アスレティックトレーナーとしての応用的知識全27問・正解と解説つき
JSPO公認アスレティックトレーナー 専門科目 応用科目・ 分量 8%
上記の科目をまたぐ応用的な知識を問う区分。予防・コンディショニング・リコンディショニング・救急対応を組み合わせ、現場での判断を問う問題が出題される。
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アスレティックトレーナーとしての応用的知識を1問ずつ解く →All questions
- Q01#jaa-ap-001
練習中に足首を強くひねった選手に対し、アスレティックトレーナーが最初に行うこととして最も適切なものはどれか。
- 1動作の指導を、その場で時間をかけて実施していく
- 2復帰までに要する週数を見積もって、指導者へ先に伝えて調整を始める
- 3患部の可動域と筋力の数値を測り、記録の様式に残してから動く
- 4弾性の包帯で圧迫したまま練習に戻し、痛みの変化を観察していく
- 5緊急性の有無を判断してから、処置の内容を決める正解
Answer
正解 5:緊急性の有無を判断してから、処置の内容を決める
受傷の直後は、まず「緊急性の有無を判断して」から処置の内容を決める。予防の指導や復帰の見込みは、その判断を経た後に位置づく。「その場で時間をかけて」動作の指導をするのは順序が飛んでいる。「指導者へ先に伝えて」調整を始めるのも、評価の前では根拠を欠く。「記録の様式に残してから動く」のも、緊急性の判断より先に置くべきものではない。「練習に戻し」て観察するのは、悪化を防ぐという原則に反する。
HINT どの領域の問題でも、入口は「緊急かどうか」。予防や復帰の話は後ろに並ぶ。
- Q02#jaa-ap-002
試合中に脳振盪が疑われた選手について、アスレティックトレーナーの関わり方として最も適切なものはどれか。
- 1競技から退かせて医師の評価につなぎ、経過の観察と情報の共有を続ける正解
- 2症状が消えた時点で自らの判断で復帰を認め、医師へは後日連絡する
- 3症状の有無を一時間ごとに確かめ、記録が整った段階でATが復帰を認める
- 4診察を受けた後は、段階的な復帰の過程を一日に二段階ずつ進めて短い期間で仕上げる
- 5症状の記録は本人に任せ、情報の管理は保護者の判断に委ねておく
Answer
正解 1:競技から退かせて医師の評価につなぎ、経過の観察と情報の共有を続ける
脳振盪が疑われた選手は「競技から退かせて医師の評価につなぎ」、その後も経過を観察して関係者と情報を共有し続ける。ATの関与は受傷の場面で終わらない。「自らの判断で復帰を認め」るのは範囲を超える。「記録が整った段階でATが復帰を認める」のも誤りで、確認を重ねても復帰の判断はATの範囲を超える。「一日に二段階ずつ進めて短い期間で仕上げる」のも誤りで、各段階で症状が出ないことを確かめながら日をかけて進める。「本人に任せ」保護者に委ねるのも、記録と共有の責任を手放すことになる。
HINT 退かせる→医師へ→経過を追う→情報を共有する。橋渡しはひとつも省けない。
- Q03#jaa-ap-003
足関節の外側の捻挫を繰り返している選手への関わりとして正しいものはどれか。2つ選べ。
- 1復帰の判断は痛みの消失だけで行い、動作の確認は復帰の後に回していく
- 2バランスを保つ能力を高める練習を、再発の予防として計画に組み込む正解
- 3テーピングや装具で支えながら、競技に近い動作の練習を進めていく正解
- 4再発を防ぐため、足関節の可動域を他動で限界まで広げる操作を毎日続ける
- 5再発の予防としてテーピングを常時巻いたまま過ごさせ、競技を続ける間は同じ支えを保つ
Answer
正解 2:バランスを保つ能力を高める練習を、再発の予防として計画に組み込む / 3:テーピングや装具で支えながら、競技に近い動作の練習を進めていく
繰り返す足関節の捻挫では、「バランスを保つ能力」を高める練習を予防として計画に組み込み、装具などで支えながら「競技に近い動作の練習」へ進めるという、予防とリコンディショニングを並行させる関わりが要点になる。「痛みの消失だけで」復帰を決めるのは再発の危険を残す。「他動で限界まで広げる操作を毎日続ける」のも誤りで、外側の支持組織に緩みを残す方向の操作は不安定性を強める。「競技を続ける間は同じ支えを保つ」のも誤りで、支える手段は期間を決めて外し、自力の支持へ移していく。
HINT 捻挫の再発予防はバランス能力。予防は復帰後も続ける点が問われやすい。
- Q04#jaa-ap-004
選手の身体に関する情報を指導者やチームのスタッフと共有する際の判断として最も適切なものはどれか。
- 1練習の計画に役立つので、診断の内容と検査の結果をすべて共有しておく
- 2競技への参加に関わる範囲に限って、本人の同意を得たうえで伝える正解
- 3本人が拒んでも、チームの利益になる情報は指導者へ優先して伝える
- 4個人の情報なので、参加の可否も含めて本人の手元だけで管理させる
- 5情報の範囲は口頭で伝える場合に限って広げ、書面に残すときだけ本人の同意を得る
Answer
正解 2:競技への参加に関わる範囲に限って、本人の同意を得たうえで伝える
