コンディショニング全80問・正解と解説つき
JSPO公認アスレティックトレーナー 専門科目 応用科目・ 公式テキスト第3章・ 分量 25%
JSPO-ATとしてのコンディショニングの考え方、プログラムデザイン、競技特性の分析、トレーニング各論(筋力・パワー・持久力・柔軟性・アジリティなど)、コンディショニングに関わるその他の情報。
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- Q01#jaa-cd-001
JSPO-AT の役割としてのコンディショニングの目的について、最も適切なものはどれか。
- 1競技力の向上を目的と考え、外傷への備えは救急処置の担当者に任せてしまう。
- 2試合期の調整に関与し、準備期の身体づくりは現場の指導者の裁量にゆだねて見守る。
- 3痛みを訴えた部位への処置を中心に据え、日常の練習内容についての助言はひとまず控える。
- 4現状と目標の差を埋める支援に加え、外傷や障害の予防と再発の防止までを範囲とする。正解
- 5対象者の希望を最優先し、練習量をできるだけ増やす方向だけでプログラムを組み立てていく。
Answer
正解 4:現状と目標の差を埋める支援に加え、外傷や障害の予防と再発の防止までを範囲とする。
シラバスはコンディショニングを「パフォーマンス発揮に必要な要因を分析し、現状と目標値の差を最小化するための支援」と位置づけており、JSPO-AT の場合はそこに外傷・障害の予防と再発防止が当然に含まれる。「現状と目標の差を埋める支援に加え」て予防と再発防止までを範囲とする記述がこれにあたる。「外傷への備えは救急処置の担当者に任せてしまう」のは、予防がコンディショニングの目的から外れる点で誤り。「試合期の調整だけに関与し」準備期を任せる、「痛みを訴えた部位への処置を中心に据え」練習内容への助言を控える、のいずれも支援の範囲を狭めすぎている。「対象者の希望を最優先し」練習量を増やす方向だけで組むのは、目標との差の分析を欠いており、過負荷による障害を招く。
HINT コンディショニングの目的は「上げる」だけでなく「守る」も半分。予防を外した時点で誤り。
- Q02#jaa-cd-002
JSPO-AT がコンディショニング支援の過程で他の専門職へつなぐ判断として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1練習後まで続く動悸や胸部の違和感を訴える場合は、内科的な評価を求めてスポーツドクターへつなぐ。正解
- 2復帰の見通しに強い不安を示す場合は、励ましを重ねて自分だけで抱えたまま対応を続ける。
- 3睡眠の乱れが長く続く場合は、経過を見守るだけにとどめて指導者への報告も控えておく。
- 4減量が進まず食事の内容に悩む場合は、公認スポーツ栄養士へ相談の場をつなぐ。正解
- 5体重の減少が著しい場合は、自分の判断で食事の内容と量を具体的に指示していく。
Answer
正解 1:練習後まで続く動悸や胸部の違和感を訴える場合は、内科的な評価を求めてスポーツドクターへつなぐ。 / 4:減量が進まず食事の内容に悩む場合は、公認スポーツ栄養士へ相談の場をつなぐ。
コンディションに影響する要因は身体面にとどまらないため、JSPO-AT は自らの役割の範囲を見極め、必要に応じて他職種へつなぐ連携体制を組む。持続する「動悸や胸部の違和感」は内科的疾患の可能性があるため医師の評価が必要で、「食事の内容に悩む場合」は公認スポーツ栄養士が適任である。「励ましを重ねて自分だけで抱えたまま対応を続ける」のは心理面の専門職につなぐ機会を失わせる。「経過を見守るだけにとどめて」報告も控えるのは、コンディション低下の把握を遅らせる。「自分の判断で食事の内容と量を具体的に指示していく」のは栄養の専門職の領分に踏み込む対応で、著しい体重減少は医学的評価も必要になる。
HINT 自分の役割の外側を見分けられることが連携の第一歩。抱え込みと踏み込みはどちらも誤り。
- Q03#jaa-cd-003
日本スポーツ協会公認スポーツ指導者資格の区分について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1公認スポーツプログラマーは、メディカル・コンディショニング資格に位置づけられている。
- 2公認スポーツデンティストは、メディカル・コンディショニング資格の一つである。正解
- 3公認アシスタントマネジャーは、メディカル・コンディショニング資格である。
- 4公認コーチングアシスタントは、メディカル・コンディショニング資格にあたる区分とされる。
- 5公認スポーツ栄養士は、メディカル・コンディショニング資格に数えられる。正解
Answer
正解 2:公認スポーツデンティストは、メディカル・コンディショニング資格の一つである。 / 5:公認スポーツ栄養士は、メディカル・コンディショニング資格に数えられる。
公認スポーツ指導者資格のうちメディカル・コンディショニング資格は、スポーツドクター、スポーツデンティスト、アスレティックトレーナー、スポーツ栄養士で構成される。したがって「公認スポーツデンティスト」と「公認スポーツ栄養士」が該当する。「公認スポーツプログラマー」はフィットネス資格、「公認アシスタントマネジャー」はスポーツ経営・マネジメント資格、「公認コーチングアシスタント」はコーチング資格の区分であり、いずれもメディカル・コンディショニング資格ではない。JSPO-AT は同じ区分の資格者と連携することが多いため、区分の全体像を押さえておく。
HINT メディカル・コンディショニング資格は「医・歯・AT・栄養」の4つ。マネジメント系と指導系は別区分。
- Q04#jaa-cd-004
コンディショニング支援に関わる他の専門職の役割について、最も適切なものはどれか。
- 1公認スポーツメンタルトレーニング指導士は、心理的な技法の指導を専門として関わる。正解
- 2公認スポーツ栄養士は、練習計画の立案と体力トレーニングの処方までを主な業務としている。
- 3ストレングスコーチは、外傷の診断と治療方針の決定を担う立場に位置づけられる。
- 4スポーツドクターは、練習前の用具の点検と会場の環境整備を主な役割として担っている。
- 5理学療法士は、医師の指示によらず単独で診断を行える職種として扱われている。
Answer
正解 1:公認スポーツメンタルトレーニング指導士は、心理的な技法の指導を専門として関わる。
公認スポーツメンタルトレーニング指導士は、目標設定やリラクセーションなど「心理的な技法の指導を専門として関わる」職種である。公認スポーツ栄養士の専門は栄養・食事の支援であり、「練習計画の立案と体力トレーニングの処方」は主な業務ではない。ストレングスコーチは体力トレーニングの計画と実施を担う職種で、「外傷の診断と治療方針の決定」を行えるのは医師である。スポーツドクターは医学的な評価と診療を担い、「練習前の用具の点検と会場の環境整備」は JSPO-AT などが担う実務である。理学療法士は診断を行う職種ではなく、医師の指示のもとで理学療法を行う。
HINT 「診断」は医師だけ。栄養は栄養士、心理は心理、体力はストレングス。役割の線引きを言葉で覚える。
- Q05#jaa-cd-005
コンディションに影響する要因の捉え方について、最も適切なものはどれか。
- 1体力測定の数値に現れる要因だけを対象とし、生活の情報は評価に加えない。
- 2対象者が自覚している要因に限って取り上げ、客観的な記録との突き合わせは省略して進める。
- 3競技の技術に関わる要因は指導者だけの領分と考え、支援の検討からはひとまず外しておく。
- 4環境の要因は年間を通じてほぼ一定であると考え、遠征や季節の影響は考慮の外に置く。
- 5身体の要因だけでなく、心理の要因や気候や用具などの環境の要因も含めて幅広く捉える。正解
Answer
正解 5:身体の要因だけでなく、心理の要因や気候や用具などの環境の要因も含めて幅広く捉える。
コンディションは形態・体力・身体機能・動作といった身体の要因に加え、意欲や不安などの心理の要因、気温・用具・移動などの環境の要因が重なって決まる。したがって「身体の要因だけでなく」心理と環境まで含めて幅広く捉える姿勢が正しい。「体力測定の数値に現れる要因だけを対象」とするのは生活面の影響を見落とす。「対象者が自覚している要因に限って」扱うのは客観的な記録との照合を欠く。「競技の技術に関わる要因」も動作の質としてコンディションに直結するため、検討から外せない。環境の要因は遠征・季節・会場によって大きく変わるため、「年間を通じてほぼ一定である」とはいえない。
HINT コンディションは「からだ・こころ・まわり」の三層。どれかを切り落とした選択肢が誤り。
- Q06#jaa-cd-006
競技者のコンディションを評価する際の考え方について、最も適切なものはどれか。
- 1客観的な測定値を根拠として判断し、対象者の訴えは主観であるため評価の対象から外す。
- 2測る項目を増やせるだけ増やし、すべての指標がそろうまで判断を先に延ばす。
- 3主観的な訴えと客観的な測定値を突き合わせ、両者の食い違い自体も手がかりとして扱う。正解
- 4日々のわずかな上下にもその都度対応を変え、練習の内容を細かく組み替えていく。
- 5前回との比較は行わず、その日の値が基準の範囲に入っているかだけで判定する。
Answer
正解 3:主観的な訴えと客観的な測定値を突き合わせ、両者の食い違い自体も手がかりとして扱う。
コンディションの評価では、疲労感や意欲といった主観的な情報と、体重・心拍数・測定値などの客観的な情報を併せて用いる。「両者の食い違い自体も手がかりとして扱う」姿勢が重要で、測定値が保たれているのに訴えが強い場合は心理や生活の要因を疑える。「対象者の訴えは主観であるため評価の対象から外す」のは早期の変調を見落とす。「測る項目を増やせるだけ増やし、すべての指標がそろうまで判断を先に延ばす」のは現場の時間に合わず、続けられる数に絞って同じ条件で毎日とるほうが変化を読める。「日々のわずかな上下にもその都度対応を変え」るのは測定の誤差や日内の変動に反応しているだけで、数日から週の単位で傾向として読むのが基本である。「前回との比較は行わず」基準の範囲だけで判定するのは、その選手にとっての低下を見逃す。
HINT 主観と客観は補い合う。ずれたときこそ情報になる、と覚える。
- Q07#jaa-cd-007
競技者の健康や外傷に関する情報を監督やコーチと共有する際の対応として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1診断の詳細や検査の画像まで、チームの関係者全員がいつでも見られる場所に掲示しておく。
- 2本人が伏せておきたいと望む内容も、競技力に関わる情報であれば優先して先に伝える。
- 3練習の可否や制限の内容といった、指導に必要な範囲に絞って本人の了解のうえで伝える。正解
- 4家族から得た生活の情報も、本人に伝えないまま指導者との相談の材料として用いる。
- 5共有する相手と範囲を、あらかじめチーム内の取り決めとして定めておく。正解
Answer
正解 3:練習の可否や制限の内容といった、指導に必要な範囲に絞って本人の了解のうえで伝える。 / 5:共有する相手と範囲を、あらかじめチーム内の取り決めとして定めておく。
医学的な情報は機微な個人情報であり、共有は「指導に必要な範囲に絞って本人の了解のうえで」行う。さらに、その場の判断に委ねず「共有する相手と範囲を」あらかじめチームの取り決めとして定めておくことで、対応のばらつきと漏えいを防げる。「関係者全員がいつでも見られる場所に掲示しておく」のは範囲を限る原則に反する。「本人が伏せておきたいと望む内容も」優先して伝えるのは本人の意思を無視している。「本人に伝えないまま」家族からの情報を用いるのは、信頼関係を損ない、以後の情報収集も難しくする。
HINT 共有の原則は「必要な範囲・本人の同意・事前の取り決め」の三点。
- Q08#jaa-cd-008
シーズンを通じてコンディショニングを支援する JSPO-AT が、事前に整えておくべき体制として適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1練習日誌や測定の記録を、同じ様式で継続して残せるしくみを用意しておく。正解
- 2測定の項目と手順を毎回見直し、そのつど新しい方法へ切り替えて記録を更新していく。
- 3支援の記録は担当者の手元だけに置き、引き継ぎは口頭のやり取りで済ませるようにする。
- 4気温や路面の状態を練習前に確かめ、内容を変更する判断の基準をあらかじめ共有しておく。正解
- 5用具の点検は不調の訴えが出た時点で始め、それまでは各自の管理にゆだねておく。
Answer
正解 1:練習日誌や測定の記録を、同じ様式で継続して残せるしくみを用意しておく。 / 4:気温や路面の状態を練習前に確かめ、内容を変更する判断の基準をあらかじめ共有しておく。
コンディショニング支援は環境整備と記録の継続によって成り立つ。「同じ様式で継続して残せるしくみ」があってはじめて前後の比較ができ、「内容を変更する判断の基準をあらかじめ共有しておく」ことで暑熱や路面の悪化に現場で迷わず対応できる。「測定の項目と手順を毎回見直し」方法を変えると、記録の比較ができなくなる。「担当者の手元だけに置き」口頭で引き継ぐのは、担当交代で情報が失われる。「用具の点検は不調の訴えが出た時点で始め」るのでは予防にならず、点検は定期に行う。
HINT 体制づくりは「同じ様式で残す」「基準を先に決める」。場当たりの逆。
- Q09#jaa-cd-009
試合前のウォーミングアップと試合開始までの間隔について、最も適切なものはどれか。
- 1待ち時間の長さにかかわらず、ウォーミングアップは会場に着いた直後に済ませておく。
- 2待ち時間が長くなるときは、体温を保つ軽い運動を挟んで開始に合わせる。正解
- 3体温を上げ切るため、試合開始の直前まで高い強度の運動を続けてから臨む。
- 4開始まで間があるときは、上衣を脱いで身体を冷やし、発汗をおさえて待機する。
- 5待ち時間には静的ストレッチングを長く続け、筋を伸ばして開始を待つ。
Answer
正解 2:待ち時間が長くなるときは、体温を保つ軽い運動を挟んで開始に合わせる。
ウォーミングアップで得た筋温の上昇や代謝の高まりは時間とともに失われるため、「待ち時間が長くなるときは、体温を保つ軽い運動を挟んで」開始の時刻に合わせる。「会場に着いた直後に済ませておく」だけでは開始までに効果が薄れる。「試合開始の直前まで高い強度の運動を続けてから臨む」のは、体温こそ上がるが疲労を残したまま始めることになり、立ち上がりの出力をかえって下げる。「上衣を脱いで身体を冷やし」待機するのは筋温を下げてしまう。主運動の直前に「静的ストレッチングを長く続け」ると、筋力やパワーの発揮が一時的に低下しうるため、開始直前の待機の過ごし方としては適さない。
HINT ウォーミングアップは「温めて、冷めないうちに出る」。待ち時間は保温と軽い運動でつなぐ。
- Q10#jaa-cd-010
自身の運動による加温と、外からの加温によるウォーミングアップの違いについて、最も適切なものはどれか。
- 1保温着による加温は、自身の運動による加温よりも筋への血流を大きく増やす手段である。
- 2自身の運動による加温は体温を上げにくいため、寒冷下では保温着だけで済ませる。
- 3入浴による加温は筋温を下げるため、試合前のウォーミングアップでは避ける。
- 4保温着の利用は体温を高める方法というよりも、休息の手段として扱われている。
- 5入浴や保温着による加温は体温だけを高め、神経系の活動水準は十分には高まらない。正解
Answer
正解 5:入浴や保温着による加温は体温だけを高め、神経系の活動水準は十分には高まらない。
外からの加温は体温と筋温を上げる点では有効だが、「神経系の活動水準は十分には高まらない」ため、自身の運動による加温を置き換えるものではなく、寒冷時などの補助として併用する。筋への血流を大きく増やすのは運動による加温であり、「保温着による加温は」それを上回る手段ではない。運動は体温を上げる最も確実な方法なので「自身の運動による加温は体温を上げにくい」は誤り。「入浴による加温は筋温を下げる」のではなく上げる。保温着は体温を保ち高める手段であり、「体温を高める方法というよりも、休息の手段として扱われている」は誤りである。
