栄養摂取と運動の板書
講義動画で板書した内容を、全文そのまま置いています。動画を見ながら書き写す必要はありません。必要なところだけ読んでください。
この板書の動画を見る
各節の時刻(00:00)を押すと、動画のその場面から再生されます。
第4章「栄養摂取と運動」
この章は本文222ページのうち14ページ=分量で6%。9章のなかでは軽いほうです。章ごとの出題数は公表されていないので、分量からの目安です。出典:公式テキストの目次(本文222ページ)。
4つのかたまりに分けて覚える
- ①栄養素とエネルギー/②ビタミンとミネラル/③運動と栄養/④基準と指針
- 体の状態に合わせた具体的な食事の指示は管理栄養士の領分とされています
①1gあたりのエネルギー3節
4・9・4。脂質だけが飛び抜ける
糖質
4kcal/g
脂質
9kcal/g
たんぱく質
4kcal/g
- アトウォーター係数:糖質4kcal/g/脂質9kcal/g/たんぱく質4kcal/g
- アルコールは7kcal/g。「脂質7kcal」という選択肢は、この値との取り違え
- 脂質を少し減らすだけで摂取エネルギーが大きく下がるのは、9kcal/gだから
でんぷんは口から、たんぱく質は胃から
- でんぷんは口の唾液アミラーゼから/たんぱく質は胃のペプシンから
- 胆汁に消化酵素はない。胆汁酸が脂質を乳化し、膵液のリパーゼを働かせる
- 吸収は小腸/糖質・アミノ酸・中鎖脂肪酸は門脈/長鎖脂肪酸はリンパ管
- でんぷん=唾液アミラーゼ(口)から/たんぱく質=ペプシン(胃)から
- 胆汁には消化酵素がない。胆汁酸が脂質を乳化し、膵液のリパーゼが働ける状態をつくる
- 長鎖脂肪酸はカイロミクロンとなってリンパ管(乳び管)に入り、胸管を経て血流へ
消化が始まる場所と、吸収したあとの通り道
- 口(唾液アミラーゼ)=でんぷんの消化が始まる
- 胃(ペプシン)=たんぱく質の消化が始まる
- 小腸(膵液のリパーゼ・胆汁酸で乳化)=三大栄養素の大部分がここで吸収される
- 吸収後:糖質・アミノ酸・中鎖脂肪酸→門脈→肝臓
- 吸収後:長鎖脂肪酸→カイロミクロン→リンパ管(乳び管)→胸管→血流
動画でこの図を見る(01:46)②ビタミン4節
13種類のうち、油に溶けるのは4つだけ
- 脂溶性はA・D・E・Kの4つ。頭文字を並べて「DAKE(だけ)」
- 残る9種類はすべて水溶性(B群の8つ+ビタミンC)。Cが混ざっていたら誤り
- 脂溶性は油とともに吸収され体内に蓄えられやすい。サプリメント等による過剰摂取に注意
- 水溶性9種類:ビタミンB1・B2・B6・B12・葉酸・ナイアシン・ビオチン・パントテン酸・ビタミンC
組み合わせを入れ替えたものに気をつける
- B1→脚気(ウェルニッケ・コルサコフ症候群)。糖質代謝の補酵素
- A→夜盲症/C→壊血病/D→くる病・骨軟化症/B2→口角炎/口内炎
- ビタミンB1の欠乏症には脚気とウェルニッケ・コルサコフ症候群がある
- 壊血病はビタミンCの欠乏症。コラーゲンの合成が損なわれ、歯ぐきの出血などが起こる
脂溶性の4つと、代表的な欠乏症
- 脂溶性(4種類・油に溶ける・体にたまる):A=夜盲症/D=くる病・骨軟化症/E/K
- 水溶性(9種類・余りは尿へ):B1=脚気/B2=口角炎・口内炎・皮膚炎/C=壊血病
- 水溶性の残り:B6・B12・葉酸・ナイアシン・ビオチン・パントテン酸
動画でこの図を見る(02:39)鉄は持久力から、カルシウムは骨から落ちる
- 鉄=ヘモグロビンの材料。不足すると持久的な能力から落ちる
- カルシウムの約99%は骨と歯。血中濃度が下がると骨から溶け出す
- 吸収の場は小腸(胃ではない)。成人の吸収率は25〜30%/ビタミンDが促進
- ナトリウム・カリウム・リン・ヨウ素は、通常の食生活で不足することは少ないとされる
- 血中カルシウム濃度が下がると副甲状腺ホルモンが増え、骨から溶け出して濃度が保たれる
③運動時の水分補給2節
2%と、0.1〜0.2%と、4〜8%
脱水
2%の体重減少で低下
食塩
0.1〜0.2%
糖質
4〜8%
- 発汗による水分喪失が体重の約2%に達すると、持久的なパフォーマンスと体温調節能の低下が現れはじめるとされる(60kgなら約1.2kg。運動前後の体重測定が簡便な指標)
- 長時間の運動に適した飲料:食塩0.1〜0.2%、糖質4〜8%程度
- 水だけでは低ナトリウム血症のおそれ/糖質20%では胃からの排出が遅れ、水分の吸収を妨げる/体液はおよそ0.9%で、食塩2%は推奨の10倍以上
運動直後に糖質。体脂肪1kgは約7,000kcal
- 筋グリコーゲンの再合成は運動直後がいちばん高まる→早めに糖質
- 体脂肪1kgを減らすのに約7,000kcal(ガイド2023)/1日500kcalで約2週間
- 筋グリコーゲンの再合成は運動直後に最も高まる。たんぱく質を一緒に摂ると筋の修復も進む
