本文へスキップ
資格のニガテ一問一答
健康運動指導士科目模擬試験復習

救急処置の板書

講義動画で板書した内容を、全文そのまま置いています。動画を見ながら書き写す必要はありません。必要なところだけ読んでください。

この板書の動画を見る

各節の時刻(00:00)を押すと、動画のその場面から再生されます。

第10章「救急処置」

一次救命処置の順番、胸骨圧迫とAED、気道異物(窒息)、出血・骨折・やけどとRICE処置、運動施設の救急体制を扱います。手順と数字はJRC蘇生ガイドラインと救急蘇生法の指針(市民用)に合わせています。熱中症や捻挫、肉離れといった運動傷害そのものは第7章です。章ごとの出題数も章ごとの分量も公表された数字がないので、重さの目安は示していません。

00:27この章の約束

手順と数字は、現行のガイドラインに合わせています

  • 正本はJRC蘇生ガイドラインと救急蘇生法の指針(市民用)
  • 指導者は診断をしない。判断は「反応がない」「普段どおりの呼吸がない」で組む
  • 2025年版への改訂で、市民が行う一次救命処置の流れは大きく変わっていないとされる。胸骨圧迫の深さ・テンポ・30対2も同じ
  • ここに出てくるのは版をまたいで変わっていない手順と数値。細かい表現は現行版の原文で確かめられる
  • 改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用は、一般財団法人日本救急医療財団が全文PDF(全69ページ)を無償で公開している:https://qqzaidan.jp/wp-content/uploads/2026/09/shishin2025_shimin_teisei_0910.pdf
出典
  • 出典:JRC蘇生ガイドライン2025(日本蘇生協議会監修・医学書院・2026年7月発行)/改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用(日本救急医療財団心肺蘇生法委員会監修)

①救命処置の順番4節

00:52最初の分かれ道

反応が無かったら、まず人を呼ぶ

  • 周囲の安全→声をかける→目を開けない・目的のある動きが無い=反応なし
  • 周囲に人がいれば大声で助けを求め、119番とAEDを人を指して依頼する
  • 呼吸の確認も胸骨圧迫も、順序は応援要請のあと。人がいるのに自分が走ると遅れる
  • 反応の確認は、肩を軽くたたいて声をかけ、目を開けるか・目的のある動きがあるかを見る。迷うときは反応なしとして扱う
  • 周囲に人がいる場面では、119番通報とAEDの手配を、人を指して具体的に依頼する。「誰か呼んでください」では動きにくい
  • 応援要請は呼吸の確認より先。人がいるのに自分がAEDを取りに離れると、胸骨圧迫の開始が遅れる。周囲に誰もいない場面の動き方は、このあとの「ひとりのとき」で扱う
出典
  • 出典:JRC蘇生ガイドライン2025(日本蘇生協議会監修・医学書院・2026年7月発行)/改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用(日本救急医療財団心肺蘇生法委員会監修)

倒れている人を見つけてからの順番

  • 安全確認→声をかける→反応なし→大声で助けを求め、119番とAEDを依頼
  • →呼吸を10秒以内で確認→普段どおりでなければ胸骨圧迫
  • 間違えやすいところ: 普段どおりの呼吸があるなら、胸骨圧迫はせず回復体位にして観察
  • 間違えやすいところ: 回復体位にした後も呼吸を見続ける。普段どおりでなくなったら、ただちに胸骨圧迫
  • 間違えやすいところ: 周囲に人がいなければ、自分で119番通報を行い、近くにAEDがあることがわかっていれば持ってくる(人を指して依頼するのは、人がいる場面の話)
  • この図は手順を整理したもので、指針の公式フローチャート図そのものではない
動画でこの図を見る(01:30)
出典
  • 出典:JRC蘇生ガイドライン2025(日本蘇生協議会監修・医学書院・2026年7月発行)/改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用(日本救急医療財団心肺蘇生法委員会監修)
01:45呼吸の確認