HINT 外からの加温は「温まるだけ」。動いて温めると神経系まで立ち上がる。
- Q11#jaa-cd-011
練習後に行うアクティブリカバリーについて、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1高い強度で長く行うほど効果が大きくなるため、追い込む形で実施していくのが望ましい。
- 2低い強度の運動を続けることで、血流を保ちながら回復を進める。正解
- 3実施の強度は会話ができる程度にとどめ、翌日の練習に疲労を残さない範囲で行う。正解
- 4完全に動かず横になって過ごす方法を指し、運動を伴う手段はここに含まれない。
- 5試合期には用いず、オフシーズンの体力づくりの時期に限って取り入れる方法である。
Answer
正解 2:低い強度の運動を続けることで、血流を保ちながら回復を進める。 / 3:実施の強度は会話ができる程度にとどめ、翌日の練習に疲労を残さない範囲で行う。
アクティブリカバリーは「低い強度の運動を続けることで、血流を保ちながら回復を進める」方法で、強度は「会話ができる程度にとどめ」て翌日に疲労を残さない範囲に収める。「高い強度で長く行うほど効果が大きくなる」のではなく、強度を上げれば新たな疲労を加えることになる。完全な安静はパッシブリカバリーであり、「完全に動かず横になって過ごす方法を指し」というのは名称の取り違えである。連戦や試合期にこそ有用な手段なので、「試合期には用いず」オフシーズンに限るという位置づけも誤り。
HINT アクティブリカバリーの強度は「会話ができる程度」。追い込んだ時点で回復ではない。
- Q12#jaa-cd-012
冷水への浸漬や着圧衣を回復の手段として用いる際の考え方について、最も適切なものはどれか。
- 1連戦で回復を急ぐ場面だけに用い、筋力の向上をねらう時期には常用しない。正解
- 2筋への適応を強める作用があるため、増量や筋力の向上をねらう時期にこそ毎回用いる。
- 3水温や時間は体格や環境にかかわらず一定にし、全員に同じ条件で当てはめる。
- 4主観的な回復感が得られることを重くみて、評価の指標を本人の申告だけに置き換える。
- 5効果を確実にするため、練習後は水温を下げ時間を延ばせるだけ延ばして実施する。
Answer
正解 1:連戦で回復を急ぐ場面だけに用い、筋力の向上をねらう時期には常用しない。
冷水への浸漬や着圧衣は、連戦のように回復を急ぐ場面で疲労感や筋の張りを軽くする手段として用いられるが、レジスタンストレーニング後に毎回行うと筋の適応を妨げる可能性が指摘されている。したがって「筋力の向上をねらう時期には常用しない」。「増量や筋力の向上をねらう時期にこそ毎回用いる」は向きが逆である。「水温や時間は体格や環境にかかわらず一定にし」全員同条件にするのは、寒冷感や体格差を無視している。「評価の指標を本人の申告だけに置き換える」のは行き過ぎで、主観的な回復感の改善は報告されているものの、練習の負荷や測定値と併せて判断する必要がある。「水温を下げ時間を延ばせるだけ延ばして」実施するのも誤りで、過度の冷却は体温の低下や感覚の鈍りを招くため、水温と時間には目安の範囲がある。回復の土台は栄養と睡眠であり、これらの手段がその不足を埋めるわけではない。
HINT 冷やす回復は「連戦の味方、筋づくりの邪魔」。時期で使い分ける。
- Q13#jaa-cd-013
睡眠とコンディショニングの関係について、最も適切なものはどれか。
- 1睡眠時間が多少短くても、練習量を増やせばその分だけ回復は進むと考えて練習計画を立てる。
- 2遠征中の不足を取り戻すため、日中に長い仮眠を重ねて総時間を増やしていく。
- 3就寝と起床の時刻をそろえて必要な睡眠時間を確保し、不足分は短い仮眠で補っていく。正解
- 4就寝の直前まで強い光を浴びる過ごし方は、寝つきをよくする方法として勧められる。
- 5睡眠の記録は主観に頼るため意味が乏しく、コンディションの把握には用いない。
Answer
正解 3:就寝と起床の時刻をそろえて必要な睡眠時間を確保し、不足分は短い仮眠で補っていく。
睡眠は回復の土台であり、「就寝と起床の時刻をそろえて必要な睡眠時間を確保し、不足分は短い仮眠で補っていく」のが基本となる。「練習量を増やせばその分だけ回復は進む」という関係はなく、睡眠不足のまま量を増やすことは疲労の蓄積につながる。「日中に長い仮眠を重ねて総時間を増やしていく」のも適切ではなく、長い仮眠は夜の入眠を妨げて生活のリズムをさらに崩すため、仮眠は短くとどめる。「就寝の直前まで強い光を浴びる」ことは入眠を妨げる。睡眠時間や寝つきの記録は日々のコンディションの把握に広く用いられており、「用いない」は誤りである。
HINT 睡眠は「時刻をそろえる」が先、足りない分は仮眠。量の追加では埋まらない。
- Q14#jaa-cd-014
トレーニング負荷における外部負荷と内部負荷の区別について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1自覚的運動強度は環境や体調に左右されにくいため、外部負荷の指標に分類される。
- 2外部負荷と内部負荷は同じ量を別の名で呼んだ関係にあり、片方の記録だけで足りる。
- 3内部負荷は専用の測定機器で得られる値に限られ、主観による記録は対象から外される。
- 4心拍数の推移は、同じ練習に対する個人の応答を表す内部負荷の指標である。正解
- 5走行の距離やスプリントの回数のように、行った運動そのものの量を表すのが外部負荷である。正解
Answer
正解 4:心拍数の推移は、同じ練習に対する個人の応答を表す内部負荷の指標である。 / 5:走行の距離やスプリントの回数のように、行った運動そのものの量を表すのが外部負荷である。
外部負荷は「行った運動そのものの量」を表す指標で、走行距離やスプリント回数、挙上重量の総量などが含まれる。内部負荷は同じ運動に対する個人の応答で、「心拍数の推移」や自覚的運動強度がこれにあたる。自覚的運動強度は体調や環境に左右される内部負荷の指標なので、「外部負荷の指標に分類される」は誤り。同じ練習でも応答は人により異なるため、両者は「同じ量を別の名で呼んだ関係」ではなく、併せて記録する意味がある。自覚的運動強度のように機器を使わない内部負荷の指標があるため、「専用の測定機器で得られる値に限られ」も誤りである。
HINT 外部=やった量、内部=身体の受け取り方。心拍とRPEは内部。
- Q15#jaa-cd-015
練習ごとの負荷を、自覚的運動強度と運動時間の積で表す方法の使い方について、最も適切なものはどれか。
- 1客観的な測定値であるため、個人差を考えずにチームの基準値との比較に用いられる。
- 2数値を細かくするため、練習を短い区間に分けて区間ごとに強度を申告させる。
- 3週ごとの合計は意味をもたないため、その日の値だけを見て翌日の練習内容を決めていく。
- 4同じ練習でも人によって値が変わるため、個人ごとの推移を追う指標として用いる。正解
- 5申告は練習の数日後にまとめて行うほうが、記憶が整理されて値の精度が高まる。
Answer
正解 4:同じ練習でも人によって値が変わるため、個人ごとの推移を追う指標として用いる。
自覚的運動強度と運動時間の積は、同じ練習を行っても応答の違いによって値が変わる内部負荷の指標であり、「個人ごとの推移を追う指標として用いる」のが適切である。主観を含む値なので「客観的な測定値であるため」チームの基準値と直接比べるのはなじまない。「練習を短い区間に分けて区間ごとに強度を申告させる」のは、値を細かくするようでいて、練習全体をひとまとめに振り返るこの方法の前提から外れ、申告の手間が増えて続かなくなる。週ごとの合計は負荷の増減を見るうえで有用なので、「週ごとの合計は意味をもたない」は誤り。記憶は時間とともに薄れるため、申告は練習の直後に行い、「練習の数日後にまとめて行う」ことは避ける。
HINT 強度×時間の値は「その人の物差し」。他人と比べず、自分の推移で読む。
- Q16#jaa-cd-016
ウォーミングアップに外傷の予防をねらう運動を組み込む際の考え方として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1下肢の筋力とバランスを養う運動を、日々のウォーミングアップに定着させて続ける。正解
- 2予防をねらう運動は試合期に入ってから始め、準備期は体力づくりに専念する。
- 3実施の順序と回数をあらかじめ決め、チーム全体で同じ内容を共通して行う。正解
- 4効果は数回の実施で定着するため、一度身についた時期を過ぎたら取りやめてよい。
- 5実施は外傷の既往がある選手だけに限り、それ以外の選手は通常の内容で進める。
Answer
正解 1:下肢の筋力とバランスを養う運動を、日々のウォーミングアップに定着させて続ける。 / 3:実施の順序と回数をあらかじめ決め、チーム全体で同じ内容を共通して行う。
外傷予防をねらう運動は、単発の講習ではなく「日々のウォーミングアップに定着させて続ける」ことで効果が期待でき、さらに「実施の順序と回数をあらかじめ決め」てチーム全体で共通に行うことで実施の質と継続が保たれる。「試合期に入ってから始め」るのでは準備期の発生を防げない。運動による適応は中断すれば失われるため、「効果は数回の実施で定着する」とはいえない。予防は既往のない選手にも意味があるので、「外傷の既往がある選手だけに限り」実施するのは対象を狭めすぎている。
HINT 予防プログラムは「全員・毎回・同じ手順」。単発でも選抜でもない。
- Q17#jaa-cd-017
パワーの発揮時間による競技の区分について、ハイパワーに該当する動作はどれか。2つ選べ。
- 1長距離走で一定の速度を保ったまま走り続ける局面の運動。
- 2自転車のロードレースを長い時間走り続ける局面の運動。
- 3走幅跳で助走から踏切に移る局面の運動。正解
- 4競泳の長距離種目で泳ぎ続ける局面の運動。
- 5砲丸投で砲丸を加速して投げ放つまでの局面の運動。正解
Answer
正解 3:走幅跳で助走から踏切に移る局面の運動。 / 5:砲丸投で砲丸を加速して投げ放つまでの局面の運動。
パワーの発揮は持続時間によってハイパワー、ミドルパワー、ローパワーに区分される。ハイパワーは数秒から十数秒程度の全力発揮で、主に ATP-CP 系に依存する。「走幅跳で助走から踏切に移る局面」と「砲丸投で砲丸を加速して投げ放つまでの局面」はこれにあたる。「長距離走で一定の速度を保ったまま走り続ける局面」「自転車のロードレースを長い時間走り続ける局面」「競泳の長距離種目で泳ぎ続ける局面」はいずれも有酸素性のエネルギー供給が主となるローパワーの運動であり、区分が異なる。
HINT ハイパワーは数秒の一発勝負。投げる・跳ぶ・短く走るはここ。
- Q18#jaa-cd-018
競技特性の分析における運動生理学的側面とバイオメカニクス的側面について、最も適切なものはどれか。
- 1前者は動作の関節角度の変化を扱い、後者はエネルギー供給の割合を明らかにする。
- 2前者は運動の強度と持続時間を、後者は動作の力学的な特徴をとらえる。正解
- 3両者は同じ内容を別の言い方で表したもので、一方を調べれば足りる。
- 4前者は競技の技術を対象とし、後者は試合中の心拍数の推移を対象とする。
- 5いずれも個人の特徴には触れない分析であり、選手ごとの計画には用いられていない。
Answer
正解 2:前者は運動の強度と持続時間を、後者は動作の力学的な特徴をとらえる。
競技特性は二つの側面から分析する。運動生理学的側面では運動の強度・持続時間・休息の配分からエネルギー供給の比率をとらえ、バイオメカニクス的側面では動作の方向、接地や跳躍、関節にかかる力といった力学的な特徴をとらえる。よって「前者は運動の強度と持続時間を、後者は動作の力学的な特徴をとらえる」が正しい。「前者は動作の関節角度の変化を扱い」とするのは両者を入れ替えている。扱う内容が異なるため「同じ内容を別の言い方で表したもの」ではない。「後者は試合中の心拍数の推移を対象とする」のも取り違えである。分析の結果は選手ごとの計画に活用するため、「選手ごとの計画には用いられていない」は誤り。
HINT 生理学は「どれくらいの強さでどれだけ続くか」、バイオメカニクスは「どう動くか」。
- Q19#jaa-cd-019
球技系の競技における間欠的な運動の特徴と、その分析の進め方について、最も適切なものはどれか。
- 1高強度の走行と回復の繰り返しを、時間と頻度の両面から記録して特徴をつかむ。正解
- 2試合の総移動距離を指標とすれば、必要な体力の特徴は十分に説明できる。
- 3ポジションごとの特徴は、公表されている他チームの平均値を当てはめて把握する。
- 4試合の後半の運動量は前半とほぼ同じであるため、時間帯ごとの区分は不要である。
- 5分析は練習の場面で行い、試合の記録は参考にとどめて計画から外す。
Answer
正解 1:高強度の走行と回復の繰り返しを、時間と頻度の両面から記録して特徴をつかむ。
球技系の競技は、短時間の高強度の走行と低強度の回復が繰り返される間欠的な運動を特徴とする。したがって「高強度の走行と回復の繰り返しを、時間と頻度の両面から記録して特徴をつかむ」のが分析の基本になる。「試合の総移動距離を指標とすれば」高強度の局面の量と回復の取り方が見えず、必要な体力は説明できない。ポジションによって移動距離や加減速の回数は大きく異なり、その現れ方はチームの戦術でも変わるため、「他チームの平均値を当てはめて」済ませるのは誤りで、自チームの試合の記録から読む。後半に高強度の走行が減る傾向は広く報告されており、「後半の運動量は前半とほぼ同じ」ともいえない。試合の記録こそ競技特性を最もよく表すため、「計画から外す」のは誤りである。
HINT 間欠的運動は「どれだけ走ったか」より「何回・どんな間隔で走ったか」。
- Q20#jaa-cd-020
陸上競技の種目特性を踏まえたコンディショニングについて、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1投てきでは上肢の動作が中心となるため、下肢と体幹への支援は必要性が低い。
- 2跳躍では踏み切りの脚にだけ負荷がかかるため、支援の対象を踏み切りの脚に絞る。
- 3短距離では加速の局面と最大速度の局面の違いを踏まえ、大腿後面への支援を重ねる。正解
- 4短距離では持久的な能力が主となるため、有酸素性の運動を中心に据えて進める。
- 5長距離では走行の反復による下肢の疲労骨折に注意を払う。正解
Answer
正解 3:短距離では加速の局面と最大速度の局面の違いを踏まえ、大腿後面への支援を重ねる。 / 5:長距離では走行の反復による下肢の疲労骨折に注意を払う。
短距離では加速の局面と最大速度の局面で働き方が変わり、最大速度の局面で大腿後面の筋に強い伸張性の負荷がかかるため、この部位への支援を重ねる。長距離では同じ動作の反復によって下肢に繰り返し負荷がかかり、疲労骨折に注意する必要がある。投てきは下肢と体幹で生み出した力を上肢へ伝える動作なので、「下肢と体幹への支援は必要性が低い」は誤り。跳躍は踏み切りと着地の双方で大きな衝撃が加わり、着地する脚の片脚支持も課題になるため「支援の対象を踏み切りの脚に絞る」も誤り。短距離は ATP-CP 系が主となる種目であり、「持久的な能力が主となる」わけではない。
HINT 短距離=最大速度局面の大腿後面、長距離=反復による疲労骨折。種目ごとの弱点で覚える。
- Q21#jaa-cd-021
組み技系の格闘技の競技特性を踏まえたコンディショニングについて、最も適切なものはどれか。
- 1立った姿勢の攻防が中心のため、寝た姿勢での動作への備えは省いてよい。
- 2試合時間が短いため、有酸素性の能力を高める取り組みはほとんど要らないとされる。
- 3減量は試合の直前にまとめて行うほうが、計量後の回復に有利とされる。
- 4相手との接触が多い競技であるため、柔軟性を高める取り組みは避けたほうがよい。
- 5組み手を保つ握力と体幹の支持を重視し、階級の維持も併せて計画していく。正解
Answer
正解 5:組み手を保つ握力と体幹の支持を重視し、階級の維持も併せて計画していく。