共有する情報は「参加に関わる範囲に限って」、本人の同意を得たうえで伝える。これが守秘と安全の両立になる。「すべて共有して」おくのは必要のない情報まで広げることになる。「本人が拒んでも」優先して伝えるのは本人の権利を損なう。「本人の手元だけで管理させる」のも誤りで、参加の可否を指導者が知らないままでは安全を守れない。「口頭で伝える場合に限って広げ」、書面のときだけ同意を得るのも誤りで、同意と必要性による線引きは伝え方によって変わらない。
HINT 「参加の可否は伝える、診断の細部は伝えない」。線引きは同意と必要性で。
- Q05#jaa-ap-005
暑熱の環境で練習を行う日に、アスレティックトレーナーが事前に整えることとして正しいものはどれか。2つ選べ。
- 1環境の指標が高い日でも、練習の時間を短くすれば負荷は十分に下がる
- 2水分の摂取の量を一人ずつ指示し、指示した量を飲み切るまで休憩を続けさせる
- 3暑さの指標を測って、練習の内容と休憩の取り方を指導者と調整しておく正解
- 4冷却に使う水や氷と、体温を測る器材を使える状態にしておく正解
- 5暑熱に慣れていない選手には、発汗を促すため厚手のウェアを着せて順化を早める
Answer
正解 3:暑さの指標を測って、練習の内容と休憩の取り方を指導者と調整しておく / 4:冷却に使う水や氷と、体温を測る器材を使える状態にしておく
暑熱の日は「暑さの指標を測って」練習の内容と休憩を指導者と調整し、同時に「冷却に使う水や氷」と体温を測る器材を使える状態にしておく。予防と救急の準備を一続きに整えるのが要点である。「練習の時間を短くすれば負荷は十分に下がる」のは誤りで、強度と内容が変わらなければ身体に加わる負担は下がらない。「指示した量を飲み切るまで休憩を続けさせる」のも誤りで、量を一律に決めて飲ませる進め方は水分の摂り過ぎを招くため、喉の渇きと体重の変化を目安にする。「厚手のウェアを着せて順化を早める」のも誤りで、熱の放散を妨げる着衣は熱中症の危険を高める。順化は数日から2週間ほどかけて段階を踏む。
HINT 暑熱の日は「測る・調整する・冷やす道具をそろえる」を同じ日にやる。
- Q06#jaa-ap-006
ハムストリングスの筋の損傷から復帰した選手への関わりとして最も適切なものはどれか。
- 1柔軟性の改善だけを継続し、筋力の練習は次の受傷が起きるまで見送る
- 2走る練習は復帰の直後から全力で行い、痛みが出た段階で量を段階的に下げる
- 3復帰の後は再発の予防の対象から外し、他の部位の練習へ移行する
- 4伸ばされながら力を出す運動を続け、走る速度を段階的に上げていく正解
- 5患部の伸展で痛みが残る間も、全力の加速の練習を重ねていく
Answer
正解 4:伸ばされながら力を出す運動を続け、走る速度を段階的に上げていく
ハムストリングスの損傷では、「伸ばされながら力を出す運動」を続け、走る速度を段階的に上げていく関わりが再発の予防として重視される。「柔軟性の改善だけを継続し」筋力の練習を見送るのは、再発の危険を残す。「復帰の直後から全力で」走らせるのは段階を飛ばしており、痛みが出てから量を下げても損傷は起きてしまう。「予防の対象から外し」他の部位へ移るのも誤りで、復帰の後が再発の危険が高い時期である。「痛みが残る間も」全力の加速を重ねるのも誤りである。
HINT この筋は「伸ばされながら力を出す」場面で傷む。だから同じ形で鍛えて戻す。
- Q07#jaa-ap-007
チームに帯同して遠征する際に、アスレティックトレーナーが事前に準備することとして正しいものはどれか。2つ選べ。
- 1現地で使える器材は当日に確かめるので、持ち込む物品の一覧は省いてよい
- 2滞在する先の周辺の医療機関と、受診の手順や連絡の方法を調べておく正解
- 3選手の既往と服薬の一覧を、帯同するスタッフの全員へ配付しておく
- 4選手の既往と服用している薬、アレルギーの情報を整理しておく正解
- 5救急の場面で誰が何を担うかは現地の状況を見て決めるものとし、役割の割り振りは当日に行う
Answer
正解 2:滞在する先の周辺の医療機関と、受診の手順や連絡の方法を調べておく / 4:選手の既往と服用している薬、アレルギーの情報を整理しておく
遠征では「滞在する先の周辺の医療機関」と受診の手順や連絡の方法を事前に調べ、あわせて「選手の既往と服用している薬」やアレルギーの情報を整理しておく。「持ち込む物品の一覧は省いてよい」のは誤りで、現地で補充できない品があるため一覧で管理する。「帯同するスタッフの全員へ配付しておく」のも誤りで、健康に関する情報は必要な役割の者に限って渡す。「役割の割り振りは当日に行う」のも誤りで、誰が救急車を呼び、誰が器材を運び、誰が記録を取るかは出発前に決めて共有しておく。
HINT 遠征の準備は「どこへ運ぶか」「何を持つか」「誰が何をするか」を出発前に。
- Q08#jaa-ap-008
外傷を負った選手の競技への復帰の可否に関する意思の決定について、最も適切なものはどれか。
- 1復帰の可否はATが単独で判断し、医師への報告は復帰した後に済ませる
- 2評価の結果をチームの全員へ示し、合意が得られた段階で復帰を認めていく
- 3選手本人が希望する日を優先し、医学的な評価は参考として扱っていく
