安全・健康管理およびスポーツ外傷・障害の予防全80問・正解と解説つき
JSPO公認アスレティックトレーナー 専門科目 応用科目・ 公式テキスト第2章・ 分量 25%
安全・健康管理と外傷・障害予防におけるJSPO-ATの役割、スポーツ外傷・障害の発生機序と予防の考え方、予防のための各種評価と情報の活用、外傷・障害に影響を及ぼしうる各種要因(環境・用具・栄養・心理・成長・性差など)とその対応。
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安全・健康管理およびスポーツ外傷・障害の予防を1問ずつ解く →All questions
- Q01#jaa-pv-001
スポーツ外傷・障害の予防を一次予防から三次予防に段階づけた場合の説明として、正しいものはどれか。
- 1練習環境の点検や予防プログラムの導入は、二次予防の代表的な取り組みである
- 2徴候のある競技者を早めに見つけて練習量を調整する取り組みは、一次予防にあたる
- 3三次予防は受傷前の危険因子を洗い出す段階として計画される
- 4受傷者の後遺症を軽くし再受傷を防ぐ取り組みは、三次予防として位置づけられる正解
- 5一次予防は受傷後の機能回復と競技復帰を進める段階として扱われる
Answer
正解 4:受傷者の後遺症を軽くし再受傷を防ぐ取り組みは、三次予防として位置づけられる
予防は段階で整理する。発生そのものを防ぐのが一次予防、徴候を早期に見つけて重症化を抑えるのが二次予防、受傷後の後遺症を軽くして再受傷を防ぐのが三次予防である。したがって「後遺症を軽くし」再受傷を防ぐ取り組みが三次予防にあたる。「練習環境の点検」や予防プログラムの導入は発生前の対策なので一次予防であり、二次予防ではない。「徴候のある競技者」を早めに見つけて練習量を調整するのは早期発見・重症化の抑制なので二次予防である。「受傷前の危険因子」を洗い出すのも発生前の対策なので一次予防であり、三次予防ではない。「受傷後の機能回復」と競技復帰を進めるのは三次予防の内容であって、一次予防ではない。
HINT 一次=起こさない、二次=早く見つける、三次=こじらせない・繰り返さない。
- Q02#jaa-pv-002
スポーツ外傷・障害の予防において、JSPO-AT が担う業務として適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1練習の前に練習の環境と用具を点検して、危険な箇所を指導者に知らせて改善を促す正解
- 2画像検査の所見を読み取り、競技者へ外傷の診断名を伝えて治療の方針を決める
- 3復帰の可否を単独で最終決定し、医師の診察に先立って競技の現場へ戻す
- 4傷害の記録をもとに予防プログラムの内容を医師や指導者と検討する正解
- 5投薬の内容を判断し、症状に合わせて薬の種類と量を変更する
Answer
正解 1:練習の前に練習の環境と用具を点検して、危険な箇所を指導者に知らせて改善を促す / 4:傷害の記録をもとに予防プログラムの内容を医師や指導者と検討する
JSPO-AT の役割は予防、コンディショニング、救急対応、アスレティックリハビリテーション、測定と評価、健康管理と組織運営、教育と研究であり、医行為は含まれない。したがって「練習環境と用具を点検」して指導者へ改善を促すことと、記録をもとに「予防プログラムの内容」を医師や指導者と検討することはいずれも役割の範囲である。「外傷の診断名」を伝えて治療方針を決めるのは診断・治療であり医師の業務である。「復帰の可否を単独で最終決定」するのも誤りで、復帰の判断は医師の診察と指示に基づく。「投薬の内容を判断」して薬の種類と量を変えるのも医師の業務であり、AT は行わない。
HINT AT は診断・治療・投薬をしない。環境整備と情報の整理・連携が持ち場。
- Q03#jaa-pv-003
スポーツ活動中に起こる事故・外傷の実態のとらえ方として、最も適切なものはどれか。
- 1重大な事故は頻度が低くても結果が重いため、個別に備えを用意する正解
- 2発生件数の多い部位から順に対策を並べておけば、重大な事故への備えまで整う
- 3活動ごとの危険の大きさは、参加した延べ回数を数えずに受傷者の実数を比べて判断する
- 4事故の記録がまだ少ない活動では、危険の予見よりも実績の蓄積を先に進める
- 5練習中の事故は試合中より軽症が多いため、練習では備えの水準を下げたまま運用する
Answer
正解 1:重大な事故は頻度が低くても結果が重いため、個別に備えを用意する
頭頸部外傷や熱中症、心停止のような事象は発生の頻度が低くても生命に直結するため、件数の多さとは別の枠で備えを用意する必要がある。よって「頻度が低くても」結果が重い事故に個別の備えを置く考え方が正しい。「発生件数の多い部位」から順に並べるだけでは、頻度が低く重大な事故が後回しになる。「受傷者の実数を比べて判断する」のも誤りで、参加した延べ回数を分母に置かなければ活動どうしの危険の大きさは比べられない。「実績の蓄積を先に進める」のは予見義務の放棄であり、事故が起きていない活動でも危険の予見が求められる。「練習では備えの水準を下げて」運用するのも誤りで、重大事故は練習中にも起こる。
HINT 件数の大小と重大さの大小は別物。低頻度・重大こそ先に備える。
- Q04#jaa-pv-004
スポーツ現場における安全・健康管理の対象範囲について、最も適切なものはどれか。
- 1対象は競技者の身体に限られ、用具や施設の管理は施設の所有者が負う
- 2競技者の家族や職場までを対象に含め、生活の全体にわたって健康の管理を引き受ける
- 3競技者に加えて指導者やスタッフも対象に含め、人と用具と環境の面から整えていく正解
- 4対象は競技中の時間帯に限られ、移動や宿泊の場は別の枠組みで扱われる
- 5用具と環境の管理を中心に据え、競技者の心身の状態は医療機関が受け持つ範囲として扱う
Answer
正解 3:競技者に加えて指導者やスタッフも対象に含め、人と用具と環境の面から整えていく
安全・健康管理は競技者に加えて指導者やスタッフも対象とし、人(心身の状態)、用具・防具、環境(施設や気象)の面から組み立てる。したがって「指導者やスタッフも対象」に含める記述が正しい。「競技者の身体に限られ」るという記述は誤りで、用具や施設の点検も AT の関与する範囲である。「競技者の家族や職場までを対象に含め」て生活の全体を引き受けるのも誤りで、管理の範囲はスポーツ活動に関わる人と用具と環境までである。「競技中の時間帯に限られ」るという記述も誤りで、移動や宿泊、遠征先の環境も管理の対象になる。「用具と環境の管理を中心に据え」て心身の状態を医療機関の範囲とするのも誤りで、心身の状態の把握は現場での管理の中心にある。
HINT 対象は「人・物・環境」。競技者以外のスタッフも、競技時間外の場面も入る。
- Q05#jaa-pv-005
スポーツ医・科学スタッフとの連携における JSPO-AT の立ち位置として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1栄養や心理の課題まで自ら引き受け、他職種への紹介より自力での解決を優先する
- 2現場で得た情報を医師へ伝え、医師の指示のもとで予防と復帰の計画を進める正解
- 3連携の窓口は指導者へ一任し、自らは競技者への実技の提供を担当する
- 4医師の診断に先立ち、自らの判断を診断名として競技者と保護者に伝える
- 5競技者と指導者の間に立ち、練習計画の調整に要る情報を橋渡しする正解
Answer
正解 2:現場で得た情報を医師へ伝え、医師の指示のもとで予防と復帰の計画を進める / 5:競技者と指導者の間に立ち、練習計画の調整に要る情報を橋渡しする
AT はスポーツ医・科学スタッフの一員として、現場の情報を医師へ集約し、医師の指示のもとで予防や復帰の計画を進める。また競技者と指導者の間で情報を「橋渡しする」調整役も担う。「他職種への紹介より自力での解決を優先する」のは誤りで、栄養士や心理の専門職へつなぐことも連携の一部である。「連携の窓口は指導者へ一任」して実技の提供を担うのも誤りで、情報の集約と伝達そのものが AT の役割である。「自らの判断を診断名として」説明するのは診断行為にあたり、AT は行わない。
HINT AT は情報のハブ。医師へ上げ、指導者へ橋渡しし、専門外は紹介する。
- Q06#jaa-pv-006
競技チームにおいてスポーツ外傷・障害予防に取り組む意義として、最も適切なものはどれか。
- 1予防の効果は受傷者の数の減少にとどまり、競技の成績とは切り離して評価される
- 2予防の成果は個人の記録に表れる一方で、集団の成績には別の要因が大きく働く
- 3予防は医療費の抑制を主な目的とするため、競技の現場での優先度は低くなる
- 4予防に時間を割くと練習量が減るため、競技力の向上と両立しにくくなる
- 5予防によって練習や試合に参加できる期間が延び、チームの成績に結びつく正解
Answer
正解 5:予防によって練習や試合に参加できる期間が延び、チームの成績に結びつく
予防が進むと競技者が練習や試合に参加できる期間が延び、チーム全体の準備の質が上がるため、成績にも結びつく。したがって「参加できる期間が延び」る点を意義とする記述が正しい。「受傷者の数の減少にとどまり」とする記述は誤りで、参加可能な期間の確保という競技面の意義がある。「別の要因が強く働く」として集団の成績と切り離すのも誤りである。「医療費の抑制を主な目的」とするのも誤りで、競技現場での予防はパフォーマンスの維持と安全の確保を目的とする。「両立しにくくなる」という記述も誤りで、予防は練習の質を保つために組み込むものである。
HINT 予防の見返りは「使える選手が多い状態」。競技成績と対立しない。
- Q07#jaa-pv-007
スポーツ外傷・障害の予防を計画する手順として、一般に示されている進め方はどれか。
- 1対策を先に導入して現場へ定着させ、そのあとで発生の実態と要因の調査へと進む
- 2発生の実態を把握し、要因と機序を明らかにしてから対策を導入して再評価する正解
- 3要因の調査は競技者の個人ごとに行い、集団としての発生の実態の把握は手順の外に置く
- 4発生機序の解明は省き、発生の件数の把握と対策の導入をもって手順を終える
- 5効果の評価は受傷した競技者への聞き取りで代え、発生の件数の測り直しは省く
Answer
正解 2:発生の実態を把握し、要因と機序を明らかにしてから対策を導入して再評価する
予防の手順は、発生の実態の把握、要因と発生機序の解明、対策の立案と導入、導入後の効果の再評価という循環で示されている。したがって「要因と機序」を明らかにしてから対策を導入し再評価する流れが正しい。「対策を先に導入して」から調査に進むのは順序が逆で、根拠のない対策になる。「集団としての発生実態の把握」を手順から外すのも誤りで、実態の把握が出発点である。「発生機序の解明は省き」件数の把握だけで対策を決めるのも誤りで、機序が分からなければ対策を選べない。「聞き取りで代え」て発生の件数を測り直さないのも誤りで、効果は導入の後に発生の実態を測り直して確かめる。
HINT 実態→要因と機序→対策→効果の再評価。この4段を回し続ける。
- Q08#jaa-pv-008
スポーツ外傷・障害の疫学調査で発生率を表す方法として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1練習と試合で曝露した時間を分母にとり、1000時間あたりの発生の件数として表す正解
- 2調査の期間中の受傷の件数をそのまま比べ、参加人数や時間の違いは分母から外す
- 3競技者が1回の練習や試合に参加した回数を分母にとって発生の件数を数える正解
- 4チームの総人数を分母にとり、1試合あたりの勝率で補正した値として表す
- 5受傷者の平均の年齢を分母にとり、10歳ごとの件数の比として表す
Answer
正解 1:練習と試合で曝露した時間を分母にとり、1000時間あたりの発生の件数として表す / 3:競技者が1回の練習や試合に参加した回数を分母にとって発生の件数を数える
発生率は曝露量を分母にして表す。代表的なのは練習と試合の曝露時間を分母にとる方法と、競技者が1回の練習や試合に参加した回数を単位にする方法である。したがって「1000時間あたりの件数」と「参加した回数を分母」にとる記述が正しい。「参加人数や時間の違いは分母から外す」のは誤りで、件数の羅列では集団や期間の間で比較できない。「勝率で補正した値」も誤りで、勝率は曝露量ではない。「10歳ごとの件数の比」も誤りで、平均年齢は曝露量を表さない。
HINT 分母は「どれだけ危険にさらされたか」。時間か、参加回数。
- Q09#jaa-pv-009
傷害の調査で「傷害」をどう定義するかについて、最も適切なものはどれか。
- 1受診の有無で定めると、休養を要した軽い症状まで広く数え上げられる
- 2定義は国際的に一つに定まっており、調査ごとに基準を決める手順は省かれる
- 3練習を休まずに続けられた症状も、どの定義でも傷害として数え上げられる
- 4練習や試合を休んだ日数で定める場合と受診の有無で定める場合があり、集計の範囲が変わる正解
- 5定義を変えても集計される件数は動かないため、比較のときに確かめる価値は薄い
Answer
正解 4:練習や試合を休んだ日数で定める場合と受診の有無で定める場合があり、集計の範囲が変わる
傷害の定義には、練習や試合を休んだかどうかで数える方法と、医療機関の受診や医療者の手当を受けたかどうかで数える方法があり、どちらを採るかで件数と集計の範囲が変わる。したがって「集計の範囲が変わる」とする記述が正しい。「休養を要した軽い症状まで広く数え上げられる」のは休養を基準にした定義の説明であり、受診を基準にした定義の説明ではない。「国際的に一つに定まって」いるという記述は誤りで、競技ごとに合意された定義が複数ある。「どの定義でも傷害として数え上げられる」のも誤りで、休養を基準にすると練習を続けられた症状は数えられない。「集計される件数は動かない」のも誤りで、定義の違いは件数を大きく変える。
HINT 「休んだか」で数えるか「受診したか」で数えるか。件数が変わる。
- Q10#jaa-pv-010
スポーツ外傷・障害の発生要因のうち、外的要因に分類されるものはどれか。2つ選べ。
- 1関節の可動域の左右の差として現れる柔軟性の偏り
- 2シューズと路面との間に生じる摩擦力の大きさ正解
- 3以前に同じ部位を受傷した既往の状況
- 4練習量と試合数の配分で決まる負荷の量正解
- 5発育期にみられる骨と筋腱の成長速度の差
Answer
正解 2:シューズと路面との間に生じる摩擦力の大きさ / 4:練習量と試合数の配分で決まる負荷の量
外傷・障害の要因は、競技者自身に属する内的要因(個体要因)と、競技者の外側にある外的要因(環境要因)に分けられる。「シューズと路面の間」の摩擦は用具と施設の条件であり、「練習量と試合数の配分」で決まる負荷はトレーニングの条件なので、いずれも外的要因である。「柔軟性の偏り」は身体機能、「既往の状況」は既往歴、「骨と筋腱の成長の速さの差」は発育の段階であり、いずれも競技者自身に属する内的要因である。
HINT 自分の身体に属するか、外の条件かで切る。練習量は「外」側。
- Q11#jaa-pv-011
スポーツ外傷・障害の危険因子のうち、多くの調査で最も強い因子として繰り返し示されているものはどれか。
- 1同じ部位を過去に受傷した既往正解
- 2競技を始めた年齢と所属してきた年数の長さ
- 3身長と体重から求めた体格の指数の値
- 4利き手と利き足がそろっている程度
- 5練習の開始時刻と睡眠時間の組み合わせ
Answer
正解 1:同じ部位を過去に受傷した既往
多くの前向き調査で、同じ部位の受傷の既往は次の受傷を最もよく予測する因子として繰り返し示されている。したがって「同じ部位を過去に受傷した既往」が正しい。「競技を始めた年齢」や所属年数、「身長と体重から求めた体格の指数」、「利き手と利き足がそろっている程度」の組み合わせ、「練習の開始時刻」と睡眠時間は、部位や競技によって関連が示されることはあるが、既往のように一貫して最も強い因子とされてはいない。だからこそ予防では既往のある競技者を優先して手当てする。