組み技系の格闘技は、相手を組んで引き合う局面が繰り返されるため「組み手を保つ握力と体幹の支持を重視し」、階級制であることから「階級の維持も併せて計画していく」ことが求められる。寝た姿勢での攻防も勝敗に直結するため、「寝た姿勢での動作への備えは省いてよい」は誤り。高強度の攻防を試合時間の中で繰り返し、試合が続く大会形式も多いため、有酸素性の能力は回復の土台として必要であり、「ほとんど要らない」とはいえない。急な減量は計量後の回復を妨げるため「試合の直前にまとめて行うほうが」有利ではない。関節に大きな外力が加わる競技であり、柔軟性を高める取り組みは「避けたほうがよい」ものではない。
HINT 組み技は「握る・支える・階級を保つ」。急減量は回復を削る。
- Q22#jaa-cd-022
冬季競技の競技特性を踏まえたコンディショニングについて、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1低温の環境では、ウォーミングアップに時間をかけて体温を保つ工夫を加える。正解
- 2スキーの滑走では膝と股関節を曲げた姿勢が続くため、下肢の支持する力を高める。正解
- 3屋外で行われる競技であるため、日射や雪面の照り返しへの備えは要らないとされている。
- 4滑走の速度が高い競技ほど、着地や転倒の衝撃への備えは軽くしてよいとされる。
- 5用具の調整は選手に任せ、身体の状態と結びつけて考える必要は乏しい。
Answer
正解 1:低温の環境では、ウォーミングアップに時間をかけて体温を保つ工夫を加える。 / 2:スキーの滑走では膝と股関節を曲げた姿勢が続くため、下肢の支持する力を高める。
低温の環境では筋温が上がりにくく外傷の危険が高まるため、「ウォーミングアップに時間をかけて体温を保つ工夫」が必要になる。またスキーの滑走は膝と股関節を曲げた姿勢が続くため、「下肢の支持する力を高める」ことが重要になる。雪面の照り返しは日焼けや眼への負担をもたらすため、「日射や雪面の照り返しへの備えは要らない」は誤り。速度が高いほど転倒時の衝撃は大きくなるので、「衝撃への備えは軽くしてよい」も誤り。用具の設定は姿勢や関節への負荷を変えるため、「身体の状態と結びつけて考える必要は乏しい」とはいえない。
HINT 寒い=温める時間を長く。スキーは曲げ続ける競技だから下肢の支持力。
- Q23#jaa-cd-023
競泳の競技特性を踏まえたコンディショニングについて、最も適切なものはどれか。
- 1水中の運動であるため、陸上での体力トレーニングは競技力に結びつきにくい。
- 2水の抵抗は一定で向きも変わらないため、左右の筋の働きに偏りは生じない。
- 3呼吸の制限が加わる種目であるため、持久的な能力の評価は要らないと考えられている。
- 4上肢の反復する動作が多いため、肩の可動域と肩甲骨の周囲の支持を重点に置く。正解
- 5水温が低い環境では、練習の前の加温よりも入水の直後の全力泳を優先させるとよい。
Answer
正解 4:上肢の反復する動作が多いため、肩の可動域と肩甲骨の周囲の支持を重点に置く。
競泳は上肢による推進動作を長く反復するため、肩の可動域と肩甲骨周囲の支持機能が競技力と障害予防の双方に関わる。したがって「肩の可動域と肩甲骨の周囲の支持を重点に置く」のが適切である。陸上での体力トレーニングは推進に必要な力の土台をつくるため、「競技力に結びつきにくい」とはいえない。泳法によって左右の手のかき方や呼吸の向きに偏りが生じ、それが肩の使い過ぎによる障害につながるため、「左右の筋の働きに偏りは生じない」は誤り。距離に応じた持久的な能力の評価は必要であり、「要らない」も誤り。水温が低い環境では入水前の加温が重要で、「入水の直後の全力泳を優先させる」のは外傷の危険を高める。
HINT 競泳の弱点は肩。衝撃が小さくても反復は多い。
- Q24#jaa-cd-024
ポジションによる特性の違いを踏まえて測定の項目を選ぶ際の考え方として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1ポジションが違っても同じ項目と同じ基準で比べるほうが、公平な評価になる。
- 2ポジションごとに項目を変えると比較ができなくなるため、一律の項目に統一する。
- 3測定項目はポジションより学年で決めるほうが、選手の納得を得やすいとされる。
- 4接触の多いポジションでは、身体の大きさと押し合う力に関わる項目を重くみていく。正解
- 5走る距離が長いポジションでは、間欠的な持久力の項目を加える。正解
Answer
正解 4:接触の多いポジションでは、身体の大きさと押し合う力に関わる項目を重くみていく。 / 5:走る距離が長いポジションでは、間欠的な持久力の項目を加える。
測定は競技特性の分析結果に沿って企画するため、ポジションごとの要求に応じて項目の重みを変える。「接触の多いポジションでは、身体の大きさと押し合う力に関わる項目を重くみていく」、「走る距離が長いポジションでは、間欠的な持久力の項目を加える」のがその例である。全員に同じ項目だけを課すと、そのポジションに必要な能力を評価できないため「同じ項目と同じ基準で比べるほうが、公平な評価になる」とはいえない。共通項目を残したうえで追加すれば比較は保てるので、「比較ができなくなるため、一律の項目に統一する」も誤り。項目は競技の要求から決めるべきで、「ポジションより学年で決める」のは根拠に乏しい。
HINT 測定項目は競技とポジションの要求から決める。共通項目+追加項目で比較も両立できる。
- Q25#jaa-cd-025
開放運動連鎖と閉鎖運動連鎖のエクササイズについて、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1閉鎖運動連鎖の運動では、隣接する関節が互いに影響を受けずに独立して動いていく。
- 2開放運動連鎖の運動は、複数の関節と筋が同時に働く点に特徴があるとされている。
- 3腕立て伏せは、手を床につけた状態で体幹を動かす閉鎖運動連鎖の運動である。正解
- 4座位で行う膝関節の伸展運動は、開放運動連鎖に分類される運動である。正解
- 5スクワットは足部が床から離れて動くため、開放運動連鎖に分類されている。
Answer
正解 3:腕立て伏せは、手を床につけた状態で体幹を動かす閉鎖運動連鎖の運動である。 / 4:座位で行う膝関節の伸展運動は、開放運動連鎖に分類される運動である。
遠位部が固定されている運動が閉鎖運動連鎖、遠位部が自由に動く運動が開放運動連鎖である。「腕立て伏せは、手を床につけた状態で体幹を動かす」ので閉鎖運動連鎖、「座位で行う膝関節の伸展運動」は下腿が自由に動くので開放運動連鎖にあたる。閉鎖運動連鎖では遠位部の固定により隣接する関節の動きが連動するため、「隣接する関節が互いに影響を受けずに独立して動いていく」は説明が逆である。複数の関節と筋が同時に働くのは閉鎖運動連鎖の特徴なので、「開放運動連鎖の運動は、複数の関節と筋が同時に働く」も取り違えである。スクワットは足部が床に接したまま行うため、「足部が床から離れて動く」という前提が誤りである。
HINT 遠位が地面や壁に固定されていれば閉鎖。腕立てとスクワットは閉鎖、レッグエクステンションは開放。
- Q26#jaa-cd-026
動作にみられる代償の要因を分析する際の考え方について、最も適切なものはどれか。
- 1代償は習慣によって生じるため、同じ動作の反復だけで整えられると考えて進める。
- 2可動域の制限や筋力の低下、動作の制御のいずれが主か順に確かめていく。正解
- 3代償がみられる部位に原因があるため、隣接する関節は検討から外す。
- 4痛みを伴う代償は安静のみで改善するため、動作の観察は回復後にまとめて行う。
- 5代償の有無は本人の自覚により判断できるため、他者による観察は省いてよい。
Answer
正解 2:可動域の制限や筋力の低下、動作の制御のいずれが主か順に確かめていく。
代償動作は、可動域の制限、筋力や筋の出力の低下、運動の制御の不良、疼痛の回避などが背景となって現れる。要因ごとに対応が変わるため、「可動域の制限や筋力の低下、動作の制御のいずれが主か順に確かめていく」のが分析の筋道である。要因を残したまま「同じ動作の反復だけで」修正しようとしても定着しにくい。運動連鎖の考え方からは、代償の現れた部位の隣接する関節に原因があることが多いため「隣接する関節は検討から外す」のは誤り。安静だけでは要因が残るので「安静のみで改善する」とはいえない。代償は本人が気づきにくいため、「他者による観察は省いてよい」も誤りである。
HINT 代償を見たら「硬いのか、弱いのか、使い方か、痛いのか」を順に切り分ける。
- Q27#jaa-cd-027
コーディネーション能力の種類とその内容の組み合わせについて、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1定位能力は、動いている相手や味方に対して自分の身体の位置を定める能力である。正解
- 2変換能力は、示された合図に対してできるだけ速く動き出す能力のことを指している。
- 3連結能力は、姿勢の崩れを立て直して身体の安定を保つ能力を指している。
- 4反応能力は、複数の動作を時間的に組み合わせて滑らかにつなぐ能力を指す。
- 5リズム能力は、動作の調子やタイミングをつかんで動きを合わせる能力である。正解
Answer
正解 1:定位能力は、動いている相手や味方に対して自分の身体の位置を定める能力である。 / 5:リズム能力は、動作の調子やタイミングをつかんで動きを合わせる能力である。
定位能力は、動いている相手・味方・用具に対して自分の身体の位置関係を把握し定める能力であり、リズム能力は動作の調子やタイミングをつかんで動きを合わせる能力である。「変換能力」は状況の変化に応じて動作を素早く切り替える能力で、合図に速く反応するのは反応能力である。「連結能力」は複数の動作を滑らかにつなぐ能力で、姿勢を立て直して安定を保つのはバランス能力である。「反応能力」の説明として挙げられた、動作を時間的に組み合わせてつなぐという内容は連結能力のものである。名称と内容が入れ替えられている点を見分ける。
HINT 定位=位置をつかむ、リズム=調子を合わせる。反応・変換・連結・バランスの入れ替えに注意。
- Q28#jaa-cd-028
敏捷性や巧緻性の測定について、最も適切なものはどれか。
- 1測定の記録は日をまたいでも一定に保たれるため、条件をそろえる手間は省ける。
- 2競技の動作に近い課題を選ぶよりも、器具を用いた単純な課題だけで評価するとよい。
- 3記録には筋力や動的柔軟性も影響するため、神経系以外の要素も反映される。正解
- 4方向転換を含む課題の記録は、直線の速さとほぼ一致するため代用できる。
- 5判定は測定者の感覚で行うほうが、機器を用いる方法より精度が高まる。
Answer
正解 3:記録には筋力や動的柔軟性も影響するため、神経系以外の要素も反映される。
敏捷性や巧緻性の測定は神経系の働きを反映するが、動作の速さは筋力や関節の可動性にも左右されるため、「記録には筋力や動的柔軟性も影響する」ことを踏まえて解釈する。記録は疲労や床面、履物によって変わるため「日をまたいでも一定に保たれる」とはいえず、条件をそろえる必要がある。競技の動作に近い課題ほど競技力との関係が読み取れるため、「器具を用いた単純な課題だけで評価する」のは適さない。方向転換の速さと直線の速さは必ずしも一致せず、「代用できる」は誤り。判定は機器を用いるほうが精度と再現性が高いので、「測定者の感覚で行うほうが」精度が高まるという記述も誤りである。
HINT 敏捷性の記録は「神経だけの成績表」ではない。筋力と柔軟性も混ざる。
- Q29#jaa-cd-029
減速や方向転換の動作を指導する際の考え方について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1減速は自然に身につく動作のため、指導の対象とする必要は乏しいとされる。
- 2方向転換の速さは直線を走る速さで決まるため、加速の練習だけで十分に高まる。
- 3減速の局面では、伸張性の筋力を高める取り組みを併せて行う。正解
- 4膝が内側に入る姿勢が出るときは、股関節の支持と足部の向きを合わせて整えていく。正解
- 5接地の時間を長めにとる指導を行えば、切り返しの速さはそのまま高まるとされる。
Answer
正解 3:減速の局面では、伸張性の筋力を高める取り組みを併せて行う。 / 4:膝が内側に入る姿勢が出るときは、股関節の支持と足部の向きを合わせて整えていく。
減速では下肢の筋に伸張性の大きな負荷がかかるため、「伸張性の筋力を高める取り組みを併せて行う」ことが動作の質と外傷予防の双方に関わる。また方向転換で膝が内側に入る姿勢は膝への負荷を高めるため、「股関節の支持と足部の向きを合わせて整えていく」。減速は指導によって改善しうる技術であり、「指導の対象とする必要は乏しい」は誤り。方向転換の速さは減速と再加速の能力や姿勢の制御に左右されるため、「直線を走る速さで決まる」も誤り。接地の時間が長いと切り返しは遅くなるため、「接地の時間を長めにとる指導を行えば」速さが高まるというのも誤りである。
HINT 止まる力=伸張性。方向転換は「膝の内側入り」を股関節と足部で防ぐ。
- Q30#jaa-cd-030
スプリント能力を高めるトレーニングの種類と用い方について、最も適切なものはどれか。
- 1そりや坂を用いて抵抗を加える方法は、加速の局面で働く力の発揮を高めるねらいがある。正解
- 2下り坂を利用する方法は、接地から離地までの時間が長くなるため加速の局面に向いている。
- 3牽引により速度を高める方法では、抵抗を加える方法と同じ効果が得られる。
- 4抵抗を加える方法では、負荷が大きいほど動作の形は競技に近づくとされている。
- 5坂を上る方法は最大速度の局面を伸ばす手段で、加速の局面には向かない。
Answer
正解 1:そりや坂を用いて抵抗を加える方法は、加速の局面で働く力の発揮を高めるねらいがある。
そりを引く方法や上り坂を走る方法は抵抗を加えて水平方向の力の発揮を促すため、「加速の局面で働く力の発揮を高めるねらいがある」。下り坂や牽引は普段より速い速度で動作を行わせる方法で、接地から離地までの時間はむしろ短くなり、ねらいも最大速度の局面にあるため「接地から離地までの時間が長くなるため加速の局面に向いている」とはいえない。抵抗を加える方法と速度を高める方法はねらいが逆なので、「抵抗を加える方法と同じ効果が得られる」は誤り。抵抗が大きすぎると動作の形が崩れるため、「負荷が大きいほど動作の形は競技に近づく」も誤り。上り坂は加速の局面を高める手段であり、「加速の局面には向かない」という位置づけも誤りである。
HINT 抵抗を足す=加速局面、速度を足す=最大速度局面。負荷の掛けすぎはフォームを壊す。
- Q31#jaa-cd-031
神経と筋の協調性を高めるエクササイズについて、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1負荷の重さを増やすことが主なねらいであり、姿勢の質は問わずに進めていく。
- 2不安定な面の上での支持や片脚での姿勢の保持から、段階を追って課題を上げていく。正解
- 3効果は受傷した部位に限られるため、反対側の下肢への実施は省いてよい。
- 4疲労した状態では実施できないため、練習の最初にだけ組み込むものとされている。
- 5視線や上肢の動きを加えて、課題の難しさを調整していく。正解
Answer
正解 2:不安定な面の上での支持や片脚での姿勢の保持から、段階を追って課題を上げていく。 / 5:視線や上肢の動きを加えて、課題の難しさを調整していく。
神経筋の協調性を高めるエクササイズは、姿勢を保つ課題から始めて「不安定な面の上での支持や片脚での姿勢の保持から、段階を追って課題を上げていく」。難易度の調整には支持面の広さや視線、上肢の動きといった条件を用いるため、「視線や上肢の動きを加えて、課題の難しさを調整していく」のも正しい。ねらいは姿勢と動作の質にあるので、「負荷の重さを増やすことが主なねらい」で姿勢を問わないのは誤り。片脚での課題の効果は反対側の制御にも及び、左右の差を把握する意味もあるため「反対側の下肢への実施は省いてよい」は誤り。試合の後半で崩れる制御を養うには疲労した状況での課題も有用であり、「練習の最初にだけ組み込むもの」とはいえない。
HINT 難しさは重さで足さない。支持面・視線・上肢の動きで段階をつける。
- Q32#jaa-cd-032
筒状の用具などで筋や筋膜を圧迫してほぐす手技の位置づけについて、最も適切なものはどれか。
