健康づくり運動の実際全78問・正解と解説つき
健康運動実践指導者・ 公式テキスト第8章・ 分量 32%
実践指導者に必要とされる能力と運動指導の流れ、ウォームアップ・クールダウンとストレッチング、ウォーキングとジョギング、エアロビックダンス、水泳・水中運動、レジスタンス運動。テキスト全体の3分の1を占める最大の章。
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健康づくり運動の実際を1問ずつ解く →All questions
- Q01#kj-pc-001
健康運動実践指導者に必要とされる能力として、適切でないものはどれか。
- 1対象者の血圧値をもとに、服薬の内容を調整するよう助言できること正解
- 2対象者に合わせて運動プログラムを構成できること
- 3指導する動きを、自ら手本として示せること
- 4言葉や合図で動きを伝え、誤りを修正できること
- 5運動中の安全に目を配り、異常に気づけること
Answer
正解 1:対象者の血圧値をもとに、服薬の内容を調整するよう助言できること
服薬の内容をどう調整するかは医師・薬剤師の判断に属する事柄であり、血圧値を見て服薬について助言することは健康運動実践指導者の業務範囲を越える。血圧の値は運動の可否や強度を判断するために確認するものであって、薬の調整に用いるものではない。実践指導者に求められるのは、対象者に合った運動プログラムを構成すること、その動きを自ら手本として示せること、言葉や合図で動きを伝えて誤りを修正できること、そして運動中の安全に目を配って異常に気づくことである。医療機関との連携は欠かせないが、診断や投薬の判断は連携先の医師が担う。
HINT 実践指導者の仕事は「組む・見せる・伝える・守る」。診断と投薬は含まれない。
- Q02#kj-pc-002
ウォームアップの進め方として、適切でないものはどれか。
- 1軽い全身運動から始め、徐々に強度を上げていく
- 2主運動で使う部位と動作を含めた内容にする
- 3開始直後から、反動を使った大きな動きを行う正解
- 4気温が低い日は、時間を長めにとる
- 5本人の体力や体調に合わせて内容と量を調整する
Answer
正解 3:開始直後から、反動を使った大きな動きを行う
反動を使った大きな動きを、身体が温まっていない開始直後に行うと、筋や腱を傷める危険がある。ウォームアップは軽い動きから徐々に強度を上げるのが原則で、反動を使う動きを入れるなら十分に温まった後半に置く。軽い全身運動から始めて漸増すること、主運動で使う部位と動作を含めること、気温が低い日は時間を長めにとること、本人の体力・体調に合わせて調整することは、いずれもウォームアップの基本として適切である。
HINT 「徐々に」が原則。冷えた筋に急な反動はかけない。
- Q03#kj-pc-003
運動後のクールダウンで、軽い運動を続けながら強度を徐々に落としていく最も大きな理由はどれか。
- 1筋に蓄えられたグリコーゲンの再合成を、その場で完了させるため
- 2上がった体温を、運動前の水準まで一気に下げるため
- 3筋線維の数を増やし、次回の運動に備えられるようにするため
- 4発汗量をさらに増やして、体内の余分な水分を排出するため
- 5静脈の血液が滞るのを防ぎ、血圧の急な低下を避けるため正解
Answer
正解 5:静脈の血液が滞るのを防ぎ、血圧の急な低下を避けるため
運動中は下肢の筋がポンプのように働いて静脈の血液を心臓へ戻している(筋ポンプ作用)。運動を急に止めるとこの働きが失われ、血液が下肢に滞って心臓へ戻る量が減り、血圧が下がってめまいや失神を招くことがある。軽い運動を続けながら強度を落とすことで、これを防ぐ。グリコーゲンの回復は主に運動後の栄養摂取と休息によるものであり、体温は急に下げるのではなくゆるやかに戻すのが望ましい。運動によって筋線維の数が増えることはなく、発汗で水分を減らすことも目的ではない(運動後は水分を補給する)。
HINT 急に止めると、脚に血がたまる。
- Q04#kj-pc-004
クールダウンを実施するうえでの配慮として、適切でないものはどれか。
- 1心拍数が安静時の水準に戻る前に、早めに切り上げる正解
- 2主運動で強く使った部位を優先して行う
- 3運動強度を段階的に下げていく
- 4時間が限られている場合は、優先順位を決めて内容を絞る