HINT いちばん強い予測因子は「前にやったことがある」。だから再発予防が要。
- Q12#jaa-pv-012
膝前十字靱帯損傷の予防プログラムに共通して含まれる要素はどれか。2つ選べ。
- 1関節の可動域を通常より大きく広げるための持続的な伸張
- 2大腿四頭筋を対象にした高い負荷での筋力の課題
- 3着地と方向転換における膝と足部の向きへの指導正解
- 4試合の前だけ集中して行う短時間の全身の運動
- 5片脚での支持の安定性を高めるバランス課題正解
Answer
正解 3:着地と方向転換における膝と足部の向きへの指導 / 5:片脚での支持の安定性を高めるバランス課題
膝前十字靱帯損傷の予防プログラムは、着地や方向転換の動作を修正する指導と、体幹や股関節を含む神経筋のコントロール、バランス、プライオメトリクスを組み合わせる形が共通している。したがって「着地と方向転換における膝と足部の向きへの指導」と「片脚での支持の安定性を高めるバランス課題」が正しい。「関節の可動域を通常より大きく広げるための持続的な伸張」は主要な要素ではなく、弛緩性を増す方向はむしろ望ましくない。「大腿四頭筋を対象」にした筋力課題も誤りで、後面や股関節を含めて組む。「試合の前だけ集中して行う」のも誤りで、効果は継続した実施によって得られる。
HINT 動作の直し方+神経筋コントロール。柔らかくすることが目的ではない。
- Q13#jaa-pv-013
ハムストリングの筋損傷の予防に用いられるノルディックハムストリングエクササイズの特徴として、正しいものはどれか。
- 1関節の角度を一定に保ったまま等尺性の収縮を長く続けることで筋の伸展性を高めていく
- 2仰臥位で股関節を屈曲させ、短縮性の収縮を繰り返して筋の持久力を高める
- 3膝立ちの姿勢から上体を前方へ倒し、伸張性の収縮でハムストリングに負荷をかける正解
- 4股関節の外転を反復し、殿部の筋を主に使って後面の負担を軽くする
- 5立位で膝を屈伸して跳び上がり、着地の衝撃で腱の弾性を強める
Answer
正解 3:膝立ちの姿勢から上体を前方へ倒し、伸張性の収縮でハムストリングに負荷をかける
ノルディックハムストリングエクササイズは、膝立ちで足首を固定し、体幹と大腿を一直線に保ったまま上体を前方へ倒していく方法で、ハムストリングに伸張性(エキセントリック)の収縮で負荷をかける。したがって「伸張性の収縮」で負荷をかける記述が正しい。「等尺性の収縮を続けて」も、「短縮性の収縮を繰り返して」も収縮の様式が違う。「股関節の外転を反復」する課題は殿部が主となり、ハムストリングへの伸張性の負荷にならない。「着地の衝撃で腱の弾性」を強めるのはプライオメトリクスの説明である。
HINT 膝立ちから前へ倒れる。効くのは伸ばされながら踏ん張る局面。
- Q14#jaa-pv-014
ウォームアップとして行う総合的な外傷・障害予防プログラムの運用について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1シーズンを通して週に数回の頻度で続け、実施の状況を記録して確かめていく正解
- 2開幕前の数週間に集中して行い、シーズンに入ったら通常の内容へ戻す
- 3効果は柔軟性の向上によるものとされるため、静的な伸張だけで内容を組む
- 4試合の当日だけ行う内容として組み、練習の日には別の課題を割り当てる
- 5動作の質を保てる範囲で負荷を段階的に上げていく正解
Answer
正解 1:シーズンを通して週に数回の頻度で続け、実施の状況を記録して確かめていく / 5:動作の質を保てる範囲で負荷を段階的に上げていく
ウォームアップに組み込む型の予防プログラムは、シーズンを通して週に数回の頻度で継続し、実施率を把握してこそ効果が出る。また動作の質が崩れない範囲で負荷を段階的に上げていく。したがって「実施の状況を記録して確かめていく」ことと「負荷を段階的に上げる」ことが正しい。「開幕前の数週間に集中して」行い通常の内容へ戻すのは誤りで、中断すると効果は失われる。「静的な伸張だけで内容を組む」のも誤りで、この型のプログラムは神経筋の制御や筋力、バランスの課題を組み合わせて効果を出す。「試合の当日だけ行う」のも誤りで、練習日の反復が土台になる。
HINT 続けた分だけ効く。実施率を数えるところまでが運用。
- Q15#jaa-pv-015
足関節捻挫の再発予防におけるテーピングと装具の比較として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1テーピングは運動を続けても制動する力が落ちにくく長時間使える
- 2装具は繰り返して使えるため、長い期間で見れば費用の負担が軽くなりやすい正解
- 3いずれも捻挫の既往がある競技者の再発を減らす効果が調査で示されている正解
- 4いずれも初回の受傷を確実に防ぐ手段であるため、全ての競技者への常用が勧められる
- 5装具の使用は必ず筋力の低下を招くため、再発予防の手段から外れる
Answer
正解 2:装具は繰り返して使えるため、長い期間で見れば費用の負担が軽くなりやすい / 3:いずれも捻挫の既往がある競技者の再発を減らす効果が調査で示されている
足関節捻挫では、テーピングと装具のいずれも既往のある者の再発を減らす効果が示されており、装具は洗って繰り返し使えるため長期では費用が抑えられる。したがって「費用の負担が軽くなりやすい」ことと「再発を減らす効果が調査で示されている」ことが正しい。「制動する力が落ちにくい」のは誤りで、テーピングは運動時間の経過とともに制動力が低下する。「全ての競技者への常用が勧められる」のも誤りで、効果が明確なのは既往のある者の再発予防である。「必ず筋力の低下を招く」のも誤りで、そのような一律の結論は示されていない。
HINT テープはゆるむ、装具は使い回せる。効くのは主に「再発」予防。
- Q16#jaa-pv-016
ストレッチングのスポーツ外傷・障害の予防効果について、現在示されている見解として最も適切なものはどれか。
- 1主運動の直前に長い時間行うほど筋の損傷を防ぐ効果が高まり、全ての競技へ一律に勧められる
- 2柔軟性が高い競技者ほど受傷しやすいため、予防では柔軟性を下げる指導が中心となる
- 3柔軟性と受傷の関係は明らかであり、柔軟性の数値だけで危険度を判定できる
- 4予防の効果は筋の温度の上昇によって決まるため、ストレッチングの種類による違いは小さい
- 5静的ストレッチングの単独の効果は限られ、柔軟性の低下が要因の場合に限って有効となる正解
Answer
正解 5:静的ストレッチングの単独の効果は限られ、柔軟性の低下が要因の場合に限って有効となる
静的ストレッチングを単独で行っても外傷・障害の発生を広く減らす効果は限られており、柔軟性の低下がその競技者の要因になっている場合に意味をもつ。したがって「柔軟性の低下が要因の場合に限って有効となる」記述が正しい。「長く行うほど」効果が高まり全競技へ一律に勧められるという記述は誤りで、直前の長い静的伸張は筋力やパワーの一時的な低下を招くこともある。「柔軟性を下げる指導が中心」も誤りである。「柔軟性の数値だけで危険度を判定できる」のも誤りで、単一の指標で危険度は決まらない。「筋の温度の上昇によって決まる」のも誤りで、種類や実施の文脈によって効果は異なる。
HINT 「伸ばせば予防になる」ではない。柔軟性が足りない人に効く手段。
- Q17#jaa-pv-017
バランスを課題とするトレーニングを外傷の予防に用いる際の考え方として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1効果は静止した姿勢の保持に現れるため、動きを伴う課題とは切り離して扱う
- 2不安定な面の上で行えば、筋力のトレーニングの代わりになる
- 3足関節捻挫の既往がある競技者の再発を減らす手段として広く用いられる正解
- 4支持する面や視覚の条件を変えながら、難度を少しずつ上げていく正解
- 5関節の可動域を広げることを目的として、最終域での持続的な伸張を主に用いる
Answer
正解 3:足関節捻挫の既往がある競技者の再発を減らす手段として広く用いられる / 4:支持する面や視覚の条件を変えながら、難度を少しずつ上げていく
バランス(固有受容性)トレーニングは足関節捻挫の既往がある者の再発を減らす手段として用いられ、支持面や視覚の条件を変えながら難度を段階的に上げていく。したがってこの2つが正しい。「静止した姿勢の保持に現れる」のは誤りで、着地や方向転換など動きを伴う課題へ進めていく必要がある。「筋力のトレーニングの代わりになる」のも誤りで、筋力の課題は別に組む。「最終域での持続的な伸張」はストレッチングの説明であり、バランス課題の内容ではない。
HINT 不安定→動きへ。目標は「崩れても立て直せる」神経筋の働き。
- Q18#jaa-pv-018
スポーツ参加前に行うメディカルチェックの目的として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1既往のある者を対象として、健康な競技者は対象から外して実施する
- 2診断の確定を目的として、医師に代わって疾患の治療の方針を決める
- 3競技者の実力を比べて、代表選手の選考の順位づけに用いる
- 4運動を続けると生命に危険が及びうる疾患を見つけ出し、参加の条件を検討する正解
- 5受傷につながりうる身体の特徴を把握し、予防の計画へ反映させる正解
Answer
正解 4:運動を続けると生命に危険が及びうる疾患を見つけ出し、参加の条件を検討する / 5:受傷につながりうる身体の特徴を把握し、予防の計画へ反映させる
メディカルチェックの目的は、運動によって生命に危険が及びうる疾患を見つけて参加の条件を検討することと、受傷につながりうる身体の特徴を把握して予防の計画へ生かすことである。したがってこの2つが正しい。「既往のある者を対象」とするのは誤りで、全員を対象にすることに意味がある。「医師に代わって疾患の治療の方針を決める」のも誤りで、診断と治療は医師が行う。「代表選手の選考の順位づけ」に用いるのも目的ではなく、選考の道具にすると必要な申告が得られにくくなる。
HINT 目的は「命に関わる疾患の拾い上げ」と「予防の計画づくり」。選考ではない。
- Q19#jaa-pv-019
予防を目的とした問診で聴き取る内容として、優先度が高いものはどれか。
- 1居住地から練習場までの距離と移動に使う交通手段
- 2過去の受傷と治療の経過、運動の最中の失神や胸の症状正解
- 3一日の総摂取エネルギー量と間食の回数の記録
- 4好んで用いる練習用具の銘柄と購入した店舗
- 5競技を始めた動機と指導者に対する印象
Answer
正解 2:過去の受傷と治療の経過、運動の最中の失神や胸の症状
予防のための問診では、まず受傷の既往とその治療の経過、そして運動中の失神や胸痛といった生命に関わる徴候を確かめる。したがって「運動の最中の失神や胸の症状」を含む内容が優先度が高い。「移動に使う交通手段」や「間食の回数の記録」、「練習用具の銘柄」、「競技を始めた動機」は、状況の把握には役立つが、重大な事象の予防という優先順位では後になる。限られた時間で聴くべき順序を決めるのが問診の要点である。
HINT 既往歴と「運動中の失神・胸痛」が最優先。命に関わる順に聴く。
- Q20#jaa-pv-020
運動中の心臓に由来する突然死を防ぐための評価として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1運動中の失神や胸痛の経験を聴き取り、心疾患の可能性を医師へつなぐ正解
- 2握力と柔軟性の値を組み合わせて、心疾患の有無を現場で判断する
- 3安静時の体重と身長の推移を記録に残し、体格の変化から危険の度合いを判定する
- 4最大酸素摂取量を測り、値が高い者を対象から外して管理する
- 5若い年齢での突然死を含む家族の病歴を確かめる正解
Answer
正解 1:運動中の失神や胸痛の経験を聴き取り、心疾患の可能性を医師へつなぐ / 5:若い年齢での突然死を含む家族の病歴を確かめる
運動時の突然死の予防では、運動中の失神や胸痛といった症状の聴取と、若年での突然死を含む家族歴の確認が要点であり、該当があれば医師へつなぐ。したがってこの2つが正しい。「握力と柔軟性の値」で心疾患の有無を現場で判断するのは誤りで、これらは心疾患の指標ではない。「体重と身長の推移を記録に残し」て危険の度合いを判定するのも誤りである。「値が高い者を対象から外して」管理するのも誤りで、持久力が高い競技者にも心疾患は起こる。
HINT 聴くべきは「運動中の失神・胸痛」と「若い身内の突然死」。
- Q21#jaa-pv-021
静的なアライメントの評価を外傷・障害の予防に活かす際の考え方として、最も適切なものはどれか。
- 1所見が基準から外れた競技者は、それだけで受傷が決まると判断する
- 2所見は毎週測り直して記録を積み上げ、値の変化を段階ごとに確かめてから計画を立てる
- 3静的な所見は動作の特徴と必ず一致するため、動作の観察を省いて計画を立てる
- 4静的な所見だけで受傷の有無を判断せず、動作の観察を重ね合わせて解釈する正解
- 5左右の所見に差があれば、差が消えるまで競技への参加を見合わせる根拠として扱う
Answer
正解 4:静的な所見だけで受傷の有無を判断せず、動作の観察を重ね合わせて解釈する
静的なアライメントの所見は受傷しやすさの手がかりになるが、それだけで危険度は決まらない。動作中のアライメントの観察と重ねて解釈する必要がある。したがって「静的な所見だけで判断せず、動作の観察を重ね合わせる」という記述が正しい。「それだけで受傷が決まると判断する」のは誤りである。「毎週測り直して記録を積み上げ、値の変化を段階ごとに確かめてから計画を立てる」のも誤りで、所見は週ごとに動くものではなく、確かめ終えるのを待つ間に手当てが遅れる。「動作の特徴と必ず一致する」のも誤りで、静的な所見と動作は一致しないことがある。「差が消えるまで競技への参加を見合わせる根拠として扱う」のも誤りで、左右差は課題を選ぶ手がかりであって参加の可否を決める基準ではない。
HINT 立ち姿だけでは決まらない。動かして見て、左右を比べる。
- Q22#jaa-pv-022
全身の関節弛緩性や筋のタイトネスの評価を予防に用いる意義として、最も適切なものはどれか。
- 1受傷しやすい部位の見当をつけ、対象者ごとの課題を選ぶ手がかりになる正解
- 2測定の値が基準を超えた競技者を、競技への参加そのものから外す根拠になる
- 3関節弛緩性が高い競技者には、可動域を狭める向きの固定を日ごろの練習から着けさせる
- 4成長期の測定の値は年間を通じて一定であるため、一度の測定を手がかりに管理を終えられる
- 5筋のタイトネスの所見が出た部位には、動作の評価を待たずに最長の時間の伸張を課す
Answer
正解 1:受傷しやすい部位の見当をつけ、対象者ごとの課題を選ぶ手がかりになる
関節弛緩性やタイトネスの評価は、その競技者が受傷しやすい部位の見当をつけ、個別の課題を選ぶ手がかりとして使う。したがって「課題を選ぶ手がかりになる」記述が正しい。「参加そのものから外す根拠になる」のは誤りで、単一の測定値で参加の可否は決めない。「可動域を狭める向きの固定を日ごろの練習から着けさせる」のも誤りで、弛緩性の高さは危険と関連するが、常時の固定は筋の働きを育てる機会を奪う。「年間を通じて一定である」のも誤りで、成長期は短期間で変わるため繰り返し測る。「動作の評価を待たずに最長の時間の伸張を課す」のも誤りで、所見は動作の観察と合わせて解釈してから課題を選ぶ。
HINT 測って選ぶのは「課題」。参加の可否を決める道具ではない。
- Q23#jaa-pv-023
予防のためのスクリーニングを定期的に繰り返すときの測定の条件について、最も適切なものはどれか。
- 1練習の直後の測定は疲労の影響が出て望ましいため、毎回の実施の順序は自由に決める
- 2測定の項目は毎回変えて幅広く集めたほうが、経時的な比較には適している
- 3測定者と時刻とウォームアップの内容をそろえ、前回との差を読み取れるようにする正解