- 1強く長く押し当てるほど効果が高まるため、痛みを我慢して続けるのが望ましい。
- 2静的ストレッチングを置き換える手段であり、併用は避けるほうがよいとされている。
- 3筋力の向上をねらう手技であり、体力トレーニングの代わりに用いる。
- 4一時的に可動域を広げる効果が期待され、ウォーミングアップに組み込める。正解
- 5骨や関節の上を重点的に圧迫することで、可動域を広げる効果が得られるとされる。
Answer
正解 4:一時的に可動域を広げる効果が期待され、ウォーミングアップに組み込める。
筒状の用具で筋や筋膜を圧迫する手技は、筋力やパワーの発揮を落としにくいまま可動域を一時的に広げる効果が報告されており、「ウォーミングアップに組み込める」手段として用いられる。痛みを強く感じるほどの圧迫は防御的な筋の緊張を招くため、「痛みを我慢して続けるのが望ましい」は誤り。静的ストレッチングとねらいは重なるが排他的ではなく、併用されるため「併用は避けるほうがよい」も誤り。筋力の向上をねらう手技ではないので「体力トレーニングの代わりに用いる」のも誤り。圧迫するのは筋腹であり、「骨や関節の上を重点的に圧迫する」のは痛みや損傷につながるため避ける。
HINT 圧迫でほぐす手技は「一時的に動きやすくする」。可動域は広がっても筋力は上がらない。
- Q33#jaa-cd-033
時差のある地域への遠征に際したコンディショニングについて、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1現地の時刻に合わせて食事と就寝の時刻を早めから整えていく。正解
- 2移動中は目を覚ましたまま過ごすほうが、現地の適応は速く進むとされている。
- 3時差への適応には日数がかかるため、到着から試合までの日程に余裕をもたせる。正解
- 4到着した当日に強度の高い練習を行うことで、体を現地の生活の時刻に合わせていく。
- 5適応の速さは移動の方向によらず一定であるため、日程の組み方に違いは生じない。
Answer
正解 1:現地の時刻に合わせて食事と就寝の時刻を早めから整えていく。 / 3:時差への適応には日数がかかるため、到着から試合までの日程に余裕をもたせる。
時差への適応には日数がかかるため、「到着から試合までの日程に余裕をもたせる」ことが基本になり、出発前から「現地の時刻に合わせて食事と就寝の時刻を早めから整えていく」ことで適応を助けられる。移動中の睡眠は到着後の状態を左右するため、「目を覚ましたまま過ごすほうが」適応が速いとはいえない。到着直後は睡眠が乱れ疲労も残るため、「当日に強度の高い練習を行う」のは適応を妨げる。東向きと西向きでは適応の進み方が異なることが知られており、「移動の方向によらず一定である」のは誤りである。
HINT 時差対策は「出発前から現地時刻」「日程に余裕」。東向きは適応しにくい。
- Q34#jaa-cd-034
高所を利用したトレーニングの形態について、最も適切なものはどれか。
- 1高所では酸素が薄いため、滞在の初日から最大強度の練習を行うのが望ましい。
- 2高所に滞在して低い標高で強度の高い練習を行う方法は、強度の低下を避けられる。正解
- 3滞在と練習をいずれも高所で行う方法では、練習の強度は平地と同じ水準に保たれる。
- 4高所への順応は滞在する標高が高いほど速く進むため、できるだけ高い標高を選ぶ。
- 5高所では脱水が起こりにくいため、水分の補給は平地より少なくしてよい。
Answer
正解 2:高所に滞在して低い標高で強度の高い練習を行う方法は、強度の低下を避けられる。
高所では酸素が薄く、同じ強度の練習を維持しにくい。そこで「高所に滞在して低い標高で強度の高い練習を行う方法」が用いられ、滞在による適応を得ながら練習の強度の低下を避けられる。到着直後は高所への順応が進んでおらず体調を崩しやすいため、「滞在の初日から最大強度の練習を行う」のは適さない。滞在と練習をいずれも高所で行うと練習の絶対的な強度は下がるため、「平地と同じ水準に保たれる」は誤り。標高を上げるほど睡眠や食欲が乱れて練習の質が落ちるため、「できるだけ高い標高を選ぶ」も誤りで、滞在する高度には適した幅がある。高所では乾燥と換気量の増加によって水分が失われやすく、「脱水が起こりにくい」も誤りである。
HINT 「高く住んで低く練習する」。滞在で適応、練習は強度が落ちない標高で。
- Q35#jaa-cd-035
競技を行う床面や地面の違いとコンディショニングについて、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1天然の芝と人工の芝では足部の引っかかりが同じであるため、備えを変える必要は乏しい。
- 2硬い床面では下肢への衝撃が大きくなるため、練習の量と履物の点検を併せて行う。正解
- 3濡れた床面では滑りやすくなるため、方向転換を含む練習の量を増やすのが望ましい。
- 4床面が変わる遠征では、慣らす時間を確保して動作の感覚を確かめておく。正解
- 5砂の上の練習は接地が安定するため、支持する力を高めるねらいに向いているとされる。
Answer
正解 2:硬い床面では下肢への衝撃が大きくなるため、練習の量と履物の点検を併せて行う。 / 4:床面が変わる遠征では、慣らす時間を確保して動作の感覚を確かめておく。
硬い床面では着地や切り返しのたびに下肢へ大きな衝撃が加わるため、「練習の量と履物の点検を併せて行う」。また床面が変わると接地の感覚や滑り方が変わるため、遠征では「慣らす時間を確保して動作の感覚を確かめておく」。人工の芝は天然の芝より足部が引っかかりやすい傾向があり、「引っかかりが同じである」とはいえない。濡れた床面では滑りやすく転倒の危険が高まるため、「方向転換を含む練習の量を増やす」のは適さない。砂の上は接地が不安定で沈み込むため、「接地が安定する」という前提が誤りである。
HINT 硬い床=衝撃、濡れた床=滑り、砂=不安定。遠征では床面に慣らす時間を取る。
- Q36#jaa-cd-036
脊髄損傷のある車いす競技者のコンディショニングについて、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1上肢の使い過ぎによる肩や手の障害は起こりにくいため、量の管理は緩めてよい。
- 2車いすの調整は競技用具の問題にとどまるため、身体の状態とは切り離して考えていく。
- 3発汗による体温の調節が働きにくいため、暑熱の環境では休憩を細かく挟む。正解
- 4体温の調節は一般の競技者と同じであるため、暑熱への備えも同じように整えていく。
- 5座位を続ける部位の皮膚の状態を、練習の前後に確かめる習慣をつける。正解
Answer
正解 3:発汗による体温の調節が働きにくいため、暑熱の環境では休憩を細かく挟む。 / 5:座位を続ける部位の皮膚の状態を、練習の前後に確かめる習慣をつける。
脊髄損傷では損傷部位より下の発汗や血管の反応が障害され、体温の調節が働きにくいため「暑熱の環境では休憩を細かく挟む」配慮が必要になる。また感覚の障害があると圧迫による皮膚の傷に気づきにくいため、「座位を続ける部位の皮膚の状態を、練習の前後に確かめる習慣をつける」ことが重要である。車いす競技では移動と競技動作の大半を上肢が担うため、「肩や手の障害は起こりにくい」は誤り。車いすの寸法や座位の設定は姿勢と上肢への負荷を変えるため、「身体の状態とは切り離して考えていく」のも誤り。体温の調節が障害される点が特徴であるから、「一般の競技者と同じである」も誤りである。
HINT 脊髄損傷は「汗をかけない・痛みに気づけない」。暑熱と皮膚を必ず見る。
- Q37#jaa-cd-037
発育期の競技者にみられる身体の変化と、その時期のコンディショニングについて、最も適切なものはどれか。
- 1骨の成長が続く時期でも腱や骨の付着部への負担は成人と同じ程度にとどまる。
- 2身長の伸びが著しい時期には柔軟性が一時的に低下しやすい。正解
- 3身長の伸びが止まる時期までは、動作の習得を目的とした練習は控えるのが望ましい。
- 4発育の段階は暦の年齢とほぼ一致するため、同じ学年であれば同じ負荷を当てはめてよい。
- 5発育期の柔軟性は年間を通じて高まり続けるため、伸ばす取り組みは省いてかまわない。
Answer
正解 2:身長の伸びが著しい時期には柔軟性が一時的に低下しやすい。
発育期には骨の長さの増加に筋や腱の伸びが追いつかず、「身長の伸びが著しい時期には柔軟性が一時的に低下しやすい」。この時期は骨の成長する部分が力学的に弱く、腱や骨の付着部の障害が生じやすいため、「負担は成人と同じ程度にとどまる」は誤り。動作を覚える力は発育期に高いため、「動作の習得を目的とした練習は控える」のは適さない。発育の進み方は同学年でも大きく異なるため、「暦の年齢とほぼ一致する」も誤り。柔軟性は伸長期に低下しうるため「年間を通じて高まり続ける」ことはなく、伸ばす取り組みはむしろ重要になる。
HINT 伸びる時期は硬くなる。骨が伸びて筋と腱が追いつかない。
- Q38#jaa-cd-038
減量を進める競技者の体重の測り方と記録について、最も適切なものはどれか。
- 1練習の直後に測った値を基準にすれば、脂肪の減り方を正しく追える。
- 2測る時刻は日によって変えたほうが、平均に近い値が得られると考えられている。
- 3起床して排尿を済ませた後に測り、日ごとの変動を線で追って傾向をみる。正解
- 4着衣や体重計の機種が日によって違っても、値を比べるうえでは影響しない。
- 5練習の前後の体重の差は脂肪の減少を表すため、減量の成果として残す。
Answer
正解 3:起床して排尿を済ませた後に測り、日ごとの変動を線で追って傾向をみる。
体重は食事・飲水・発汗で一日のうちに大きく動くため、条件をそろえて「起床して排尿を済ませた後に測り、日ごとの変動を線で追って傾向をみる」のが減量の管理に適している。練習の直後の値は発汗による水分の損失を含むため、「脂肪の減り方を正しく追える」基準にはならない。時刻をそろえないと変動の原因が読めないため、「測る時刻は日によって変えたほうが」よいというのも誤り。体重計の機種の違いや着衣は数百グラムの差を生むため、「日によって違っても、値を比べるうえでは影響しない」のも誤り。練習の前後の体重差は主に水分の損失であり、「脂肪の減少を表す」ものではなく、脱水の程度を知る手がかりとして扱う。
HINT 体重は「起床後・排尿後・毎日同じ条件」。練習前後の差は水分。
- Q39#jaa-cd-039
筋のタイトネスを確かめる検査について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1腹臥位で膝を曲げて踵と殿部の距離を測る方法は、大腿の前面の緊張を確かめられる。正解
- 2立位で体幹を前に曲げて指先と床との距離を測る方法は、股関節の外転の可動域をみる。
- 3腹臥位で踵と殿部の距離を測る方法では、下腿の後面の緊張の程度が確かめられる。
- 4背臥位で膝を伸ばしたまま股関節を曲げる方法は、大腿の後面の緊張を確かめられる。正解
- 5背臥位で股関節を曲げる方法の記録は、骨盤の動きを止めずとも影響を受けない。
Answer
正解 1:腹臥位で膝を曲げて踵と殿部の距離を測る方法は、大腿の前面の緊張を確かめられる。 / 4:背臥位で膝を伸ばしたまま股関節を曲げる方法は、大腿の後面の緊張を確かめられる。
腹臥位で膝を屈曲させ踵と殿部の距離を測る方法は大腿前面の筋の緊張を、背臥位で膝を伸展させたまま股関節を屈曲させる方法は大腿後面の筋の緊張を確かめる検査である。立位体前屈で指先と床の距離を測る方法は、体幹と大腿後面を含む後面の柔軟性をみるもので、「股関節の外転の可動域をみる」のではない。腹臥位の踵と殿部の距離は大腿前面を反映するため、「下腿の後面の緊張の程度が確かめられる」は誤り。骨盤が動くと見かけの可動域が大きく記録されるため、「骨盤の動きを止めずとも影響を受けない」も誤りである。
HINT 腹臥位で踵をお尻へ=大腿前面、背臥位で膝伸ばして脚上げ=大腿後面。骨盤は必ず止める。
- Q40#jaa-cd-040
女性競技者のコンディショニングを支援する際の対応について、最も適切なものはどれか。
- 1月経に伴う症状と練習の内容の記録を本人が残せるようにし、相談の窓口を整えておく。正解
- 2症状の相談は担当者が男性であれば扱えないため、記録の取り組みもあわせて見送っておく。
- 3症状の有無は競技力と関わらないため、コンディションの把握からは外しておく。
- 4症状が重い時期があっても、練習の内容と量は年間を通じて同じに保つのが望ましい。
- 5体重と体脂肪の測定は全員の前で毎日行うほうが、意識が高まって管理が進む。
Answer
正解 1:月経に伴う症状と練習の内容の記録を本人が残せるようにし、相談の窓口を整えておく。
月経に伴う症状はコンディションに影響し、その現れ方は個人差が大きい。そこで「月経に伴う症状と練習の内容の記録を本人が残せるようにし、相談の窓口を整えておく」ことで、傾向の把握と早期の相談につなげられる。担当者の性別によって支援の可否が決まるわけではなく、相談しやすい体制を整えることが役割であるから「担当者が男性であれば扱えないため」は誤り。症状は練習の質に影響するため「競技力と関わらない」も誤り。症状が重い時期には内容と量の調整が必要なので、「年間を通じて同じに保つ」のは適さない。体重や体脂肪の値は機微な情報であり、「全員の前で毎日行う」のは心理的な負担と不適切な減量を招く。
HINT 記録できるしくみと相談の窓口を先に作る。体重の公開測定は逆効果。
- Q41#jaa-cd-041
ウォーミングアップの終盤における静的ストレッチングと動きを伴うストレッチングの扱いについて、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1同じ筋群への静的ストレッチングを長く続けると、直後の筋力とパワーが一時的に下がる正解
- 2静的ストレッチングは時間をかけるほど跳躍の記録が伸びるため、長く続けてから主運動へ入る
- 3動きを伴うストレッチングは体温と神経系の活動を高めながら可動域を広げる正解
- 4反動を大きく使う振りの運動から始める順序が、筋温の低い段階に適する
- 5動きを伴うストレッチングは関節への負担が大きいため、可動域の確保は静的な方法に任せる
Answer
正解 1:同じ筋群への静的ストレッチングを長く続けると、直後の筋力とパワーが一時的に下がる / 3:動きを伴うストレッチングは体温と神経系の活動を高めながら可動域を広げる
ウォーミングアップの終盤では、同じ筋群に静的ストレッチングを長く続けると筋力やパワーの発揮が一時的に下がることが示されており、動きを伴うストレッチングのほうが体温と神経系の活動水準を上げながら可動域を広げられる。したがって「同じ筋群への静的ストレッチングを長く続けると」直後の筋力とパワーが下がることと、「動きを伴うストレッチングは体温と神経系の活動を高めながら」可動域を広げることが適切である。「時間をかけるほど跳躍の記録が伸びる」は逆向きで、長く伸ばした直後は跳躍や短距離走の記録が落ちる方向に動く。「反動を大きく使う振りの運動から始める順序」は誤りで、筋温が低い段階で大きな反動を加えると筋や腱を損傷するため、軽い全身運動で温めてから振りの大きさを広げる。「可動域の確保は静的な方法に任せる」も誤りで、動きを伴う方法でも可動域は広がり、ウォーミングアップの終盤にはむしろそちらが適する。静的な方法は練習の後や可動域の改善を目的とする時間帯に充てる。
HINT 試合前に長く伸ばすとパワーが落ちる。前は動かして伸ばし、長い静的は練習の後へ。
- Q42#jaa-cd-042
目的に応じたレジスタンストレーニングの負荷と反復回数の関係について、最も適切なものはどれか。
- 1最大筋力をねらう場合は高い負荷で反復を少なくし、筋持久力をねらう場合は低い負荷で反復を多くとる正解
- 2筋持久力をねらう場合は高い負荷で反復を少なくとり、休息の時間を長く置いて繰り返す
- 3パワーをねらう場合は、挙上できる限界の負荷で速度が落ちるまで反復を重ねる
- 4セット間の休息の時間を長くとると、同じ負荷でも筋持久力への効果が高まっていく
- 5筋の断面積の増大をねらう場合は、負荷よりも反復の総数を増やすことが決め手になる
Answer
正解 1:最大筋力をねらう場合は高い負荷で反復を少なくし、筋持久力をねらう場合は低い負荷で反復を多くとる