- 4医師の評価に加えて複数の医療機関の意見がそろうまで、復帰の判断を先へ延ばす
- 5最終的な決定は医師のみが担い、ATは評価の情報を提供する正解
Answer
正解 5:最終的な決定は医師のみが担い、ATは評価の情報を提供する
復帰の可否についての「最終的な決定は医師のみが担い」、ATは現場で得た評価の情報を提供して判断を支える。「ATが単独で判断し」報告を後回しにするのは役割を越えている。「チームの全員へ示し」合意で認めるのは、健康に関する情報を必要のない範囲まで広げたうえ、復帰の判断を合意に置き換えている。「参考として扱っていく」のも誤りで、医学的な評価は判断の土台である。「複数の医療機関の意見がそろうまで」判断を延ばすのも誤りで、判断の材料を増やし続けること自体が復帰を不必要に遅らせる。
HINT 決めるのは医師、支えるのがAT。役割の線を動かさないのが応用の定石。
- Q09#jaa-ap-009
中学生の選手が部活動の練習中に受傷した場面での対応として最も適切なものはどれか。
- 1受傷の状況と実施した処置を保護者と学校へ伝え、受診の手配につなげる正解
- 2本人の訴えが軽いので、保護者への連絡は本人に任せて経過をみておく
- 3中学生でも本人の同意が要るので、本人が望まなければ保護者へは伝えない
- 4成長期の選手は回復が速いため、部位の評価を省いて練習へ戻す
- 5保護者へは受傷の状況と処置に加えて、復帰の時期と見込みまで確定した形で伝える
Answer
正解 1:受傷の状況と実施した処置を保護者と学校へ伝え、受診の手配につなげる
未成年の選手では、「受傷の状況と実施した処置」を保護者と学校の双方へ伝え、受診の手配につなげることが基本である。「本人に任せて」経過をみるのは、保護者への説明の責任を果たしていない。「本人が望まなければ保護者へは伝えない」のも誤りで、未成年の受傷では本人の意向にかかわらず保護者へ伝え、受診の判断へつなげる。「部位の評価を省いて」戻すのは、成長期には骨端の損傷など固有の危険があるため特に避ける。「復帰の時期と見込みまで確定した形で伝える」のも誤りで、復帰の見通しは医師の評価を経て示すものである。
HINT 未成年は「保護者と学校の両方へ」。成長期は骨端の損傷を必ず疑う。
- Q10#jaa-ap-010
受傷の記録をチームの活動に生かす方法として正しいものはどれか。2つ選べ。
- 1記録は受傷した場面の映像まで添えて保存し、チームの掲示板で共有していく
- 2受傷が起きた場面と時期を集計し、練習の内容の見直しに用いていく正解
- 3集計の対象は重い外傷だけに限り、軽い外傷は記録から外して扱う
- 4集計した結果から個々の選手が受傷する時期を予測し、その日の練習を外させる
- 5部位ごとの発生の傾向を、予防の計画の根拠とする正解
Answer
正解 2:受傷が起きた場面と時期を集計し、練習の内容の見直しに用いていく / 5:部位ごとの発生の傾向を、予防の計画の根拠とする
受傷の記録は、「起きた場面と時期を集計し」練習の内容を見直す材料になり、「部位ごとの発生の傾向」は予防の計画の根拠になる。記録を予防へ返すことが応用の要点である。「チームの掲示板で共有していく」のは誤りで、個人を特定できる記録を広く開示することになる。「重い外傷だけに限り」軽い外傷を外すのも誤りで、軽い外傷の反復が重い外傷の前段である。「個々の選手が受傷する時期を予測し」練習を外させるのも誤りで、集計は集団の傾向を示すものであって、個人の受傷の日を当てる道具ではない。
HINT 記録は「振り返り」ではなく「次の予防の設計図」として使う。
- Q11#jaa-ap-011
日々の練習の記録から体調の異常が疑われた選手への対応として最も適切なものはどれか。
- 1練習の負荷を上げて反応を確かめ、変化が出た段階で医師へ相談を始める
- 2体重や睡眠と安静時の心拍の推移を確かめ、医師への相談につなげる正解
- 3記録の変化が見られた時点で練習から外し、検査の項目を一通り実施する
- 4体調の変化は成績に出るので、成績が落ちるまで介入を控える
- 5休養を長く取らせれば解決するため、原因の検討は後回しにする
Answer
正解 2:体重や睡眠と安静時の心拍の推移を確かめ、医師への相談につなげる
「体重や睡眠と安静時の心拍の推移」といった日々の指標を確かめ、必要に応じて医師への相談につなげる。指標の変化を医療へ橋渡しするのがATの役割である。「負荷を上げて反応を確かめ」るのは状態を悪化させる危険がある。「練習から外し、検査の項目を一通り実施する」のも誤りで、指標の揺れのたびに練習を止めて検査を並べれば、必要な練習と休養の時間が削られる。「成績が落ちるまで介入を控える」のも誤りである。「原因の検討は後回しにする」のも誤りで、休養と原因の検討は同時に進める。
HINT 自覚より先に数字が動く。だから記録の変化だけで動いてよい。
- Q12#jaa-ap-012
医学的な評価が済んでいない選手の出場を指導者が強く求めた場面での対応として最も適切なものはどれか。
- 1指導者の立場を尊重し、出場の可否の判断はその場で指導者に委ねておく
- 2医学的な評価の代わりに、その場で可動域と筋力を測って出場の可否をATが決める
