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資格のニガテ一問一答
健康運動指導士科目模擬試験復習

機能解剖とバイオメカニクスの板書

講義動画で板書した内容を、全文そのまま置いています。動画を見ながら書き写す必要はありません。必要なところだけ読んでください。

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各節の時刻(00:00)を押すと、動画のその場面から再生されます。

第5章「機能解剖とバイオメカニクス」

この章は、てことモーメント、仕事とパワー、骨と関節のつくり、筋の役割、歩行と走行、水中運動までを扱います。章ごとの出題数も章ごとの分量も公表された数字がないので、重さの目安は示していません。

①力学の基礎5節

00:24てこ

並び順で決まる。四肢に多いのは第3のてこ

  • てこの3点=支点(関節)/力点(筋が骨を引く位置)/荷重点(手や足)
  • 支点が真ん中=第1(頭の前後の傾き)/荷重点が真ん中=第2(つま先立ち)
  • 力点が真ん中=第3(四肢に最多)。力で損、速さと範囲で得
  • 支点=関節/力点=筋が骨を引く位置(停止部)/荷重点(作用点)=手や足。荷重のかかる位置
  • 真ん中にあるものが番号を決める。支点が中間=第1/荷重点が中間=第2/力点が中間=第3
  • ヒトの四肢でもっとも多いのは第3のてこ。肘関節での上腕二頭筋による前腕の屈曲が代表例
  • 第3のてこでは、筋が発揮すべき力は荷重より大きくなる。そのかわり末端の運動の速度と可動範囲を大きく稼げる
  • 「第3のてこで、力点が支点の近くにあるため小さな力で大きな重さを動かせる」は、種類は合っているが力学的な特徴が逆
  • 第1のてこの人体の例は頭部の前後傾など限られており、四肢で最も多い形ではない
  • 第2のてこは「荷重点が中間で力の点では有利」という記述自体は妥当だが、足関節の底屈など一部に限られる
出典
  • 出典:てこの3種類と人体での例は、機能解剖学・バイオメカニクスの一般的な教科書レベルの知識(特定の指針・ガイドラインの数値ではない)

てこの3種類。四肢に多いのは第3

  • 支点(関節)・力点(筋が骨を引く位置)・荷重点(手や足)のうち、真ん中にあるものがてこの番号を決める
  • 第1=支点が中間(頭部の前後の傾き)/第2=荷重点が中間(つま先立ち=足関節の底屈)/第3=力点が中間(肘の屈曲・膝の伸展・股関節の屈曲)
  • 四肢にもっとも多いのは第3。力では損をするが、末端の速度と可動範囲で得をする
動画でこの図を見る(00:59)
01:12モーメント

同じ重さでも、遠くで持つほど関節はきつい

  • トルク(力のモーメント)=力×モーメントアーム
  • モーメントアーム=回転中心から、力の作用線までの垂直距離
  • 力だけでも距離だけでも決まらない/可動域の広さは入らない
  • トルク(力のモーメント)=加わる力の大きさ×モーメントアーム
  • モーメントアーム=関節の回転中心から、力の作用線までの垂直距離
  • 「力の大きさだけで決まり、力が加わる位置には影響されない」「回転中心から力の作用点までの距離だけで決まる」は、どちらも片方しか見ておらず誤り
  • 「加わる力の大きさと、関節の可動域の広さの積」も誤り。可動域はトルクの大きさを決める要素ではない
  • 同じ重量のダンベルでも、肘を伸ばして体から遠ざけるほどモーメントアームが長くなり、必要な筋力が大きくなる
  • 指導では、負荷を体に近づけて持つことでモーメントアームを短くできる
01:43仕事とパワー

同じ重さを同じ高さまで上げたら、仕事は同じ

  • 仕事=力×力の向きに動いた距離。動かなければ0
  • パワー(仕事率)=単位時間あたりの仕事。同じ仕事量なら短い時間ほど大きい
  • 常に比例はしない(時間が入る)/高齢者はパワーが転倒予防に効く
  • 仕事=力×その力の向きに動いた距離。等尺性で力を出しても身体が動かなければ力学的な仕事は0
  • パワー(仕事率)=単位時間あたりの仕事。同じ仕事量なら、短い時間で行うほど大きい
  • 「パワーは仕事の総量そのもので、力と距離の積で決まる」は仕事の説明で、時間の要素が落ちている
  • 「仕事は単位時間あたりのパワー」は両者の関係が逆
  • 「仕事とパワーは同じ量を別の単位で表したもので、大きさは常に比例する」も誤り。時間という別の要素が入る
  • 高齢者では、最大筋力よりも素早く力を発揮する能力(パワー)のほうが転倒の予防と結びつきやすい
出典
  • 出典:高齢者で脚のパワーが筋力より機能と強く関連することはBean JF et al.J Am Geriatr Soc 2002
02:14エネルギー変換