レジスタンストレーニングでは、負荷の大きさと反復できる回数が逆の関係にある。最大筋力をねらう局面は高い負荷で反復を少なくし、筋持久力をねらう局面は低い負荷で反復を多くとる。したがって「最大筋力をねらう場合は高い負荷で反復を少なくし」筋持久力では低い負荷で反復を多くとる、という対応が適切である。「筋持久力をねらう場合は高い負荷で反復を少なくとり」は最大筋力の設定を筋持久力に当てはめたもので、目的と手段が入れ替わっている。「挙上できる限界の負荷で速度が落ちるまで反復を重ねる」のはパワーの向上に向かず、パワーは中程度の負荷を速く動かす設定で高める。「セット間の休息の時間を長くとると」筋持久力への効果が高まるというのも誤りで、休息を短くして不完全な回復のまま繰り返すほうが筋持久力への刺激になる。「負荷よりも反復の総数を増やすことが決め手になる」も誤りで、断面積の増大には一定以上の負荷と総量の両方が要る。
HINT 最大筋力は重く少なく、筋持久力は軽く多く、パワーは中くらいの負荷を速く。
- Q43#jaa-cd-043
体力トレーニングを計画するうえで踏まえる原則について、正しいものはどれか。2つ選べ。
- 1過負荷の原則は、日常で受けている水準の刺激を長く続けることで適応が進むことを指す
- 2特異性の原則は、用いた運動の様式や速度に応じた効果が現れることを指している正解
- 3漸進性の原則は、負荷を一定に保つ期間が長いほど効果が高まることを指す
- 4個別性の原則は、集団に共通の計画を当てはめると効果が安定することを指す
- 5可逆性の原則は、中断すると得た効果が戻っていくことを指す正解
Answer
正解 2:特異性の原則は、用いた運動の様式や速度に応じた効果が現れることを指している / 5:可逆性の原則は、中断すると得た効果が戻っていくことを指す
特異性の原則は、用いた運動の様式・速度・関節の角度に応じた効果が現れることを指し、可逆性の原則は、トレーニングを中断すると得た効果が元の水準へ戻っていくことを指す。したがって「特異性の原則は、用いた運動の様式や速度に応じた効果が現れる」ことと、「可逆性の原則は、中断すると得た効果が戻っていく」ことが正しい組み合わせである。「過負荷の原則は、日常で受けている水準の刺激」という説明は誤りで、日常より強い刺激を与えて初めて適応が起こることを指す。「漸進性の原則は、負荷を一定に保つ期間が長いほど」という説明も誤りで、適応に合わせて負荷を段々と高めていくことを指す。「個別性の原則は、集団に共通の計画を当てはめると」という説明も逆で、体力・年齢・既往などの違いに応じて内容を変えることを指す。
HINT 特異性=やった形で効く、可逆性=やめれば戻る、過負荷=日常より強い刺激。
- Q44#jaa-cd-044
心拍数を用いて運動の強度を設定する際の考え方について、最も適切なものはどれか。
- 1最高心拍数は持久的な練習を積むほど高くなるため、練習の成果を測る指標になる
- 2安静時心拍数と最高心拍数の幅に対する割合で求めると、個人の差を織り込める正解
- 3同じ心拍数であれば、暑熱の環境でも涼しい環境と同じ強度に対応している
- 4練習の最中の心拍数は測りにくいため、練習の前の安静時の値から決める
- 5心拍数は運動を止めた直後に測れば、運動中の値をそのまま読み取れる
Answer
正解 2:安静時心拍数と最高心拍数の幅に対する割合で求めると、個人の差を織り込める
心拍数から運動の強度を決めるときは、最高心拍数に対する割合で求める方法と、安静時心拍数と最高心拍数の差(予備心拍数)に対する割合で求める方法がある。後者は安静時の水準の違いを計算に含むため、同じ割合を当てても人ごとの負担がそろいやすい。したがって「安静時心拍数と最高心拍数の幅に対する割合で求める」と個人の差を織り込めるという考え方が適切である。「最高心拍数は持久的な練習を積むほど高くなる」というのは誤りで、最高心拍数は練習を積んでもほとんど変わらないため、成果を測る指標にはならない。「暑熱の環境でも涼しい環境と同じ強度に対応している」も誤りで、暑熱下では同じ強度でも心拍数が高く出るため、心拍数だけで強度をそろえると実際の負担がずれる。「練習の前の安静時の値から決める」のも誤りで、安静時の値は基準の一方であって、運動中の負担はその場の心拍数を見る必要がある。「運動を止めた直後に測れば、運動中の値をそのまま読み取れる」も誤りで、心拍数は運動を止めた直後から速く下がるため、止めてから測った値は運動中の値より低く出る。
HINT 強度は「安静時と最高の幅(予備心拍数)に対する割合」で見る。最高心拍数は練習を積んでも上がらない。
- Q45#jaa-cd-045
プライオメトリックトレーニングの原理と導入の進め方について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1沈み込みから切り返しまでの時間が短いほど、腱に蓄えた弾性エネルギーが力の発揮に働く正解
- 2沈み込みを深くして時間をかけるほど、伸張反射による力の発揮は大きくなる
- 3自体重での着地の姿勢を習得させてから、跳ぶ高さと距離を広げていく正解
- 4疲労が深い日に組み込むと、同じ跳躍でも神経系への刺激が強まる
- 5導入の時期は床の硬さを問わず、硬い面のほうが跳ね返りが得られて適している
Answer
正解 1:沈み込みから切り返しまでの時間が短いほど、腱に蓄えた弾性エネルギーが力の発揮に働く / 3:自体重での着地の姿勢を習得させてから、跳ぶ高さと距離を広げていく
プライオメトリックトレーニングは、筋と腱が引き伸ばされた直後に短縮する伸張短縮サイクルを利用する。沈み込みから切り返しまでの時間が短いほど腱に蓄えられた弾性エネルギーと伸張反射が力の発揮に結びつく。導入では自体重で着地の姿勢を固めてから高さと距離を広げる。したがって「沈み込みから切り返しまでの時間が短いほど」弾性エネルギーが働くことと、「自体重での着地の姿勢を習得させてから」範囲を広げることが適切である。「沈み込みを深くして時間をかけるほど」は逆で、時間が長引くと蓄えたエネルギーは熱として失われる。「疲労が深い日に組み込む」のも誤りで、疲労時は着地の姿勢が崩れて膝や足関節への負担が増すため、疲労の少ない日に置く。「硬い面のほうが跳ね返りが得られて適している」も誤りで、導入の段階では衝撃を吸収する床面を選び、硬い面は段階が進んでから用いる。
HINT 切り返しは短く。まず自体重で着地を覚えさせ、それから高さと距離を広げる。
- Q46#jaa-cd-046
持久的な能力を高めるためのインターバル法と持続法の使い分けについて、最も適切なものはどれか。
- 1持続法はインターバル法より高い強度を長く保てるため、最大酸素摂取量の向上に適している
- 2インターバル法は休息の局面で血中の乳酸がもとの水準まで取り除かれ、同じ強度を何度でも繰り返せる
- 3インターバル法は休息を挟むことによって、高い強度の運動時間を積み上げられる正解
- 4持続法は心拍数が低い水準にとどまるため、持久的な能力の向上とは別に扱う
- 5間欠的な運動が中心の競技でも、持続法を中心に据えて同じ速度で走る
Answer
正解 3:インターバル法は休息を挟むことによって、高い強度の運動時間を積み上げられる
インターバル法は高い強度の運動と休息を交互に繰り返す方法で、休息を挟むことによって、連続では続けられない強度の運動時間を合計として積み上げられる点に値打ちがある。したがって「インターバル法は休息を挟むことによって」高い強度の運動時間を積み上げられるという説明が適切である。「持続法はインターバル法より高い強度を長く保てる」は逆で、持続法は中程度の強度を長く続ける方法である。「休息の局面で血中の乳酸がもとの水準まで取り除かれ」というのも誤りで、短い休息では取り除かれる量は限られ、だからこそ回復の長さが刺激の性質を決める。「持久的な能力の向上とは別に扱う」も誤りで、持続法は有酸素性の土台をつくる中心的な方法である。「間欠的な運動が中心の競技でも」持続法を中心に据えるのも誤りで、試合の要求が高強度と回復の反復であるならインターバル法を組み合わせる。
HINT インターバル法の値打ちは「高い強度の累積時間」。休息の長さで刺激の性質が変わる。
- Q47#jaa-cd-047
競技者の体組成を継続して測るときの条件について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1皮下脂肪厚の測定は部位を毎回変えて平均をとるほうが、全身の分布を表せる
- 2皮下脂肪厚の測定は測定者によって値が動くため、担当者と部位をそろえて続けていく正解
- 3体組成の測定は季節による変化を除くため、冬の時期だけ年に一度行えば比べられる
- 4生体電気インピーダンス法の値は、体内の水分の量に左右される正解
- 5体脂肪率の推定値は方法が違っても同じ値になるため、年ごとに方法を替えて比べる
Answer
正解 2:皮下脂肪厚の測定は測定者によって値が動くため、担当者と部位をそろえて続けていく / 4:生体電気インピーダンス法の値は、体内の水分の量に左右される
皮下脂肪厚の測定は測定者の手技によって値が動くため、担当者・部位・器具をそろえて続けることで前回との差が読める。生体電気インピーダンス法は体内の水分の量によって値が動くので、飲食・運動・入浴の条件をそろえた時刻に測る。したがって「測定者によって値が動くため」担当者と部位をそろえることと、「体内の水分の量に左右される」ことが適切である。「部位を毎回変えて平均をとる」のは誤りで、部位が変われば値も変わるため経時的な比較ができなくなる。「冬の時期だけ年に一度」でよいというのも誤りで、継続して追うには期分けに合わせた間隔で繰り返し測る必要がある。「方法が違っても同じ値になる」も誤りで、推定の値は方法ごとに系統的な差があるため、方法を替えると前の値と比べられなくなる。
HINT キャリパーは人と部位を固定。インピーダンスは水分で動くから時刻と条件をそろえる。
- Q48#jaa-cd-048
競技で求められるアジリティの評価と練習の考え方について、最も適切なものはどれか。
- 1経路をあらかじめ決めておいた課題の記録は、試合中の切り返しの能力をそのまま表している
- 2刺激への反応の速さは生まれつき定まるため、練習ではなく選考の資料として用いる
- 3合図を用いる課題では走る距離を長くとると、反応の良否が記録に表れやすくなる
- 4刺激を見て動き出す課題では、経路を決めた課題に表れにくい差が見える正解
- 5反応を伴う課題は技術の練習なので、体力の計画から切り離して扱う
Answer
正解 4:刺激を見て動き出す課題では、経路を決めた課題に表れにくい差が見える
アジリティは刺激を受け取って判断し、身体の位置や方向を変える能力を含む。あらかじめ経路を決めた課題は方向転換の速さを測るが、判断と反応の部分は測れないため、合図を見て動き出す課題を加えると試合に近い差が見える。したがって「刺激を見て動き出す課題では」経路を決めた課題に表れにくい差が見えるという考え方が適切である。「経路をあらかじめ決めておいた課題の記録」が切り返しの能力をそのまま表すという説明は誤りで、両者の記録は一致しないことが知られている。「刺激への反応の速さは生まれつき定まる」も誤りで、競技の場面に沿った手がかりの読み取りは練習で改善する。「走る距離を長くとると、反応の良否が記録に表れやすくなる」のも誤りで、距離が長いほど走る速さの影響が大きくなり反応の差は埋もれる。「技術の練習なので、体力の計画から切り離して扱う」も誤りで、判断を伴う動きは両方にまたがるので計画の中で結びつける。
HINT アジリティには「反応」が入る。決められた経路を速く走る力とは別のもの。
- Q49#jaa-cd-049
オーバートレーニング症候群と、一時的な疲労の積み重なりとの違いについて、正しいものはどれか。2つ選べ。
- 1症候群では練習の量を増やして刺激を強めることで競技力が戻っていく
- 2症候群の判定は、安静時の心拍数の値を基準にして現場で確定できる
- 3一時的な疲労の積み重なりは、競技力の低下の幅が症候群より大きい点で区別される
- 4数日から2週間ほどの休養で競技力が戻る状態は、一時的な疲労の積み重なりとして扱う正解
- 5症候群では休養をとっても、競技力がもとに戻るまでに数か月を要する場合がある正解
Answer
正解 4:数日から2週間ほどの休養で競技力が戻る状態は、一時的な疲労の積み重なりとして扱う / 5:症候群では休養をとっても、競技力がもとに戻るまでに数か月を要する場合がある
一時的な疲労の積み重なりは数日から2週間ほどの休養で競技力が戻り、その後むしろ高まることもある。これに対してオーバートレーニング症候群では、休養をとっても回復に数週から数か月を要する場合がある。分かれ目は低下の幅ではなく回復に要する時間である。したがって「数日から2週間ほどの休養で競技力が戻る状態」を一時的な疲労の積み重なりとして扱うことと、「競技力がもとに戻るまでに数か月を要する場合がある」ことが正しい。「練習の量を増やして刺激を強めることで競技力が戻っていく」は逆で、負荷を足せば回復はさらに遠のく。「安静時の心拍数の値を基準にして現場で確定できる」も誤りで、心拍数の変化は個人差が大きく、貧血や感染症などの疾患を医師が除いていく過程を経て判断される。「競技力の低下の幅が症候群より大きい」も誤りで、区別の軸は幅ではなく回復に要する時間である。
HINT 分かれ目は回復に要する時間。数日〜2週間なら一時的、数か月に及ぶなら症候群。
- Q50#jaa-cd-050
発育期の競技者にレジスタンストレーニングを導入する際の考え方として、最も適切なものはどれか。
- 1挙上できる限界の重さを定期的に測り、記録の伸びを動機づけに用いる
- 2身長の伸びが止まるまでは導入を見送り、持久的な運動と技術の練習に時間を充てる
- 3指導者が付かない時間に反復させるほうが、自分で工夫する力が育つ
- 4自体重での動作を習得させてから、段々と負荷を加える正解
- 5種目を上肢と体幹に絞っておけば、下肢の成長軟骨への負担を避けられる
Answer
正解 4:自体重での動作を習得させてから、段々と負荷を加える
発育期のレジスタンストレーニングは、適切な指導のもとで行えば安全であり、筋力の向上と外傷の予防に役立つとされている。進め方としては、まず自体重で動作を正しく習得させ、そのうえで段々と負荷を加える。したがって「自体重での動作を習得させてから負荷を加える」という考え方が適切である。「挙上できる限界の重さを定期的に測り」記録の伸びを動機づけに用いるのは、動作が固まらないうちに最大の負荷を扱わせることになり、腰部や肩への負担が集中する。「身長の伸びが止まるまでは導入を見送り」というのも誤りで、適切な指導のもとでの実施が成長を妨げるという根拠は示されていない。「指導者が付かない時間に反復させるほうが」よいとするのは、誤った動作が固まる危険が高く、監督のもとで行う原則から外れる。「種目を上肢と体幹に絞っておけば」下肢への負担を避けられるというのも誤りで、下肢も発育の段階に合った種目と負荷であれば安全に扱えるため、外す理由にはならない。
HINT 順序は「自体重で動作を覚える→負荷を足す」。限界の重さを測るのは後回し。
- Q51#jaa-cd-051
体操競技を専門とする競技者の支援で重点に置く内容について、最も適切なものはどれか。
- 1可動域が広い競技者には伸ばす取り組みを重ね、支える課題は動作の習得が進んだ後に回す。
- 2着地の衝撃は上肢で受け止める場面が多いので、下肢よりも肩の支持を先に整えておく。
- 3可動域への要求が大きいため、広げた範囲を支える筋力の課題を同じ計画に置く。正解
- 4器械ごとに動作が違うので、全身を温める運動は器械に上がってから行う。
- 5跳躍と着地の多い種目では、着地の数より滞空の高さを記録して負荷を読む。
Answer
正解 3:可動域への要求が大きいため、広げた範囲を支える筋力の課題を同じ計画に置く。
体操競技は関節の可動域に対する要求が大きく、同時に着地の衝撃が下肢と体幹に繰り返し加わる。したがって「広げた範囲を支える筋力の課題を同じ計画に置く」のが筋道で、支えのないまま可動域だけを広げると、その範囲で関節が制御を失う場面が生まれる。「支える課題は動作の習得が進んだ後に回す」のは向きは合っているが順序が遅く、広げた範囲が無防備な期間ができる。「着地の衝撃は上肢で受け止める場面が多い」とするのは競技の分析を誤っており、跳馬や鉄棒の下りでは下肢と体幹が衝撃を受ける。「全身を温める運動は器械に上がってから行う」のは準備の順序が逆で、体温が上がらないまま高い技に入ることになる。「着地の数より滞空の高さを記録して負荷を読む」のは、負荷の量を表す指標の取り違えである。