- 4測定の精度は担当者の熟練で決まるため、担当者を毎回替えて平均の値を求める
- 5前回の測定の値を伝えてから測ると、変化をより正確に把握できるようになる
Answer
正解 3:測定者と時刻とウォームアップの内容をそろえ、前回との差を読み取れるようにする
経時的な比較を目的とする測定では、測定者、時刻、直前のウォームアップ、順序などの条件をそろえ、値の差が状態の変化を表すようにする。したがって「前回との差を読み取れるようにする」記述が正しい。「毎回の実施の順序は自由に決める」のは誤りで、疲労の影響が入ると前回との比較ができない。「毎回変えて幅広く集めた」ほうがよいのも誤りで、項目が変われば比較できない。「担当者を毎回替えて」平均を求めるのも誤りで、測定者間の差が誤差として入る。「前回の測定の値を伝えてから測る」のも誤りで、目標の値を意識させると測定に偏りが入る。
HINT 比べたいなら条件を固定する。人・時刻・直前の運動・順序。
- Q24#jaa-pv-024
予防のために集めた競技者の健康に関する情報の取り扱いとして、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1収集の目的と共有の範囲を本人へ説明し、同意を得たうえで記録として保管していく正解
- 2指導者へ伝える内容は、練習の調整のために必要となる範囲にだけとどめる正解
- 3症例として紹介するときは、氏名を伏せれば同意を得る手順を省ける
- 4チームの内部の情報であるため、関係者の全員がいつでも見られる形で掲示する
- 5発育期の競技者の情報は、保護者への説明を省いて本人の同意だけで扱う
Answer
正解 1:収集の目的と共有の範囲を本人へ説明し、同意を得たうえで記録として保管していく / 2:指導者へ伝える内容は、練習の調整のために必要となる範囲にだけとどめる
健康に関する情報は機微な個人情報であるため、収集の目的と共有の範囲を本人へ説明して同意を得たうえで保管し、指導者へ伝える内容は練習の調整に必要な範囲にとどめる。したがってこの2つが正しい。「氏名を伏せれば同意を得る手順を省ける」のは誤りで、公表には別に同意が要る。「関係者の全員がいつでも見られる形で掲示する」のも誤りで、共有の範囲を絞るのが原則である。「保護者への説明を省いて」扱うのも誤りで、発育期の競技者では保護者への説明と同意が必要になる。
HINT 目的と共有範囲を先に説明して同意を得る。伝えるのは必要な分だけ。
- Q25#jaa-pv-025
予防のために集めた各種のデータの活用として、最も適切なものはどれか。
- 1一度立てた計画をそのまま通し、次の測定の時期までデータの参照を控えて進める
- 2個々の数値の推移を毎日本人へ示し、値が下がった日はその都度練習の内容を組み替える
- 3数値の一覧を掲示して競技者どうしで比べさせ、互いの変化を踏まえて競い合わせる
- 4医師や栄養士に加えて指導者と保護者の全員へ数値の一覧を回し、解釈はそれぞれに任せる
- 5集団の傾向と個人の変化の両面から読み取り、練習の計画の修正につなげる正解
Answer
正解 5:集団の傾向と個人の変化の両面から読み取り、練習の計画の修正につなげる
集めたデータは、チーム全体の傾向と個人の経時的な変化の両面から読み、練習の計画の修正につなげてはじめて予防に役立つ。したがって「練習の計画の修正につなげる」記述が正しい。「次の測定の時期までデータの参照を控えて」進めるのは誤りで、日々の調整に使うために測っている。「値が下がった日はその都度練習の内容を組み替える」のも誤りで、測定の値は日ごとに揺れるため、短い間隔の増減に合わせて計画を動かすと負荷の積み方が崩れる。「互いの変化を踏まえて競い合わせる」のも誤りで、比較の掲示は不利益や申告の萎縮につながる。「指導者と保護者の全員へ数値の一覧を回し」解釈を任せるのも誤りで、共有は必要な範囲にとどめ、解釈を添えて伝える。
HINT データは「集団の傾向」+「個人の変化」で読み、計画に返す。
- Q26#jaa-pv-026
発育期の競技者にみられる特徴と外傷・障害の関係について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1成長が最も速い時期は筋力も同じ速さで伸びるため、関節への負担はむしろ軽くなる
- 2骨の成長が筋や腱の伸展性の変化を上回る時期には、筋腱のタイトネスが強まる正解
- 3骨端や成長軟骨は力学的に弱いため、牽引による障害がとくに起こりやすい正解
- 4発育の段階は暦の年齢で判断できるため、同じ学年なら同じ負荷で管理できる
- 5骨の強度は成人と同じ水準に達しているため、骨より先に靱帯が損傷する
Answer
正解 2:骨の成長が筋や腱の伸展性の変化を上回る時期には、筋腱のタイトネスが強まる / 3:骨端や成長軟骨は力学的に弱いため、牽引による障害がとくに起こりやすい
発育期は骨の伸びが筋や腱の伸展性の変化を上回る時期があり、筋腱のタイトネスが強まる。また骨端や成長軟骨は力学的に弱く、牽引による障害(骨端症)が起こりやすい。したがってこの2つが正しい。「筋力も同じ速さで伸びる」のは誤りで、成長のピークと筋力の増加の時期はずれる。「暦の年齢で判断できる」のも誤りで、同じ学年でも発育の段階は大きく異なるため成熟の度合いで見る。「骨より先に靱帯が損傷する」のも誤りで、発育期は靱帯より骨端側が破綻しやすい。
HINT 伸びるのは骨が先。弱いのは骨端。だから牽引で骨端がやられる。
- Q27#jaa-pv-027
発育期の競技者のオーバーユースによる障害を防ぐ取り組みとして、最も適切なものはどれか。
- 1症状が出るまでは練習量をそのまま伸ばし、訴えが出た時点で内容を見直していく
- 2練習量と試合数を記録して上限の目安を定め、休養日と他の運動を組み合わせて配分する正解
- 3成長が速い時期は筋力も伸びるため、練習量を一段上げて高い負荷に慣れさせる
- 4単一の競技へ早くから専念させ、同じ動作を反復して技術の完成を優先する
- 5痛みの訴えには練習の継続で応じ、我慢する力を養う機会として活かす
Answer
正解 2:練習量と試合数を記録して上限の目安を定め、休養日と他の運動を組み合わせて配分する
発育期のオーバーユース障害の予防は、練習量と試合数を記録して上限の目安を定め、休養日を確保し、他の運動も取り入れて負荷を分散させることが基本である。したがって「休養日と他の運動を組み合わせて配分する」記述が正しい。「症状が出るまでは練習量をそのまま伸ばし」は事後対応であり予防ではない。「練習量を一段上げて」慣れさせるのも誤りで、成長の速い時期はむしろ負荷に弱い。「単一の競技へ早くから専念」させるのも誤りで、早期の専門化はオーバーユースの危険を高める。「痛みの訴えには練習の継続で応じ」るのも誤りで、痛みは負荷を見直す合図である。
HINT 量の記録・休養日・種目の分散。痛みは根性ではなく負荷の合図。
- Q28#jaa-pv-028
女性の競技者にみられる健康上の問題の連鎖について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1体重を大きく減らす減量は、骨の代謝を促して骨折を防ぐ方向に働く
- 2骨の密度の低下は加齢で生じるため、若い年齢の競技者では問題になりにくい
- 3利用できるエネルギーの不足が長く続くと、月経の異常が現れやすくなる正解
- 4月経の異常が長く続くと骨の密度が下がり疲労骨折を招く正解
- 5月経の異常は競技力の高さを示す所見であるため、経過の観察で済ます
Answer
正解 3:利用できるエネルギーの不足が長く続くと、月経の異常が現れやすくなる / 4:月経の異常が長く続くと骨の密度が下がり疲労骨折を招く
利用可能エネルギーの不足、月経の異常、骨密度の低下は連鎖して起こる。摂取エネルギーが消費に見合わない状態が続くと月経の異常が現れやすくなり、それが長く続くと骨密度が低下して疲労骨折の危険が高まる。したがってこの2つが正しい。「骨折を防ぐ方向に働く」のは誤りで、急な減量は逆に危険を高める。「加齢で生じる」のも誤りで、若年の競技者でも骨密度は低下する。「競技力の高さを示す所見」とみて経過の観察だけで済ませるのも誤りで、医師の評価につなげる。
HINT エネルギー不足→月経異常→骨密度低下。入口はエネルギー。
- Q29#jaa-pv-029
中高年の運動の参加者に対する安全の管理として、最も適切なものはどれか。
- 1健診の結果の確認は省いてよいものとして、本人の希望どおりの強度で進む
- 2加齢に伴う変化を踏まえ、主運動に入る前の準備の運動を限界の可動域まで時間をかけて行う
- 3胸の違和感は運動を続けるうちに慣れて消えるため、翌日まで様子を見てから相談させる
- 4動脈硬化性の疾患の危険因子を把握し、運動の強度を段階的に上げて様子を見る正解
- 5持久的な運動は負担が大きいため、高い強度の筋力運動を中心に据える
Answer
正解 4:動脈硬化性の疾患の危険因子を把握し、運動の強度を段階的に上げて様子を見る
中高年では動脈硬化性の疾患の危険因子を把握し、低い強度から段階的に上げて反応を見るのが基本である。したがって「段階的に上げて様子を見る」記述が正しい。「健診の結果の確認は省いてよい」のは誤りで、自覚症状がなくても確認する。「準備の運動を限界の可動域まで時間をかけて行う」のも誤りで、準備運動は重要だが、限界の可動域までの伸張は組織を傷めやすい。「胸の違和感は運動を続けるうちに慣れて消える」として翌日まで待たせるのも誤りで、胸部の症状はその場で運動を中止して医療へつなぐ。「高い強度の筋力運動を中心に」組むのも誤りで、血圧の上昇を伴う高強度の負荷は慎重に扱う。
HINT 危険因子を先に把握し、低い強度から上げる。準備運動は省かない。
- Q30#jaa-pv-030
脊髄損傷のある競技者の安全・健康管理として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1尿路の感染を防ぐため、練習のある日は水分の摂取を控えて導尿の回数を減らす
- 2膀胱の充満や皮膚への刺激は血圧に影響しないため、急な頭痛は疲労として扱う
- 3感覚が失われた部位では外傷が起こりにくいため、皮膚の観察を省いて進める
- 4損傷の高位より下では発汗や血管の調節が働きにくいため、外からの冷却を強める正解
- 5同じ姿勢が長く続くと褥瘡が生じるため、除圧の機会を挟む正解
Answer
正解 4:損傷の高位より下では発汗や血管の調節が働きにくいため、外からの冷却を強める / 5:同じ姿勢が長く続くと褥瘡が生じるため、除圧の機会を挟む
脊髄損傷では損傷高位より下で発汗と皮膚血管の調節が障害され、体温が上がりやすいため、外部からの冷却を積極的に用いる。また同じ姿勢が続くと褥瘡が生じるため、除圧の機会を計画に挟む。したがってこの2つが正しい。「水分の摂取を控えて導尿の回数を減らす」のは誤りで、水分を控えると尿が濃くなって尿路の感染や結石の危険がむしろ高まる。「膀胱の充満や皮膚への刺激は血圧に影響しない」のも誤りで、これらは自律神経過反射の引き金となり、急な頭痛や血圧の上昇として現れるため、原因の除去と医療への連絡が要る。「皮膚の観察を省いて」進めるのも誤りで、感覚がない部位こそ観察で見つける。
HINT 下half は汗をかけない・痛みを感じない。冷やす・除圧する・皮膚を見る。
- Q31#jaa-pv-031
暑熱環境での練習を計画する際の暑熱順化の進め方として、最も適切なものはどれか。
- 1数日から2週間ほどをかけて、運動の時間と強度を段々と上げていく正解
- 2順化は気温が高い日にだけ進むため、曇りの日は強度を段々と上げる計画から外して扱う
- 3初日から本番と同じ強度で行い、3日以内に慣れる前提で計画を立てる
- 4暑い時期に入ってから練習量を一気に増やし、短い期間で適応を済ませる
- 5順化が成立したあとは水分の補給を減らし、発汗の量の増加に合わせて制限する
Answer
正解 1:数日から2週間ほどをかけて、運動の時間と強度を段々と上げていく
暑熱順化は数日から2週間ほどをかけ、運動の時間と強度を段階的に上げながら進める。したがって「段々と上げていく」記述が正しい。「気温が高い日にだけ進む」のは誤りで、順化の計画は暑熱の条件を意図的に組み込んで進める。「3日以内に慣れる前提」で初日から本番と同じ強度にするのは誤りで、順化していない時期こそ熱中症が起こりやすい。「短い期間で適応を済ませる」のも同じ理由で誤りである。「水分の補給を減らし」制限するのも誤りで、順化すると発汗量は増えるため補給はむしろ重要になる。
HINT 順化は数日〜2週間かけて漸増。順化前と順化直後の急増が危ない。
- Q32#jaa-pv-032
暑熱下の練習で脱水の程度を管理する現場の方法として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1口の渇きを感じた競技者だけに給水を許し、それ以外の者は練習を続けさせる
- 2練習の前後に体重を測り、体重の減少の割合から水分の不足を見積もる正解
- 3体重の減少は体脂肪の減少を表すため、減量の成果として評価する
- 4発汗の量が多い競技者には水分を控えさせ、塩分だけ与える
- 5給水のできる場所と時間をあらかじめ練習の計画へと組み込んでおく正解
Answer
正解 2:練習の前後に体重を測り、体重の減少の割合から水分の不足を見積もる / 5:給水のできる場所と時間をあらかじめ練習の計画へと組み込んでおく
現場での脱水の管理は、練習の前後に体重を測って減少の割合から水分の不足を見積もる方法が実用的であり、あわせて給水できる場所と時間を計画の中に確保する。したがってこの2つが正しい。「口の渇きを感じた競技者だけに給水を許し」は誤りで、口渇は脱水より遅れて現れるため計画的な給水が要る。「体脂肪の減少を表す」のも誤りで、短時間の体重の減少はほぼ水分の損失である。「水分を控えさせ、塩分だけ与える」のも誤りで、発汗量が多いほど水分と電解質の両方を補う。
HINT 練習前後の体重が脱水量のものさし。渇きを待たずに給水の枠を作る。
- Q33#jaa-pv-033
寒冷の環境での活動における低体温症や凍傷の予防として、最も適切なものはどれか。
- 1気温が氷点下を上回る環境では、低体温症への備えを省いて活動する
- 2体温が下がった競技者には温かい飲料と併せて飲酒を促し、皮膚の血流を増やす
- 3濡れた衣服をすぐに着替えさせ、風を遮れる場所で保温の手当てを加える正解
- 4凍傷が疑われる部位は強くこすって温め、感覚が戻るまで続ける
- 5発汗の量が少ない環境であるため、水分の補給は活動の後にまとめて行う
Answer
正解 3:濡れた衣服をすぐに着替えさせ、風を遮れる場所で保温の手当てを加える
寒冷環境では衣服が濡れることで熱が急速に奪われるため、早く着替えさせ、風を遮れる場所で保温する。したがって「風を遮れる場所で保温の手当てを加える」記述が正しい。「氷点下を上回る環境では」備えを省くのは誤りで、風と濡れが重なれば氷点下でなくても低体温症は起こる。「飲酒を促し」皮膚の血流を増やすのも誤りで、アルコールは熱の放散を増やし体温をさらに下げる。「強くこすって温め」るのも誤りで、凍傷の部位への摩擦は組織を傷める。「活動の後にまとめて行う」のも誤りで、寒冷下でも呼気や発汗で水分は失われる。
HINT 濡れ+風がいちばん危ない。こする・酒で温めるはどちらも逆。
- Q34#jaa-pv-034
屋外での活動中に落雷の危険が予想される場合の対応として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1雷鳴や雷光を認めた時点で活動を中断し、屋内や自動車の中へ避難する正解
- 2雨が止んで空が明るくなった時点を目安に、雷鳴の間隔を問わず活動を再開する
- 3最後の雷鳴から十分な時間が過ぎるまでは活動の再開を待ち続ける正解
- 4金属製の用具を身につけたまま、開けた場所に集まって次の指示を待機する
- 5高い木の下は雷を引き寄せにくいため、避難の場所として選ぶ
Answer
正解 1:雷鳴や雷光を認めた時点で活動を中断し、屋内や自動車の中へ避難する / 3:最後の雷鳴から十分な時間が過ぎるまでは活動の再開を待ち続ける