筋が使ったエネルギーの多くは、熱になる

  • 筋は化学エネルギー(ATP)を直接、力学的な仕事に変える。熱機関ではない
  • 仕事になる割合は限られ、多くは熱にかわる/効率は様式と速度で変わる
  • 筋はATPの化学エネルギーを、直接、力学的な仕事へ変換する。熱をいったん受け取って動く熱機関ではない
  • 仕事に変換される割合は限られ、残りの多くは熱として放出される。運動によって体温が上がるのはこのため
  • 変換の効率は一定ではなく、収縮の様式や速度によって変わる
  • ウォームアップの生理学的な意味もここにある。また、発生した熱をどう捨てるかが暑熱環境での課題になる

②骨と関節3節

骨は、作り替えられ続けている生きた組織

  • 骨芽細胞=つくる/破骨細胞=こわす。生涯くりかえされる(リモデリング)
  • 力学的な刺激に応じて骨形成が促される→荷重のかかる運動が骨に効く
  • 外側は緻密質、内側は海綿質/骨髄で造血し、カルシウムを貯蔵する
  • 骨芽細胞による骨形成と破骨細胞による骨吸収が、生涯にわたりくりかえされる(リモデリング)
  • 成人でもリモデリングは続く。「成長が止まると代謝をしなくなり、力学的な刺激を受けても構造は変化しない」は誤り
  • 加わる力学的な刺激に応じて骨形成が促される。骨粗鬆症の予防に荷重のかかる運動が有効なのはこのため
  • 骨は外側の緻密質と内側の海綿質からなる。海綿質は軽量さと衝撃吸収に寄与する。「内部はすべて緻密質で密度は均一」は誤り
  • 骨髄での造血とカルシウムの貯蔵も骨の重要な機能。「力学的な支持だけを担う」は誤り
03:10関節の形

関節面の形が、動ける運動面の数を決める

  • 球関節(肩・股)=3つの運動面すべて。屈曲伸展・外転内転・回旋
  • 蝶番関節(肘の腕尺関節・指の関節)=原則1つの運動面・屈曲伸展だけ
  • 車軸関節=回旋だけ/鞍関節(親指のつけ根)=2つの運動面
  • 球関節(肩関節・股関節)=骨頭が受け皿にはまる形。3つの運動面すべてで動く(屈曲伸展・外転内転・回旋)
  • 蝶番関節(肘の腕尺関節・指節間関節)=原則として1つの運動面での屈曲伸展に限られる
  • 車軸関節(上橈尺関節)=回旋という1方向の運動を担う/鞍関節(母指の手根中手関節)=2つの運動面で動く
  • 図に出していない2つ:楕円(顆状)関節(橈骨手根関節・中手指節関節)=鞍関節と同じく2つの運動面/平面関節(椎間関節・肩鎖関節)=関節面どうしのすべり運動
  • 「球関節は原則として1つの運動面、蝶番関節は3つの運動面すべて」は両者が入れ替わっている
  • 「車軸関節は3つの運動面すべてで動き、鞍関節は動かない」も誤り。「蝶番関節と車軸関節がいずれも3つの運動面すべてで動く」も誤り
  • 自由度が大きい関節ほど安定性は筋と靱帯に頼る。肩関節を傷めやすいのはこのため。指導では脱臼や障害のリスクにも配慮する
出典

関節の形と、動ける運動面の数

  • 運動面は3つ。矢状面(屈曲・伸展)/前額面(外転・内転)/水平面(回旋)
  • 球関節=3つすべて(肩関節・股関節)/鞍関節=2つ(母指の手根中手関節)/蝶番関節=1つ・屈曲伸展(肘の腕尺関節・指節間関節)/車軸関節=1つ・回旋(上橈尺関節)
  • 間違えやすいところ: 運動面の割り当ては基本肢位(解剖学的立位)を基準にした一般的な整理。回旋は長軸まわりなので、肢位が変われば起きる面も変わる(例:肘90°屈曲位での前腕の回内外は前額面で起こる)。母指は手掌面を基準に定義されるため、屈曲伸展・外転内転の面が他の指と約90°ずれている
  • 自由度が大きいほど、安定性は周囲の筋と靱帯に頼ることになる
動画でこの図を見る(03:43)
出典