HINT 広げた範囲は、支える力と組みで持つ。体操では着地の反復も同時に見る。
- Q52#jaa-cd-052
短い距離の全力疾走を短い間隔で繰り返す能力について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1一本ごとの記録を残しておき、後半での速度の落ち方を手がかりとして読んでいく。正解
- 2評価に用いるのは最も速かった1本の記録とし、残りの本数は平均して一つの値にまとめる。
- 3間隔を広げて毎本が最高の速度に届くようにすると、繰り返しに耐える力まで高まる。
- 41本目の速度が高いことと、本数を重ねても速度を保てることは、別の能力として扱う。正解
- 5後半に速度が落ちる競技者には、1本の距離を伸ばして持久的な走り込みを課す。
Answer
正解 1:一本ごとの記録を残しておき、後半での速度の落ち方を手がかりとして読んでいく。 / 4:1本目の速度が高いことと、本数を重ねても速度を保てることは、別の能力として扱う。
球技や格闘技では、1本の最高速度よりも「本数を重ねても速度を保てる」かどうかが試合の終盤を左右する。この二つは「別の能力として扱う」のが前提で、そのうえで「一本ごとの記録を残しておき、後半での速度の落ち方を手がかりとして読んでいく」ことで課題が見える。「残りの本数は平均して一つの値にまとめる」と、落ち方という肝心の情報が平均に埋もれてしまう。「間隔を広げて毎本が最高の速度に届くようにする」のは最高速度を養う方法であり、ねらいが別のものに置き換わっている。「1本の距離を伸ばして持久的な走り込みを課す」のは、課題のねらいを持久的な能力へすり替えており、短い距離を繰り返す中で速度を保つ力には向かわない。
HINT 速さと、速さの持ちは別。本数ごとの記録が無いと落ち方が見えない。
- Q53#jaa-cd-053
持久的なトレーニングを積んだ競技者の、心拍数を用いた強度の設定について、最も適切なものはどれか。
- 1心拍数は気温や睡眠にも左右されるため、強度の指標を自覚的な強さのほうへ入れ替える。
- 2心拍数が下がった分だけ運動の強度も下がったとみて、同じ速度で走る時間を長くしていく。
- 3安静時の心拍数が下がった場合は、目標とする心拍数も同じ幅だけ引き下げて設定する。
- 4同じ速度での心拍数が下がるため、時期を区切って測り直して基準を更新する。正解
- 5適応が進むと基準そのものが落ち着くので、最初に決めた目標の心拍数を用い続ける。
Answer
正解 4:同じ速度での心拍数が下がるため、時期を区切って測り直して基準を更新する。
持久的な適応が進むと、同じ速度で走っても心拍数は低い値にとどまるようになる。そのため「時期を区切って測り直して基準を更新する」必要があり、これを怠ると表示上の目標心拍数に合わせるうちに実際の強度が下がっていく。「最初に決めた目標の心拍数を用い続ける」のは、この変化を見ないまま計画を進めることになる。「心拍数が下がった分だけ運動の強度も下がったとみて」走る時間を長くするのは因果の読み違いで、下がったのは同じ強度に対する応答である。「目標とする心拍数も同じ幅だけ引き下げて設定する」のは計算の扱いを誤っており、幅を使う方法の意味が失われる。「強度の指標を自覚的な強さのほうへ入れ替える」のは、揺れがあることを理由に心拍数の情報を手放す対応で、測り直せば済む場面である。
HINT 伸びたのは身体のほう。古い基準のままだと、いつのまにか強度が下がる。
- Q54#jaa-cd-054
反動をつけて跳ぶ跳躍と、沈み込んだ姿勢で静止してから跳ぶ跳躍を、あわせて測る意義について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1静止してから跳ぶ跳躍の記録が高い競技者は、弾性を生かす力に優れているとみる。
- 2二つの記録を足した値を用いると、下肢の筋力の大きさをより正しく表せる。
- 3二つの記録の差から、弾性を動作に生かせている程度を読み取れる。正解
- 4差が大きい競技者には、沈み込みをさらに深くして跳ぶ練習を重ねさせる。
- 5差が開かない競技者には、沈み込みから切り返しまでの時間を短くする課題を置いていく。正解
Answer
正解 3:二つの記録の差から、弾性を動作に生かせている程度を読み取れる。 / 5:差が開かない競技者には、沈み込みから切り返しまでの時間を短くする課題を置いていく。
反動のある跳躍は、沈み込みで伸ばされた腱や筋に蓄えた弾性を使えるため、静止してから跳ぶ跳躍より高くなる。したがって「二つの記録の差から、弾性を動作に生かせている程度を読み取れる」。差が開かない競技者は弾性を使い切れていないので、「沈み込みから切り返しまでの時間を短くする課題を置いていく」のが筋道になる。「静止してから跳ぶ跳躍の記録が高い競技者は、弾性を生かす力に優れている」とするのは読み方が逆で、その記録は反動を使わない状態での発揮を表す。「二つの記録を足した値を用いる」のは、差に表れる情報を消してしまう扱いである。「差が大きい競技者には、沈み込みをさらに深くして跳ぶ練習を重ねさせる」のは、すでに弾性を使えている競技者に切り返しの遅い動作を課すことになる。
HINT 反動の有無でできた差が、弾性を使えている量。差が無いなら切り返しの速さを狙う。
- Q55#jaa-cd-055
ボートやカヌーのように、座った姿勢で同じ動作を長く繰り返す競技の支援について、最も適切なものはどれか。
- 1上肢で引く動作が中心になるので、下肢に対する課題は試合期に入ってから加える。
- 2体幹を曲げて伸ばす運動が連続するため、腰部への負担と股関節周囲の柔軟性を重点に置く。正解
- 3体重を支えない姿勢で行うため、下肢の筋力の課題は水上での練習に置き換えられる。
- 4水上での練習が中心となるため、陸上での筋力の課題は冬の期間に寄せて組む。
- 5動作が左右で対称になるので、動きの観察は漕ぐ側の一方から見て判断する。
Answer
正解 2:体幹を曲げて伸ばす運動が連続するため、腰部への負担と股関節周囲の柔軟性を重点に置く。
漕ぐ動作は座位で体幹を曲げて伸ばす運動の繰り返しであり、腰部に負担が集まりやすく、股関節の動きが足りないと腰でその分を補う形になる。したがって「腰部への負担と股関節周囲の柔軟性を重点に置く」のが筋道である。「上肢で引く動作が中心になる」とするのは競技の分析を誤っており、出力の大半は下肢と体幹から生まれる。「下肢の筋力の課題は水上での練習に置き換えられる」とするのは、艇の上では体重を支える刺激が入らない点を見落としている。「陸上での筋力の課題は冬の期間に寄せて組む」のは、季節で区切って年間を通じた積み上げを手放す扱いになる。「動きの観察は漕ぐ側の一方から見て判断する」のは、艇種によって片側だけで漕ぐ形があり、左右の差が出る場面を取りこぼす。
HINT 座って曲げて伸ばす動作の繰り返し。腰と股関節が要点になる。
- Q56#jaa-cd-056
射撃や弓道のように、構えた姿勢を保つ場面が中心となる競技の支援について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1姿勢を支える筋が低い張力で長く働くため、同じ姿勢を保つ課題を練習に組み込む。正解
- 2身体を大きく動かす場面が中心ではないため、全身を温める運動は構えの練習をもって代える。
- 3用具を構える側の肩と頸部に負担が集まるので、その周囲の状態を練習の前後に見ておく。正解
- 4静止した姿勢が続く競技では、筋力の課題よりも有酸素性の課題を優先して時間を割り振る。
- 5左右の偏りがある競技なので、反対側でも同じ数の動作を繰り返させる。
Answer
正解 1:姿勢を支える筋が低い張力で長く働くため、同じ姿勢を保つ課題を練習に組み込む。 / 3:用具を構える側の肩と頸部に負担が集まるので、その周囲の状態を練習の前後に見ておく。
構えを保つ競技では、動作が大きく見えなくても姿勢を支える筋が長い時間働き続ける。そのため「同じ姿勢を保つ課題を練習に組み込む」ことと、「用具を構える側の肩と頸部」の状態を前後で見ておくことが支援の中心になる。「全身を温める運動は構えの練習をもって代える」のは、体温を上げる準備と技術の練習を取り違えた対応である。「有酸素性の課題を優先して時間を割り振る」のは優先の付け方を誤っており、この競技で先に要るのは姿勢を支える力である。「反対側でも同じ数の動作を繰り返させる」のは左右をそろえることに傾けすぎた対応で、競技で使う側の練習の量を削ることになる。
HINT 動きが小さくても、支える筋は働き続けている。構える側の肩と首が集中点。
- Q57#jaa-cd-057
日々のウォーミングアップの場をコンディショニングの支援に生かす方法について、最も適切なものはどれか。
- 1気づいた変化は練習の後にまとめて書き留め、指導者への報告は週の終わりにそろえて行う。
- 2内容を日ごとに変えて刺激を新しくすると、競技者の状態の違いが表に出やすくなる。
- 3動きの出方に違いが見えた競技者には、準備の時間を延ばして同じ内容を繰り返させる。
- 4状態の把握は本人の申告に任せ、ウォーミングアップは主運動の準備に充てる。
- 5同じ内容を毎日行うことで、その日の動きの出方の違いに気づく機会として使える。正解
Answer
正解 5:同じ内容を毎日行うことで、その日の動きの出方の違いに気づく機会として使える。
毎日同じ手順で行うウォーミングアップは、比べる土台がそろうため、その日の動きの出方の違いが見えやすい。「同じ内容を毎日行うことで、その日の動きの出方の違いに気づく機会として使える」のがこの場の値打ちである。「内容を日ごとに変えて刺激を新しくする」と比べる土台が崩れ、違いが内容の差か身体の差か分からなくなる。「状態の把握は本人の申告に任せ」るのは、競技者が気づいていない変化を取りこぼす。「準備の時間を延ばして同じ内容を繰り返させる」のは、違いに気づいた後の手当てとして向きが違い、主運動の前に疲労を足すことになる。「指導者への報告は週の終わりにそろえて行う」のは時機が遅く、その日の練習の判断に間に合わない。
HINT 同じ内容を続けるから、違いに気づける。準備運動はその日の物差しにもなる。
- Q58#jaa-cd-058
練習や試合が行われる時刻に合わせた準備の進め方について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1時刻による体温の差は個人差に収まるので、準備の内容は時刻によらず同じ形で通す。
- 2起床からの時間が短い早朝の練習では、体温が上がりきっていないため準備に充てる時間を長めにとる。正解
- 3早朝の練習では目覚めを促すため、高い強度の動きから入って体温を一気に上げる。
- 4夜に試合が組まれている場合は、その時刻に身体を動かす日を事前の練習に入れておく。正解
- 5試合の時刻に慣らすため、就寝と起床の時刻を試合の週に入ってから動かす。
Answer
正解 2:起床からの時間が短い早朝の練習では、体温が上がりきっていないため準備に充てる時間を長めにとる。 / 4:夜に試合が組まれている場合は、その時刻に身体を動かす日を事前の練習に入れておく。
体温や覚醒の水準は一日の中で動き、早朝は低い側にある。そのため「起床からの時間が短い早朝の練習では」準備に充てる時間を長めにとり、「夜に試合が組まれている場合は、その時刻に身体を動かす日を事前の練習に入れておく」のが備えになる。「時刻による体温の差は個人差に収まる」とするのは事実の取り違えで、同じ人の中でも時刻によって差が出る。「高い強度の動きから入って体温を一気に上げる」のは段階を飛ばした進め方で、体温が低い状態での急な高強度は動作の失敗を招く。「就寝と起床の時刻を試合の週に入ってから動かす」のは時機が遅く、生活のリズムを崩したまま試合に入ることになる。
HINT 身体には時刻の癖がある。早朝は温めに時間、夜の試合はその時刻に動かしておく。
- Q59#jaa-cd-059
練習前に確保できる時間が短い日に、コンディショニングの支援で優先する内容について、最も適切なものはどれか。
- 1全員に共通して行う予防の運動を軸に据え、個別の対応は申告のあった競技者に向ける。正解
- 2予定していた内容を全部こなせるよう、一人あたりの時間を詰めて同じ数をそのまま進める。
- 3短い時間で効果を出すため、強度の高い運動を入れて刺激を濃くしておく。
- 4限られた時間を生かすため、測る項目を足して記録を厚くしておく。
- 5全員への内容は後日に回し、その日は個別の対応だけに時間を充てる。
Answer
正解 1:全員に共通して行う予防の運動を軸に据え、個別の対応は申告のあった競技者に向ける。
時間が短い日は、全員に行き渡る内容を残し、個別の対応は必要のある競技者へ絞るのが現実的である。「全員に共通して行う予防の運動を軸に据え、個別の対応は申告のあった競技者に向ける」がこれにあたる。「全員への内容は後日に回し」個別だけに充てるのは、チーム全体で続けることに意味がある予防の運動を途切れさせる。「一人あたりの時間を詰めて同じ数をそのまま進める」のは量を守るために質を落とす形で、動作の確認が雑になる。「強度の高い運動を入れて刺激を濃くしておく」のは準備の目的から外れ、主運動の質を削る。「測る項目を足して記録を厚くしておく」のは、短い時間にかえって手間を足す対応である。
HINT 時間が足りない日は、全員に効くものを残して個別を絞る。詰め込みも足しすぎも逆に働く。
- Q60#jaa-cd-060
成人になってから競技を始め、仕事と並行して練習している競技者への支援について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1年齢に応じた基準に合わせるため、同年代の経験者が行う練習の量をそのまま当てはめていく。
- 2練習できる日が限られる分を補うため、休日にその週の量をまとめて行う形をとっていく。
- 3練習できる日が週の後半に偏る場合は、週の単位で合計をとらえて負荷の配分を組む。正解
- 4仕事の都合は競技の外の事情なので、計画は練習日の内容に絞って組み立てる。
- 5競技の経験が短いため、同年代の経験者より習得の段階を細かく分ける。正解
Answer
正解 3:練習できる日が週の後半に偏る場合は、週の単位で合計をとらえて負荷の配分を組む。 / 5:競技の経験が短いため、同年代の経験者より習得の段階を細かく分ける。
練習の日が週の中で偏る競技者では、1日ごとの量より週の合計と並びを見るほうが実態に合う。「週の単位で合計をとらえて負荷の配分を組む」のがその扱いである。また競技歴が短い競技者は動作そのものに慣れていないため、「同年代の経験者より習得の段階を細かく分ける」必要がある。「同年代の経験者が行う練習の量をそのまま当てはめていく」のは、年齢だけを基準にして経験の差を見ない対応である。「休日にその週の量をまとめて行う形をとっていく」のは量を確保できても増やし方が急で、同じ日に負荷が集中する。「計画は練習日の内容に絞って組み立てる」のは、仕事による疲労や生活の時刻が回復に影響する点を計画の外に置くことになる。
HINT 日が偏るなら週で見る。経験の少なさは年齢では埋まらない。
- Q61#jaa-cd-061
ウォーミングアップに充てる量の決め方について、最も適切なものはどれか。
- 1準備が間に合わないと外傷につながるため、時間と種目を加えられる限り増やしておく。
- 2主運動で使う動作は準備の中で仕上げ、競技と同じ強度まで上げてから本番に入る。
- 3量の目安は主運動の時間の長さに合わせて決め、種目も主運動と同じものでそろえる。
- 4主運動の質を保つことが目的なので、疲労が残る量にならない範囲で組み立てる。正解
- 5準備の量は前日の疲労の有無によらず、週の初めに決めた内容を通して行う。
Answer
正解 4:主運動の質を保つことが目的なので、疲労が残る量にならない範囲で組み立てる。