落雷は雷鳴や雷光を認めた時点で活動を中断し、鉄筋の建物や金属の屋根のある自動車の中など安全な場所へ避難する。再開は最後の雷鳴から十分な時間が過ぎるのを待って判断する。したがってこの2つが正しい。「雷鳴の間隔を問わず活動を再開する」のは誤りで、雨が止んでも落雷は起こる。「開けた場所に集まって」待つのも誤りで、開けた場所は落雷の危険が高く、人が集まることも避ける。「高い木の下」は側撃雷の危険が高く、避難の場所として不適である。
HINT 音か光を認めたら即中断。木の下と開けた場所はどちらも危ない。
- Q35#jaa-pv-035
スポーツの現場における感染症への対策として、最も適切なものはどれか。
- 1症状の訴えが落ち着いている時期は、手指衛生の手順を省いて運用を進める
- 2消毒薬は濃度を高くするほど効果が増すため、表示された濃度より濃くして用いる
- 3感染が判明した競技者だけを対象として、用具の洗浄と消毒の手順を追加する
- 4出血の手当ては手袋を二重に着けて行い、処置のたびに練習を止めて全員の手指を消毒する
- 5全ての血液と体液を感染の可能性があるものとして扱い、手袋の着用と手指衛生を徹底する正解
Answer
正解 5:全ての血液と体液を感染の可能性があるものとして扱い、手袋の着用と手指衛生を徹底する
感染対策の土台は標準予防策であり、感染の有無が分かっていない段階でも、全ての血液と体液を感染の可能性があるものとして扱い、手袋の着用と手指衛生を徹底する。したがってこの記述が正しい。「手指衛生の手順を省いて」運用するのは誤りで、症状のない保菌者や潜伏期の者がいる。「表示された濃度より濃くして用いる」のも誤りで、消毒薬は定められた濃度で用いるものであり、濃くしても効果は増えず皮膚や用具を傷める。「感染が判明した競技者だけを対象」とするのも誤りで、判明していない段階からの対策が標準予防策である。「手袋を二重に着けて行い、処置のたびに練習を止めて全員の手指を消毒する」のも誤りで、手袋は一組で足り、消毒の対象は血液や体液に触れた者である。
HINT 誰の血液・体液も「感染しているかもしれない」として扱う=標準予防策。
- Q36#jaa-pv-036
柔道やレスリングなど接触の多い競技で問題となる皮膚の感染症とその対策について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1皮膚の感染症は個人の衛生の問題であるため、チームとしての対策からは外す
- 2白癬やヘルペスは接触によって広がるため、練習後の入浴と練習場の清掃を徹底する正解
- 3全員に抗真菌薬を定期的に内服させることで、入浴や清掃による対策に代える
- 4皮膚に病変がある競技者は参加の内容を調整したうえで医師の判断を仰ぐ正解
- 5畳やマットは乾燥させれば清潔が保たれるため、消毒は季節ごとに一度で足りる
Answer
正解 2:白癬やヘルペスは接触によって広がるため、練習後の入浴と練習場の清掃を徹底する / 4:皮膚に病変がある競技者は参加の内容を調整したうえで医師の判断を仰ぐ
柔道やレスリングでは白癬(トリコフィトン)やヘルペスなどが直接の接触と用具を介して広がるため、練習後の入浴と練習場や畳の清掃・消毒を徹底し、病変のある者は参加の内容を調整して医師の判断を仰ぐ。したがってこの2つが正しい。「チームとしての対策からは外す」のは誤りで、集団の対策がなければ流行は止まらない。「全員に抗真菌薬を定期的に内服させる」のも誤りで、薬を使うかどうかは症状のある者について医師が判断することであり、接触そのものを減らす入浴と清掃の代わりにはならない。「消毒は季節ごとに一度で足りる」のも誤りで、練習ごとの清掃と消毒が求められる。
HINT 接触で広がる。個人の入浴+畳の清掃+病変者は医師へ。3点セット。
- Q37#jaa-pv-037
発熱を伴う感染症からの練習への復帰の考え方として、最も適切なものはどれか。
- 1解熱剤で熱が下がった段階から通常の練習へ戻し、強度は段階的に上げていく
- 2解熱のあとも全身の症状が残る間は運動を控え、軽い運動から段階的に戻す正解
- 3上気道の症状にとどまる場合は、発熱の最中でも試合への出場を優先させて調整する
- 4心筋への影響は考える必要が薄いため、胸部の症状は経過の観察で扱う
- 5発熱の最中でも発汗を促すと回復が早まるため、高い強度の運動を勧めて続けさせる
Answer
正解 2:解熱のあとも全身の症状が残る間は運動を控え、軽い運動から段階的に戻す
発熱を伴う感染症では、解熱しても全身の症状(強い疲労感や筋肉痛、食欲の低下)が残る間は運動を控え、軽い運動から段階的に戻す。したがってこの記述が正しい。「解熱剤で熱が下がった段階から通常の練習へ戻し」は誤りで、薬で下げた熱は回復の指標にならない。「発熱の最中でも試合への出場を優先」するのも誤りである。「心筋への影響は考える必要が薄い」のも誤りで、ウイルス感染では心筋炎の危険があり、胸部の症状や動悸は医師の評価につなげる。「発汗を促すと回復が早まる」のも誤りで、発熱中の高強度の運動は脱水と重症化を招く。
HINT 熱が下がっただけでは復帰しない。全身症状が消えてから漸増。
- Q38#jaa-pv-038
防具や用具による外傷の予防の効果について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1ヘルメットの着用によって脳への回転の力まで完全に抑えられるため、脳振盪を防げる
- 2防具は規格に適合していれば破損や劣化の点検を省いて長く使い続けられる
- 3マウスガードは歯の破損や口の中の裂傷を減らす手段として広く用いられている正解
- 4防具を着けると動きが制限され受傷が増えるため、競技では使用を控える
- 5ヘルメットは頭蓋骨の骨折や頭皮の損傷を防ぐ手段である正解
Answer
正解 3:マウスガードは歯の破損や口の中の裂傷を減らす手段として広く用いられている / 5:ヘルメットは頭蓋骨の骨折や頭皮の損傷を防ぐ手段である
マウスガードは歯の破損や口腔内の裂傷を減らす手段として用いられ、ヘルメットは頭蓋骨の骨折や頭皮の損傷を防ぐ。したがってこの2つが正しい。「脳振盪を防げる」のは誤りで、ヘルメットは頭部への直接の衝撃を緩和するが、脳に加わる回転の力を完全に抑えることはできず、脳振盪の予防にはルールや技術の指導が併せて必要になる。「点検を省いて長く使い続けられる」のも誤りで、規格に適合していても破損と劣化の点検が要る。「使用を控えさせる」のも誤りで、規格に適合した防具の使用は予防の基本である。
HINT ヘルメットは骨折を防ぐが脳振盪は防ぎきれない。ここが定番の引っかけ。
- Q39#jaa-pv-039
練習の施設や競技場の安全の点検として、最も適切なものはどれか。
- 1点検は年度の初めに一度行い、以後は使用者からの申し出があった場合に対応する
- 2屋内の施設では床面と壁面を毎日採点して記録し、点数が基準に達した日に練習を始める
- 3用具の破損は使用の最中に気づくため、始業前の確認を省いて練習を開始する
- 4床面の水濡れや突き出た物、周囲の障害物までの距離を練習の前に確かめておく正解
- 5障害物までの距離を確かめ、距離が足りない会場では競技の区域を半分に狭めて練習する
Answer
正解 4:床面の水濡れや突き出た物、周囲の障害物までの距離を練習の前に確かめておく
施設と競技場の点検は、床面の水濡れや突出物、競技区域から壁や障害物までの距離などを練習の前に確かめる形で日常的に行う。したがってこの記述が正しい。「年度の初めに一度行い」は誤りで、状態は日々変わる。「毎日採点して記録し、点数が基準に達した日に練習を始める」のも誤りで、屋内でも結露や汗で床は濡れるため確認は要るが、採点の値を練習の可否の条件にすると活動が止まる。「使用の最中に気づく」のも誤りで、破損した用具は使う前に見つける。「距離が足りない会場では競技の区域を半分に狭めて練習する」のも誤りで、余裕の距離は要るが、区域を半分にすれば動作の条件が競技と大きく離れる。
HINT 点検は毎回。濡れ・突出物・壁までの余裕距離の3つを見る。
- Q40#jaa-pv-040
トレーニングの負荷の管理と外傷・障害の発生の関係について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1短い期間に負荷が急に増える局面では、外傷・障害の発生が増えやすくなる正解
- 2負荷が低い期間を長く続けるほど、復帰したあとの受傷の危険はさらに下がり続ける
- 3発生の危険は負荷の総量によって決まるため、増やし方の急さは問わずに進める
- 4負荷は週ごとの増やし方に上限の目安を設けて進める正解
- 5試合の期は負荷が自然に下がるため、練習量の記録を省いて運用を続ける
Answer
正解 1:短い期間に負荷が急に増える局面では、外傷・障害の発生が増えやすくなる / 4:負荷は週ごとの増やし方に上限の目安を設けて進める
外傷・障害は負荷の絶対量だけでなく、短い期間での負荷の急な増加によって発生が増えやすくなる。したがって週ごとの増やし方に上限を設けて漸増させる。よってこの2つが正しい。「危険は下がり続ける」のは誤りで、負荷が低すぎる期間が続くと耐える力が落ち、復帰後の急な負荷でかえって受傷しやすくなる。「増やし方の急さは問わずに進める」のも誤りで、増やし方そのものが危険因子である。「練習量の記録を省いて」運用するのも誤りで、試合期は試合と移動の負荷が加わるため記録による把握が要る。
HINT 総量より「増やし方の急さ」。低すぎる期間が続くのも守りにならない。
- Q41#jaa-pv-041
暑さ指数(WBGT)に応じた熱中症予防のための運動の指針について、最も適切なものはどれか。
- 125〜28℃はほぼ安全の段階にあたるため、給水は競技者の求めに応じて行う
- 231℃以上では運動を原則として中止し、28〜31℃では激しい運動を避けて休憩を挟む正解
- 3暑さ指数が28〜31℃でも、気温が31℃を下回っていれば段階を一つ下げて考える
- 421〜25℃は厳重警戒の段階であるため、激しい運動を中止して軽い運動へ切り替える
- 531℃以上は警戒の段階にあたるため、休憩を増やしながら練習を続ける
Answer
正解 2:31℃以上では運動を原則として中止し、28〜31℃では激しい運動を避けて休憩を挟む
暑さ指数に応じた運動の指針は、31℃以上が「運動は原則中止」、28〜31℃が「厳重警戒(激しい運動は中止)」、25〜28℃が「警戒(積極的に休憩)」、21〜25℃が「注意」、21℃未満が「ほぼ安全」という五つの段階で示されている。したがって「31℃以上では運動を原則として中止し」28〜31℃では激しい運動を避けて休憩を挟む、という扱いが指針に沿う。「25〜28℃はほぼ安全の段階」という当て方は誤りで、ここは警戒にあたり、積極的に休憩をとって水分と塩分を補う段階である。「気温が31℃を下回っていれば段階を一つ下げて考える」も誤りで、暑さ指数は気温・湿度・輻射熱を組み合わせて求めるもので気温そのものではなく、気温が低くても湿度が高ければ指数は上がる。なお28〜31℃は厳重警戒にあたり、激しい運動や体温が上がりやすい運動を避ける段階である。「21〜25℃は厳重警戒の段階」も誤りで、ここは注意にあたり、運動の合間に積極的に水分と塩分を補いながら通常の活動を続けられる段階である。「31℃以上は警戒の段階」も誤りで、31℃以上は原則中止であり、休憩を増やして続ける段階ではない。
HINT 31℃以上は原則中止、28〜31℃は激しい運動を中止。区分の名前と数字のずれ、暑さ指数と気温の取り違えに注意。
- Q42#jaa-pv-042
暑熱下の練習で競技者に与える飲料の組成について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1糖質の濃度は高いほど吸収が速まるため、甘味の濃い飲料を選んで与える
- 20.1〜0.2%程度の食塩を含ませ、汗とともに失われたナトリウムを併せて補う正解
- 3体温に近い温度まで温めた飲料のほうが、胃から腸へ速く移って吸収されていく
- 4糖質を数%程度含む飲料は、水分の吸収と運動中のエネルギーの補給を兼ねる正解
- 5真水を短い時間に大量に飲ませれば、血液のナトリウム濃度はもとの水準へ保たれていく
Answer
正解 2:0.1〜0.2%程度の食塩を含ませ、汗とともに失われたナトリウムを併せて補う / 4:糖質を数%程度含む飲料は、水分の吸収と運動中のエネルギーの補給を兼ねる
暑熱下の飲料は、食塩として0.1〜0.2%程度(ナトリウムで100mL中40〜80mg程度)、糖質は数%程度の濃度が適当とされ、冷えた飲料のほうが吸収されやすいと示されている。したがって「0.1〜0.2%程度の食塩を含ませ」ナトリウムを補うことと、「糖質を数%程度含む飲料」で吸収とエネルギーの補給を兼ねることが適切である。「糖質の濃度は高いほど吸収が速まる」は逆で、濃度が高すぎる飲料は胃から腸へ移る速さを落とし、吸収を遅らせる。「体温に近い温度まで温めた飲料」も誤りで、5〜15℃程度に冷えた飲料のほうが吸収と体温の上昇の抑制の両面で有利である。「真水を短い時間に大量に飲ませれば」もとの水準へ保たれるというのは誤りで血液のナトリウム濃度は薄まる方向へ動き、長時間の運動では低ナトリウム血症の危険が高まるため、塩分を含む飲料を用いる。
HINT 食塩は0.1〜0.2%、糖質は数%、温度は冷たく。濃い甘味と真水の一気飲みはどちらも外れ。
- Q43#jaa-pv-043
競技者にみられる鉄欠乏性貧血の背景と、現場での対応について適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1鉄剤の注射を定期的に繰り返していくと、血色素濃度が上がって競技力も伸びていく
- 2持久系の競技者の血色素濃度の低下は、水分の摂取を控えることで戻る
- 3大量の発汗や足底に繰り返し加わる衝撃が、鉄の損失と赤血球の破壊につながっていく正解
- 4食事からの鉄の摂取量は、たんぱく質の摂取量に比例して自然に満ちていく
- 5貧血が疑われたら血液検査へ回し、鉄剤の注射を繰り返さずに内服を基本とする正解
Answer
正解 3:大量の発汗や足底に繰り返し加わる衝撃が、鉄の損失と赤血球の破壊につながっていく / 5:貧血が疑われたら血液検査へ回し、鉄剤の注射を繰り返さずに内服を基本とする
競技者の鉄欠乏性貧血では、発汗による鉄の損失、成長や月経による需要の増加、消化管からのわずかな出血などが重なる。加えて足底への繰り返す衝撃による赤血球の破壊も血色素濃度を下げる要因になる。したがって「大量の発汗や足底に繰り返し加わる衝撃」が背景になることと、「貧血が疑われたら血液検査へ回し」内服を基本とすることが適切である。「鉄剤の注射を定期的に繰り返していくと」競技力が伸びるというのは誤りで、繰り返すと体内に鉄が過剰にたまり肝臓や心臓などの障害を招くおそれがあるとして注意が呼びかけられている。「水分の摂取を控えることで戻る」も誤りで、血液が濃くなって数値が動いて見えるだけであり、脱水は熱中症の危険を高める。「たんぱく質の摂取量に比例して自然に満ちていく」も誤りで、鉄は食品ごとの含有量と吸収率の差が大きいため、何をどれだけ食べているかを見る必要がある。
HINT 汗と足底の衝撃で鉄は減る。鉄剤は内服が基本で、注射の繰り返しは鉄過剰を招く。
- Q44#jaa-pv-044
成長期の競技者にみられる腰椎分離症の予防と早期の発見について、最も適切なものはどれか。
- 1腰を反らす動作と捻る動作の反復が背景にあり、早い段階で見つければ骨の癒合が期待できる正解
- 2発症の背景は一度の強い外力にあるため、日々の練習の量や内容とは切り離した問題として扱う
- 3腰を反らしたときに出る痛みは筋の疲労を示す所見であるため、休養の日を挟めば足りる
- 4骨の癒合の有無は単純X線写真で確かめられるため、他の画像による検査は要らない
- 5痛みを訴える期間が続く場合も、練習を通して体幹を鍛えることで改善へ向かう
Answer
正解 1:腰を反らす動作と捻る動作の反復が背景にあり、早い段階で見つければ骨の癒合が期待できる