③筋のはたらき4節

03:57二関節筋

となりの関節の角度で、出せる力が変わる

  • 単関節筋=1つの関節だけをまたぐ/二関節筋=2つの関節をまたぐ
  • 二関節筋は一方の関節の角度で、もう一方で出せる張力が変わる
  • 関節ごとに逆向きの運動を起こすこともある(大腿直筋=股の屈曲+膝の伸展)
  • 単関節筋=1つの関節だけをまたぐ。ほかの関節の角度には影響されない/二関節筋=2つの関節をまたいで走行する
  • 間違えやすいところ: 単関節筋でも、またいでいるその関節の角度によって発揮できる張力は変わる(長さ−張力関係とモーメントアームの変化。膝伸展トルクが膝の角度で山なりに変わるのがこれ)。「肢位にかかわらず一定の張力」ではない
  • 二関節筋では、一方の関節の肢位が変わると筋全体の長さが変わり、もう一方の関節で発揮できる張力も変わる
  • 「2つの関節をまたぐが、それぞれの関節の肢位は互いに影響し合わない」は、二関節筋の最大の特徴を否定していて誤り
  • 「どちらの関節でも常に同じ向きの運動だけを起こす」も誤り。大腿直筋は股関節の屈曲と膝関節の伸展を担う
  • ハムストリングスのストレッチングで股関節と膝関節の角度を組み合わせるのは、この性質を利用している
出典
  • 出典:長さ−張力関係はGordon,Huxley&Julian,J Physiol 1966;184:170-192/角度−トルク関係は機能解剖学の標準事項
04:28股関節

屈曲と伸展。向きを入れ替えた言い方が混ざる

  • 股関節の屈曲=腸腰筋(腸骨筋+大腰筋)/伸展=大殿筋・ハムストリングス
  • 外転=中殿筋/内転=内転筋群
  • 大腿四頭筋は膝の伸展の筋。股関節に関わるのは大腿直筋だけ
  • 股関節の屈曲=腸腰筋(腸骨筋と大腰筋からなる)/伸展=大殿筋とハムストリングス
  • 股関節の外転=中殿筋/内転=内転筋群
  • 「屈曲では大殿筋が、伸展では腸腰筋が主働筋として働く」は両者が入れ替わっている
  • 「外転では大腿四頭筋が、内転では中殿筋が主働筋として働く」も入れ替わりを含む。大腿四頭筋は膝関節の伸展を担う筋
  • 「股関節の屈曲と伸展は、いずれも大腿四頭筋が単独で担う」も誤り。大腿四頭筋のうち股関節の屈曲に関わるのは大腿直筋のみで、伸展には関与しない
  • 腸腰筋は加齢で弱りやすく、つまずきの原因になる。歩幅の低下と結びつけて指導する
04:57肩の腱板

大きく振り回す筋ではなく、関節を収めながら回す筋

  • 回旋筋腱板(ローテーターカフ)=棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つ
  • 役割は上腕骨頭を関節窩に引きつけて肩を安定させること
  • 回旋筋腱板(ローテーターカフ)=棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つ
  • 役割は上腕骨頭を関節窩に引きつけて肩関節を安定させること。可動域が大きく不安定な肩関節では、この深層の安定化が重要になる
  • 4筋の作用:棘上筋=外転の初期(0〜15°)/棘下筋・小円筋=外旋/肩甲下筋=内旋。「ローテーター(回旋)カフ」という名のとおり、肩の主たる回旋筋そのもの
  • 三角筋・大胸筋・広背筋・僧帽筋はいずれも表層の大きな筋で、腱板には含まれない
  • 大円筋・菱形筋・前鋸筋も腱板の構成筋ではない。菱形筋と前鋸筋は肩甲骨を動かす筋
  • 上腕二頭筋・烏口腕筋も腱板には含まれない
  • 腱板は小さくても、傷めると肩の動きへの影響が大きい
出典
05:22体幹の深層