ウォーミングアップは主運動のための準備なので、量が増えて疲労が残れば目的を自ら損なう。「疲労が残る量にならない範囲で組み立てる」のが基本である。「時間と種目を加えられる限り増やしておく」のは安全に傾けすぎた結果、主運動に入る前に身体を使い切る。「準備の中で仕上げ、競技と同じ強度まで上げてから本番に入る」のは準備と主運動を取り違えた形で、仕上げの場は練習そのものである。「量の目安は主運動の時間の長さに合わせて決め」種目までそろえるのは、準備の目的が体温と神経系を立ち上げることである点を外している。「準備の量は前日の疲労の有無によらず、週の初めに決めた内容を通して行う」のは、その日の状態を見ないまま量を固定する進め方で、疲労が残っている日にも同じ量を課すことになる。
HINT 準備は主運動のため。足りないのも多すぎるのも、どちらも質を削る。
- Q62#jaa-cd-062
負荷を用いたトレーニングを続けると動作が遅くなるのではないかと競技者から相談を受けたときの対応について、最も適切なものはどれか。
- 1筋が太くなるほど動作は遅くなるため、負荷を上げる課題は中止して自体重の内容に戻していく。
- 2速い動作で力を出す課題も置き、競技の動作を続けながら進めると伝える。正解
- 3体重が増えると動作は遅くなるので、増量を避けていまの体重を保つ計画に組み替える。
- 4動作の速さは競技の練習で養われるため、負荷を用いた課題は試合期に入ってから加える。
- 5相談の内容は心理面に属するため、心理の専門職へつないで判断をゆだねていく。
Answer
正解 2:速い動作で力を出す課題も置き、競技の動作を続けながら進めると伝える。
負荷を用いたトレーニングで動作が遅くなるのは、重い負荷でゆっくり挙げる課題を長く続けた場合に起こりうる偏りである。「速い動作で力を出す課題も置き、競技の動作を続けながら進める」と伝えるのが適切で、競技の動作を続けていれば速さの側の刺激も入り続ける。「筋が太くなるほど動作は遅くなる」とするのは因果の取り違えで、課題を中止すれば発揮できる力そのものが伸びなくなる。「増量を避けていまの体重を保つ計画に組み替える」のは、相談の中身を体重の問題へすり替えている。「心理の専門職へつないで判断をゆだねていく」のは、トレーニングの内容に関する相談を自らの役割の外へ押し出す対応である。「負荷を用いた課題は試合期に入ってから加える」のは時期の取り違えで、土台をつくる期間を使わないことになる。
HINT 重く挙げる課題と、速く出す課題は両方置ける。止める方向の答えは選ばない。
- Q63#jaa-cd-063
試合の当日の過ごし方を時刻の表にして準備する進め方について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1会場までの移動と受付に要する時間を先に置き、そこから起床と食事の時刻を割り出していく。正解
- 2表は競技者ごとに分けて作り、試合の進み方に合わせて当日その場で作り替える。
- 3準備運動を開始する時刻は、招集や計量の予定の時刻から逆に数えて割り出す。正解
- 4予定が崩れる場合に備え、表には余白を置かず項目を詰めて並べる。
- 5食事の時刻は普段の生活のまま保つこととし、試合の開始の時刻とは切り離して並べる。
Answer
正解 1:会場までの移動と受付に要する時間を先に置き、そこから起床と食事の時刻を割り出していく。 / 3:準備運動を開始する時刻は、招集や計量の予定の時刻から逆に数えて割り出す。
試合の当日は、動かせない時刻から逆に数えて組み立てるのが基本である。「会場までの移動と受付に要する時間を先に置き、そこから起床と食事の時刻を割り出していく」のがその手順で、「準備運動を開始する時刻は、招集や計量の予定の時刻から逆に数えて割り出す」ことで体温が上がった状態で試合に入れる。「当日その場で作り替える」のは段取りの意味を失わせ、競技者が自分の動きを前もって把握できない。「表には余白を置かず項目を詰めて並べる」のは、遅れが出たときに後ろの予定が連鎖して崩れる。「食事の時刻は普段の生活のまま保つこととし、試合の開始の時刻とは切り離して並べる」のは、消化に要する時間と試合の時刻の関係を計画の外に置くことになる。
HINT 決まっている時刻から逆に数える。移動と受付は動かせない。
- Q64#jaa-cd-064
下り坂を長く走る場面がある競技に向けた準備について、最も適切なものはどれか。
- 1下りで脚に痛みが出た競技者には、下る距離を一気に伸ばして慣れを進めていく。
- 2下りの負担は履物の衝撃の吸収で補えるので、課題は上半身の支持に向ける。
- 3下りは重力に任せて進んでいける場面なので、準備は上りに向けた持久的な課題に充てていく。
- 4下りの局面は短時間で終わるので、計画は平地の速度の課題に絞る。
- 5下りでは筋が伸ばされながら力を出す局面が続くため、同じ形の課題を事前に積んでおく。正解
Answer
正解 5:下りでは筋が伸ばされながら力を出す局面が続くため、同じ形の課題を事前に積んでおく。
下り坂では、着地のたびに大腿の前面などが伸ばされながら力を出す局面が続く。したがって「同じ形の課題を事前に積んでおく」ことが備えになり、慣れのないまま長い下りに入ると筋の損傷と痛みが強く出る。「下りは重力に任せて進んでいける場面」とするのは、制動のために大きな力を出している点を見落としている。「下る距離を一気に伸ばして慣れを進めていく」のは段階を飛ばした増やし方で、痛みが出ている状態をさらに悪くする。「履物の衝撃の吸収で補えるので、課題は上半身の支持に向ける」のは、用具に負担を預けて課題の向きを取り違えている。「下りの局面は短時間で終わる」とするのは競技の分析を誤っており、山道の競技では下りが長く続く。
HINT 下りは伸ばされながら力を出す局面の連続。備えも同じ形で積む。
- Q65#jaa-cd-065
柔軟性の課題を続けても関節の動く範囲が広がらない競技者への次の進め方について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1広がらないのは本人の取り組みが続いていないためとみて、毎日の実施の回数を記録して数えさせる。
- 2広げることを追い続けるかわりに、いまの範囲で競技の動作が成り立つよう動作を組み替える。正解
- 3隣り合う関節で動きを分担できるかを見極め、負担の集まる部位を分散させる方向を探る。正解
- 4伸ばす時間と回数を大きく足し、痛みが出るところまで押し広げようと続ける。
- 5関節の形の影響が疑われる場面でも、同じ内容を長い期間続けて経過を待つ。
Answer
正解 2:広げることを追い続けるかわりに、いまの範囲で競技の動作が成り立つよう動作を組み替える。 / 3:隣り合う関節で動きを分担できるかを見極め、負担の集まる部位を分散させる方向を探る。
柔軟性の課題を続けても範囲が変わらない場合、骨の形や関節の構造が制限している可能性がある。そこで「いまの範囲で競技の動作が成り立つよう動作を組み替える」ことと、「隣り合う関節で動きを分担できるかを見極め」て負担を分散する方向が次の手になる。「痛みが出るところまで押し広げようと続ける」のは量と強さに頼った進め方で、組織を痛める危険が高い。「本人の取り組みが続いていないためとみて、毎日の実施の回数を記録して数えさせる」のは原因を取り組みの量にすり替えており、構造による制限を見落とす。「同じ内容を長い期間続けて経過を待つ」のは、変わらないと分かっている内容に時間を使い続けることになる。
HINT 広がらない範囲を押すより、動作と隣の関節で成り立たせる道を探す。
- Q66#jaa-cd-066
一年の計画を期に分けてトレーニングの内容を組み替えていく考え方について、最も適切なものはどれか。
- 1同じ内容を一年を通して続けるほうが積み上がるため、期ごとの内容は同じまま通す。
- 2試合期に入ってからも土台をつくる課題の量を増やし続け、仕上げの時期に備える。
- 3試合の日程を軸に期を区切り、期ごとに量と強度の組み合わせを変えて重点を移していく。正解
- 4期の区切りは暦の月で決め、試合の日程は区切りが決まった後に当てはめていく。
- 5移行期に調子が落ちるのを避けるため、試合の直後も同じ強度を保って過ごす。
Answer
正解 3:試合の日程を軸に期を区切り、期ごとに量と強度の組み合わせを変えて重点を移していく。
期分けは、試合の日程という動かせない条件を軸に一年を区切り、期ごとに量と強度の組み合わせを変えて重点を移していく考え方である。したがって「試合の日程を軸に期を区切り、期ごとに量と強度の組み合わせを変えて重点を移していく」が適切である。「期ごとの内容は同じまま通す」のは刺激が一定になり、伸びが止まる時期を抜けられない。「試合期に入ってからも土台をつくる課題の量を増やし続け」るのは期の目的を取り違えており、試合に向けて疲労を積む形になる。「期の区切りは暦の月で決め、試合の日程は区切りが決まった後に当てはめていく」のは順序が逆で、合わせるべき相手が入れ替わっている。「試合の直後も同じ強度を保って過ごす」のは、心身を回復させる期間を置かないまま次の一年に入ることになる。
HINT 軸は試合の日程。期ごとに重点を移し、移行期は回復に充てる。
- Q67#jaa-cd-067
試合に向けて負荷を落としていく進め方について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1量と強度をそろえて下げると、試合の日に向けて疲労がいちばんよく抜ける。
- 2練習の量を段階を踏んで減らしつつ、強度の高い刺激は形を残して入れ続けていく。正解
- 3試合の前の週は身体を休ませることに充て、動かすのは当日の準備運動から入る。
- 4量を保ったまま強度だけを上げると、仕上がりが試合の日に重なっていく。
- 5減らす期間の長さは競技と個人で違うため、前の試合での反応を記録して次に生かす。正解
Answer
正解 2:練習の量を段階を踏んで減らしつつ、強度の高い刺激は形を残して入れ続けていく。 / 5:減らす期間の長さは競技と個人で違うため、前の試合での反応を記録して次に生かす。
試合前に負荷を落とす進め方は、「練習の量を段階を踏んで減らしつつ、強度の高い刺激は形を残して入れ続けていく」のが基本で、こうすると疲労が抜ける一方で身につけた力は保たれる。期間は競技や個人によって違うため、「前の試合での反応を記録して次に生かす」のが実務の積み上げ方になる。「量と強度をそろえて下げる」のは強度の刺激まで抜いてしまい、動きの出が鈍る。「試合の前の週は身体を休ませることに充て、動かすのは当日の準備運動から入る」のは落とし方が極端で、刺激が途切れた状態で試合に入る。「量を保ったまま強度だけを上げる」のは落とすという目的と逆の操作で、疲労を積んだまま試合を迎える。
HINT 減らすのは量、残すのは強度。期間は前回の反応から決めていく。
- Q68#jaa-cd-068
レジスタンストレーニングでセットの間にとる休息の時間について、最も適切なものはどれか。
- 1課題のねらいによって必要な回復の量が違うため、目的に合わせて休息の長さを変える。正解
- 2休息は短いほど刺激が濃くなるので、どの課題でも同じだけ短くそろえて行う形で進める。
- 3回復を十分にとることが先なので、すべての課題で長い休息を置いて進める。
- 4休息の間に別の部位の種目を挟んでいけば、どの課題でも休息の長さは問わずに進めていける。
- 5最大に近い重量を扱う課題は反復の数が少ないので、休息も短くて足りる。
Answer
正解 1:課題のねらいによって必要な回復の量が違うため、目的に合わせて休息の長さを変える。
休息の時間は、その課題で何をねらうかによって決まる。最大に近い重量で高い出力を出す課題では次のセットまでに回復の時間が要り、筋の量を増やすねらいでは回復を残した状態で反復を重ねる形をとる。したがって「目的に合わせて休息の長さを変える」のが筋道である。「どの課題でも同じだけ短くそろえて行う形で進める」のは高い出力を要する課題で重量が扱えなくなる。「すべての課題で長い休息を置いて進める」のは逆に時間を使いすぎ、ねらいに合わない課題まで薄くなる。「別の部位の種目を挟んでいけば、どの課題でも休息の長さは問わずに進めていける」のは、神経系や全身の疲労が残る点を見落としている。「最大に近い重量を扱う課題は反復の数が少ないので、休息も短くて足りる」は程度の読み違いで、反復が少ないほど一回の出力が高く、回復に要する時間は長くなる。
HINT 休息はねらいで決まる。高い出力の課題ほど長く、反復を重ねる課題は短く。
- Q69#jaa-cd-069
一回のトレーニングの中で種目を並べる順序について、最も適切なものはどれか。
- 1小さな筋群の種目を先に行って温まってから、多関節の大きな種目に入るほうが安全である。
- 2疲労が出た状態で大きな種目を行うほうが刺激が強まるため、終盤に置いて追い込む。
- 3有酸素性の課題を先に長く行っておくと、続く筋力の課題で高い重量を扱いやすくなる。
- 4速い発揮をねらう種目と多関節の大きな種目を前半に置き、小さな筋群の種目を後に回す。正解
- 5量がそろっていれば結果は同じになるため、種目の順序は日ごとに入れ替える。
Answer
正解 4:速い発揮をねらう種目と多関節の大きな種目を前半に置き、小さな筋群の種目を後に回す。
一回の中で技術と出力が要る種目は、疲労の少ない前半に置くのが基本である。したがって「速い発揮をねらう種目と多関節の大きな種目を前半に置き、小さな筋群の種目を後に回す」が適切になる。「小さな筋群の種目を先に行って温まってから、多関節の大きな種目に入る」のは順序が逆で、支える筋が先に疲れて大きな種目の動作が崩れる。「疲労が出た状態で大きな種目を行うほうが刺激が強まる」のは目的の取り違えで、動作が崩れたまま高い重量を扱う形になる。「有酸素性の課題を先に長く行っておく」のは筋力の課題に残す余力を先に使うことになる。「量がそろっていれば結果は同じになる」として順序を日ごとに入れ替えるのは、同じ量でも並べ方によって各種目の質が変わる点を見ていない。
HINT 出力と技術が要るものを前半へ。小さな筋群を先に疲れさせない。
- Q70#jaa-cd-070
筋の収縮の様式とトレーニングでの用い方について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1伸張性の収縮では短縮性の収縮より大きな力を出せるので、負荷の設定を分けて考えていく。正解
- 2等尺性の収縮は関節を動かさないため、鍛えた力はどの角度でも同じように使えていく。
- 3伸張性の収縮を強く行うと遅発性の筋痛が出やすく、試合前は量を抑える。正解
- 4短縮性の収縮だけを続けると筋痛が強く出るので、下る動作の練習から入っていく。
- 5伸張性の収縮は力が小さいので、着地や減速の備えには短縮性の課題を充てる。
Answer
正解 1:伸張性の収縮では短縮性の収縮より大きな力を出せるので、負荷の設定を分けて考えていく。 / 3:伸張性の収縮を強く行うと遅発性の筋痛が出やすく、試合前は量を抑える。
筋が伸ばされながら力を出す伸張性の収縮では、短縮させながら力を出す場合より大きな力を発揮できるため、「負荷の設定を分けて考えていく」必要がある。また伸張性の収縮を強く行った後は遅発性の筋痛が出やすいので、「試合前は量を抑える」のが扱い方になる。「等尺性の収縮は関節を動かさないため、鍛えた力はどの角度でも同じように使えていく」のは程度の読み違いで、効果は行った角度の付近に出やすい。「短縮性の収縮だけを続けると筋痛が強く出る」のは向きが逆で、筋痛と結びつきが強いのは伸張性の収縮である。「伸張性の収縮は力が小さいので、着地や減速の備えには短縮性の課題を充てる」のも逆で、着地や減速はまさに伸張性の収縮が働く場面である。
HINT 伸ばされながら出す力は大きく、筋痛も出やすい。着地と減速はこの様式。
- Q71#jaa-cd-071
挙上できる最大の重量を現場で見積もる方法について、最も適切なものはどれか。
- 1動作がまだ固まっていない競技者にも、挙上できる最大の重量を測って基準を先に押さえておく。
- 2推定で出た値は実測と同じものとして扱えるため、期間を通してその値のまま用い続けていく。
- 3反復できた回数から見積もる方法は、回数が多くなるほど実測と合わなくなる点を踏まえる。正解
- 4見積もりの精度は回数が多いほど上がるので、軽い重量で限界まで反復させて算出する。
- 5種目が違っても体重に対する比は同じになるため、一つの種目の値から他を割り出す。