「しゃくりあげるような呼吸」は呼吸ではない

  • 胸と腹の動きを10秒以内で見る。丁寧に時間をかけるのは誤り
  • しゃくりあげるような不規則な呼吸=死戦期呼吸。普段どおりではない
  • 迷ったら心停止とみなして始める。判断がつくまで待たない
  • 呼吸の確認は、胸と腹の動きを10秒以内で見る。10秒を超えて丁寧に確かめるのは誤りで、上限のほうが大事
  • 死戦期呼吸=しゃくりあげるような不規則な呼吸。心停止の直後に見られることが少なくなく、普段どおりの呼吸ではないので心停止として扱う
  • 判断に迷う場合も心停止とみなして、ただちに胸骨圧迫を開始する
出典
  • 出典:JRC蘇生ガイドライン2025(日本蘇生協議会監修・医学書院・2026年7月発行)/改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用(日本救急医療財団心肺蘇生法委員会監修)
02:14ひとりのとき・やめてよいとき

ひとりでも、通報と圧迫は同時にできる

  • 誰もいない→その場で119番。近くにAEDがあるとわかれば自分で取ってくる
  • やめてよい合図は普段どおりの呼吸か目的のある仕草、または救急隊への引き継ぎ
  • 呼吸が戻ってやめたあとも観察を続ける。止まったらただちに再開
  • 救急隊が入口で案内を待っていると分かっても、案内は他の人に頼み、引き継ぐまで圧迫は続ける
  • 交代の目安は1〜2分とされる。要点は「交代に手間取って圧迫を止めないこと」
出典
  • 出典:JRC蘇生ガイドライン2025(日本蘇生協議会監修・医学書院・2026年7月発行)/改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用(日本救急医療財団心肺蘇生法委員会監修)

②胸骨圧迫とAED6節

02:48数字

深さとテンポと、人工呼吸との比

  • 深さ

    約5cm(6cmを超えない)

  • テンポ

    100〜120回/分

  • 圧迫:人工呼吸

    30:2

  • 成人の胸骨圧迫:胸骨の下半分を約5cm(6cmを超えない)/テンポ100〜120回毎分/胸骨圧迫と人工呼吸は30対2
  • 下限だけでなく上限(6cmを超えない・120回を超えない)も示されている。上限側を入れ替えた言い方に注意
  • 間違えやすいところ: 「6cmを超えない」はJRC蘇生ガイドライン側の数値。市民用の指針2025には深さの上限の記載がなく、p.26は「傷病者の胸が約5cm沈み込むように強く、速く、絶え間なく圧迫します。…圧迫のテンポは1分間に100〜120回です」としている
  • 約3cmで毎分60回では足りず、約8cmで毎分140回では過大
  • 小児・乳児は胸の厚さの約3分の1が沈む程度。成人の数値をそのまま当てない(乳児も約3分の1。1歳以上の小児に限った話ではない)
  • 間違えやすいところ: 胸骨圧迫比率(CCF=心停止から蘇生までの時間のうち、胸骨圧迫が行われている時間の割合)をできるだけ大きく、最低でも60%とする(JRC蘇生ガイドライン2025。書籍のため原文は未確認)。市民用の指針2025にはCCFという用語も60%という数字も出てこない。市民向けには「中断を最小限にする」までで、60%は医療者向けガイドラインの数値
出典
  • 出典:JRC蘇生ガイドライン2025(日本蘇生協議会監修・医学書院・2026年7月発行)/改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用(日本救急医療財団心肺蘇生法委員会監修)

胸骨圧迫―置く場所と、押す姿勢

  • 位置:胸の真ん中=胸骨の下半分。手のひらの付け根を置き、もう一方の手を重ねる
  • 姿勢:肘をまっすぐ伸ばし、真上から垂直に体重をかける。腕の力では続かない
  • ×みぞおちのやや下=低すぎて腹部の臓器を痛めるおそれ
  • ×胸骨の上の端に近い位置=高すぎて圧迫が心臓に伝わりにくい
  • ×左の乳首の外側・斜めから押す=真ん中から外れ、胸骨が十分に沈まない
  • ×肘を曲げ、腕の力で押す=力が逃げ、深さが出ないまますぐ疲れる
動画でこの図を見る(03:03)
出典
  • 出典:JRC蘇生ガイドライン2025(日本蘇生協議会監修・医学書院・2026年7月発行)/改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用(日本救急医療財団心肺蘇生法委員会監修)
03:19圧迫の質