手足が動く前に、胴を固めている

  • 腹横筋・多裂筋などの深層筋=四肢の動作に先立って働く(先行的な収縮)
  • はたらきは腹腔内圧を高めて脊柱を安定させること(呼吸にも関わる)
  • 腹横筋・多裂筋などの体幹深層の筋群は、四肢の動作に先立って働き(先行的な収縮)、腹腔内圧を高めて脊柱を安定させる
  • 「四肢の動作が終わったあとに働き、脊柱を大きく屈曲させる」は順序が逆
  • 「脊柱を大きく回旋させることを主な役割とし、安定化には関与しない」は誤り。大きな運動を生むのは表層の筋
  • 「呼吸にのみ関与し、姿勢の保持や脊柱の安定には関与しない」も誤り。腹横筋や横隔膜は呼吸と体幹の安定の両方に関わる
  • 腰痛の予防や改善を目的とした運動でこれらの筋が重視されるのは、この安定化の役割による

④歩く・走る5節

05:48地面反力

地面を押した力が、そのまま押し返ってくる

  • 地面反力=身体が地面を押す力と、大きさが等しく向きが反対(作用・反作用)
  • 沈み込んでも作用と反作用は必ず同じ大きさ。材質は受け方だけ
  • 動作の速さで変わる。走行の着地は体重の約2〜3倍。緩和=ピークを低く
  • 地面反力=身体が地面を押す力と、大きさが等しく向きが反対の力(作用・反作用の法則)。身体はこの力によって加速・減速する
  • 沈み込みの有無にかかわらず、作用と反作用は必ず同じ大きさ。「地面に沈み込む分だけ、身体が地面を押す力よりつねに小さくなる」は誤り
  • 「身体の重さだけで決まり、動作の速さによっては変化しない」も誤り。歩行で体重の約1.0〜1.5倍、走行では約2〜3倍に達する(速度による)
  • 「地面の材質と硬さにより決まり、身体側の動作とは無関係」も誤り。材質や硬さは衝撃の受け方に影響するが、力そのものは身体の動作によって生じる
  • 着地衝撃の緩和とは、地面反力のピークを低く、なだらかにすること。膝と足関節の使い方が効く
出典
06:24数で比べる

同じ体でも、着地で受ける力はこれだけ違う

  • 静かに立つ

    約1.0倍(体重)

  • 歩行の着地

    1.0〜1.5倍(体重)

  • 走行の着地

    約2〜3倍(体重)

  • 立位では、床から受ける力は体重とほぼ等しい(約1.0倍)
  • 歩行(1.0〜3.0m/s)での地面反力の鉛直方向のピークは体重の約1.0〜1.5倍、走行(1.5〜6.0m/s)では約2.0〜2.9倍。速度が上がるほど大きくなる
  • 倍率は速度で変わるので、幅のある値として押さえる。固定の数値ではない
出典
06:39歩行と走行

分かれ目は速さではなく、接地のしかた

  • 歩行=両脚支持期がある。どの瞬間も必ずどちらかの脚が接地している
  • 走行=滞空期が現れる。分かれ目は速さではなく接地のしかた
  • 歩行=両脚支持期がある。一方の脚が接地している間にもう一方も接地する時期があり、どの瞬間も必ずどちらかの脚が地面に接している
  • 走行=両脚支持期が消え、両脚とも地面から離れる滞空期が現れる
  • 「走行には両脚が同時に接地する時期があるが、歩行では滞空期がある」は両者が入れ替わっている
  • 「いずれも、つねにどちらか一方の脚だけが接地している」は、歩行の両脚支持期と走行の滞空期の双方を否定していて誤り
  • 「いずれも両脚が同時に接地する時期をもつ」は走行の特徴を取り違えている
  • 歩行から走行に変わる境目は、速さではなく接地の仕方で定義される。この違いにより走行では着地時の地面反力が大きくなる

歩行は重なり、走行は途切れる

  • 歩行:右脚と左脚の接地が重なる時間=両脚支持期。1周期に2回ある。どの瞬間も必ずどちらかが接地している
  • 走行:重なりが消え、どちらも接地していない時間=滞空期が現れる。着地は片脚で受けるので地面反力が大きくなる
  • 加齢では歩幅が狭くなり、両脚支持期の割合が長くなる。歩行速度の低下の主因は歩幅の減少
動画でこの図を見る(07:01)
07:15加齢の変化