Answer
正解 3:反復できた回数から見積もる方法は、回数が多くなるほど実測と合わなくなる点を踏まえる。
反復できた回数から最大挙上重量を見積もる方法は手軽だが、回数が多くなるほど実測との差が開いていく。したがって「回数が多くなるほど実測と合わなくなる点を踏まえる」のが正しい扱いである。「動作がまだ固まっていない競技者にも、挙上できる最大の重量を測って基準を先に押さえておく」のは段階を飛ばした進め方で、崩れた動作で最大重量を扱わせることになる。「推定で出た値は実測と同じものとして扱える」として期間を通して使い続けるのは、幅のある見積もりを確定した値のように扱うことになる。「見積もりの精度は回数が多いほど上がる」のは向きが逆である。「種目が違っても体重に対する比は同じになる」として他を割り出すのは、関与する筋群と動作の違いを置いたままの一般化である。
HINT 回数が増えるほど見積もりは外れる。推定値は幅のある値として扱う。
- Q72#jaa-cd-072
血中の乳酸が増え始める強度を持久的なトレーニングに用いる考え方について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1乳酸は疲労そのものを表す物質なので、値が低い競技者ほど持久的な能力が低いとみる。
- 2持久的なトレーニングが進むと同じ速度での乳酸の値が下がるため、時期を区切って測り直す。正解
- 3採血の部位や時刻が違っても値は同じ水準になるため、別の日の記録をそのまま並べて読む。
- 4その強度の前後は代謝の切り替わる境目にあたるので、練習の強度を区切る目安に使える。正解
- 5この強度より下の練習を積んでいけば、競技で使う高い強度にも同じように備わる。
Answer
正解 2:持久的なトレーニングが進むと同じ速度での乳酸の値が下がるため、時期を区切って測り直す。 / 4:その強度の前後は代謝の切り替わる境目にあたるので、練習の強度を区切る目安に使える。
持久的な適応が進むと、同じ速度で走っても血中の乳酸は低い値にとどまるようになり、増え始める強度がより高い側へ移る。したがって「時期を区切って測り直す」ことが要る。またこの強度の前後は代謝の切り替わる境目にあたるため、「練習の強度を区切る目安に使える」。「乳酸は疲労そのものを表す物質なので、値が低い競技者ほど持久的な能力が低い」とするのは因果と向きの両方を誤っており、同じ強度で値が低いことは適応が進んだ裏づけになる。「採血の部位や時刻が違っても値は同じ水準になる」とするのは測定の条件を軽く見ており、比べるには条件をそろえる必要がある。「この強度より下の練習を積んでいけば、競技で使う高い強度にも同じように備わる」のは、高い強度でしか入らない刺激を低い強度で置き換えられるとみる取り違えである。
HINT 同じ速度で値が下がったら、適応が進んだ合図。閾値は測り直して更新する。
- Q73#jaa-cd-073
持久的な課題と筋力の課題を同じ期間に並行して行うときの考え方について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1両方を同じ日に置く場合は、その日の重点をどちらかに決めて他方の量を控えめにしておく。正解
- 2持久的な課題を筋力の課題の直後に長く続けると、筋力の伸びはかえって大きくなる。
- 3並行して行えば時間が節約できるため、どちらも最大の量で同じ日にまとめて置いていく。
- 4期によって重点を移していき、同じ時期に両方を最大の量で積み重ねる形は避ける。正解
- 5競技を始めて間もない競技者ほど影響が強く出るので、片方に絞って進める。
Answer
正解 1:両方を同じ日に置く場合は、その日の重点をどちらかに決めて他方の量を控えめにしておく。 / 4:期によって重点を移していき、同じ時期に両方を最大の量で積み重ねる形は避ける。
持久的な課題と筋力の課題を大量に並行して積むと、筋力やパワーの伸びが抑えられることが示されている。そこで「その日の重点をどちらかに決めて他方の量を控えめにしておく」ことと、「期によって重点を移していき、同じ時期に両方を最大の量で積み重ねる形は避ける」ことが実務の組み方になる。「筋力の課題の直後に長く続けると、筋力の伸びはかえって大きくなる」のは向きが逆である。「並行して行えば時間が節約できるため、どちらも最大の量で同じ日にまとめて置いていく」のは時間の都合を優先しており、影響がいちばん出る形をとっている。「競技を始めて間もない競技者ほど影響が強く出る」のは対象の取り違えで、鍛錬の度合いが上がるほど影響は見えやすくなる。
HINT 同じ日に両方置くなら、どちらかを主にする。期で重点を移すのが基本。
- Q74#jaa-cd-074
練習の後の回復を支える食事と補給の進め方について、最も適切なものはどれか。
- 1次の食事まで間が空く日は、空腹の時間を長くとるほうが身体の回復は進んでいく。
- 2回復に効くのはたんぱく質なので、糖質は体重が増える分を見て控えさせる。
- 3使った糖質を戻すため、練習の後の早い時間に糖質をとる機会を用意しておく。正解
- 4食事の量は練習の内容によらず一定に保ち、同じ献立を毎日通す形で組む。
- 5水分は食事からとれるので、練習の後の飲み物は味の好みで選ばせる。
Answer
正解 3:使った糖質を戻すため、練習の後の早い時間に糖質をとる機会を用意しておく。
運動で使った筋のグリコーゲンは、運動の後の早い時間に糖質をとるほど戻りが速いとされる。したがって「練習の後の早い時間に糖質をとる機会を用意しておく」のが回復を支える進め方である。「空腹の時間を長くとるほうが身体の回復は進んでいく」のは向きが逆で、補給が遅れるほど回復も遅れる。「回復に効くのはたんぱく質なので、糖質は体重が増える分を見て控えさせる」のは対象の取り違えで、糖質はエネルギー源として戻す必要がある。「食事の量は練習の内容によらず一定に保ち、同じ献立を毎日通す」のは、日ごとに違う消費量と計画を結びつけない扱いになる。「水分は食事からとれるので、練習の後の飲み物は味の好みで選ばせる」のは、発汗で失った分を戻すという目的を外している。
HINT 使った糖質は、早い時間に戻すほど回復が速い。水分は別に戻す。
- Q75#jaa-cd-075
競技者からサプリメントの使用について相談を受けたときの対応について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1製品の表示にある成分がそのまま中身を表すため、表示を確かめれば足りるとみて勧めていく。
- 2まず日々の食事で足りていない部分がどこかを一緒に見て、その点から話を進めていく。正解
- 3含まれる成分と第三者による検査の有無を調べ、判断は医師や公認スポーツ栄養士へつなぐ。正解
- 4チーム内で使っている競技者と同じ製品を選べば、同じ効果が得られると伝える。
- 5海外で手に入る製品は成分の量が多いので、国内の製品より勧めて使わせる。
Answer
正解 2:まず日々の食事で足りていない部分がどこかを一緒に見て、その点から話を進めていく。 / 3:含まれる成分と第三者による検査の有無を調べ、判断は医師や公認スポーツ栄養士へつなぐ。
サプリメントの相談では、食事で足りていない部分を先に見るのが順序で、「その点から話を進めていく」ことで製品に頼る前にできることが整理できる。あわせて「含まれる成分と第三者による検査の有無を調べ、判断は医師や公認スポーツ栄養士へつなぐ」のが扱い方になる。「製品の表示にある成分がそのまま中身を表す」とみて勧めるのは、表示されていない成分が混入する場合があるという問題を外している。「チーム内で使っている競技者と同じ製品を選べば、同じ効果が得られる」のは他者の使用例を根拠にしたもので、必要とする栄養も体格も違う。「海外で手に入る製品は成分の量が多いので、国内の製品より勧めて使わせる」のは、量が多いことを質の高さと結びつけた一般化である。
HINT まず食事。製品は成分と検査の有無を見て、判断は専門職へつなぐ。
- Q76#jaa-cd-076
けが以外の事情で数週間練習を離れた競技者が練習へ戻るときの進め方について、最も適切なものはどれか。
- 1離れていた分の遅れを取り戻すため、休む前より量を増やした内容から入って早く追いつかせる。
- 2体力は離れていても保たれるので、休む前の内容をそのまま初日から通していく形で戻す。
- 3動作の感覚が戻るまでは競技の動作を外し、器具を用いた課題を中心に組んで進める。
- 4休む前の量に戻す前に、段階を踏んで量と強度を積み直す期間を置いていく。正解
- 5戻す速さは離れた日数の半分を目安にして、同じ割合を全員に当てはめる。
Answer
正解 4:休む前の量に戻す前に、段階を踏んで量と強度を積み直す期間を置いていく。
練習から離れる期間が続くと持久的な能力や筋力は下がっていくため、戻るときは「段階を踏んで量と強度を積み直す期間を置いていく」のが基本である。「休む前より量を増やした内容から入って早く追いつかせる」のは増やし方が急で、外傷の危険がいちばん高い形である。「体力は離れていても保たれるので、休む前の内容をそのまま初日から通していく」のは事実の取り違えで、離れた期間に応じて能力は落ちている。「競技の動作を外し、器具を用いた課題を中心に組んで進める」のは、競技の動作そのものに慣れ直す時間を後ろへ送ってしまう。「離れた日数の半分を目安にして、同じ割合を全員に当てはめる」のは根拠のない目安を置いたうえ、落ち方の個人差を見ないまま一律に当てはめている。
HINT 離れた分は落ちている。戻すのは段階を踏んで、前の量に一気に戻さない。
- Q77#jaa-cd-077
体幹を支える力を高める課題の進め方について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1姿勢を保つ課題から始め、保てるようになったら四肢を動かしながら保つ形へ段階を上げていく。正解
- 2保持の時間を伸ばすことが目的なので、記録を競わせて限界まで続けさせる形で進めていく。
- 3床の上で保持ができれば立った姿勢でも保てるので、課題は床の上で行う形にそろえる。
- 4競技の動作の中で体幹が保てているかを見て、課題の内容を選び直していく形をとる。正解
- 5息を止めて固めるほど安定するため、呼吸は止めたまま行わせる形で統一する。
Answer
正解 1:姿勢を保つ課題から始め、保てるようになったら四肢を動かしながら保つ形へ段階を上げていく。 / 4:競技の動作の中で体幹が保てているかを見て、課題の内容を選び直していく形をとる。
体幹を支える課題は、まず姿勢を保てるようにし、「保てるようになったら四肢を動かしながら保つ形へ段階を上げていく」のが順序である。そして最後に見るのは競技の場面なので、「競技の動作の中で体幹が保てているかを見て、課題の内容を選び直していく」。「保持の時間を伸ばすことが目的なので、記録を競わせて限界まで続けさせる」のは目的の取り違えで、保持の時間の記録は競技の動作の安定を表さない。「床の上で保持ができれば立った姿勢でも保てる」のは段階を飛ばした見方で、立位では支える条件が変わる。「息を止めて固めるほど安定するため、呼吸は止めたまま行わせる」のは、呼吸を続けながら支えられることが競技の場面で求められる点を外している。
HINT 保つ→動かしながら保つ→競技の動作の中で見る。呼吸は続けたまま。
- Q78#jaa-cd-078
片脚で行う動作の測定にみられる左右の差の扱いについて、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1左右の差は利き脚の側が必ず大きく出るため、どちらが利き脚かが分かれば測らなくても見当がつく。
- 2両脚でそろえて測ると差が見えにくいため、片脚ずつの記録を分けて残しておくようにする。正解
- 3差が見つかった競技者には、競技の練習を止めて差がなくなるまで補う課題に充てる。
- 4差の大きさで決めてしまわず、競技で左右に求められる役割の違いと合わせて読む。正解
- 5差が一定の割合の中に収まっていれば、競技の動作の観察は省いて進めてよい。
Answer
正解 2:両脚でそろえて測ると差が見えにくいため、片脚ずつの記録を分けて残しておくようにする。 / 4:差の大きさで決めてしまわず、競技で左右に求められる役割の違いと合わせて読む。
両脚でそろえて行う測定では、強い側が弱い側を補ってしまい差が表に出にくい。そのため「片脚ずつの記録を分けて残しておく」ことで差が見えるようになる。ただし左右の差は競技によって当然生じるものでもあるので、「競技で左右に求められる役割の違いと合わせて読む」必要がある。「利き脚の側が必ず大きく出る」のは事実の取り違えで、どちらが大きく出るかは競技の動作や受傷の既往によって変わるため、実際に測らなければ分からない。「競技の練習を止めて差がなくなるまで補う課題に充てる」のは行き過ぎた対応で、左右をそろえること自体が目的になっている。「差が一定の割合の中に収まっていれば、競技の動作の観察は省いて進めてよい」のは、数値が基準の中でも動作の質が落ちている場合を取りこぼす。
HINT 両脚では隠れる。片脚で測り、競技の左右の役割と合わせて読む。
- Q79#jaa-cd-079
試合が続く時期に筋力を保つための課題の置き方について、最も適切なものはどれか。
- 1量を減らしても高い強度の刺激を残していけば、筋力は落ちない。正解
- 2試合期は筋力の課題を置かず、技術の練習に時間をすべて充てるほうが仕上がりはよくなる。
- 3強度を下げて軽い重量で回数を重ねる形に替えれば、量が保たれて筋力も保たれる。
- 4試合の合間の日に高い重量を扱う課題を増やしておくと、試合での出力は上がっていく。
- 5筋力は短い期間では保たれるので、試合期の間は筋力の課題を外して過ごせる。
Answer
正解 1:量を減らしても高い強度の刺激を残していけば、筋力は落ちない。
筋力を保つうえで効くのは強度の高い刺激であり、量を減らしても高い強度を残していれば水準は保たれる。したがって「量を減らしても高い強度の刺激を残していけば、筋力は落ちない」が適切である。「筋力の課題を置かず、技術の練習に時間をすべて充てる」のは刺激が途切れ、試合が続くうちに筋力が下がっていく。「強度を下げて軽い重量で回数を重ねる形に替えれば、量が保たれて筋力も保たれる」は量と強度の役割を入れ替えており、保つために残すべきは強度の側である。「試合の合間の日に高い重量を扱う課題を増やしておく」のは量を増やす方向で、試合に向けて疲労を残す。「筋力は短い期間では保たれるので、試合期の間は筋力の課題を外して過ごせる」は、試合期が長く続く競技では当てはまらない。
HINT 保つために残すのは強度。量は減らしてよい。
- Q80#jaa-cd-080
年齢が高くなってから競技を続けている競技者のコンディショニングについて、最も適切なものはどれか。
- 1年代に応じて強度を一律に下げ、その分を量で補って時間をかける形に組み替えていくとよい。
- 2若い競技者と同じ頻度で練習を詰めることが、衰えを防ぐうえでよく効く。
- 3腱や関節の組織の変化は年齢で決まるので、課題の内容を変えても得られるものは少ない。
- 4筋力の課題は年齢とともに危険が増すため、有酸素性の課題だけに絞って進める。
- 5回復に要する時間が長くなりやすいため、同じ週の中に回復へ充てる日を組み込む。正解
Answer
正解 5:回復に要する時間が長くなりやすいため、同じ週の中に回復へ充てる日を組み込む。
年齢が上がると同じ練習でも回復に要する時間が長くなりやすいので、「同じ週の中に回復へ充てる日を組み込む」のが土台になる。「年代に応じて強度を一律に下げ、その分を量で補って時間をかける」のは、強度の刺激を失ったうえ総量が増えるという組み合わせで、回復をさらに難しくする。「若い競技者と同じ頻度で練習を詰めることが、衰えを防ぐうえでよく効く」のは回復の差を見ない対応である。「腱や関節の組織の変化は年齢で決まるので、課題の内容を変えても得られるものは少ない」のは年齢だけを理由にして取り組みを手放すことになる。「有酸素性の課題だけに絞って進める」のは範囲の取り違えで、加齢に伴って落ちやすい筋力こそ課題に残す必要がある。
HINT 回復に充てる日を週に組み込む。強度を落として量で補うのは逆。
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