- 3指導者に試合の後の記録の提出を約束させ、そのうえで今日の出場を認める
- 4判断の根拠と危険を具体的に説明し、安全を基準に結論を伝える正解
- 5本人に決めさせることで、判断の責任を本人と指導者に移しておく
Answer
正解 4:判断の根拠と危険を具体的に説明し、安全を基準に結論を伝える
「判断の根拠と危険を具体的に説明し」、安全を基準にした結論をその場で伝えることが求められる。説明を尽くすことと、結論を曲げないことは両立する。「指導者に委ねておく」のは安全の判断を放棄することになる。「可動域と筋力を測って出場の可否をATが決める」のも、現場の測定は医学的な評価の代わりにならず、判断の範囲も越えている。「記録の提出を約束させ」出場を認めるのも、手続きを整えることで安全の判断を置き換えている。「本人と指導者に移しておく」のも責任の転嫁である。
HINT 説明は丁寧に、結論は動かさない。責任を本人や指導者へ移すのは逃げ。
- Q13#jaa-ap-013
車いすを用いる競技の選手を担当する際に留意することとして正しいものはどれか。2つ選べ。
- 1上肢で推進する競技では肩の周囲が自然に鍛えられるため、肩の外傷の予防は必要性が低い
- 2脊髄の損傷がある選手の血圧の急な上昇は、練習の効果として扱ってよい
- 3座位の時間が長い選手では、圧迫を受ける部位の皮膚の状態を確かめる正解
- 4用具の調整は成績にのみ関わるので、外傷の予防とは切り離す
- 5体温の調節が働きにくい場合があり、暑熱への対策を手厚くしておく正解
Answer
正解 3:座位の時間が長い選手では、圧迫を受ける部位の皮膚の状態を確かめる / 5:体温の調節が働きにくい場合があり、暑熱への対策を手厚くしておく
座位の時間が長い選手では「圧迫を受ける部位の皮膚の状態」を日常的に確かめ、また脊髄の損傷では「体温の調節が働きにくい」ため暑熱への対策を手厚くする。「肩の周囲が自然に鍛えられるため」予防の必要性が低いというのは誤りで、推進を上肢で担う競技でこそ肩や手の障害の予防が中心になる。「練習の効果として扱ってよい」のも誤りで、血圧の急な上昇は危険な反応として医療につなぐ。「外傷の予防とは切り離す」のも誤りで、用具の適合は皮膚や肩の障害の予防に直結する。
HINT 車いすの競技は「皮膚・体温・肩」。血圧の急上昇は効果ではなく危険信号。
- Q14#jaa-ap-014
疲労骨折を繰り返している女子の選手について、背景を検討する際の関わりとして最も適切なものはどれか。
- 1着地の動作の練習を重ね、骨の密度の測定を毎月くり返して経過を追う
- 2骨の状態は成長とともに整うため、練習量の調整のみで経過をみていく
- 3摂取するエネルギーの量と月経の状態を確かめ、医師や管理栄養士につなぐ正解
- 4体重を下げることで骨の負荷が減るので、減量の指導を優先していく
- 5疲労骨折は骨の強さで決まるため、骨の密度を確かめたうえで練習の量を決める
Answer
正解 3:摂取するエネルギーの量と月経の状態を確かめ、医師や管理栄養士につなぐ
繰り返す疲労骨折では、「摂取するエネルギーの量と月経の状態」を確かめ、医師や管理栄養士へつなぐ関わりが求められる。利用できるエネルギーの不足が月経の異常と骨の脆弱化をつなぐ背景にある。「骨の密度の測定を毎月くり返して経過を追う」のは、測定の間隔が骨の変化より短いうえ、背景にある栄養と月経の問題にも届かない。「成長とともに整う」と考えて練習量だけを調整するのも誤りである。「減量の指導を優先して」いくのはエネルギーの不足を深める。「骨の密度を確かめたうえで練習の量を決める」のも誤りで、骨の密度の値からは利用できるエネルギーの不足や月経の異常を捉えられない。
HINT 繰り返す疲労骨折は「エネルギー不足・月経・骨」の三つ組で考える。
- Q15#jaa-ap-015
練習中に起きた重大な事故の救急対応を終えた後、その場面を目の前で見ていた他の選手への関わりとして正しいものはどれか。2つ選べ。
- 1見ていた選手には事故の詳しい内容を伝え、原因の推定まで含めて共有しておく
- 2全員を集めて事故の場面を一人ずつ話させ、その日のうちに気持ちを整える
- 3現場から離れた場所へ移し、分かっている範囲の経過を落ち着いて伝える正解
- 4動揺を切り替えさせるため、強度を上げた練習に移して気を向けさせる
- 5眠りや練習への向き合い方の変化を、数日のあいだ確かめておく正解
Answer
正解 3:現場から離れた場所へ移し、分かっている範囲の経過を落ち着いて伝える / 5:眠りや練習への向き合い方の変化を、数日のあいだ確かめておく
事故を目の前で見た選手も当事者である。「現場から離れた場所へ移し」、分かっている範囲の経過を伝えることで不確かな想像が広がるのを抑え、さらに「眠りや練習への向き合い方の変化を」追って、必要なら専門職へつなぐ。「事故の詳しい内容を伝え、原因の推定まで含めて共有しておく」のは、傷病者の個人の情報を広げるうえ、確かでない原因を伝えることになる。「全員を集めて事故の場面を一人ずつ話させ」るのは、話したくない選手にも語らせる形になり負担を重ねる。「強度を上げた練習に移して気を向けさせる」のも、集中が戻っていない状態で負荷を上げることになり、新たな事故の危険が加わる。
