に困っていることを取りこぼす
  • 間違えやすいところ: 感情には触れず事実として確認できる情報のみを扱う→行動が変わらない理由の多くが感情や価値観に関わる点を見落とす
  • 正しい助言より先に「聴かれた」と感じてもらう。順序を逆にすると助言が届かない
  • 間違えやすいところ: 自分の役割の範囲を超えると判断した場合は、適切な専門職や医療機関につなぐ。これが最も重要な対応
  • 間違えやすいところ: 原因の掘り下げは専門職が担う領域。指導者が整理してまとめてから紹介しようとすると、その分だけ対応が遅れる
  • 間違えやすいところ: 本人との関係を気にして自分だけで対応を続けるのは、結果として本人の不利益になる
  • 間違えやすいところ: 「運動を続ければ改善する」として強度を上げたプログラムを勧めるのは、負担を増やすだけで根拠もない
出典
05:13禁煙の支援

意志の強さの問題にしない

  • 喫煙はニコチン依存という身体の要素を含む。禁煙外来につなぐ
  • 禁煙後の体重増加は運動指導で支えられる。止める理由にはしない
  • 加熱式たばこも健康増進法の規制の対象。ただし専用喫煙室の基準は紙巻きと違う
  • 喫煙はニコチン依存という身体的な要素を含むため、意志の強さだけの問題として扱わず、禁煙外来などの専門的な支援につなぐことが有効
  • 間違えやすいところ: 「身体的な依存を伴わない生活習慣だから意志の強さだけで禁煙できる」は誤り。失敗体験を重ねさせることになる
  • 間違えやすいところ: 「禁煙後の体重増加の不利益のほうが大きいから禁煙は勧めない」は誤り。禁煙による利益のほうがはるかに大きい
  • 禁煙後の体重増加は、運動指導者が支援できる領域にあたる
  • 間違えやすいところ: 加熱式たばこも健康増進法の規制の対象とされている(第28条2号の「喫煙」はたばこを燃焼させ、または加熱することにより煙を発生させることを指す)。ただし当分の間の経過措置で、加熱式たばこ専用喫煙室では飲食等をしながらの使用が可能とされ、紙巻きの喫煙専用室(専ら喫煙・飲食不可)とは基準が違う。「紙巻きと完全に同じ扱い」も「屋内での使用が制限されない」も、どちらも誤り
出典

持ち場の線。気づく・聴く・つなぐ

  • 運動指導者の側:変化に気づく(行動面)/評価を交えずに聴く/運動・睡眠・休養で支える/専門職や医療機関につなぐ
  • 専門職・医療機関の側:診断する/心理療法を行う/不調の原因を掘り下げる/薬による治療
  • 間違えやすいところ: 線の向こう側に踏み込まない。抱え込まない、見て見ぬふりもしない
  • 禁煙も同じ形。体重増加の支援はこちら側、ニコチン依存への治療は向こう側(禁煙外来)
動画でこの図を見る(05:46)

④職場のメンタルヘルス2節

06:00職場のメンタルヘルス

50人以上に年1回。2028年から50人未満も

  • 常時50人以上の事業場に一年以内ごとに一回
  • 50人未満はいまは努力義務、2028年4月から義務
  • 結果は本人の同意なく事業者に提供されない。不利益な扱いも禁止
  • ストレスチェック制度:労働安全衛生法にもとづき、常時50人以上の労働者を使用する事業場に一年以内ごとに一回、定期に実施する義務(2026年10月時点。50人未満は当分の間の努力義務)
  • 間違えやすいところ: 2025年5月公布の改正労働安全衛生法により、2028年(令和10年)4月1日から50人未満の事業場にも義務化されることが決まっている
  • 目的はメンタルヘルス不調を未然に防ぐこと=一次予防の仕組み
  • 間違えやすいところ: 対象は労働者。管理監督者に限られるわけではない
  • 間違えやすいところ: 「常時10人以上のすべての事業場に年4回」は、規模と頻度の両方が誤り
  • 間違えやすいところ: 検査結果は本人の同意なく事業者に提供されない。結果を理由とする不利益な取り扱いも禁じられている
  • 間違えやすいところ: 検査結果は本人の同意なく事業者に提供されない(労働安全衛生法第66条の10第2項)。法が明文で禁じている不利益な取り扱いは「面接指導の申出をしたことを理由とする」もの(同第3項)。検査結果を理由とする広い禁止はストレスチェック指針による
出典
06:314つのケア

4つは段階ではなく、役割の分担

  • セルフケア(自分で)/ラインによるケア(管理監督者)
  • 事業場内産業保健スタッフ等(産業医・保健師)/事業場外資源(外部機関)
  • 段階ではなく分担。組み合わせて進める。外部の立場は事業場外資源
  • 労働者の心の健康の保持増進のための指針(厚生労働省)が示す4つのケア
  • セルフケア:労働者が自らストレスに気づいて対処する
  • ラインによるケア:管理監督者が職場環境の把握と改善、労働者からの相談への対応を行う
  • 事業場内産業保健スタッフ等によるケア:産業医・保健師などによる
  • 事業場外資源によるケア:外部の専門機関などによる
  • 間違えやすいところ: 4つは継続的かつ計画的に組み合わせて進めるもの。順番に一つずつ進めるという説明は誤り
  • 健康運動指導士が外部の立場で企業の健康づくりに関わる場合は、事業場外資源によるケアを担う一員として、事業場内の産業保健スタッフと連携して進めることになる
出典
07:04覚えて帰る4つ

この章の要点

  • ストレッサー=刺激、ストレス反応=心身の変化。反応は3つの面
  • こころへの効果は中強度の習慣。強いほど効く、ではない
  • 睡眠は直前と過剰を避ける。お酒は後半で崩す。休養は休む+養う
  • 制度は50人・年1回。4つのケアは段階ではなく分担

読んだら、解いて確かめる

聞いて分かったつもりのところは、解くとはっきりします。間違えた問題だけが自動で復習に戻り、2回連続で正解すると外れます。

運動とこころの健康増進を15問で解く

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健康運動指導士の板書(公式テキストの章立て順)。

公式テキストの本文は使っていません。章題とページ数は目次から転記した事実、内容は公的機関の公開資料と教科書水準の一般知識にもとづいています。章ごとの出題数は公表されていません。