- 5汗で身体が冷えないよう、ウェアや室温に配慮する
Answer
正解 1:心拍数が安静時の水準に戻る前に、早めに切り上げる
クールダウンは、高まった心拍数や血圧を安静時の水準へ戻していく過程である。少しでも早く終えようとして戻る前に切り上げてしまうとその目的を果たせず、血圧の急な低下によるめまいなどのリスクが残る。主運動で強く使った部位を優先すること、運動強度を段階的に下げること、時間が限られるときに優先順位を決めて内容を絞ること、汗による冷えを防ぐためウェアや室温に配慮することは、いずれも適切な配慮である。
HINT クールダウンのゴールは「安静時の状態に戻すこと」。
- Q05#kj-pc-005
ストレッチングの種類とその説明の組み合わせとして、正しいものはどれか。
- 1スタティックストレッチング — 反動をつけて筋を伸ばす
- 2ダイナミックストレッチング — 動かして筋を伸ばす正解
- 3バリスティックストレッチング — 伸ばした位置で静止を保つ
- 4パートナーストレッチング — 補助者が声をかけ、本人が自分で伸ばす
- 5PNFストレッチング — 伸張反射を強く引き出すことを目的とする
Answer
正解 2:ダイナミックストレッチング — 動かして筋を伸ばす
ダイナミックストレッチングは、反動を使わずに関節を動かし、動きの中で筋を伸ばして可動域を広げる方法である。スタティックストレッチングは反動をつけず伸ばした位置で静止を保つ方法なので、「反動をつけて筋を伸ばす」という説明はバリスティックストレッチングのものである。逆に「伸ばした位置で静止を保つ」はスタティックの説明であり、バリスティックには当てはまらない。パートナーストレッチングは補助者が力を加えて伸ばす方法なので、「補助者が声をかけ、本人が自分で伸ばす」という説明はセルフストレッチングのものである。PNFストレッチングは筋の収縮と弛緩を組み合わせて可動域を広げる方法であり、伸張反射を強く引き出すことを狙うものではない。
HINT 「静止=スタティック」「反動=バリスティック」「動かしながら=ダイナミック」。
- Q06#kj-pc-006
主運動の直前に行うストレッチングについて、近年一般的に推奨されている考え方はどれか。
- 1長時間のスタティックストレッチングを中心に組む
- 2補助者に伸ばしてもらい、可動域を最大まで広げておく
- 3主運動と同じ動作を、主運動より速い速度で繰り返して組む
- 4反動を大きく使い、可動域の限界まで速く伸ばす
- 5ダイナミックストレッチングを中心に組む正解
Answer
正解 5:ダイナミックストレッチングを中心に組む
主運動の直前に長時間のスタティックストレッチングを行うと、直後の筋力や瞬発的な出力が一時的に低下することが報告されている。そのため運動前は動きの中で可動域を広げるダイナミックストレッチングを中心に組み、スタティックストレッチングは短時間にとどめるか運動後に回すのが一般的な考え方になっている。「補助者に伸ばしてもらい、可動域を最大まで広げておく」は、他動的に最大可動域まで広げることになり、直後の出力低下と伸ばしすぎの危険が重なる。「主運動と同じ動作を、主運動より速い速度で繰り返して組む」も、備える段階で主運動を超える速度を出すことになり、順序として成り立たない。反動を大きく使って限界まで速く伸ばす方法は、温まっていない段階では特に危険である。
HINT 直前の長い静的ストレッチは、出力を一時的に下げる。
- Q07#kj-pc-007
歩行(ウォーキング)と走行(ジョギング)を動作として分けている特徴はどれか。
- 1腕を前後に振るかどうか
- 2進行方向が前方かどうか
- 3息が上がるかどうか
- 4両足が同時に地面から離れるかどうか正解
- 51歩あたりの距離が速度によって変わるかどうか
Answer
正解 4:両足が同時に地面から離れるかどうか
歩行では常にどちらかの足が地面に接しており、両足が同時に接地する時期(両脚支持期)がある。一方、走行では両足が同時に地面から離れる時期(滞空期)が現れる。この滞空期の有無が、歩行と走行を動作として分ける決定的な違いである。腕の振りはどちらにもあり、進行方向が前方であることも共通している。息が上がるかどうかは速度や体力によって変わる相対的なもので、動作の定義にはならない。1歩あたりの距離(歩幅)も速度に応じて変わるだけで、両者を分ける基準にはならない。
