運動障害と予防・救急処置の板書
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第9章 前編「運動の可否と熱中症」
第9章を2本に分けた前編です。運動させてよいかの線引きと、熱中症を扱います。救命処置・外傷・内科は後編へ。出典:公式テキストの目次(本文222ページ)。
導入|5つのかたまりに分けて覚える
- 前編:①運動させてよいかの線引き ②熱中症
- 後編:①一次救命処置 ②外傷の応急処置 ③内科的なトラブル
①運動の前に確かめること3節
メディカルチェックは「病気を見つける」ためのもの
- 目的は治療が必要な病気や注意点を見つけること
- 体力水準を測って強度を決めるのは体力測定の役割
- 診察・血圧・血液・尿・心電図・運動負荷心電図・レントゲン
問診で引っかかるもの
- 発熱/下痢が続いて水が摂れない/飲酒が残って脈が速い/強い寝不足
- 3日前の軽い筋肉痛が今日は無い→見合わせる理由にならない
「本人の訴え」より「見てわかる変化」
- 顔面蒼白・冷汗・ふらつき→ただちに中止して医療機関へ
- 胸痛・強い息切れ→休憩後に再開させるのは誤り
- 汗をかいて頬が赤い/会話はできるが呼吸が速い→正常の範囲
- 中高年の運動中突然死は虚血性心疾患が多い
②熱中症4節
分かれ目は「意識があるか」
- Ⅰ度=現場の応急処置/Ⅱ度=病院へ搬送/Ⅲ度=入院して集中治療
- 意識がなければ、すべてⅢ度(重症)として扱う
熱中症の重症度と、現場でやること
- Ⅰ度(軽症):現場の応急処置で対応できる
- Ⅱ度(中等症):病院へ搬送する
- Ⅲ度(重症):入院して集中治療。意識がなければ、すべてⅢ度として扱う
動画でこの図を見る(03:13)冷やすのは、救急車を待たずに始める
- 涼しい場所へ/衣服をゆるめる/首・脇の下・脚のつけ根を冷やす
- 意識がもうろう→無理に水を飲ませるのは誤り(誤嚥する)
- 熱射病は救急車を待たずに冷やし始める。早さが救命を分ける
28〜31度が「厳重警戒」
- 28〜31度→激しい運動と持久走を避け、10〜20分おきに休憩
- 31度以上→原則として運動は中止
前編の要点
- メディカルチェックは病気を見つけるため。強度を決めるのは体力測定
- その日やらせない条件と、運動中に止める徴候を分けて覚える
- 熱中症は意識が無ければすべてⅢ度。冷却は救急車を待たない
- WBGT 28〜31度で厳重警戒、31度以上は原則中止
第9章 後編「救命処置・外傷・内科」
第9章を2本に分けた後編です。一次救命処置・外傷の応急処置・内科的なトラブルを扱います。運動の可否と熱中症は前編へ。
①一次救命処置6節
反応が無かったら、まず人を呼ぶ
- 周囲の安全→声をかける→反応が無い、または迷ったら大声で助けを求める
- 119番通報とAEDの手配を、人を指して依頼する
- 呼吸の確認・胸骨圧迫は、どちらも応援要請のあと
倒れている人を見つけてからの順番
- 安全確認→声をかける→反応なし→大声で助けを求め、119番とAEDを依頼
- →呼吸を10秒以内で確認→普段どおりでなければ胸骨圧迫
- ▲間違えやすいところ: 普段どおりの呼吸があるなら、胸骨圧迫はせず回復体位にして観察
- ▲間違えやすいところ: 回復体位にした後も呼吸を見続ける。普段どおりでなくなったら、ただちに胸骨圧迫
動画でこの図を見る(01:13)「しゃくりあげるような呼吸」は呼吸ではない
- 胸と腹の動きを10秒以内で見る
- しゃくりあげるような不規則な呼吸=死戦期呼吸。普段どおりではない
- 迷ったら心停止とみなして始める。判断がつくまで待たない
- 反応は無いが普段どおり呼吸している→回復体位にして観察
深さとテンポ
深さ
約5cm(6cmを超えない)
テンポ
100〜120回/分
圧迫:人工呼吸
30:2
- 胸骨圧迫:深さ約5cm(6cmを超えない)/テンポ100〜120回毎分/圧迫と人工呼吸は30対2
戻しきる。止めない。
- 圧迫の間は胸が元の高さに戻るまで力を抜く(手は離さない)
- 人工呼吸に自信が無い・ためらいがある→胸骨圧迫だけでよい
- AEDの電気ショックのあとはただちに胸骨圧迫を再開
- パッドは素肌に。ただし服を全部脱がせる必要はない
- 呼吸が戻ってもパッドは剥がさない・電源は入れたまま
声が出せず、強い咳もできない
- 順番は背部叩打→効果が無ければ腹部突き上げ
- 見えない異物を指で探すのは!!してはいけない!!