HINT 目撃した選手も当事者。場を離す、分かる範囲を伝える、数日は様子を追う。
- Q16#jaa-ap-016
外傷の後遺症を抱えたまま競技から引退することを決めた選手への、JSPO-ATの関わりとして最も適切なものはどれか。
- 1後遺症のある部位の筋力を競技期と同じ水準まで高める計画を渡し、達成を促していく
- 2後遺症のある部位に負担をかけないよう、運動は日常の動作の範囲にとどめさせる
- 3競技を離れた後も毎月の来所を約束させ、後遺症の経過を測り続ける形を作る
- 4後遺症が残る部位の管理と、競技を離れた後に続けられる運動を伝える正解
- 5競技の経験を生かせるよう、指導者としての道を勧めて相談に応じる
Answer
正解 4:後遺症が残る部位の管理と、競技を離れた後に続けられる運動を伝える
受傷の後遺症を軽くし、生涯にわたって動ける身体を保つ関わりは三次予防にあたる。「競技を離れた後に続けられる運動を伝える」ところまでが持ち場になる。「筋力を競技期と同じ水準まで高める計画を渡し」て達成を促すのは、競技を離れた後の目的に合っていない。「運動は日常の動作の範囲にとどめさせる」のは、必要以上に活動を狭めて体力の低下を招く。「毎月の来所を約束させ」経過を測り続ける形を作るのも誤りで、本人が自分で管理を続けられる形にすることが目的である。「指導者としての道を勧めて相談に応じる」のは、身体の管理という持ち場を置いてATの範囲の外へ出ている。
HINT 引退後も三次予防は続く。後遺症の管理と、競技を離れた後の運動までが持ち場。
- Q17#jaa-ap-017
指導者が、他のチームで「けがの予防にも疲労の回復にも効く」とされている器具を全員に使わせたいと話している。JSPO-ATの対応として最も適切なものはどれか。
- 1予防と回復の両方に効くとされているため、練習後の時間を割り当てて日課にする
- 2効果と安全性について分かっていることを整理して伝え、使う対象と場面を決める正解
- 3効果を確かめるため、ほかの条件をそのままにして翌日の疲労感で導入を決める
- 4使い方の説明と安全の確認は販売元に任せ、現場では使用の記録を残す
- 5睡眠や食事の手立てを器具に置き換え、練習後の時間を使用に充てる
Answer
正解 2:効果と安全性について分かっていることを整理して伝え、使う対象と場面を決める
器具や方法を取り入れるかは、効果と安全性について何が分かっていて何が分かっていないかを整理し、使う範囲を絞って確かめるところから始める。「効果と安全性について分かっていることを整理して伝え、使う対象と場面を決める」のが適切である。「予防と回復の両方に効くとされているため」練習後の日課にするのは、他のチームでの評判を根拠に代えている。「ほかの条件をそのままにして翌日の疲労感で導入を決める」のは、練習の量や睡眠の違いがそのまま結果に混ざるため、効果を確かめたことにならない。「使い方の説明と安全の確認は販売元に任せ」るのも、安全の確認を売る側に預けることになる。「睡眠や食事の手立てを器具に置き換え」るのは、効果のはっきりしたものを分かっていないものと取り替える形になる。
HINT 新しい器具は「分かっていること・いないこと」を整理し、範囲を絞って試す。
- Q18#jaa-ap-018
オフシーズンの初めに膝の手術を受けた選手について、アスレティックトレーナーの関わり方として最も適切なものはどれか。
- 1復帰の時期は主治医が決めるものなので、チームの計画への反映は許可が出てから始める
- 2チームの期分けは変えにくいので、復帰の過程の段階をまとめて短くして間に合わせる
- 3手術からの回復の見込みを最も早い想定で見積もり、その時期に合わせて年間の計画を組む
- 4離脱している期間はチームの計画とは切り離し、患部の治療だけに専念させる
- 5復帰の見込みをチームの期分けに重ね、戻る時期の練習の内容を先に組む正解
Answer
正解 5:復帰の見込みをチームの期分けに重ね、戻る時期の練習の内容を先に組む
長い離脱を伴う手術では、リコンディショニングの段階とチームの年間の期分けを早い段階で重ねておくと、復帰の時期にどの練習へ戻るのかが決まり、戻し方も段階で設計できる。「復帰の時期は主治医が決めるものなので、チームの計画への反映は許可が出てから始める」は、医師の許可を待つ間に計画を動かせる余地を捨てている。「チームの期分けは変えにくいので、復帰の過程の段階をまとめて短くして間に合わせる」は日程に合わせて段階を飛ばすもので、再発の危険を上げる。「手術からの回復の見込みを最も早い想定で見積もり、その時期に合わせて年間の計画を組む」は、遅れが出たときに段階を飛ばして間に合わせる圧力を生む。「離脱している期間はチームの計画とは切り離し、患部の治療だけに専念させる」は、患部外の体力とチームとのつながりが落ちる。
HINT 手術の直後から、復帰の段階と年間の期分けを重ねておく。段階を縮めて日程に合わせない。
- Q19#jaa-ap-019
数週間前から膝に痛みがあったが、申し出ずに練習を続けていたことが別の選手の話から分かった。この選手への関わりとして正しいものはどれか。2つ選べ。