腰椎分離症は腰椎の後方の部分に生じる疲労骨折で、腰を反らす動作と捻る動作が繰り返される競技の成長期に多い。発症から早い段階であれば分離した部位の骨の癒合が期待できるため、運動の中止と体幹装具による局所の安静が選ばれる。したがって「腰を反らす動作と捻る動作の反復」が背景にあり早期の発見で骨の癒合が期待できる、という理解が適切である。「一度の強い外力」が背景という説明は誤りで、反復する負荷の蓄積が本質なので練習の量と内容の管理が予防につながる。「筋の疲労を示す所見」として休養の日を挟む扱いでは、進行した段階で見つかることになる。「単純X線写真で確かめられる」として他の検査を要らないとするのも誤りで、早い段階の分離は単純X線写真に写らないことが多く、MRIやCTによる評価が要る。「練習を通して体幹を鍛える」進め方も誤りで、痛みが続く間は画像による検査へ回して安静の必要性を判断する。
HINT 分離症は腰椎の疲労骨折。反らす・捻るの反復で起き、早期なら骨がつく。
- Q45#jaa-pv-045
聴覚に障がいのある競技者が安全に練習できるようにする配慮として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1後ろから肩を強く引いて合図を送ると、注意が向いて次の指示が速く伝わっていく
- 2安全のため、合図が届きにくい種目では本人を外して別の課題を割り当てていく
- 3話すときは正面に回り、口元と表情が見える位置から伝える正解
- 4補聴器は接触のある練習でも着けたまま使わせ、破損したときに取り替える
- 5練習を中断する合図は旗や手の動きで示し、音と併せて用いる正解
Answer
正解 3:話すときは正面に回り、口元と表情が見える位置から伝える / 5:練習を中断する合図は旗や手の動きで示し、音と併せて用いる
聴覚に障がいのある競技者では、音による情報を目で見える形に置き換えることと、読話や表情を使えるようにすることが安全の要になる。したがって「話すときは正面に回り」口元と表情が見える位置から伝えることと、「練習を中断する合図は旗や手の動きで示し」音と併せて用いることが適切である。「後ろから肩を強く引いて」合図を送るのは、相手が接近に気づけない状態で身体を引くことになり、転倒や受傷を招く。合図は視野に入る位置から送る。「合図が届きにくい種目では本人を外して」別の課題を割り当てるのは、合図を目で見える形に替えれば参加できる場面まで機会を狭めてしまう。先に手を入れるのは合図の方法である。「補聴器は接触のある練習でも着けたまま」使わせるのは、破損と外耳の損傷につながるため、接触の多い場面で外すかどうかを本人と話し合って取り決めておく。
HINT 合図は目で見える形に。正面から口元を見せる。後ろから引くのは合図にならない。
- Q46#jaa-pv-046
インスリンを用いて治療している糖尿病の競技者が練習に参加する際の備えとして、最も適切なものはどれか。
- 1運動の最中は血糖が上がり続けるため、糖質を含む補食は練習を終えてからまとめて与える
- 2低血糖に備えてブドウ糖や糖質を含む補食を携帯させ、主治医の指示に沿って血糖を測る正解
- 3インスリンの量は練習の強度に合わせて AT が調整し、主治医への報告は後からまとめて行う
- 4冷汗や手の震えが現れた場面では、糖質を与えずに安静を保って回復を待つ
- 5低血糖を避けるため、練習の前に糖質を多めに与えて血糖を高く保ったまま始める
Answer
正解 2:低血糖に備えてブドウ糖や糖質を含む補食を携帯させ、主治医の指示に沿って血糖を測る
インスリンや経口薬で治療している競技者では、運動によって血糖が下がり低血糖が生じうる。そのためブドウ糖や糖質を含む補食を携帯させ、主治医の指示に沿って運動の前後に血糖を測り、自分の反応を把握しておくことが備えになる。したがって「低血糖に備えてブドウ糖や糖質を含む補食を携帯させ」血糖を測るという扱いが適切である。「運動の最中は血糖が上がり続けるため」という説明は誤りで、運動は血糖を下げる方向に働くため補食を練習の後まで遅らせる運用は危険である。「インスリンの量は練習の強度に合わせて AT が調整し」は職域を越えており、薬の量の変更は医師の判断による。「糖質を与えずに安静を保って」待つのは逆で、冷汗や手の震えは低血糖の徴候なので速やかに糖質を取らせる。「練習の前に糖質を多めに与えて血糖を高く保ったまま始める」のも誤りで、補食の量は運動の強度と時間に見合う範囲で主治医の指示に沿って決める。
HINT 備えはブドウ糖の携帯と主治医の指示による血糖測定。インスリンの量はATが触らない。
- Q47#jaa-pv-047
テーピングや装具を繰り返し用いる競技者の皮膚の障害を防ぐ手当てとして、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1貼る前にアンダーラップや皮膚の被膜剤を用いて、テープが直接触れる面を小さくする正解
- 2かゆみや発赤が出た部位には同じテープを重ねて貼り、固定する力を補うようにする
- 3入浴の後に貼ると接着が強まるため、水気の残っている皮膚の上から貼っていく
- 4装具のベルトは皮膚に直接当てて強く締め、ずれを抑えたまま練習を続ける
- 5練習の後にはがすときは皮膚を押さえ、体毛の向きに沿って引く正解
Answer
正解 1:貼る前にアンダーラップや皮膚の被膜剤を用いて、テープが直接触れる面を小さくする / 5:練習の後にはがすときは皮膚を押さえ、体毛の向きに沿って引く
テーピングによる皮膚の障害は、粘着剤との接触、はがすときの機械的な刺激、湿った状態での蒸れによって起こる。したがって「貼る前にアンダーラップや皮膚の被膜剤を用いて」接触する面を小さくすることと、「練習の後にはがすときは皮膚を押さえ」体毛の向きに沿って引くことが手当てとして適切である。「かゆみや発赤が出た部位」に同じテープを重ねるのは、原因となっている接触を増やすことになり症状を進める。「水気の残っている皮膚の上から貼っていく」のは逆で、濡れた皮膚では接着が落ちるうえに蒸れて障害が出やすいため、乾かしてから貼る。「装具のベルトは皮膚に直接当てて強く締め」る扱いも誤りで、ずれを抑える利点より擦過と圧迫による皮膚の損傷のほうが大きいため、衣服や当て布を挟んで締め具合を調整する。
HINT 肌とテープの間に一枚入れる。はがすときは毛の向きに沿ってゆっくり。
- Q48#jaa-pv-048
競技者のシューズの選び方と使い方について、最も適切なものはどれか。
- 1底の凹凸が深い型は路面をとらえる力が増すため、どの競技でも支えが強まって安全に働く
- 2底のクッションの性能は見た目に表れるため、外観が保たれている間は性能も続いている
- 3新しいシューズは試合の当日から使い始めると、足になじんで動きが軽くなっていく
- 4踵が安定してつま先に余裕のある型を選び、底の摩耗の程度を見て履き替える正解
- 5サイズは夕方よりも朝に合わせたほうが、練習中の足の変化に合いやすい
Answer
正解 4:踵が安定してつま先に余裕のある型を選び、底の摩耗の程度を見て履き替える
シューズは踵が横に動かずに支えられ、つま先に余裕のある型を選ぶ。底のクッションは使用に伴って弾力を失っていくため、外観ではなく摩耗の程度と沈み込みの感触で履き替えの時期を決める。したがって「踵が安定してつま先に余裕のある型を選び」底の摩耗の程度を見て履き替えるという扱いが適切である。「底の凹凸が深い型」は路面との固定が強まる分、方向転換で足部が止まったまま膝や足関節に回旋の力が集中するため、競技と路面に見合った深さを選ぶ。「外観が保たれている間は性能も続いている」も誤りで、衝撃を吸収する材は見た目が残ったまま性能が落ちる。「試合の当日から使い始める」のは靴擦れと動作の変化を招くため、練習で慣らしてから試合に用いる。「夕方よりも朝に合わせた」サイズでは、活動によって足が大きくなる時間帯に窮屈になる。
HINT 合わせるのは踵の安定とつま先の余裕。交換の目安は外観ではなく底の摩耗。
- Q49#jaa-pv-049
屋外で長い時間続く練習における紫外線への備えとして、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1紫外線を遮るため、長袖の衣服を重ねて着込んで練習を続ける
- 2照射が最も強まるのは日の出の直後であるため、午前の早い時間の練習を避ける
- 3つばの広い帽子と紫外線を遮る眼鏡を用いて、顔と眼への照射を減らしていく正解
- 4曇りの日は紫外線が地表に届かないため、備えを外して練習に入る
- 5雪面や水面や砂からの反射も届くため、練習の合間も日陰で備えを続ける正解
Answer
正解 3:つばの広い帽子と紫外線を遮る眼鏡を用いて、顔と眼への照射を減らしていく / 5:雪面や水面や砂からの反射も届くため、練習の合間も日陰で備えを続ける
紫外線は太陽が高く昇る正午前後に強く、日本の夏ではおおむね10時から14時に一日の多くが集中する。日陰でも散乱した光と地表からの反射が届くため、日陰に入るだけでは半分ほどしか減らない。したがって「つばの広い帽子と紫外線を遮る眼鏡」で顔と眼を守ることと、「雪面や水面や砂からの反射」を見込んで練習の合間も日陰で備えを続けることが適切である。「長袖の衣服を重ねて着込んだ姿」で続けさせるのは、紫外線は減る一方で熱の放散を妨げて熱中症の危険を高めるため、通気性のある生地を一枚にして帽子や日陰と組み合わせる。「照射が最も強まるのは日の出の直後」も誤りで、強いのは正午前後であり、避けるべき時間帯の見立てが逆になる。「曇りの日は紫外線が地表に届かない」も誤りで、雲を通して相当量が届くため、曇天でも備えは続ける。
HINT 強いのは正午前後。日陰にも反射で届く。着込みすぎは熱中症と引き換えになる。
- Q50#jaa-pv-050
遠征での長い時間の移動に伴って生じる下肢の静脈の血栓への備えとして、最も適切なものはどれか。
- 1水分を取りながら、時々立って歩いて足首を動かす正解
- 2眠りを促すために飲酒を重ねると、移動の最中の疲労が和らいで休息につながる
- 3下肢の痛みや腫れが出た場合は、歩いて筋を動かせば時間とともに治まる
- 4カフェインを含む飲料を多く取ると、血流が速まって血栓が生じにくくなる
- 5座席で足を高く上げた姿勢を続けると、下肢の血流が保たれて血栓が生じにくくなる
Answer
正解 1:水分を取りながら、時々立って歩いて足首を動かす
長い時間同じ姿勢で座ると下肢の静脈の血流が滞り、脱水が重なると血栓が生じやすくなる。備えは水分を取ること、ときどき立って歩くこと、座ったままでも踵の上下運動や足首の曲げ伸ばしでふくらはぎを動かすことである。したがって「水分を取りながら」ときどき立って歩き足首を動かすという扱いが適切である。「座席で足を高く上げた姿勢を続ける」のは姿勢を固定することになり、ふくらはぎの筋を動かして血液を押し戻す働きが得られない。「眠りを促すために飲酒を重ねる」のも誤りで、アルコールには尿量を増やす働きがあり脱水を進めるうえ、長く同じ姿勢で眠ることになる。「歩いて筋を動かせば時間とともに治まる」のも誤りで、片側の下肢の痛みと腫れは血栓を疑う所見なので医療機関へ回す。「カフェインを含む飲料を多く取る」のも誤りで、尿量が増えて水分が失われる方向に働く。
HINT 水分・ときどき歩く・足首を動かす。酒とカフェインは水分を出す側に働く。
- Q51#jaa-pv-051
接触の多い競技で頸椎の重い損傷を防ぐ取り組みとして、最も適切なものはどれか。
- 1首を固めた姿勢で当たる練習を数多く重ねて、衝撃に耐える力を先に身につけさせる
- 2頭を下げたまま相手へ入る形を練習の段階から直し、規則の運用と併せて徹底する正解
- 3頸部の可動域を広げる伸張の課題を主に据えて、衝突のときの余裕をつくり出す
- 4危険な当たり方は審判の判定に任せ、チームでは試合の映像の確認にとどめる
- 5発生は試合の接触に集中するため、練習での当たりの形の確認は試合の前日に合わせて行う
Answer
正解 2:頭を下げたまま相手へ入る形を練習の段階から直し、規則の運用と併せて徹底する
頸椎の重い損傷は、頭頂部から相手や地面へ突っ込む形で軸の方向の力が加わる場面で起こるため、「頭を下げたまま相手へ入る形を練習の段階から直し、規則の運用と併せて徹底する」が正しい。技術の修正と規則の運用を組み合わせるのが予防の中心になる。「首を固めた姿勢で当たる練習を数多く重ねて」耐える力を先につけさせるのは誤りで、形が崩れた当たりを繰り返せばその回数だけ危険にさらすことになる。「頸部の可動域を広げる伸張の課題」を主に据えるのも誤りで、弛緩性が増す方向は衝突のときの支えとして働かない。「審判の判定に任せ」て映像の確認にとどめるのも誤りで、危険な形を身につけさせない指導はチームの仕事である。「練習での当たりの形の確認は試合の前日に合わせて行う」のも誤りで、重い損傷は練習中にも起こるため日常の指導に組み込む。
HINT 鍵は「頭から入る形を作らせない技術」と規則の運用。当たりの反復や伸張では代わらない。
- Q52#jaa-pv-052
組み合う競技の競技者にみられる耳介の血腫への備えとして、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1耳を覆う保護の用具を日ごろの練習から用いて、耳介がこすれ続ける場面を減らしていく正解
- 2腫れた部分を練習の合間に手でもみほぐし、たまったものを周りへ散らしていく
- 3耳が張って痛みが出てきた段階で医師の処置につながる道を用意しておく正解
- 4保護の用具は競技会の日に使う形とし、練習の前には耳の様子を確認する
- 5痛みの出た耳を練習の前に温めてから組み、血の巡りを促して続ける
Answer
正解 1:耳を覆う保護の用具を日ごろの練習から用いて、耳介がこすれ続ける場面を減らしていく / 3:耳が張って痛みが出てきた段階で医師の処置につながる道を用意しておく
耳介の血腫は、耳がこすられたり圧迫されたりする刺激が繰り返されて軟骨と皮膚の間に血液がたまるもので、放置すると耳介が変形して残る。したがって「耳を覆う保護の用具を日ごろの練習から用いて、耳介がこすれ続ける場面を減らしていく」ことと、「耳が張って痛みが出てきた段階で医師の処置につながる道を用意しておく」ことが適切である。「腫れた部分を練習の合間に手でもみほぐし」たまったものを散らすのは誤りで、刺激を加えることで出血と腫れを強める。「保護の用具は競技会の日に使う形とし」のも誤りで、こすれる機会の多さは練習のほうが大きい。「痛みの出た耳を練習の前に温めてから組み」続けるのも誤りで、温めれば出血は増える方向に働き、原因となる刺激も続いてしまう。
HINT 耳は「こすれを減らす用具」と「張ってきたら医師へ」。もむ・温めるはどちらも腫れを強める。
- Q53#jaa-pv-053
てんかんのある競技者が練習に参加するときの事前の備えとして、最も適切なものはどれか。
- 1発作が起きやすい条件は競技の種目ごとにそろうため、本人への聴き取りよりも種目の情報を集める
- 2水のある場所での練習では、付き添いを置く代わりに本人へ浮く用具を着けさせておく
- 3主治医から参加の条件と服薬の続け方について指示を受け、起こりやすい場面を把握する正解
- 4服薬の量は AT が練習の強度に応じて加減し、受診の日にまとめて医師へ伝える
- 5発作の既往がある競技者は接触のある種目の名簿から分け、見学の役に割り振る
Answer
正解 3:主治医から参加の条件と服薬の続け方について指示を受け、起こりやすい場面を把握する
てんかんのある競技者の参加は、発作の状況と薬の効きぐあいによって条件が変わるため、「主治医から参加の条件と服薬の続け方について指示を受け、起こりやすい場面を把握する」が正しい。眠りの不足や強い疲労、服薬の間が空くことなどが発作の起こりやすさに関わるので、生活の整え方まで含めて把握する。「発作が起きやすい条件は競技の種目ごとにそろう」とみて種目の情報を集めるのは誤りで、眠りや疲労、服薬の状況は競技者ごとに違うため、本人への聴き取りが土台になる。「付き添いを置く代わりに本人へ浮く用具を着けさせておく」のも誤りで、水中では意識の変化に気づく人を置くことが要点になる。「服薬の量は AT が加減し」て後から伝えるのも誤りで、薬の量の調整は医師の判断による。「接触のある種目の名簿から分け」て見学にするのも誤りで、参加の可否は主治医の指示をもとに個別に決めるものであり、既往だけで一律に狭めるのは根拠にならない。