HINT 空中に浮く瞬間があるか、ないか。
- Q08#kj-pc-008
ジョギングがウォーキングに比べて下肢の傷害を起こしやすい理由として、最も適切なものはどれか。
- 1腕の振りが小さくなり、上半身の安定が失われるため
- 2呼吸数が増えて、下肢の筋が酸素不足のまま働き続けるため
- 3発汗量が増えて、下肢の筋が脱水の状態になるため
- 4同じ距離あたりの歩数が減り、1歩にかける時間が長くなるため
- 5着地のたびに体重の2〜3倍にあたる衝撃が下肢にかかるため正解
Answer
正解 5:着地のたびに体重の2〜3倍にあたる衝撃が下肢にかかるため
走行では滞空期のあと片足で着地するため、着地の瞬間に体重の2〜3倍にあたる衝撃が下肢にかかる。この衝撃が繰り返されることが、膝・下腿・足部の傷害につながる。歩行には両脚支持期があり、衝撃は体重の1〜1.5倍程度にとどまる。腕の振りはジョギングでむしろ大きくなるため、小さくなるという前提が成り立たない。呼吸数が増えるのは全身の酸素需要が高まるからで、下肢の筋が酸素不足のまま働き続けるという状態が傷害の原因になるわけでもない。発汗量の増加は全身の脱水につながりうるが、下肢の筋だけが脱水になるという現象は起こらない。同じ距離なら走行のほうが歩数は減るものの、1歩にかける時間はむしろ短くなり、問題になるのは回数でも時間でもなく1歩あたりの衝撃の大きさである。
HINT 浮いた身体が、片足で落ちてくる。
- Q09#kj-pc-009
ウォーキングとジョギングのエネルギー消費について、正しい説明はどれか。
- 1同じ距離を進むなら、歩いても走ってもエネルギー消費量はほぼ同じである
- 2歩行のエネルギー消費量は、時速4kmを超えるとほぼ一定になる
- 3同じ距離を進むなら、歩くよりも走るほうがエネルギー消費量は2倍多い正解
- 4走行のエネルギー消費量は、速度が上がるほど少なくなる
- 5体重が重い人ほど、同じ距離を歩いたときのエネルギー消費量は少ない
Answer
正解 3:同じ距離を進むなら、歩くよりも走るほうがエネルギー消費量は2倍多い
同じ距離を移動する場合、走行では身体が上下方向に大きく移動し、その分の仕事が加わるため、エネルギー消費量は歩行より多くなる(安静時の消費分を差し引いた正味の量で、おおよそ2倍程度とされる)。ただし歩行の速度が非常に速い場合には、その差は縮まる。「歩行のエネルギー消費量は、時速4kmを超えるとほぼ一定になる」も誤りで、歩行の消費量は速度に応じて変化し、特に速歩ではかなり増える。走行では速度が上がればエネルギー消費量も増えるため、少なくなるという説明は成り立たない。また移動に必要なエネルギーは体重に比例して大きくなるので、体重が重い人ほど同じ距離での消費量は多くなる。
HINT 走ると身体が上下に跳ぶ。その分の仕事が増える。
- Q10#kj-pc-010
歩行・走行のおおよそのメッツ値の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
- 1普通歩行 約1メッツ / 速歩 約2メッツ / ジョギング 約3メッツ
- 2普通歩行 約5メッツ / 速歩 約8メッツ / ジョギング 約12〜13メッツ
- 3普通歩行 約3メッツ / 速歩 約4〜5メッツ / ジョギング 約7メッツ正解
- 4普通歩行 約3メッツ / 速歩 約3メッツ / ジョギング 約3.5メッツ
- 5普通歩行 約7メッツ / 速歩 約5メッツ / ジョギング 約3メッツ
Answer
正解 3:普通歩行 約3メッツ / 速歩 約4〜5メッツ / ジョギング 約7メッツ
メッツ表では、普通歩行(約4km/h)が3.0メッツ、速歩が4〜5メッツ程度、ジョギングが7.0メッツ程度とされる。「普通歩行 約1メッツ」は座位安静そのものの値であり、歩行が安静と同じ強度になってしまうため誤りである。「普通歩行 約5メッツ/速歩 約8メッツ」は全体に高すぎで、8メッツは時速8km程度の走行に相当する。「速歩と普通歩行がほぼ同じ値」という組み合わせは、速度を上げれば強度が上がるという関係を反映していない。「歩くほど強度が高く、走ると下がる」組み合わせは、強度の順序そのものが逆である。3メッツ以上が「中強度以上の身体活動」として施策の目標値に数えられる点も、あわせて押さえておきたい。
