JSPO-AT応用科目の難易度|合格率26〜38%
応用科目の難易度を、JSPOが公表している合格率と試験の数字から整理します。他の資格と比べるのではなく、応用科目を単体で見たときにどこが重いのかを順に見ていきます。
最終更新 2026-10-16
合格率はJSPOが公表している
JSPOの「ATインフォメーション」のページに、年度別の「アスレティックトレーナー専門科目検定試験 結果概要」がPDFで置かれています。新カリキュラム検定試験については、基礎科目・応用科目・全体に分けて受験者数・合格者数・合格率が載っています。
新カリキュラムの検定試験は2023年度秋期に始まり、2025年度秋期までの5回分が公表されています。応用科目の合格率は26%から38%で、基礎科目の18%から47%より振れ幅が小さいです。
| 回 | 応用科目 | 基礎科目 | 全体 |
|---|---|---|---|
| 2023年度 秋期 | 26%(70名中18名) | 47%(70名中33名) | 23%(70名中16名) |
| 2024年度 春期 | 27%(66名中18名) | 20%(51名中10名) | 25%(68名中17名) |
| 2024年度 秋期 | 38%(117名中44名) | 37%(109名中40名) | 23%(119名中27名) |
| 2025年度 春期 | 26%(100名中26名) | 18%(107名中19名) | 18%(118名中21名) |
| 2025年度 秋期 | 33%(159名中53名) | 21%(169名中35名) | 20%(180名中36名) |
「全体」の集計方法は結果概要に説明が書かれていないため、公表値をそのまま載せています。回ごとに基礎科目と応用科目で受験者数が違うことからも、3つの欄は単純には足し引きできません。
応用科目は5回すべてで全体を上回っている
公表されている5回すべてで、応用科目の合格率は「全体」の数字を上回っています。応用科目に受かること自体より、基礎科目と応用科目の両方をそろえることのほうが通りにくい、という読み方になります。
初回は両科目が必須なので、最初の挑戦では2つを同じ試験期間で仕上げることになります。応用科目だけを見て難易度を測ると、実際に必要な準備量を見誤ります。
試験そのものの数字
応用科目はCBTで80問・120分です。120分を80問で割ると1問あたり90秒、合格基準の7割は80問中56問です。落とせるのは24問までになります。
解答方式は五肢択一式および五肢択二式です。2つ選ぶ問題は5つの選択肢から2つを選ぶので、組み合わせは10通りあります。どちらの方式が何問出るかは公表されていません。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 問題数 | 80問 |
| 試験時間 | 120分 |
| 1問あたりに使える時間 | 約90秒 |
| 合格に必要な正答数(7割) | 56問 |
| 落とせる問題数 | 24問 |
五肢択二式で片方だけ合っていた場合に部分点が入るかは、検定試験実施要項に記載が見つかりませんでした。確認できていないので、2つとも合わせるつもりで準備するのが安全です。
筆記の前に実技確認テストがある
応用科目のCBTを受ける前に、実技確認テストの3カテゴリーすべてに合格している必要があります。カテゴリーは救急対応(8分)、コンディショニングとリコンディショニング(11分)、予防としてのテーピング(8分)で、いずれも応用科目の範囲です。
評価は2名の検定員がA(可)・B(不可)・C(危険な実技・指導が伴うため不可)の3段階で行います。2名ともBなら当日の再テストが受けられますが、1名でもCが付いた場合は当日の再テストができず、別日の再受験になります。受験資格を満たす者には受験回数の上限はありません。
旧カリキュラムでは、応用科目に近い領域が「実技試験」として検定試験の一部に置かれていました。新カリキュラムではこれが実技確認テストとして検定試験の前段に移り、受験資格の条件になっています。
落としたときの費用と、期間の制約
応用科目だけを落とした場合、次回以降に受験の権利が有効であれば、応用科目だけを11,000円で受け直せます。検定日は春期(5月中旬〜6月中旬)と秋期(11月中旬〜12月中旬)の年2回なので、受け直す機会自体はあります。
ただし受験できる期間には上限があります。JSPOの養成講習会で専門科目講習を受けた場合は受講決定年度の4月1日から5年間、AT コースで受けた場合は検定試験の初回受験から4年間です。期間内に両科目の合格まで至らないと、取得した単位のすべてを失います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 応用科目のみの再受験料 | 11,000円 |
| 検定の回数 | 年2回(春期・秋期) |
| 受験可能期間(JSPO養成講習会) | 受講決定年度の4月1日から5年間 |
| 受験可能期間(ATコース) | 検定試験の初回受験から4年間 |
一度納めた受験料は、欠席などいかなる理由でも返金されません。予約した日に受けなければ自動的に欠席扱いとなり、不合格として処理されます。
まとめ:数字が示している重さ
応用科目単体の合格率は26〜38%で、1問90秒で80問中56問を取る形式です。そこに実技確認テストの通過と、基礎科目を同じ期間にそろえる必要が重なります。公表されている「全体」の合格率が18〜25%にとどまっているのは、この重なりの結果として読めます。
対策の優先順位は、履修時間の重心から決められます。どの中項目に時間が置かれているかは、出題範囲の記事にまとめています。