HINT 主治医の指示と「起こりやすい場面」の把握が土台。薬の量に触らず、既往だけで一律に外さない。
- Q54#jaa-pv-054
痛みを抑える市販の薬を自分で使いながら練習を続けている競技者への対応として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1痛みが出た日は薬を使わない状態で最大の強度まで試させ、痛みの程度を自分で測らせていく
- 2薬を使っている事実と使い始めた時期を聴き取り、痛みの元を医師の評価につなぐ正解
- 3薬が効いている時間に合わせて練習の時間を組み、痛みの出ない範囲で量を増やしていく
- 4同じ症状を訴える仲間へ余りの薬を回し、受診までの間を乗り切らせる
- 5薬で痛みが隠れたまま負荷を上げる危うさを本人へ伝え、練習の内容を見直していく正解
Answer
正解 2:薬を使っている事実と使い始めた時期を聴き取り、痛みの元を医師の評価につなぐ / 5:薬で痛みが隠れたまま負荷を上げる危うさを本人へ伝え、練習の内容を見直していく
痛みは負荷を見直す合図であり、薬で感じ方を抑えたまま同じ負荷を続けると障害が進む。したがって「薬を使っている事実と使い始めた時期を聴き取り、痛みの元を医師の評価につなぐ」ことと、「薬で痛みが隠れたまま負荷を上げる危うさを本人へ伝え、練習の内容を見直していく」ことが適切である。「薬を使わない状態で最大の強度まで試させ」るのは誤りで、痛みの評価のために最大の負荷をかければ組織の損傷を進めるおそれがある。「薬が効いている時間に合わせて練習の時間を組み」量を増やすのも誤りで、薬の効き目を利用して負荷を増やす進め方そのものが危うい。「同じ症状を訴える仲間へ余りの薬を回し」て乗り切らせるのも誤りで、薬を他人に渡せば副作用や持病との関わりを見られないまま使わせることになる。
HINT 薬で痛みを消したまま続けさせない。やることは「使用の聴き取りと医師へ」と「内容の見直し」。
- Q55#jaa-pv-055
長い距離を走る競技者の足にできる水疱への備えとして、最も適切なものはどれか。
- 1靴の中で足が動く余地を小さくするため、紐を限界まで締めて指先の側まで密着させておく
- 2摩擦を減らすため、靴下を履かずに素足で靴へ入れる形に切り替えていく
- 3できた水疱は早く破って中身を出し、覆いを付けずに乾かしたまま走らせる
- 4汗を吸って乾きやすい靴下を選び、しわと湿りが残る部位を練習の前に整える正解
- 5水疱のできた部位に厚い当て布を重ねて貼り、同じ靴のまま走る距離を伸ばしていく
Answer
正解 4:汗を吸って乾きやすい靴下を選び、しわと湿りが残る部位を練習の前に整える
水疱は皮膚が湿った状態で摩擦とずれを受け続けることで生じるため、「汗を吸って乾きやすい靴下を選び、しわと湿りが残る部位を練習の前に整える」が正しい。靴下のしわや縫い目の当たり、靴の中の湿りを先に整えるのが土台になる。「紐を限界まで締めて指先の側まで密着させておく」のは誤りで、締めすぎは圧迫と爪の障害を招くため、踵が浮かない範囲で合わせる。「靴下を履かずに素足で靴へ入れる」のも誤りで、汗を吸う層がなくなって摩擦とずれは増える。「できた水疱は早く破って中身を出し」覆いも付けないのも誤りで、皮膚の覆いが保たれているうちは破らずに保護し、破れた場合は清潔にして覆う。「厚い当て布を重ねて貼り、同じ靴のまま走る距離を伸ばしていく」のも誤りで、当たりの元になっている靴と靴下の条件を変えないまま距離を増やせば同じ部位を繰り返し傷める。
HINT 湿り・しわ・ずれを先に整える。破る、素足、締め上げるはどれも摩擦か圧迫を増やす。
- Q56#jaa-pv-056
知的障がいのある競技者へ練習の内容と危険を伝えるときの進め方として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1指示は短い言葉に区切って一度に一つ伝え、見本を示して理解のぐあいを確かめていく正解
- 2危険の説明は細かく書いた一覧を配って読ませ、口頭での補いは練習の後に回す
- 3本人への説明は保護者と指導者の間の取り決めに替え、当日は指示に沿って動かせる
- 4練習の流れと場所の使い方を毎回同じ順序に保ち、変える日は前もって伝える正解
- 5けがの危険がある種目では、付き添う者を一人ずつ付けて動作のたびに声をかけ続ける
Answer
正解 1:指示は短い言葉に区切って一度に一つ伝え、見本を示して理解のぐあいを確かめていく / 4:練習の流れと場所の使い方を毎回同じ順序に保ち、変える日は前もって伝える
知的障がいのある競技者では、伝え方を整えることと場面の見通しを保つことが安全につながる。したがって「指示は短い言葉に区切って一度に一つ伝え、見本を示して理解のぐあいを確かめていく」ことと、「練習の流れと場所の使い方を毎回同じ順序に保ち、変える日は前もって伝える」ことが適切である。「細かく書いた一覧を配って読ませ」口頭での補いを後に回すのは誤りで、文字の情報だけでは伝わりにくく、危険に関わる内容は先に短い言葉と見本で示す。「本人への説明は保護者と指導者の間の取り決めに替え」るのも誤りで、本人が分かる形で伝えることが安全の土台になる。「付き添う者を一人ずつ付けて動作のたびに声をかけ続ける」のも誤りで、絶えず声をかけ続けると本人が自分で場面を読む機会が育たない。
HINT 短く一つずつ、見本を見せ、流れを一定に。先に変えるのは伝え方で、参加の幅ではない。
- Q57#jaa-pv-057
水辺や屋外のプールで行う練習で、溺水を防ぐ備えとして適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1泳ぎに慣れた競技者には単独での入水を認め、見張りの対象を初心者に絞って配置していく
- 2入水の前と後に人数を数え、水に入っている者の所在が分かる形にしておく正解
- 3足の着く深さの場所は溺れる心配が小さいため、見張りは深い側へまとめて置く
- 4見張りの役は水の中へ入って並んで立ち、近くから泳ぎの様子を見る形にする
- 5水面の全体を見る役を指導とは別に立て、交代の時刻を決めておく正解
Answer
正解 2:入水の前と後に人数を数え、水に入っている者の所在が分かる形にしておく / 5:水面の全体を見る役を指導とは別に立て、交代の時刻を決めておく
水辺の事故は静かに起こって気づかれにくいため、人数の把握と専任の見張りが備えの中心になる。したがって「入水の前と後に人数を数え、水に入っている者の所在が分かる形にしておく」ことと、「水面の全体を見る役を指導とは別に立て、交代の時刻を決めておく」ことが適切である。「泳ぎに慣れた競技者には単独での入水を認め」るのは誤りで、泳力があっても体調の変化や足のけいれんは起こるため単独の入水は避ける。「足の着く深さの場所は溺れる心配が小さい」として見張りを深い側へまとめるのも誤りで、浅い場所でも転倒や衝突から溺水に至るため、水面の全体を見る形にする。「見張りの役は水の中へ入って並んで立ち」近くから見る形にするのも誤りで、水面に並んで立つと見える範囲が狭まり、沈んだ者に気づけなくなる。
HINT 鍵は「人数の把握」と「指導とは別に立てる見張り」。泳力も浅さも単独の入水を許す理由にならない。
- Q58#jaa-pv-058
草地や山林に入って行う屋外の練習で、蜂やマダニへの備えとして最も適切なものはどれか。
- 1皮膚に食い込んだマダニは指先でつまんで一気に引き抜き、跡を消毒してから練習へ戻す
- 2蜂が周囲を飛び回る場面では手で払って遠ざけ、巣の位置を確かめてから続ける
- 3肌の見える面を少なくした服装で入り、練習の後に身体と衣服へ付いたものを調べる正解
- 4見つけた蜂の巣は練習の後に自分たちで取り除き、翌日から同じ場所を使う
- 5虫の多い時期は甘い香りの整髪料で虫を遠ざけ、黒い衣服で日射を遮る
Answer
正解 3:肌の見える面を少なくした服装で入り、練習の後に身体と衣服へ付いたものを調べる
ダニ媒介の感染症は咬まれないようにすることが予防の中心で、長袖や長ズボン、足を覆う靴で肌の見える面を少なくし、活動の後に身体と衣服を調べて付着を見つけるよう呼びかけられている。したがって「肌の見える面を少なくした服装で入り、練習の後に身体と衣服へ付いたものを調べる」が正しい。「指先でつまんで一気に引き抜き」は誤りで、口の部分が皮膚に残ったり、体を潰して病原体を体内へ押し込むおそれがあるため、医療機関で処置を受ける。「手で払って遠ざけ」るのも誤りで、蜂は動きの大きい払いのけを刺激と受け取るため、姿勢を低くして静かに離れる。「見つけた蜂の巣は練習の後に自分たちで取り除き」も誤りで、巣の除去は危険を伴うため管理者や専門の業者へ任せ、その場所の使用をいったんやめる。「甘い香りの整髪料」と「黒い衣服」も誤りで、どちらも蜂を引きつける側の条件である。
HINT 入るときは肌を覆い、帰りに体と服を調べる。払う・引き抜く・黒い服と甘い香りはすべて逆。
- Q59#jaa-pv-059
跳躍や走行の多い競技に取り組む女性の競技者が用いる運動用の下着の選び方として、最も適切なものはどれか。
- 1締め付けを強めるほど支えも強まるため、呼吸が浅くなる程度の細いものを選ぶ
- 2胸の上下する動きを抑える支えの強さと寸法の合いを見て選び、伸びてきたら替える正解
- 3洗濯を重ねて生地が縮むたびに支えは強まるため、同じものを長く使い続ける
- 4寸法は胸の大きさから決まるものとして、胴まわりの寸法は目安の外に置く
- 5日常の下着を競技にも用い、支えの強さは上着の締め具で補うようにする
Answer
正解 2:胸の上下する動きを抑える支えの強さと寸法の合いを見て選び、伸びてきたら替える
跳躍や走行の多い競技では乳房の上下の動きが大きくなり、支えが足らないと痛みや擦れ、動きへの気がかりにつながる。したがって「胸の上下する動きを抑える支えの強さと寸法の合いを見て選び、伸びてきたら替える」が正しい。生地やゴムは使用と洗濯で伸びて支えが落ちるため、交換の時期を見ることまでが選び方に入る。「呼吸が浅くなる程度の細いものを選ぶ」のは誤りで、締めすぎは呼吸と皮膚の障害を招くので支えと締め具合は別に考える。「生地が縮むたびに支えは強まる」のも誤りで、繰り返しの洗濯と着用で弾性は落ちていく。「胴まわりの寸法は目安の外に置く」のも誤りで、支えの大半は胴まわりの帯が担うため寸法の合いを見る対象になる。「日常の下着を競技にも用い」て上着の締め具で補うのも誤りで、動きの大きい種目では支えの強さが届かず、上から締めても乳房の上下する動きは抑えられない。
HINT 支えの強さ+胴まわりの合い+伸びたら交換。締め上げる・縮んで強まるはどちらも違う。
- Q60#jaa-pv-060
発育期の競技者が用いるバットやラケットなどの用具の選び方について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1体格と動作の様子に合う重さと長さを選び、成長に合わせて見直す時期を決めておく正解
- 2将来の体格に合わせて長く重いものを早めに持たせ、成長の後に合う形へ近づける
- 3用具は学年別にそろえて配ると管理がしやすく、体格の差は練習の量で埋める
- 4重さが合わないと動作が崩れて特定の部位へ負荷が偏るため、振り切れる範囲から始める正解
- 5軽いほど負荷は小さくなるため、発育期には最も軽いものを選び続ける
Answer
正解 1:体格と動作の様子に合う重さと長さを選び、成長に合わせて見直す時期を決めておく / 4:重さが合わないと動作が崩れて特定の部位へ負荷が偏るため、振り切れる範囲から始める
発育期は同じ学年でも体格の差が大きく、用具の重さや長さが身体に合わないと動作が崩れて特定の部位へ負荷が集まる。したがって「体格と動作の様子に合う重さと長さを選び、成長に合わせて見直す時期を決めておく」ことと、「重さが合わないと動作が崩れて特定の部位へ負荷が偏るため、振り切れる範囲から始める」ことが適切である。「将来の体格に合わせて長く重いものを早めに持たせ」て成長の後に合わせるのは誤りで、いま振り切れない用具は動作の崩れを固めてしまう。「学年ごとにそろえて配る」のも誤りで、管理のしやすさを基準にすると体格の差が置き去りになり、練習の量で埋められるものでもない。「最も軽いものを選び続ける」のも誤りで、軽すぎる用具は動作の型が競技の場面と離れるため、振り切れる範囲で体格に見合う重さを選ぶ。
HINT 基準は「いま振り切れるか」と「成長に合わせた見直し」。将来に合わせる、学年でそろえる、最軽量はどれも外れ。
- Q61#jaa-pv-061
暑さの厳しい日の練習で、運動の前にあらかじめ身体を冷やす手立てについて、最も適切なものはどれか。
- 1身体を冷やした日は発汗が減るため、練習の中の給水の枠を狭めて進める
- 2冷やす手立ては皮膚を冷たく感じさせるのが目的のため、体幹より手足を冷やす
- 3氷を含む飲料や冷却の衣服で深部の体温に余裕をつくり、動き出しの準備は保って始める正解
- 4冷やすことに意味があるのは運動を終えた後に限られるため、始まる前は常温の飲料にとどめる
- 5運動の前の冷却は深いほど効くため、震えが出るまで全身を冷水に浸けてから練習に入る
Answer
正解 3:氷を含む飲料や冷却の衣服で深部の体温に余裕をつくり、動き出しの準備は保って始める
暑熱下での熱中症は深部の体温の上昇が土台にあり、運動の前に身体を冷やしておくと運動を続けられなくなる体温に達するまでの余裕が生まれる。現場で使える方法として氷を含む飲料の摂取や冷却の衣服の着用が紹介されている。したがって「氷を含む飲料や冷却の衣服で深部の体温に余裕をつくり、動き出しの準備は保って始める」が正しい。「発汗が減るため、練習の中の給水の枠を狭めて進める」のは誤りで、前に冷やしても暑熱下の発汗は続くため給水の枠は確保する。「冷やす手立ては皮膚を冷たく感じさせるのが目的」として手足だけを冷やすのも誤りで、狙いは深部の体温に余裕をつくることなので、体の中心を冷やす手立てを組み合わせる。「運動を終えた後に限られる」のも誤りで、運動の前と合間の冷却が予防として用いられている。「震えが出るまで全身を冷水に浸けてから練習に入る」のも誤りで、深部の体温に余裕をつくる狙いに対して冷やし過ぎであり、筋の出力が落ちて受傷の危険が上がる。
HINT 狙いは「上がりきるまでの余裕」。前に冷やしても給水は減らさず、準備運動と両立する。
- Q62#jaa-pv-062
コンタクトレンズを用いる競技者の練習での管理について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1予備のレンズと眼鏡を持たせ、外れた場面では止めて付け替えられる形にする正解
- 2水の中での練習ではレンズを入れたまま目を開け、ゴーグルは曇りが出てから使う
- 3装用の時間と手入れの手順を守るよう伝え、痛みや充血が出た日は眼科の受診へつなぐ正解
- 4レンズの保存の液が切れた日は水道の水で代用し、翌日の練習まで保管する
- 5視力が補われている間は物を見分ける力が増すため、球技で目を覆う用具の意味は薄れる
Answer
正解 1:予備のレンズと眼鏡を持たせ、外れた場面では止めて付け替えられる形にする / 3:装用の時間と手入れの手順を守るよう伝え、痛みや充血が出た日は眼科の受診へつなぐ
コンタクトレンズは外れたりずれたりする場面があり、無理に探しながら競技を続けると衝突や転倒を招く。また装用の時間の超過や手入れの不足は角膜の障害につながる。したがって「予備のレンズと眼鏡を持たせ、外れた場面では止めて付け替えられる形にする」ことと、「装用の時間と手入れの手順を守るよう伝え、痛みや充血が出た日は眼科の受診へつなぐ」ことが適切である。「水の中での練習ではレンズを入れたまま目を開け」るのは誤りで、水中では流失と汚れによる感染の危険があるため、曇りの有無とは別にゴーグルの併用を前提にする。「保存の液が切れた日は水道の水で代用し」翌日まで保管するのも誤りで、水道の水に含まれる微生物が重い角膜の感染の元になるため、保存にも洗いにも専用の液を使う。「球技で目を覆う用具の意味は薄れる」のも誤りで、視力の補正は眼そのものを守る働きとは別であり、レンズの使用は保護の用具の代わりにならない。