- 1痛みが出る動作を一つずつ確かめて、その動作を抜いた内容にその日の練習を組み替える正解
- 2申し出が遅れた経緯を、再発の防止のためチーム全員の前で確かめる
- 3痛みがあっても練習を続けられた以上は軽いものとみて、練習の量を保って進める
- 4本人の申し出が遅れた理由を聞き、伝えやすい仕組みをチームで作る正解
- 5数週間続いた痛みなので、完全に消えるまで練習から離しておく
Answer
正解 1:痛みが出る動作を一つずつ確かめて、その動作を抜いた内容にその日の練習を組み替える / 4:本人の申し出が遅れた理由を聞き、伝えやすい仕組みをチームで作る
申し出が遅れた事例では、いまの状態への対応と、申し出が出てこない仕組みへの対応の二つが必要になる。痛みが出る動作を特定してその日の練習を組み替えると活動を止めずに負荷を下げられ、申し出が遅れた理由を聞いて伝えやすい仕組みを作れば次の取りこぼしが減る。「申し出が遅れた経緯を、再発の防止のためチーム全員の前で確かめる」は本人を全員の前に立たせるもので、かえって申し出にくくなる。「痛みがあっても練習を続けられた以上は軽いものとみて、練習の量を保って進める」は、続けられたことを軽症の根拠にしており、障害の経過を見誤る。「数週間続いた痛みなので、完全に消えるまで練習から離しておく」は、長い安静で体力と動作の質が落ち、戻すときの危険が上がる。
HINT いまの練習を組み替えるのと、申し出が出てくる仕組みを作るのは、どちらも要る。
- Q20#jaa-ap-020
遠征先の試合で足関節の重い捻挫を負った選手を、翌日に長時間の移動で帰す。移動の日までの関わりとして最も適切なものはどれか。
- 1移動の前に腫れを引かせるため、足首を温めてから出発させる
- 2移動の姿勢と時間を踏まえて固定と挙上を続けられる形に整え、帰着後の受診を手配する正解
- 3移動の間は座ったままになるので、腫れが引くまで現地に残して後から一人で帰す
- 4移動中は一時間ごとに固定を外して可動域を確かめ、記録を取りながら帰す
- 5現地での処置の形を保つため、帰着するまで固定をそのままにしておく
Answer
正解 2:移動の姿勢と時間を踏まえて固定と挙上を続けられる形に整え、帰着後の受診を手配する
遠征先での受傷では、移動そのものが患部への負担になる。座ったままの時間が長く下肢が下がり続けると腫れが増すので、移動の姿勢と時間を踏まえて固定と挙上を続けられる形に整え、帰着後の受診まで先に手配しておく。「移動の前に腫れを引かせるため、足首を温めてから出発させる」は向きが逆で、急性期に温めれば血流が増えて腫れと内出血が広がる。「移動の間は座ったままになるので、腫れが引くまで現地に残して後から一人で帰す」は、支える者のいない状態で移動させることになる。「移動中は一時間ごとに固定を外して可動域を確かめ、記録を取りながら帰す」は、固定を繰り返し外すことで保護が途切れ、腫れと痛みを強める。「現地での処置の形を保つため、帰着するまで固定をそのままにしておく」は、腫れの変化に合わせて締め具合を見直す機会を失う。
HINT 移動は患部への負担。姿勢と時間に合わせて固定と挙上の形を組み直す。
- Q21#jaa-ap-021
前のシーズンよりチームの外傷の発生が減った。ウォーミングアップに組み込んでいる予防の運動について、アスレティックトレーナーの判断として最も適切なものはどれか。
- 1発生が減ったのは取り組みの役目が終わった証なので、その時間を技術の練習に回す
- 2指導者が時間を惜しむ場合は、選手それぞれが自宅で行う形へ切り替えてもらう
- 3減った理由は複数ありうるため、取り組みは続けて記録を取り続ける正解
- 4効果が示されたと考えて、受傷の既往がある選手だけに絞って続けていく
- 5減ったのは偶然なので、予防の運動は別の内容に入れ替えて試す
Answer
正解 3:減った理由は複数ありうるため、取り組みは続けて記録を取り続ける
外傷の発生が減った背景には、予防の取り組み、選手の入れ替わり、日程や相手の違い、記録の取り方の変化など複数の要因が重なる。一度の減少から効果の有無を決めず、取り組みを続けながら記録を積み上げて判断するのが筋である。「発生が減ったのは取り組みの役目が終わった証なので、その時間を技術の練習に回す」は、減ったことを取り組みが要らない根拠にしており、因果が逆向きになっている。「効果が示されたと考えて、受傷の既往がある選手だけに絞って続けていく」は、全員で続けたからこそ得られた結果を一部へ狭めるもので、根拠を超えて対象を変えている。「減ったのは偶然なので、予防の運動は別の内容に入れ替えて試す」は、効いている可能性のある内容を手放す。「指導者が時間を惜しむ場合は、選手それぞれが自宅で行う形へ切り替えてもらう」は、実施されたかどうかを誰も見られない形にするもので、積み重ねで効く取り組みが続かなくなる。
HINT 一度減っただけでは、やめる根拠にもやり方を変える根拠にもならない。続けて記録する。
- Q22#jaa-ap-022
ハムストリングスの損傷から復帰した選手が、復帰の2週後に同じ部位を再び傷めた。次の復帰に向けた関わりとして最も適切なものはどれか。
- 1前回の復帰の基準と戻し方を段階ごとに見直し、足りていなかった要素を次の計画に組み込む正解