押すのと同じくらい、戻すのが大事

  • 圧迫のたびに胸を完全に元の高さまで戻す(ただし手は胸から離さない)
  • 中断は最小限。交代は素早く。手の位置を整えるのに手間取らない
  • 人工呼吸ができない・ためらう→胸骨圧迫だけを続ける。待つのは誤り
  • 圧迫のたびに胸を完全に元の高さまで戻す(リコイル)。ただし手は胸から離さない
  • 胸骨圧迫の中断は最小限にする。交代は素早く行い、手の位置を整えるのに手間取らない。胸骨圧迫比率(CCF)は、深さとテンポの数字のところで扱う
  • 人工呼吸ができない、またはためらいがある場合は、胸骨圧迫だけを続ける。できないことを理由に圧迫もせず救急隊を待つのは誤り
出典
  • 出典:JRC蘇生ガイドライン2025(日本蘇生協議会監修・医学書院・2026年7月発行)/改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用(日本救急医療財団心肺蘇生法委員会監修)
03:50気道確保と人工呼吸

気道をふさいでいるのは、舌の根

  • 頭部後屈あご先挙上法:額を押さえ、あご先を持ち上げる
  • 反応が無いと舌の根が落ち込んでふさぐ。あご先を上げると舌がついてくる
  • 枕で首を前に曲げるのは逆/吹き込みは1回約1秒・2回まで
  • 口対口の感染の危険性は低い。防護具なしで行ってもよいが、可能なら使用を考慮
  • 頭部後屈あご先挙上法:片手で額を押さえ、もう一方の手の指をあご先に当てて持ち上げる
  • 吹き込みは1回約1秒・胸が上がるのが見てわかる量・2回まで。人工呼吸のために胸骨圧迫を10秒以上中断しない
  • 間違えやすいところ: 感染防護具:JRC蘇生ガイドライン2025は、口対口人工呼吸による感染の危険性は低いので個人防護具なしで実施してもよいが、可能であれば個人防護具の使用を考慮する、という立場とされる(書籍のため原文は未確認)。市民用の指針2025 p.30の逐語は「口対口人工呼吸による感染の危険性は低いといわれていますが、手元に人工呼吸用のシートやマスクがある場合は使用します」で、同じ向き
  • 指針2025 p.30:人工呼吸を試みても胸が1回も上がらない状況が続くときは、胸骨圧迫のみの心肺蘇生に切り替える
  • 出血では手袋やビニール袋、人工呼吸では一方向弁付きシートなどの感染防護具。どちらも「あれば使う」で、無いことを理由に手を止めない
出典
  • 出典:JRC蘇生ガイドライン2025(日本蘇生協議会監修・医学書院・2026年7月発行)/改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用(日本救急医療財団心肺蘇生法委員会監修)

「ショック不要」は、心肺蘇生が不要という意味ではない

  • ショックのあとも、ショック不要の判定のあとも、ただちに胸骨圧迫を再開
  • 解析中は傷病者に触れない。触れたまま圧迫を続けるのは誤り
  • 呼吸が戻ってもパッドは剥がさない・電源は入れたまま。パッドは素肌に貼る
  • パッドは右前胸部と左側胸部/貼る間も圧迫は続ける/未就学児は未就学児用モード
  • 電極パッドを貼る位置:右前胸部と左側胸部(JRC蘇生ガイドライン2025)。市民用の指針2025 p.33は位置を文章で書かず、「電極パッドや袋に描かれているイラストに従って」貼ることとし、位置の目安は図19で示している。市民向けには「イラストどおりに貼る」が答え
  • 指針2025 p.34の逐語:「ブラジャーなど下着の上から電極パッドを貼ってはいけません」「電極パッドを貼るべき位置にブラジャーがあって邪魔になるような場合には、ブラジャーをずらして貼り付けるとよいでしょう」「なお、電極パッドを貼り付ける間も胸骨圧迫を続けます」
  • 乳児では、電極パッドに描かれたイラストとは異なるが、胸と背中に貼る(指針2025 p.44)
  • 間違えやすいところ: パッドを貼り付けている間も胸骨圧迫を続ける。中断を最小限にする(この章の柱)
  • 未就学(小学校入学前)の小児に対しては、未就学児用モードに切り替える、または未就学児用パッドを用いる。未就学児用パッドが入っていなかったり、未就学児用モードへの切り替えがなければ、小学生〜大人用パッド・モードを使用する(指針2025 p.35表1・本文)
  • 間違えやすいところ: 小学生〜大人の傷病者に未就学児用パッドを使ってはいけない。指針2025の理由は「流れる電気が不足するので」
  • 間違えやすいところ: 用語は「未就学児用パッド・モード」「小学生〜大人用パッド」。「小児用パッド・小児用モード」「成人用パッド」は旧称(古い表記の製品も残っている)
  • 胸が濡れている→乾いた布で水分を拭き取ってから貼る
  • 貼り薬(湿布や貼付剤)→剥がして薬剤を拭き取ってから貼る。上から貼ると効果が弱まり、やけどのおそれがある
  • 植込み型ペースメーカーや除細動器の出っ張りがある→その出っ張りを避けて貼る
  • 解析中は傷病者に触れない。AEDはおよそ2分おきに自動で解析をやり直す
  • 「ショック不要」は電気ショックの適応がないという意味で、心拍の再開を意味しない。ショック後も、ショック不要の判定後も、ただちに胸骨圧迫を再開する
出典
  • 出典:JRC蘇生ガイドライン2025(日本蘇生協議会監修・医学書院・2026年7月発行)/改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用(日本救急医療財団心肺蘇生法委員会監修)
05:19気道異物(窒息)