HINT 予備と眼鏡の携行、装用時間と手入れ、症状が出たら眼科。水道水で代用・水中で裸眼開眼は危険。
- Q63#jaa-pv-063
雪上や氷上で行う競技の練習について、用具と装備の面からの備えとして最も適切なものはどれか。
- 1刃は鋭さを保つことが大切なため、移動の間も覆いを着けずに持ち運ぶ
- 2雪や氷の面は柔らかく衝撃を受け止めるため、頭部を守る用具は競技会の日に用いる
- 3厚い手袋は細かな操作の邪魔になるため、場面に応じて素手で金具を締めて感覚を保つ
- 4視界が白く曇る場面に備えて、色の濃い覆いを重ねて着けたまま滑らせる
- 5頭部と目を守る用具を種目に応じて着け、刃や金具の覆いは移動の間にも保つ正解
Answer
正解 5:頭部と目を守る用具を種目に応じて着け、刃や金具の覆いは移動の間にも保つ
雪上や氷上の競技では、速度の出る環境での転倒と衝突、刃や金具による切創が主な危険になる。したがって「頭部と目を守る用具を種目に応じて着け、刃や金具の覆いは移動の間にも保つ」が正しい。「移動の間も覆いを着けずに持ち運ぶ」のは誤りで、覆いは刃を守るだけでなく周囲の人の切創を防ぐためのものである。「雪や氷の面は柔らかく衝撃を受け止める」のも誤りで、固く締まった雪面や氷の面では頭部の受傷が起こるため練習の日から用いる。「場面に応じて素手で金具を締めて感覚を保つ」のも誤りで、寒冷の環境で素手の作業を続けると指の凍傷や感覚の低下を招くため、作業に向く手袋を選ぶ。「色の濃い覆いを重ねて着けたまま滑らせる」のも誤りで、濃さを足すほど雪面の起伏が読みにくくなるため、曇りには拭き取りや予備の交換で対応し、光の条件に合う濃さの覆いを選ぶ。
HINT 頭と目を守り、刃と金具は移動中も覆う。鋭さ・柔らかい雪・素手の感覚はどれも言い訳にならない。
- Q64#jaa-pv-064
競技者の口の中の健康を保つ取り組みについて、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1歯や歯ぐきの痛みは食事の量と練習の質に響くため、定期の歯科の受診を日程へ組み込む正解
- 2歯ぐきからの出血は血の巡りが増えた印であるため、強く磨いて丈夫にしていく
- 3口の中の乾きは水で潤すより、糖を含む飲料を少しずつ口に残す形で和らげる
- 4糖を含む飲料を少しずつ長い時間かけて飲む日が続く場面では、水で口をすすぐ機会をつくる正解
- 5歯の手入れは競技の時期を離れた間にまとめ、試合の期間は受診の予定を次の期へ移す
Answer
正解 1:歯や歯ぐきの痛みは食事の量と練習の質に響くため、定期の歯科の受診を日程へ組み込む / 4:糖を含む飲料を少しずつ長い時間かけて飲む日が続く場面では、水で口をすすぐ機会をつくる
齲蝕や歯ぐきの炎症は痛みや食べにくさを生み、食事の量と練習の質に響くため、競技者の健康管理の一部として扱う。したがって「歯や歯ぐきの痛みは食事の量と練習の質に響くため、定期の歯科の受診を日程へ組み込む」ことと、「糖を含む飲料を少しずつ長い時間かけて飲む日が続く場面では、水で口をすすぐ機会をつくる」ことが適切である。糖と酸に歯が触れる時間が長くなるほど齲蝕の危険は増すので、水で口をすすぐ機会を挟む。「歯ぐきからの出血は血の巡りが増えた印」とみて強く磨くのは誤りで、出血は炎症の所見であり、強い力の歯磨きは歯ぐきと歯の根元を傷める。「糖を含む飲料を少しずつ口に残す形で和らげる」のも誤りで、乾きには水で潤す形をとり、糖を含む飲料を口に残す進め方は齲蝕の危険を増す。「試合の期間は受診の予定を次の期へ移す」のも誤りで、痛みが出てからの対応では試合の期間に競技へ響く。
HINT 口の中は競技の調子に直結する。定期の受診と「水ですすぐ機会」。強く磨く・糖を口に残すは逆。
- Q65#jaa-pv-065
競技者の気分や食事、眠りの様子に変化が続いているときの対応として、最も適切なものはどれか。
- 1競技への意欲の変化を聴き取ったうえで、練習の量が足りない印とみて負荷を上げて立て直させる
- 2本人が話した内容はその日の全体の集まりで伝え、チームで取り囲んで励ます
- 3眠れない日が続く訴えには、就寝の前の飲酒を勧めて寝つきを助ける
- 4変化の中身と続いている期間を聴き取って、本人の同意を得て医師や心理の専門職へつなぐ正解
- 5心の不調は AT の持ち場の外にあるため、様子を記録に残して経過を見るところまでにとどめる
Answer
正解 4:変化の中身と続いている期間を聴き取って、本人の同意を得て医師や心理の専門職へつなぐ
気分の落ち込み、食事の量の変化、眠りの乱れが続く場合は、過度の訓練による状態や心の不調、内科の疾患など複数の背景がありうるため、「変化の中身と続いている期間を聴き取って、本人の同意を得て医師や心理の専門職へつなぐ」が正しい。「練習の量が足りない印とみて負荷を上げて立て直させる」のは誤りで、聴き取っても原因を確かめないまま負荷を増やせば状態を悪くする。「その日の全体の集まりで伝え」るのも誤りで、機微な内容を本人の同意なく広く共有すれば以後の申し出が止まる。「就寝の前の飲酒を勧めて寝つきを助ける」のも誤りで、アルコールは眠りの質を下げ、夜中の目覚めを増やす。「様子を記録に残して経過を見るところまでにとどめる」のも誤りで、診断と治療は医師の仕事だが、記録に気づいた変化を専門職へつなぐところまでが AT の持ち場に入る。
HINT 聴き取って、同意を得て、専門職へ。負荷を上げる・皆の前で共有する・酒を勧めるはすべて逆。
- Q66#jaa-pv-066
打球や投てき物が飛ぶ練習での事故を防ぐ備えとして、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1投げる向きを一方向にそろえ、合図を出してから投げ、拾う時間帯を分けて進める正解
- 2打球が飛ぶのは前方であるため、球を拾う者の待つ場所は打者の側方へ寄せてまとめて置く
- 3投てきの練習は複数の方向から同時に進めて、待つ時間を短くする形で回す
- 4待機と球を拾う場所を打球の飛ぶ線から離して定め、防護の網を間に置く正解
- 5網は高さが足りていれば位置を問わず働くため、投げる場所との間は日ごとに変える
Answer
正解 1:投げる向きを一方向にそろえ、合図を出してから投げ、拾う時間帯を分けて進める / 4:待機と球を拾う場所を打球の飛ぶ線から離して定め、防護の網を間に置く
飛来する球や投てき物による事故は、人が飛ぶ線の上にいることと、投げる時機が揃っていないことから起こる。したがって「投げる向きを一方向にそろえ、合図を出してから投げ、拾う時間帯を分けて進める」ことと、「待機と球を拾う場所を打球の飛ぶ線から離して定め、防護の網を間に置く」ことが適切である。「打球が飛ぶのは前方である」として待つ場所を打者の側方へ寄せるのは誤りで、打球は側方や後方へも飛ぶため、場所は飛びうる範囲の外に取る。「複数の方向から同時に進めて」待つ時間を短くするのも誤りで、向きが交差すると見ていない側からの飛来を避けられない。「網は高さが足りていれば位置を問わず働く」のも誤りで、網と投げる場所の間の距離によって越えたり跳ね返ったりするため、位置は定めて動かさない。
HINT 向きをそろえ、合図で投げ、拾う時間を分け、飛ぶ線から人を離す。網は位置も含めて決める。
- Q67#jaa-pv-067
スポーツ外傷の発生が多く報告されている場面を踏まえた練習と試合の組み立てとして、最も適切なものはどれか。
- 1受傷が増えるのは経験の浅い競技者であるため、対策は新人の時期に集める
- 2発生は開始の直後に集中するため、準備の運動を終えた直後の時間を短めに切り上げる
- 3連戦が続く週は試合ごとに出場の時間が分かれるため、週あたりの負荷は小さくなる
- 4シーズンの初めは負荷が小さく発生も少ないため、再開の週から通常の量で入る
- 5疲労が増す後半に発生が増える報告を踏まえ、交代と休憩を後半へ重ねて配分する正解
Answer
正解 5:疲労が増す後半に発生が増える報告を踏まえ、交代と休憩を後半へ重ねて配分する
多くの競技の調査で、試合や練習の後半、すなわち疲労が積み上がる局面に外傷の発生が増えると報告されている。したがって「疲労が増す後半に発生が増える報告を踏まえ、交代と休憩を後半へ重ねて配分する」が正しい。「受傷が増えるのは経験の浅い競技者である」として対策を新人の時期へ寄せるのは誤りで、熟練した競技者も疲労の積み上がる局面で受傷するため、経験の長さで対象を絞れない。「発生は開始の直後に集中する」のも誤りで、準備が足りない状態の受傷はあるものの、報告の多くは後半の増加を示している。「週あたりの負荷は小さくなる」のも誤りで、連戦では試合そのものの負荷に移動と回復の不足が重なるため、週を通した負担はむしろ増える。「シーズンの初めは負荷が小さく発生も少ない」のも誤りで、休止の明けは身体が負荷に慣れていないため、再開の週から通常の量に戻す進め方は危うい。
HINT 疲労の積み上がる後半に発生が寄る。だから交代と休憩を後半へ。シーズン初めも油断できない。
- Q68#jaa-pv-068
練習を始める前の身支度の点検について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1装身具は練習の終わりにまとめて外して保管し、始まりの前は服装の様子を見る
- 2指輪やネックレスなどの装身具は練習の前に外し、保管の場所を決めておく正解
- 3口の中のガムは唾液を増やして渇きを和らげるため、練習の間も含ませたまま続ける
- 4長い髪は金具の付いた留め具で留め、動いても形が保たれるようにする
- 5手の爪は相手の皮膚を傷つけない長さに整え、練習の前に状態を見る正解
Answer
正解 2:指輪やネックレスなどの装身具は練習の前に外し、保管の場所を決めておく / 5:手の爪は相手の皮膚を傷つけない長さに整え、練習の前に状態を見る
身支度の点検は、自分と相手の受傷を同時に減らす日常の手順である。したがって「指輪やネックレスなどの装身具は練習の前に外し、保管の場所を決めておく」ことと、「手の爪は相手の皮膚を傷つけない長さに整え、練習の前に状態を見る」ことが適切である。「装身具は練習の終わりにまとめて外して保管し」始まりの前は服装の様子を見るのは順序が逆で、受傷の元になるのは着けたまま動く練習の間である。「ガムは唾液を増やして渇きを和らげる」のも誤りで、接触や転倒の場面では気道をふさぐ危険があるため、練習の前に口から出させる。「金具の付いた留め具で留め」るのも誤りで、金具は転倒や接触のときに自分の頭皮と相手を傷つけるため、柔らかい素材で留める。
HINT 装身具は外す、爪は短く。後で外す・ガムを含む・金具で留めるはどれも危険を残す。
- Q69#jaa-pv-069
鉄棒や吊り輪、ボートなどで手のひらの皮膚が裂ける問題への備えとして、最も適切なものはどれか。
- 1握りの力が強い競技者ほど裂けにくいため、握力の補強を先に行えば保護の用具は要らない
- 2皮が裂けた部位は乾かすため覆いを外し、空気に触れる状態で練習を続ける
- 3滑り止めの粉を多く付けるほど摩擦は下がるため、握りの負担は軽くなっていく
- 4保護の用具や当てるテープを用い、握る回数の増やし方を段階に分けて進める正解
- 5手のひらが湿った状態のほうが滑りにくいため、水で濡らして握らせる
Answer
正解 4:保護の用具や当てるテープを用い、握る回数の増やし方を段階に分けて進める
握って体重を支える種目では、摩擦とずれが繰り返されて皮膚が水疱を作り、やがてめくれて裂ける。したがって「保護の用具や当てるテープを用い、握る回数の増やし方を段階に分けて進める」が正しい。皮膚が負荷に慣れる速さより量の増え方が速いと裂けるため、量の管理と保護を組み合わせる。「握力の補強を先に行えば保護の用具は要らない」のは誤りで、握る力が強いほど手のひらにかかる摩擦とずれはむしろ大きくなり、握力は皮膚が摩擦に耐える力の代わりにならない。「乾かすため覆いを外し」続けるのも誤りで、裂けた皮膚は清潔にして覆うほうが治りが早く、感染も防げる。「滑り止めの粉を多く付けるほど摩擦は下がる」のも誤りで、粉は汗を吸って握りを保つためのもので、摩擦を下げる働きではない。「湿った状態のほうが滑りにくい」のも誤りで、湿った皮膚はずれが生じやすく水疱の元になる。
HINT 保護と「量の増やし方」の二本立て。握力頼み・乾かして覆いを外す・濡らすはどれも裂けを招く。
- Q70#jaa-pv-070
ボールやパックが胸に当たる場面がある競技での備えとして、最も適切なものはどれか。
- 1胸を覆う用具を種目と年齢に応じて用い、当たりを受ける場面を減らす練習を組む正解
- 2胸部よりも腹部への打撃のほうが危ういため、備えは腹部を覆う用具に寄せて整えていく
- 3低い年齢の競技者には硬いボールを用いて、打球への反応をできるだけ早く覚えさせていく
- 4胸に当たった場面では痛みの訴えの強さを見て、呼びかけへの応えは後から確かめる
- 5胸を覆う用具は体に合う大きさより一つ大きい物を選び、覆う範囲をなるべく広く取る
Answer
正解 1:胸を覆う用具を種目と年齢に応じて用い、当たりを受ける場面を減らす練習を組む
前胸部への鈍い衝撃によって致死的な不整脈が生じることがあり、野球やソフトボールの球、ホッケーのパックが胸へ当たる場面で報告されている。胸郭の柔らかい低年齢ではとくに衝撃が心臓へ伝わりやすい。したがって「胸を覆う用具を種目と年齢に応じて用い、当たりを受ける場面を減らす練習を組む」が正しい。「腹部を覆う用具に寄せて整えていく」のは誤りで、心臓へ衝撃が伝わる前胸部が要点になる。「低い年齢の競技者には硬いボールを用いて」反応を覚えさせるのも誤りで、胸郭が柔らかい年齢ほど危険が大きいため、年齢に見合う硬さの球を選ぶ。「呼びかけへの応えは後から確かめる」のも誤りで、胸への打撃の後は意識と呼吸の有無をその場で確かめる必要がある。「体に合う大きさより一つ大きい物を選び」覆う範囲を広く取るのも誤りで、大きすぎる用具はずれて前胸部が外れるため、合う大きさを選んで正しい位置に保つ。
HINT 前胸部への打撃は心臓に響く。用具+当たりを受ける場面を減らす工夫。年齢に見合う球の硬さも備えの一部。
- Q71#jaa-pv-071
器械運動や跳躍の練習で用いる着地の場所の整え方について、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1厚いマットを重ねるほど安全は増すため、高さを足して踏み切りの位置から遠ざける
- 2マットの継ぎ目のずれと隙間を練習の前に確かめ、連結の具を用いて固定する正解
- 3マットの下の床の面は見えないため、敷いた後は表面の状態を見ることにする
- 4踏み切りから流れる先の余裕を見て、壁や支柱との間を空けた位置に敷く正解
- 5マットは踏み切りの手前にも敷き足して、助走の路の側にも弾みが出る状態にしておく
Answer
正解 2:マットの継ぎ目のずれと隙間を練習の前に確かめ、連結の具を用いて固定する / 4:踏み切りから流れる先の余裕を見て、壁や支柱との間を空けた位置に敷く
着地の場所の事故は、マットの継ぎ目に足が落ちること、マットが滑ってずれること、流れた先に固い物があることから起こる。したがって「マットの継ぎ目のずれと隙間を練習の前に確かめ、連結の具を用いて固定する」ことと、「踏み切りから流れる先の余裕を見て、壁や支柱との間を空けた位置に敷く」ことが適切である。「厚いマットを重ねるほど安全は増す」のは誤りで、重ねると段差と不安定さが生まれ、高さが変われば踏み切りの感覚も変わるため、種目に見合う厚さを選ぶ。「敷いた後は表面の状態を見る」のも誤りで、床の水濡れや砂はマットの滑りの元になるため敷く前に確かめる。「マットは踏み切りの手前にも敷き足して」助走の路の側にも弾みを出すのも誤りで、踏み切る足元が沈めば踏み切りの力が逃げ、足首をひねる元にもなる。
HINT 継ぎ目を固定し、流れた先に余裕を取る。重ねて厚くする・表面だけ見るはどちらも別の危険を作る。