- 2再発した以上は前回より長く休ませ、痛みが消えたことだけを基準に競技へ戻す
- 3前回の計画は医師の許可を得ていたので、戻し方は保ったまま各段階に充てる期間を長くする
- 4再発を防ぐため、復帰までのあいだ最大の速度での走行を毎日くり返させる
- 5再発した部位の筋力を測り直し、健側を上回る値が出るまで走る課題を入れずに続ける
Answer
正解 1:前回の復帰の基準と戻し方を段階ごとに見直し、足りていなかった要素を次の計画に組み込む
同じ部位の再発は、前回の復帰の基準か戻し方のどこかが足りていなかったことを示す手がかりである。走る速度の上げ方、伸ばされながら力を出す運動の量、動作の質の確認といった段階を一つずつ見直し、欠けていた要素を次の計画へ組み込む。「再発した以上は前回より長く休ませ、痛みが消えたことだけを基準に競技へ戻す」は、痛みの消失が組織の修復や動作の質を表さないため、前回と変わらない状態で戻すことになる。「前回の計画は医師の許可を得ていたので、戻し方は保ったまま各段階に充てる期間を長くする」は、許可の有無と計画の中身を取り違えており、足りなかった要素は期間を延ばしても補われない。「復帰までのあいだ最大の速度での走行を毎日くり返させる」は、再発が最も起こりやすい局面を毎日反復させるもので、危険をかえって高める。「健側を上回る値が出るまで走る課題を入れずに続ける」は、ハムストリングスの再発が起こるのは速い走行の局面であるため、走る課題を遅らせるほど復帰の準備が整わない。
HINT 再発は「前回の復帰のどこが足りなかったか」を示す資料。同じ計画をやり直さない。
- Q23#jaa-ap-023
暑熱の時期が終わり、気温が下がる時期に入る。チームの備えの切り替えとして正しいものはどれか。2つ選べ。
- 1暑熱の時期に使った冷却の資材と暑さ指数の計測器は、来年まで倉庫へ移しておく
- 2暑さへの備えを片づける前に、寒さと乾燥に応じた備えへと入れ替える正解
- 3気温が下がる時期は発汗に気づきにくいため、水分の摂取を暑熱の時期の二倍に増やす
- 4寒い時期は外傷が減るため、救急の器材の点検は年に一度とする
- 5ウォーミングアップに充てる時間と内容を組み直す正解
Answer
正解 2:暑さへの備えを片づける前に、寒さと乾燥に応じた備えへと入れ替える / 5:ウォーミングアップに充てる時間と内容を組み直す
季節の変わり目では、備えを片づける作業と新しい備えを整える作業を続けて行う。暑さの備えを戻す前に寒さと乾燥に応じた備えへ入れ替え、あわせて体温が上がりにくくなる時期に合わせてウォーミングアップの時間と内容を見直す。「暑熱の時期に使った冷却の資材と暑さ指数の計測器は、来年まで倉庫へ移しておく」は、気温が戻る日や屋内の高温の場面に備えがなくなる。「気温が下がる時期は発汗に気づきにくいため、水分の摂取を暑熱の時期の二倍に増やす」は、寒い時期にも水分は失われるが、必要な量は暑熱の時期より少なく、二倍に増やす根拠はない。「寒い時期は外傷が減るため、救急の器材の点検は年に一度とする」は、点検の間隔を季節の見込みで決めるもので、心停止や外傷は季節に関わりなく起こる。
HINT 切り替えは「片づける」と「入れ替える」を続けて行う。寒い時期も水分と器材は要る。
- Q24#jaa-ap-024
競技を続けながら週に一度の通院を続けている選手について、予定の組み方として最も適切なものはどれか。
- 1医療機関での内容は担当の医師だけが把握していればよいので、現場では尋ねずに進める
- 2通院の日と練習が重なる場合は、通院を休みの日へ移してもらうよう頼む
- 3通院は本人の予定なので、練習の計画の外に置いて本人の側で調整する
- 4通院の日を練習の計画に先に入れ、病院と現場の内容を分ける正解
- 5回復の内容は練習の負荷が最も高い日に合わせて行うと、刺激が重なって効果が高まる
Answer
正解 4:通院の日を練習の計画に先に入れ、病院と現場の内容を分ける
通院しながら競技を続ける場面では、通院の日を練習の計画に先に入れてしまうのが要点である。そのうえで医療機関で行う内容と現場で行う内容を分けると、同じ負荷が重なることも、どちらも行われない空白が生じることも避けられる。「医療機関での内容は担当の医師だけが把握していればよい」として現場で尋ねずに進めるのは、同じ部位へ負荷が二重に加わっていても誰も気づけない状態をつくる。「通院の日と練習が重なる場合は、通院を休みの日へ移してもらうよう頼む」は治療の日程を練習に従わせるもので、治療の間隔が崩れる。「通院は本人の予定なので、練習の計画の外に置いて本人の側で調整する」は、練習と通院が毎週ぶつかる状態を本人に抱えさせる。「回復の内容は練習の負荷が最も高い日に合わせて行う」のも誤りで、負荷の高い日に回復の内容を重ねれば、同じ部位への負担が一日に集中する。
HINT 通院の日を先に計画へ入れる。そのうえで「病院でやること」と「現場でやること」を分ける。
- Q25#jaa-ap-025
成長期の選手の膝の痛みについて、保護者は練習を休ませたいと考え、本人は試合に出たいと話している。アスレティックトレーナーの関わりとして正しいものはどれか。2つ選べ。