- 妊娠中・高度な肥満・乳児には腹部突き上げをしない(背部叩打を続ける)
- 途中で反応が無くなったら→ただちに胸骨圧迫
②外傷の応急処置3節
「安静」から「早く動かす」へ変わった
- RICE(安静・冷却・圧迫・心臓より高く)が長く基本だった
- 安静を続けすぎると回復がかえって遅れると指摘された
- →POLICE(安静を適切な負荷に置換)→PEACE&LOVE
- いまの向きは痛みのない範囲で早期に動かす
RICE→POLICE→PEACE&LOVE
- RICE:Rest(安静)・Ice(冷却)・Compression(圧迫)・Elevation(心臓より高くする)
- POLICE:RestをOptimal Loading(適切な負荷)に置き換えた
- PEACE&LOVE:受傷後の経過全体を扱う
- ▲間違えやすいところ: 向きは「安静をやめ、痛みのない範囲で早期に動かす」へ
- なおPEACE&LOVEにIce(冷却)は含まれない。P=Protect/E=Elevate/A=Avoid抗炎症薬/C=Compress/E=Educate
動画でこの図を見る(05:35)冷やし方・骨折・テーピング
- 冷却パックを皮膚に直接・長時間は誤り(凍傷)。薄い布をはさむ
- 手足が変形→その形のまま固定。元に戻そうとしない
- 伸縮しないテープ=動きを制限/伸縮するテープ=動きを残して補助
- 繰り返しの負荷で起きる代表が疲労骨折(捻挫・肉離れ・打撲は外傷)
③内科的なトラブル2節
名前が分かっても、診断はしない
- 名前を覚えるのは医療につなぐ言葉を持つため。診断はしない
- 過換気症候群→速く深い呼吸で二酸化炭素が出すぎ、手足と口の周りがしびれる
- 運動誘発ぜん息→冷たく乾いた空気のランニングで起きやすい
- 側腹部痛→強度を落として呼吸を整えると多くは軽くなる
- 食物依存性運動誘発アナフィラキシー→食後2時間以上(できれば4時間)
見かけ上の数字に騙されない
- 運動性溶血性貧血→足の裏への繰り返しの衝撃で赤血球が壊れる
- 持久トレで血漿量が増える→ヘモグロビン濃度が見かけ上低く出る
- オーバートレーニング症候群→起床時の心拍数が増えるのが早期発見の目安
後編の要点
- 反応が無ければまず人を呼ぶ(119番とAEDの依頼が先)
- 胸骨圧迫は約5cm・100〜120回/分・30対2
- 窒息は背部叩打→腹部突き上げの順
- 外傷は安静→痛みのない範囲で早期に動かすへ変わった
- 指導者は診断をしない。見分けたら医療につなぐ
Other subjects
健康運動実践指導者の板書(公式テキストの章立て順)。
公式テキストの本文は使っていません。章題とページ数は目次から転記した事実、内容は公的機関の公開資料と教科書水準の一般知識にもとづいています。章ごとの出題数は公表されていません。