- Q72#jaa-pv-072
試合が短い間隔で続く日程への備えとして、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1試合が続く期間には移動の合間にも軽い運動を足して、練習の量と内容は通常のまま通す
- 2出場の時間を競技者ごとに配分し、移動を含めた回復の時間を日程の中に確保する正解
- 3回復に要る時間は若い競技者ほど短いため、出場の時間は年齢の順に長めに割り当てる
- 4連戦による疲労は試合の後の冷却で戻せるため、間隔の短さそのものは問わずに組む
- 5連戦の間は練習の量を落として内容を絞り、眠りと食事の時間を先に確かめる正解
Answer
正解 2:出場の時間を競技者ごとに配分し、移動を含めた回復の時間を日程の中に確保する / 5:連戦の間は練習の量を落として内容を絞り、眠りと食事の時間を先に確かめる
短い間隔の連戦では、試合そのものの負荷に移動の負荷が重なり、回復が追いつかないまま次の試合に入ることになる。したがって「出場の時間を競技者ごとに配分し、移動を含めた回復の時間を日程の中に確保する」ことと、「連戦の間は練習の量を落として内容を絞り、眠りと食事の時間を先に確かめる」ことが適切である。「移動の合間にも軽い運動を足して」練習の量と内容を通常のまま通すのは誤りで、回復の足りない時期に負荷を積み増せば受傷の危険が増す。「回復に要る時間は若い競技者ほど短い」ので年齢の順に長めに割り当てるのも誤りで、回復の速さは年齢だけで決まらず、出場の配分は負荷の積み上がりと状態から決める。「試合の後の冷却で戻せるため、間隔の短さそのものは問わずに組む」のも誤りで、冷却は手当ての一つにすぎず、日程の組み方そのものが危険因子になる。
HINT 連戦は「出場の配分」と「量を落として眠りと食事を確保」。冷却では日程の無理は埋まらない。
- Q73#jaa-pv-073
花粉による鼻や目の症状がある競技者の屋外の練習への備えとして、最も適切なものはどれか。
- 1前の年に症状が出なかった者は今年も対象から外し、飛散の情報の確認は行わない
- 2眠気の出る薬は競技の前に量を増やし、症状を抑えた状態で練習へ入らせる
- 3飛散の多い日と時間を調べて内容を入れ替え、薬は医師や薬剤師に相談して選ばせる正解
- 4鼻がつまる場面では口から大きく息を吸い続け、乾いた空気を入れて通りを保つ
- 5目のかゆみはこすって落ち着かせ、練習の後に洗眼する形で収めていく
Answer
正解 3:飛散の多い日と時間を調べて内容を入れ替え、薬は医師や薬剤師に相談して選ばせる
花粉の症状は鼻づまりや目のかゆみとして現れ、集中や呼吸のしやすさを下げる。飛散の量は日と時間帯によって変わるため、「飛散の多い日と時間を調べて内容を入れ替え、薬は医師や薬剤師に相談して選ばせる」が正しい。薬は眠気の出るものがあり、競技への影響と禁止物質の確認の両面から専門家に相談して選ぶ。「前の年に症状が出なかった者は今年も対象から外し」飛散の情報の確認を行わないのは誤りで、花粉の飛散の量は年によって大きく変わり、その年に初めて症状が出る競技者もいるため、備えはその年の飛散の情報をもとに組み立てる。「競技の前に量を増やし」て抑えるのも誤りで、量の変更は指示された範囲を超え、眠気による受傷の危険も増す。「口から大きく息を吸い続け」るのも誤りで、乾いた冷たい空気を口から入れ続けると気道が狭まりやすくなる。「目のかゆみはこすって落ち着かせ」るのも誤りで、こすると炎症と角膜の傷を強めるため、洗い流して冷やす形をとる。
HINT 飛散の多い日と時間で内容を替え、薬は専門家と選ぶ。去年で決める・量を増やす・目をこするはすべて逆。
- Q74#jaa-pv-074
競技者が単独で屋外の路上を走る練習への備えとして、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1音楽を聴きながら走ると一定のリズムが保たれるため、周囲の音は遮って集中させる
- 2走る経路と戻る見込みの時刻をチームへ伝えさせ、連絡の取れる物を持たせて出す正解
- 3経路を同じ道に固めると飽きるため、その日の気分で決めさせて幅を広げていく
- 4交通の量と路面の状態を見て経路を選び、歩道や車道の通り方を決めておく正解
- 5単独の練習は時間の自由が利くため、日が暮れた時間帯へ移して交通を避ける
Answer
正解 2:走る経路と戻る見込みの時刻をチームへ伝えさせ、連絡の取れる物を持たせて出す / 4:交通の量と路面の状態を見て経路を選び、歩道や車道の通り方を決めておく
単独の路上の練習は、交通と路面の危険に加えて、異変が起きたときに気づかれにくいという問題がある。したがって「走る経路と戻る見込みの時刻をチームへ伝えさせ、連絡の取れる物を持たせて出す」ことと、「交通の量と路面の状態を見て経路を選び、歩道や車道の通り方を決めておく」ことが適切である。「周囲の音は遮って集中させる」のは誤りで、車や自転車の接近に気づけなくなる。「その日の気分で決めさせて幅を広げていく」のも誤りで、経路が分からなければ異変のときに探せない。「日が暮れた時間帯へ移して交通を避ける」のも誤りで、暗い時間は運転する側から見つけにくくなり、交通の量が減る分を上回る危険が生まれる。
HINT 経路と戻る時刻を伝え、連絡手段を持たせる。経路は交通と路面で選ぶ。耳を塞ぐ・暗い時間へ寄せるは逆。
- Q75#jaa-pv-075
接触を伴う競技で、練習に含める当たり合いの量を管理する考え方として、最も適切なものはどれか。
- 1当たりに慣れるほど受傷は減るため、練習では試合よりも強い接触を多く重ねていく
- 2練習での当たり合いは試合よりも弱い当たりになるため、記録の対象には入れない
- 3当たり合いの時間と回数を記録して上限を決め、技術は接触の小さい形で積む正解
- 4当たり合いは体格の近い者どうしに限って組めば、量の管理の必要は乏しくなる
- 5接触の練習は週の終わりにまとめて置き、試合の前日に最も多く重ねて組む
Answer
正解 3:当たり合いの時間と回数を記録して上限を決め、技術は接触の小さい形で積む
接触の場面は受傷の機会そのものであり、技術の習得に要る量と危険の積み上がりの釣り合いをとる必要がある。したがって「当たり合いの時間と回数を記録して上限を決め、技術は接触の小さい形で積む」が正しい。「試合よりも強い接触を多く重ねていく」のは誤りで、慣れを狙って接触を増やすほど受傷と頭部への衝撃の積み上がりが増える。「練習での当たり合いは試合よりも弱い当たりになる」として記録の対象から省くのも誤りで、一回ごとが弱くても練習の接触は総量が大きくなりうるため記録して把握する。「体格の近い者どうしに限って組めば、量の管理の必要は乏しくなる」のも誤りで、体格をそろえるのは有効な配慮だが、反復の量が減るわけではない。「試合の前日に最も多く重ねる」のも誤りで、試合に近い日は回復を確保し、強い接触は離しておく。
HINT 接触は「量を数えて上限を置く」。慣れで減らすのではない。前日に重ねるのは回復の面でも逆。
- Q76#jaa-pv-076
一つの施設を複数のチームや種目が同じ時間に使うときの安全の管理として、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1狭い場所では走る向きを互いに向かい合わせにして、相手の動きを見やすくさせる
- 2区画の割り振りは早く来たチームから順に決めて、残った場所を後の組へ回す
- 3使う区画と出入りの経路を先に決めて全員へ示し、境目に余裕の幅を残しておく正解
- 4同時に使う人が増えるほど互いに気を配るため、区画の境目は当日に現場で確かめさせる
- 5中断の合図と声の出し方をそろえ、担当する者の間で当日の割り振りを確かめておく正解
Answer
正解 3:使う区画と出入りの経路を先に決めて全員へ示し、境目に余裕の幅を残しておく / 5:中断の合図と声の出し方をそろえ、担当する者の間で当日の割り振りを確かめておく
同じ場所を同時に使う場面では、区画の外へ出た競技者と別の種目の用具や人が交錯して事故が起こる。したがって「使う区画と出入りの経路を先に決めて全員へ示し、境目に余裕の幅を残しておく」ことと、「中断の合図と声の出し方をそろえ、担当する者の間で当日の割り振りを確かめておく」ことが適切である。「走る向きを互いに向かい合わせにして」は誤りで、向かい合う動線は正面からの衝突を招くため、向きをそろえて流す。「早く来たチームから順に決めて」残りを回すのも誤りで、到着の順という便宜で決めると、飛来物のある種目と人の通る場所が隣り合う配置になりうる。「区画の境目は当日に現場で確かめさせる」のも誤りで、人数が増えるほど見落としは増えるので境目を示す必要が強まる。
HINT 区画と経路を先に示し、境目に余裕を取る。合図をそろえ、担当間で当日の割り振りを確かめておく。
- Q77#jaa-pv-077
射撃やモータースポーツなど大きな音が続く環境での練習への備えとして、最も適切なものはどれか。
- 1大きな音に繰り返しさらされると耳は慣れていくため、耳栓は初心者の期間に配っておく
- 2耳栓を着けると合図が聞こえなくなるため、音の大きい場面では外して指示を聞かせる
- 3聞こえへの害は音の高さで決まるため、音の高さに応じて低い音の環境では用具を外す
- 4耳を覆う用具や耳栓を音の大きさに応じて用い、音にさらされる時間を区切って休みを挟む正解
- 5音にさらされる時間を短くするため、遮る力が最も強い用具を常時着けさせて合図は手で送る
Answer
正解 4:耳を覆う用具や耳栓を音の大きさに応じて用い、音にさらされる時間を区切って休みを挟む
大きな音にさらされ続けると内耳の感覚の細胞が傷み、戻りにくい難聴に進むため、職場の環境でも音の大きさに応じた聴覚の保護具の使用と作業の見直しが求められている。したがって「耳を覆う用具や耳栓を音の大きさに応じて用い、音にさらされる時間を区切って休みを挟む」が正しい。「耳は慣れていくため、耳栓は初心者の期間に配っておく」のは誤りで、慣れたように感じるのは聞こえが落ちている過程でもある。「音の大きい場面では外して指示を聞かせる」のも誤りで、保護具は会話の音を全部遮るものではなく、合図の方法を目で見える形に替えるなどで補う。「音の高さに応じて低い音の環境では用具を外す」のも誤りで、低い音でも大きさが十分であれば内耳は傷む。「遮る力が最も強い用具を常時着けさせて合図は手で送る」のも誤りで、遮る力は音の大きさに合わせて選ぶものであり、過剰に遮れば周囲の危険を知らせる音も届かなくなる。
HINT 音の大きさに応じた保護具+さらされる時間の区切り。慣れる・外して聞く・耳鳴りを放つはすべて逆。
- Q78#jaa-pv-078
光化学オキシダントの濃度が高まった日の屋外の練習への備えとして、最も適切なものはどれか。
- 1濃度は日射の強い時間に高まるため、昼の時間帯に同じ量をまとめて行い早く終える
- 2注意報が出された地域では屋外の激しい運動を控え、屋内へ移す段取りを用意しておく正解
- 3目や喉の痛みが出た競技者だけを屋内へ移し、残りの競技者は屋外の内容を続けさせていく
- 4布のマスクを着けて鼻から息を吸わせれば取り込む量が減るので、屋外の予定を通す
- 5注意報が解除された後も屋内の運動まで止め、濃度の測定の値がそろうまで活動を見合わせる
Answer
正解 2:注意報が出された地域では屋外の激しい運動を控え、屋内へ移す段取りを用意しておく
光化学オキシダントは1時間値が0.12ppm以上になると注意報の発令の基準に達し、発令された地域では屋外での激しい運動を控え、屋外の活動を減らすことが呼びかけられる。したがって「屋外の激しい運動を控え、屋内へ移す段取りを用意しておく」のが備えになる。「昼の時間帯に同じ量をまとめて行い早く終える」は濃度が高まる時間帯へ活動を寄せることになり、向きが逆である。「目や喉の痛みが出た競技者だけを屋内へ移し」残りを屋外で続けるのは、症状が出る前に濃度そのものを避けるという考え方から外れている。「布のマスクを着けて鼻から息を吸わせれば取り込む量が減る」として予定を通すのは、気体として広がるオキシダントに対する効果を用具に見込みすぎている。「注意報が解除された後も屋内の運動まで止め、濃度の測定の値がそろうまで活動を見合わせる」のは、屋外の激しい運動を控えるという求められる範囲を越えて活動を止める対応である。
HINT 注意報が出たら屋外の激しい運動は控える。濃度は日射の強い時間に高まる。
- Q79#jaa-pv-079
運動によって喘息の症状が出ることのある競技者が練習に参加するときの事前の備えとして、最も適切なものはどれか。
- 1症状の出方を本人と確かめたうえで、強い強度の運動から入って早く慣らしていく
- 2症状は運動をやめると速やかに治まるため、練習の後は本人の判断にまかせて帰宅させる
- 3泳ぐ種目は湿った空気の中で行うため、水の中での練習は症状が出にくい場として扱える
- 4発作が起きた場面で家族へ連絡する手順を決めておくことにとどめ、経過は本人の申し出にゆだねる
- 5医師から受けている指示と発作が出たときの手順を本人と確かめ、寒く乾いた空気の日は準備運動を長めにとる正解
Answer
正解 5:医師から受けている指示と発作が出たときの手順を本人と確かめ、寒く乾いた空気の日は準備運動を長めにとる
運動によって気道が狭くなる反応は、運動の開始から数分で現れ、運動をやめた後の数分から十数分で最も強くなり、しばらくかけて戻るとされる。寒く乾いた空気を大量に吸い込む条件で起こりやすく、十分な準備運動が症状の出にくい状態をつくることも知られている。したがって「医師から受けている指示と発作が出たときの手順を本人と確かめ、寒く乾いた空気の日は準備運動を長めにとる」のが備えになる。「強い強度の運動から入って早く慣らしていく」は段階を飛ばした進め方で、症状を誘発する条件そのものである。「運動をやめると速やかに治まる」とするのは経過のとらえ方を誤っており、運動をやめた後の数分から十数分が最も強い時期にあたる。「水の中での練習は症状が出にくい場として扱える」のは、水面の近くに漂う塩素由来の刺激などが問題になる点を見落としている。「経過は本人の申し出にゆだねる」のは、事前に手順を共有しておく備えを連絡の取り決めだけで置き換えている。
HINT 寒く乾いた空気と、運動をやめた後の数分がいちばん強い。準備運動は長めに。
- Q80#jaa-pv-080
遠征の先での食事や飲み水を介した食中毒を防ぐ備えとして、適切なものはどれか。2つ選べ。
- 1飲み水を煮沸しておけば氷も安全になるので、生の野菜は現地の水で洗ったものをそのまま出す
- 2肉や魚は中心まで火が通ったものを選び、調理から時間がたった料理は下げてもらっておく正解
- 3宿舎の料理は大皿のまま部屋に置き、練習から戻った競技者が都合のよいときに食べる
- 4手を洗う設備と消毒の用意を、宿舎と会場のそれぞれで確かめておく正解
- 5下痢や発熱の出た競技者の食器を分けて記録に残し、同じ料理を他の競技者へ出す
Answer
正解 2:肉や魚は中心まで火が通ったものを選び、調理から時間がたった料理は下げてもらっておく / 4:手を洗う設備と消毒の用意を、宿舎と会場のそれぞれで確かめておく
食中毒を防ぐ土台は、原因となる微生物を食べ物に「つけない」、ついたものを「増やさない」、加熱などで「やっつける」の三つである。遠征では「肉や魚は中心まで火が通ったものを選び、調理から時間がたった料理は下げてもらっておく」ことと、「手を洗う設備と消毒の用意を、宿舎と会場のそれぞれで確かめておく」ことが現場でできる備えになる。「生の野菜は現地の水で洗ったものをそのまま出す」のは、煮沸した水の範囲を取り違えており、洗い水や氷も口に入る水である。「大皿のまま部屋に置き、都合のよいときに食べる」のは常温に置く時間を長くする形で、増やさないという原則から外れる。「食器を分けて記録に残し、同じ料理を他の競技者へ出す」のは、原因が食事の側にある可能性を見ないまま同じ料理を配り続けることになる。
HINT つけない・増やさない・やっつける。煮沸した水の範囲は、氷と洗い水まで。
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