- 1保護者と本人の希望が分かれているので、声の大きい側に合わせて出場を選ぶ
- 2成長期の痛みは時間の経過で収まるものなので、本人の希望どおり試合に出させる
- 3いまできる内容とできない内容を分けて示し、三者に同じ言葉で伝える正解
- 4医師の評価を受ける段取りを整え、その結果を判断の土台に置く正解
- 5三者に別々の言葉で伝え、立場に合わせて内容を変える
Answer
正解 3:いまできる内容とできない内容を分けて示し、三者に同じ言葉で伝える / 4:医師の評価を受ける段取りを整え、その結果を判断の土台に置く
希望が食い違う場面では、どちらの希望を採るかという形にせず、できる内容とできない内容を分けて示し、本人・保護者・指導者へ同じ言葉で伝える。成長期の膝の痛みは骨端の障害を含むため、医師の評価を受ける段取りを整え、その結果を判断の土台に置く。「保護者と本人の希望が分かれているので、声の大きい側に合わせて出場を選ぶ」は、医学的な評価を希望の強さに置き換えている。「成長期の痛みは時間の経過で収まるものなので、本人の希望どおり試合に出させる」は、成長期に特有の障害を見落とす。「三者に別々の言葉で伝え、立場に合わせて内容を変える」は、同じ選手について食い違う話が流れることになり、希望の対立をかえって固める。
HINT 「どちらの希望を採るか」にしない。できることとできないことを分けて、全員に同じ言葉で。
- Q26#jaa-ap-026
数日間の合宿の計画にアスレティックトレーナーとして関わる。計画の段階で行うこととして正しいものはどれか。2つ選べ。
- 1負荷が集中する日程として外傷の危険が上がることを見込み、練習の配分を指導者と調整する正解
- 2合宿は普段より長い時間を使えるので、一日の練習量を日ごとに同じだけ積み上げる
- 3滞在先の近くの医療機関と搬送の経路を、日程表と並べて調べておく正解
- 4器材は現地にあるものを使うので、持ち込む物品は現地で選ぶ
- 5日々の体調の記録を毎朝取り直し、記録に充てる時間を練習の前に長く確保する
Answer
正解 1:負荷が集中する日程として外傷の危険が上がることを見込み、練習の配分を指導者と調整する / 3:滞在先の近くの医療機関と搬送の経路を、日程表と並べて調べておく
合宿は短い期間に負荷が集中するため、外傷の発生が増えやすい日程である。計画の段階で練習の配分を指導者と調整し、あわせて滞在先の近くの医療機関と搬送の経路を日程表と並べて調べておく。「合宿は普段より長い時間を使えるので、一日の練習量を日ごとに同じだけ積み上げる」は、疲労が積み上がる日程で量を一定に保つもので、後半に危険が集まる。「器材は現地にあるものを使うので、持ち込む物品は現地で選ぶ」は、現地に無かった場合に手当の手段がないまま始まる。「日々の体調の記録を毎朝取り直し、記録に充てる時間を練習の前に長く確保する」は、項目と時間を増やすことが目的になり、休養と準備の時間を削る。
HINT 合宿は負荷が集中する日程。配分の調整と搬送先の下調べを、始まる前に済ませる。
- Q27#jaa-ap-027
大会の前日に、主力の選手が発熱していることが分かった。アスレティックトレーナーの対応として最も適切なものはどれか。
- 1大会は年に一度なので、本人の意思を尊重して出場させ、途中で交代できるよう備える
- 2前日の発熱は緊張によるものが多いため、当日の朝に体温を測ってから判断する
- 3熱が下がれば問題はないので、本人の持つ解熱薬で下げてから出場の可否を決める
- 4発熱で体温の調節と心臓への負担が変わることを伝え、医師の判断を仰ぐ正解
- 5発熱がある以上は、大会の後の練習も含めて一週間すべて休ませる
Answer
正解 4:発熱で体温の調節と心臓への負担が変わることを伝え、医師の判断を仰ぐ
発熱しているときは、体温の調節が働きにくくなり、脱水や心臓への負担も増えるため、同じ練習や試合でも身体に加わる負荷が変わる。この事実を本人と指導者へ伝え、出場の可否は医師の判断を仰ぐ。「熱が下がれば問題はないので、本人の持つ解熱薬で下げてから出場の可否を決める」は薬の判断がATの範囲を越えるうえ、症状を覆い隠して危険を見えなくする。「前日の発熱は緊張によるものが多いため、当日の朝に体温を測ってから判断する」は原因を決めつけており、感染症であればチームへ広がる。「大会は年に一度なので、本人の意思を尊重して出場させ、途中で交代できるよう備える」は、本人の意思を医学的な評価より上に置いている。「発熱がある以上は、大会の後の練習も含めて一週間すべて休ませる」は期間を先に決めるもので、回復の経過に合わない。
HINT 発熱は「同じ運動でも負荷が変わる」状態。薬で下げる判断も、期間を先に切るのもATの外。
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JSPO公認アスレティックトレーナー 専門科目 応用科目の全問一覧(公式テキストの章立て順)。
- 02安全・健康管理およびスポーツ外傷・障害の予防80問 ・ 25%
- 03コンディショニング80問 ・ 25%
- 04リコンディショニング80問 ・ 25%
- 05救急対応53問 ・ 17%
- 05アスレティックトレーナーとしての応用的知識27問 ・ 8%