HINT 普通歩行3・速歩4〜5・ジョギング7。3メッツ以上が中強度以上。
- Q11#kj-pc-011
ウォーキングの基本的なフォームとして、適切でないものはどれか。
- 1視線を前方に向け、背すじを伸ばす
- 2歩幅を限界まで広げ、膝を伸ばしきった状態で着地する正解
- 3かかとから接地し、足の裏全体を通ってつま先で押し出す
- 4肘を軽く曲げ、腕を前後に自然に振る
- 5肩の力を抜き、リラックスした状態を保つ
Answer
正解 2:歩幅を限界まで広げ、膝を伸ばしきった状態で着地する
歩幅を広げすぎると(オーバーストライド)、膝が伸びきったまま接地の衝撃を受けることになり、膝や腰への負担が大きくなる。歩幅は無理なく振り出せる範囲にとどめ、膝は伸ばしきってロックしない程度のゆとりを残す。視線を前方に向けて背すじを伸ばすこと、かかとから接地して足裏全体を通りつま先で押し出すこと、肘を軽く曲げて腕を前後に自然に振ること、肩の力を抜くことは、いずれも基本的なフォームとして適切である。
HINT 大きく歩くことが、よいフォームとは限らない。
- Q12#kj-pc-012
ウォーキングやジョギングで起こりやすい傷害と、痛みが出る部位の組み合わせとして正しいものはどれか。
- 1腸脛靱帯炎 — 足の裏(かかとから土踏まず)
- 2足底腱膜炎 — 膝の外側(大腿骨の外側上部)
- 3シンスプリント — 下腿(すねの内側)正解
- 4アキレス腱炎 — 股関節の前面(鼠径部)
- 5疲労骨折 — 上腕(肘の外側)
Answer
正解 3:シンスプリント — 下腿(すねの内側)
シンスプリントは下腿(すね)の内側に痛みが出る、走行で起こりやすい代表的な傷害である。腸脛靱帯炎は膝の外側に生じるもので、かかとから土踏まずにかけての足の裏ではない。足底腱膜炎はその足の裏に生じるもので、大腿骨の外側上部でもなければ膝の外側でもない。アキレス腱炎はかかとの上のアキレス腱に生じるもので、鼠径部を含む股関節の前面ではない。疲労骨折は繰り返しの衝撃がかかる部位に起こるため、ウォーキングやジョギングでは下腿や足部に生じ、衝撃のかからない上腕や肘の外側には生じにくい。
HINT 英語の shin は「すね」。名前が部位を示している。
- Q13#kj-pc-013
エアロビックダンスの「ローインパクト」の動きの特徴として、正しいものはどれか。
- 1片足で連続して跳ぶ動きを中心に構成する
- 2上肢の動きを加えると強度が下がる
- 3ハイインパクトより音楽のテンポを速く設定する
- 4体力の高い人向けの構成であり、強度はハイインパクトより高い
- 5常にどちらかの足が床に接している正解
Answer
正解 5:常にどちらかの足が床に接している
ローインパクトは、常にどちらかの足が床に接している動きで構成され、両足が同時に床から離れる跳躍を含まない。そのため着地の衝撃が小さく、体力に不安のある人や関節に負担をかけたくない人にも適用しやすい。「片足で連続して跳ぶ動きを中心に構成する」は跳躍そのものであり、ハイインパクトにあたる。腕を大きく動かしたり手の位置を高くすれば跳躍せずに強度を上げられるので、「上肢の動きを加えると強度が下がる」は向きが逆である。テンポは動きの大きさを確保できる範囲に保つものであって、ローインパクトだから速くするという関係にはない。跳躍を含まないぶん着地の衝撃と強度はハイインパクトより低いので、「強度はハイインパクトより高い」も誤りで、初心者や体力に不安のある人にこそ用いやすい構成である。
HINT インパクトとは着地の衝撃のこと。跳ぶかどうかで分かれる。
- Q14#kj-pc-014
エアロビックダンスで、跳躍を増やさずに運動強度を上げる方法として適切でないものはどれか。
- 1動きを小さくして、可動範囲を狭める正解
- 2腕を大きく動かし、手の位置を高くする
- 3膝の曲げを深めにして重心を低くする
- 4移動する距離(歩幅)を大きくさせる
- 5音楽のテンポを少し速くし、単位時間あたりの動きの回数を増やす
Answer
正解 1:動きを小さくして、可動範囲を狭める