のどに詰まったら、背部叩打が先

  • 声が出ない・有効な咳ができない=窒息→助けを呼び、119番を依頼
  • 成人と1歳以上はまず背部叩打→取れなければ腹部突き上げ
  • 乳児に腹部突き上げはしない/反応が無くなればただちに胸骨圧迫
  • 声が出ないか有効な咳ができない=窒息。成人や1歳以上の小児では、まず背部叩打を行う。背部叩打で異物が除去できなかった場合は、腹部突き上げを行う
  • 間違えやすいところ: 順番は「背部叩打が先」。「どちらが先でもよい」「腹部突き上げが先」とする古い整理と取り違えやすい。指針2025 p.40の逐語は「場合には、まず背部叩打を試みます」「背部叩打で異物が除去できなかったときには、次に腹部突き上げを行います」
  • 救助者が1人で、傷病者に反応がある間は、119番通報より異物除去を優先するとされる(指針2025 p.39)
  • 乳児(1歳未満の小児)では、頭部を下げて背部叩打と胸部突き上げを組み合わせて繰り返す。乳児に腹部突き上げは行わない
  • いずれの年齢でも、反応がなくなった場合にはただちに胸骨圧迫CPRを開始する
  • 間違えやすいところ: 異物が見えない場合には、盲目的なフィンガースイープ(指による搔き出し)を行ってはならない
  • 間違えやすいところ: 明らかに妊娠していると思われる女性と高度な肥満者にも、腹部突き上げは行わず背部叩打を行う(指針2025 p.40)。乳児とあわせて3つ
  • 腹部突き上げを実施した場合は腹部の内臓を傷めるおそれがあるため、異物が取れたあとも必ず医師の診察を受けさせる。119番通報の前に取れた場合も同じ(指針2025 p.40)
  • 咳ができているうちは咳を続けさせる。ジムは飲食と水分補給の場なので、この手順も施設の救急体制に入れておく
出典
  • 出典:JRC蘇生ガイドライン2025(日本蘇生協議会監修・医学書院・2026年7月発行)BLS章「気道異物」/改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用(日本救急医療財団心肺蘇生法委員会監修)

③外科的応急処置5節

05:56出血

まず直接圧迫。そして自分を守る

  • 基本は直接圧迫止血法。清潔な布で傷口を強く押さえる。大半はこれで止まる
  • 救助者は手袋やビニール袋を使う。止血と感染防護はセット
  • 止血帯は訓練を受けた人の手段。未訓練なら直接圧迫を続ける
  • 成人の血液量は約4〜5L(体重のおよそ8%)。1L以上失うと生命に危険が及ぶとされる。体が小さい子どもではそれ以下でも危険(日本赤十字社)
  • 基本は直接圧迫止血法。救助者はビニール手袋やビニール袋を使い、感染予防に努める
  • 間違えやすいところ: 止血帯は「直接圧迫で止まらないときの次の手段」ではない。指針2025 p.51の逐語は「適切な直接圧迫止血法でも出血が止まらない場合に包帯などを利用した即席の止血帯で手足の付け根側を縛る方法もありますが、神経などを傷める危険があります。実施するにはトレーニングを受けてください」
  • 指針2025 p.51の逐語:「止血の際に血液に触れて救助者が感染症にかかる危険はわずかですが、念のために、可能であれば救助者はビニール手袋を着用するか、ビニール袋を手袋の代わりに使用するとよいでしょう」
  • 間違えやすいところ: 患部を心臓より高く持ち上げる(挙上)は、出血の手当としては指針にも赤十字にも挙がっていない。圧迫の手を離すきっかけになるので、出血では言わない。挙上は打撲・捻挫(RICE)と骨折の固定後の話
  • 間違えやすいところ: 傷口を流水で長く洗い続ける/心臓より低く下げて固まるのを待つ→どちらも止血にならない
出典
06:28RICE処置と冷却