- 約3,500kcalは体脂肪1ポンド(約0.45kg)あたりの値で、1kgあたりではない
- 急激な減量は筋量の減少を招く。3%以上の減量でも検査値の異常は改善するとされている(肥満症診療ガイドライン)
④エネルギー産生栄養素バランス(18〜49歳)5節
04:11エネルギー産生栄養素バランス(18〜49歳) 13〜20/20〜30/50〜65
たんぱく質
13〜20%エネルギー
脂質
20〜30%エネルギー
炭水化物
50〜65%エネルギー
- 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」18〜49歳の目標量(総エネルギー摂取量に占める割合)
- たんぱく質の下限は50〜64歳で14%、65歳以上で15%に上がる(65歳以上の15%は2020年版での改定が2025年版でも維持されている)
「半数」と「ほとんど」を入れ替えに注意
- 推定平均必要量=集団の半数が満たす/推奨量=ほとんど(97〜98%)が満たす
- 目安量=推定平均必要量が算定できないときに置く/耐容上限量=健康障害のリスクがない上限
- 目標量=生活習慣病の発症予防のための当面の目標。5つでこれだけ目的が違う/エネルギーはBMI
- 推定平均必要量(EAR)=集団の半数が必要量を満たすと推定される量
- 推奨量(RDA)=ほとんどの者(97〜98%)が充足している量
- 目安量(AI)=推定平均必要量が算定できない場合に設定される量
- 耐容上限量(UL)=健康障害をもたらすリスクがないとみなされる摂取量の上限
- 目標量(DG)=生活習慣病の発症予防のため、当面の目標とすべき摂取量
- エネルギーはこれらの指標ではなく、BMIが指標として用いられる
どれが数値で、どれが心がけか
- 食生活指針=3省が連携して策定した10項目。数値は示さない
- 食事バランスガイド=「何を」「どれだけ」をコマのイラストで示したもの
- 健康日本21(第三次)=数値目標と目標年度。野菜350g/果物200g/食塩7g
- 食生活指針:平成12年3月に文部省・厚生省・農林水産省(当時)が策定、平成28年6月に文部科学省・厚生労働省・農林水産省が一部改定。10項目
- 日本人の食事摂取基準=エネルギーと各栄養素の1日あたりの摂取量の基準を数値で示したもの
- 日本食品標準成分表=日常的に食べる食品の標準的な成分値を収載したもの
- 食塩相当量の「目標量」は健康日本21の目標値とは別物。食事摂取基準(2025年版)では18歳以上で男性7.5g/日未満・女性6.5g/日未満
- WHOが示す水準は5g/日未満で、これは健康日本21(第三次)の目標値ではない
名前が似ている5つの資料。役わりで仕分ける
- 食生活指針(3省・10項目)=心がけ。数値は示さない
- 食事バランスガイド=コマのイラスト。「何を」「どれだけ」
- 日本人の食事摂取基準=エネルギーと栄養素の1日あたりの数値基準
- 健康日本21(第三次)=国民の健康増進の基本方針。数値目標と目標年度
- 日本食品標準成分表=食品の標準的な成分値
動画でこの図を見る(05:53)群と栄養素の対応を、6つ覚える
- 1群魚・肉・卵・大豆=たんぱく質/2群牛乳・乳製品・小魚=カルシウム/3群緑黄色野菜=カロテン
- 4群その他の野菜・果物=ビタミンC/5群米・パン・いも=糖質性/6群油脂=脂肪性
- 厚生省「栄養教育としての『六つの基礎食品』の普及について」(昭和56年3月2日衛発第157号)
- 第1群魚・肉・卵・大豆=良質たんぱく質/第2群牛乳・乳製品・骨ごと食べられる魚=カルシウム
- 第3群緑黄色野菜=カロテン(体内でビタミンAになる)/第4群その他の野菜・果物=ビタミンC
- 第5群米・パン・めん・いも=糖質性のエネルギー源/第6群油脂=脂肪性のエネルギー源
この章の要点
- 1gあたり糖質4・脂質9・たんぱく質4。アルコールは7
- 消化は口(でんぷん)→胃(たんぱく質)、吸収は小腸。長鎖脂肪酸だけリンパ管
- 脂溶性はA・D・E・Kの4つだけ。B1=脚気/A=夜盲症/C=壊血病/D=くる病
- 脱水2%/飲料は食塩0.1〜0.2%・糖質4〜8%/体脂肪1kg約7,000kcal
- 目標量だけが生活習慣病の発症予防のため/食生活指針=3省10項目・バランスガイド=コマ
読んだら、解いて確かめる
聞いて分かったつもりのところは、解くとはっきりします。間違えた問題だけが自動で復習に戻り、2回連続で正解すると外れます。
栄養摂取と運動を15問で解くOther subjects
健康運動実践指導者の板書(公式テキストの章立て順)。
公式テキストの本文は使っていません。章題とページ数は目次から転記した事実、内容は公的機関の公開資料と教科書水準の一般知識にもとづいています。章ごとの出題数は公表されていません。