動きを小さくして可動範囲を狭めると、使う筋の量も移動する距離も減るため、強度は下がる。強度を上げたいときの方法とは逆である。腕を大きく動かして手の位置を高くすること、膝を深く曲げて重心を低くすること、歩幅を大きくすること、テンポを少し速くして単位時間あたりの動きの回数を増やすことは、いずれも跳躍を増やさずに強度を上げる手段として使える(ただしテンポを上げすぎると一つひとつの動きが小さくなり、フォームも崩れやすくなる)。跳躍に頼らず強度を調整できることは、体力差のある集団を指導するうえで重要な技術である。
HINT 大きく・低く・多く動けば、強度は上がる。
- Q15#kj-pc-015
エアロビックダンスを集団に指導する際の配慮として、適切でないものはどれか。
- 1同じ動きについて、強度の高い方法と低い方法を示す
- 2動きが切り替わる前に、次の動きを言葉や合図で予告する
- 3遅れている参加者にも、同じ強度を続けさせる正解
- 4参加者全体を見渡せる位置に立つ
- 5参加者の表情や呼吸の様子から、強度が合っているかを読み取る
Answer
正解 3:遅れている参加者にも、同じ強度を続けさせる
集団には必ず体力差があり、遅れている参加者に全体と同じ強度を続けさせることは事故につながる。強度の低い選択肢を示し、各自が自分に合った強さを選べるようにするのが指導者の役割である。同じ動きに強度の高い方法と低い方法を示すこと、動きが切り替わる前に予告すること、全体を見渡せる位置に立つこと、表情や呼吸から強度の適否を読み取ることは、いずれも適切な配慮である。
HINT 集団指導の前提は「体力差がある」こと。
- Q16#kj-pc-016
運動指導で用いる「キューイング」の説明として、最も適切なものはどれか。
- 1参加者の体力を測定して記録すること
- 2音楽のテンポを段階的に速くしていくこと
- 3参加者を体力別のグループに分けること
- 4運動後に参加者から感想を聞き取ること
- 5次の動きを合図で事前に伝えること正解
Answer
正解 5:次の動きを合図で事前に伝えること
キューイングは、次に行う動きを言葉(バーバルキュー)や身振り・指の本数などの合図(ビジュアルキュー)で事前に伝える技術である。動きが切り替わる前に伝えることで、参加者は迷わず動きを続けられる。体力の測定と記録は測定・評価にあたる作業、音楽のテンポを段階的に速くしていくことは強度の調整、体力別のグループ分けはクラス編成、運動後の感想の聞き取りは運動後のフィードバック収集であり、いずれも指導の場面で行われることではあるが、キューイングが指す内容ではない。
HINT 英語の cue は「合図・きっかけ」。
- Q17#kj-pc-019
水中運動の生理的な特徴として、正しいものはどれか。
- 1同じ運動強度でも、陸上より心拍数が低くなる傾向がある正解
- 2水圧によって胸郭が広がりやすくなり、呼吸は陸上より楽になる
- 3水中では体温が奪われるので、陸上より脱水が起こりにくい
- 4水の抵抗は、動く速さに比例して直線的に大きくなる
- 5水温が低いほど、長時間の運動に適している
Answer
正解 1:同じ運動強度でも、陸上より心拍数が低くなる傾向がある
水中では水圧によって静脈の血液が心臓へ戻りやすくなり、1回の拍出量が増えるため、同じ運動強度でも心拍数は陸上より低めになる(水温や水深によって差があり、おおむね10拍/分ほど低いとされる)。陸上と同じ目標心拍数をそのまま当てはめると、強度を過小に見積もることになるので注意が必要である。水圧は胸郭を圧迫するため、呼吸は楽になるどころかやや負担が増す。水中でも発汗しており、汗に気づきにくいだけなので脱水も起こる。水の抵抗は速さに正比例するのではなく、おおむね速さの2乗に比例して大きくなるため、少し速く動かすだけで負荷が大きく増える。水温が低すぎれば体温が奪われるので、長時間の運動には適さない。
HINT 陸上と同じ目標心拍数では、強度を見誤る。
- Q18#kj-pc-020
水中運動を指導する際の安全管理として、適切でないものはどれか。
- 1入水前に体調を聴き取り、血圧や体温の変化にも注意する
- 2プールサイドから目を離さず全体を見渡し、参加者の人数を把握する
- 3水中でも、定期的に水分補給の時間をとる
- 4参加者が自分で足の届く水深を把握できるようにする
- 5水中では冷えないため、運動後の保温は必要ない正解
Answer
正解 5:水中では冷えないため、運動後の保温は必要ない