RICEは安静・冷却・圧迫・挙上

  • Rest安静/Ice冷却/Compression圧迫/Elevation挙上(心臓より高く)
  • 加温・下垂・牽引に入れ替わった形が混ざる。温める・下げるは腫れを強める向き
  • 冷却の目的は代謝と出血を抑えて腫れと痛みを軽くする。効くのは受傷直後
  • RICE:Rest(安静)・Ice(冷却)・Compression(圧迫)・Elevation(挙上=心臓より高くする)
  • 安静を適切な負荷に置き換えたPOLICE、受傷後の経過全体を扱うPEACE&LOVEという整理もある(第7章)。ただしRICEの4要素そのものを答える場面では安静のままで答える
  • 氷を皮膚に直接当て続けると凍傷。布などをはさみ、時間を区切って行う
07:02骨折

変形は戻さない。上下の関節まで固定する

  • 変形していてもそのままの形で固定。整復は医療機関の仕事
  • 固定は骨折部の上下の関節を含めて。副子はその関節をまたぐ長さ
  • 痛みや可動域を確かめるために動かさない
  • 骨の端が皮膚から出ている開放骨折では、出血を止めてきずを覆ってから固定する。外に出ている骨を元に戻そうとしてはいけない(日本赤十字社)
  • 固定後はできれば患部を高くし、末梢の血行を妨げない強さで縛る
出典
  • 出典:改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用(日本救急医療財団心肺蘇生法委員会監修)/日本赤十字社救急法「骨折」
07:34やけど(熱傷)

狭ければ10〜20分冷やす。広ければ冷やし続けない

  • 狭い範囲は流水で10〜20分程度(服の上からでも可)。氷・氷水は使わない
  • 水ぶくれは破らない。下の組織を覆って感染を防いでいる
  • 衣服が張りついている部分は脱がせず、衣服の上から冷やす
  • 広い範囲だけが例外。冷却は避け、できるだけ早く受診。低体温に注意
  • 指針2025 p.54–55の逐語:「やけどはすぐに冷やすことで、さらに悪化するのを防ぎ、治りが早まります。服の上からでもすみやかに水道の流水で、痛みが和らぐまで10〜20分程度冷やしてください。氷や氷水で冷却すると、やけどがかえって悪化することがあります。やけどの範囲が広い場合は、冷却は全身の体温が下がる危険があるので避けて、できるだけ早く医師の診察を受けてください」
  • 間違えやすいところ: 狭い範囲は10〜20分程度。「10分以上」は旧版の数字で、現行版の数字ではない
  • 間違えやすいところ: 氷や氷水で冷却すると、やけどがかえって悪化することがある
  • 間違えやすいところ: 範囲で向きが変わる。狭い=10〜20分程度しっかり冷やす(指針2025)/広い=冷やし続けない・早く受診(指針2025)。範囲の条件を外すと逆の指示になる
  • 広い範囲について日本赤十字社は「熱傷の範囲が広い場合、全体を冷却し続けることは、体温をひどく下げる危険性があるので、10分以上広範囲を冷却することは避けて手当します。特に、子どもや高齢者では低体温に注意します」と、時間を添えた言い方をしている。指針2025は時間を書かず「冷却は避けて、できるだけ早く医師の診察を受ける」とする。狭い範囲の10〜20分と数字だけで取り違えないこと
  • 水疱(水ぶくれ)は傷口を保護する効果があるので破らない。水疱ができている場合は、つぶれないように流水などでそっと冷却する。清潔な布で覆って医療機関へ
  • やけどに貼りついた衣服は無理にはがさない。消毒薬や軟膏は付けない(診察の妨げになる)
出典
  • 出典:改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用(日本救急医療財団心肺蘇生法委員会監修)「Ⅵファーストエイド16やけど」p.54–55/日本赤十字社救急法「熱傷(やけど)」https://www.jrc.or.jp/study/safety/burn/