歩幅から狭くなる。だから歩幅を見る

  • 加齢では歩幅が狭くなり、両脚支持期の割合が長くなる
  • 速度低下の主因は歩幅の減少/底屈の蹴り出しも弱まる
  • 歩幅は転倒リスクの手がかり。診断はしない、急な変化は医療へ
  • 加齢にともなう歩行では、歩幅が狭くなり、安定を確保するために両脚支持期の割合が長くなる
  • 歩行速度の低下の主因は歩幅の減少。「歩行速度は保たれるが、歩行率(ピッチ)だけが著しく低下する」は誤り
  • 「歩幅が広くなり、両脚支持期の割合が短くなる」は変化の方向が逆
  • 「足関節の底屈による蹴り出しが強まり、股関節の動きが小さくなる」も誤り。加齢では蹴り出しの力が弱まり、その分を股関節の屈曲で補う方向へ変化する
  • 歩幅の狭さは転倒リスクの手がかりになる。2ステップテストが歩幅を測るのもこのため
  • 指導者は診断をしない。痛み・しびれ・急な歩き方の変化があれば、医療機関の受診につなぐ
出典

⑤水中の力学2節

07:50浮力と水圧

関節にはやさしく、心臓には負荷がかかる

  • 浮力で関節にかかる荷重が減る→変形性関節症でも動きやすい
  • 水圧が脚を圧迫し、下肢からの静脈還流が増える→心臓への前負荷が高まる
  • 水の熱伝導率は空気よりはるかに高い→体熱は奪われやすい。水温の管理が要る
  • 浮力によって身体が支えられ、関節にかかる荷重が減る。肥満者や変形性関節症のある者でも運動しやすい
  • 水圧が下肢を圧迫することで静脈還流が増え、心臓への前負荷が高まる。心疾患のある方は、主治医に相談のうえで。指導者が可否を判断しない
  • 「浮力により関節への荷重が増え、水圧により下肢から心臓へ戻る静脈還流はかえって減る」は、浮力と水圧の働きのいずれも逆
  • 水の熱伝導率は空気よりはるかに高く、体熱は奪われやすい。「空気より低いため、長時間の入水でも体熱は奪われにくい」は誤り
  • 「水中では動作に対する抵抗が生じないため、速度を上げても負荷は変わらない」も誤り
出典
  • 出典:水の熱伝導率は空気の約20倍超(水0.676/空気0.031 W/m·K)/頸部までの浸水で中心血液量と心拍出量が増えることはArborelius M et al.Aerosp Med 1972
08:26抵抗

道具がなくても、速さと面積で強度を変えられる

  • 水の抵抗は動作の速度が増すほど、受ける面積が大きいほど大きい
  • 負荷を上げるなら速く動く/手のひらを進行方向に向ける/用具で面積を広げる
  • 水深が浅いほど浮力は小さく、荷重は増える/水温は抵抗を決めない
  • 水の抵抗は、動作の速度が増すほど、また水を受ける面積が大きいほど大きくなる
  • 負荷を高めるなら、速く動く/手のひらを進行方向に向ける/用具で面積を広げる。用具を使わずに強度を変えられる点が水中運動の利点
  • 「動作の速度を下げて水を受ける時間を長くすることで、身体が受ける抵抗を大きくする」は関係が逆
  • 「水深を浅くすることで浮力を大きくし、身体が受ける抵抗を増やす」は誤り。水深が浅くなるほど浮力は小さくなり、関節への荷重は増える
  • 「水温を上げて水の粘性を高めることで抵抗を大きくする」も誤り。水温が上がると水の粘性はむしろ下がる(20℃で1.002、30℃で0.798 mPa·s)。水温は抵抗ではなく、体温調節の面から管理する条件
  • 間違えやすいところ: 抵抗は速度のおよそ2乗に比例する。少し速くするだけで負荷が跳ね上がるので、強度の調整は速度がいちばん効く
09:00覚えて帰る4つ

この章の要点

  • てこは真ん中にあるもので決まる。四肢の第3は力で損・速さで得
  • 効くのは距離:トルク=力×モーメントアーム(作用線までの垂直距離)
  • 球=3面/鞍=2面/蝶番=屈伸/車軸=回旋。骨はつくり替えられ続ける
  • 歩行=両脚支持期/走行=滞空期。水中は浮力で荷重↓・水圧で還流↑

読んだら、解いて確かめる

聞いて分かったつもりのところは、解くとはっきりします。間違えた問題だけが自動で復習に戻り、2回連続で正解すると外れます。

機能解剖とバイオメカニクスを16問で解く

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