出血・骨折・やけど―現場でやらないこと

  • 出血:×細いひもで縛る→○清潔な布で直接圧迫+手袋などで感染防護
  • 骨折:×変形を元に戻す→○そのままの形で、上下の関節を含めて固定
  • やけど:×水ぶくれを破る・張りついた衣服を脱がせる→○衣服の上から冷やし、清潔な布で覆う
  • やけどの冷却は範囲で向きが変わる。狭い範囲は流水で10〜20分程度。範囲が広い場合は、冷却は全身の体温が下がる危険があるので避けて、できるだけ早く医師の診察を受ける(改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用「16やけど」p.54–55)
  • 3つとも「現場で手を加えるほど傷を広げる」という同じ向きで覚えられる
動画でこの図を見る(08:18)
出典
  • 出典:この図がまとめている出血・骨折・やけどの各項に同じ(改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用「9出血」p.51・「14捻挫、打ち身(打撲)、骨折」p.53・「16やけど」p.54–55/日本赤十字社救急法「多量の出血」「骨折」「熱傷(やけど)」)

④施設の救急体制1節

08:31施設の救急体制

事故が起きる前に、決めておく

  • 心停止から電気ショックまでの時間が延びるほど救命の可能性は低下するとされる
  • AEDの設置場所と搬送の動線を定める/役割:通報・AED・圧迫・誘導
  • 施錠した棚のAED→設置の意味を失う/医療資格者だけの役割→不在で止まる
  • ショックの回数を増やすほど救命率が高まるわけではない。重要なのは心停止からショックまでの時間の短さ
  • 経過時間によってAEDが電気ショックの判定を打ち切る仕様はない
  • AEDの使用自体は医行為にあたるが、救命の現場に居合わせた一般市民がAEDを用いる場合は、一般的に反復継続性が認められないので医師法第17条違反にはならないと考えられる、とされている。業務上、一定の頻度で応急対応が想定される者には別に4つの条件が示されている。出典:厚生労働省医政局長通知「非医療従事者による自動体外式除細動器(AED)の使用について」(平成16年7月1日医政発第0701001号。平成24年9月21日医政発0921第11号ほかで改正)https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb2986&dataType=1&pageNo=1
  • 間違えやすいところ: 応急手当を行う者の配置と、応急処置のための設備は、運動型健康増進施設の認定基準(健康増進施設認定規程第4条)のほう。指定運動療法施設の指定基準とは分けて覚える。制度の整理そのものは第2章
  • 指定運動療法施設の指定基準は、運動型健康増進施設の認定要件に加えて、①提携業務担当医が運動療法に関する知見を有すること②1回あたりの施設利用料金が1万円以内であること③提携医療機関と随時指導・助言を行う契約関係があること(第2章)
出典
  • 出典:JRC蘇生ガイドライン2025(日本蘇生協議会監修・医学書院・2026年7月発行)/改訂7版救急蘇生法の指針2025市民用(日本救急医療財団心肺蘇生法委員会監修)/健康増進施設認定規程(昭和63年厚生省告示第273号)
09:09覚えて帰る4つ

第10章の要点

  • 反応が無ければ人を呼ぶのが先。迷ったら始め、やめてよい合図まで続ける
  • 胸骨圧迫は約5cm(6cm超えない)・100〜120回/分・30対2。止めない
  • 窒息は背部叩打が先。反応が無くなればただちに胸骨圧迫
  • 出血=直接圧迫+感染防護/骨折=上下の関節まで固定/やけど=水ぶくれを破らない

読んだら、解いて確かめる

聞いて分かったつもりのところは、解くとはっきりします。間違えた問題だけが自動で復習に戻り、2回連続で正解すると外れます。

救急処置を15問で解く

Other subjects

健康運動指導士の板書(公式テキストの章立て順)。

公式テキストの本文は使っていません。章題とページ数は目次から転記した事実、内容は公的機関の公開資料と教科書水準の一般知識にもとづいています。章ごとの出題数は公表されていません。