水中では体温が奪われやすく、水から上がった直後は濡れた身体から気化熱が奪われてさらに冷える。運動後の保温はむしろ重要である。入水前に体調を聴き取ること、プールサイドから全体を見渡して人数を把握すること、水中でも定期的に水分補給の時間をとること、参加者が自分で足の届く水深を把握できるようにすることは、いずれも安全管理として適切である。
HINT 水から上がった直後が、いちばん冷える。
- Q19#kj-pc-021
レジスタンストレーニングの分類について、正しい説明はどれか。
- 1アイソトニックトレーニングは、筋の長さを変えずに行う方法である
- 2アイソメトリックトレーニングは、角度を変えずに力を出す方法である正解
- 3アイソキネティックトレーニングは、外から加わる負荷を一定に保って行う方法である
- 4アイソメトリックトレーニングは、専用の器具がなければ行えない
- 5アイソトニックトレーニングは、収縮の速度を一定に保って行う方法である
Answer
正解 2:アイソメトリックトレーニングは、角度を変えずに力を出す方法である
アイソメトリック(等尺性)トレーニングは、関節角度も筋の長さも変えずに力を発揮する方法である。アイソトニック(等張性)トレーニングは一定の負荷に対して関節を動かす方法なので、「筋の長さを変えずに行う」という説明はアイソメトリックのものであり当てはまらない。外から加わる負荷を一定に保つのはアイソトニックのほうで、アイソキネティック(等速性)トレーニングが一定に保つのは収縮の速度である。同じく「収縮の速度を一定に保つ」はアイソキネティックの説明なので、アイソトニックには当てはまらない。またアイソメトリックは壁を押す・自分の手を組んで力を入れるといった方法でも行えるため、専用の器具は必須ではない。
HINT メトリック=長さ、トニック=張力、キネティック=速度。何を一定にするか。
- Q20#kj-pc-022
レジスタンストレーニングで最大筋力の向上を主なねらいとする場合、負荷と反復回数の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
- 11RMの80〜90%程度の負荷で、20〜30回程度を数セット
- 21RMの50〜60%程度の負荷で、3〜6回程度を数セット
- 31RMの80〜90%程度の負荷で、3〜6回程度を数セット正解
- 41RMの30〜40%程度の負荷で、20〜30回程度を数セット
- 51RMを超える負荷で、10回程度を数セット
Answer
正解 3:1RMの80〜90%程度の負荷で、3〜6回程度を数セット
最大筋力の向上には高い負荷と少ない反復回数が必要で、1RMの80%以上(おおむね8回以下しか挙上できない重さ)が目安になる。「1RMの80〜90%で20〜30回」は、その負荷ではそもそもそれだけの回数を反復できないため、設定として成り立たない。「1RMの50〜60%で3〜6回」は負荷が軽く、回数を減らしても最大筋力への刺激が足りない。「1RMの30〜40%で20〜30回」は筋持久力の向上に向く設定で、最大筋力のねらいとは合わない。「1RMを超える負荷」は定義上1回も挙上できない重さなので、反復すること自体ができない。なお初心者や高齢者では高負荷の設定を避け、まず正しいフォームで扱える重量から始める。
HINT 最大筋力=高負荷・低回数/筋持久力=低負荷・高回数。
- Q21#kj-pc-023
レジスタンストレーニング中に、息を止めたまま力を発揮すること(いきみ)を避けるべき理由として最も適切なものはどれか。
- 1筋へ届く酸素が完全に途絶え、筋の細胞が壊れてしまうため
- 2筋線維が広い範囲で破壊され、筋力が永久に低下してしまうため
- 3関節を包む組織が硬くなり、可動範囲が狭くなってしまうため
- 4筋温が下がって筋の粘性が高まり、傷害が起こりやすくなるため
- 5胸腔内圧が上がり静脈還流が滞り血圧が急変するため正解
Answer
正解 5:胸腔内圧が上がり静脈還流が滞り血圧が急変するため
息を止めて力を発揮する「いきみ(バルサルバ操作)」は胸腔内圧を高め、静脈の血液が心臓へ戻るのを妨げる。その結果、力を発揮している間は血圧が急上昇し、力を抜いた直後には急降下するため、高血圧や心疾患のある人では特に危険である。そのため力を発揮する局面で息を吐き、戻す局面で吸うよう指導する。数秒の息止めで筋への酸素が完全に途絶えるわけではなく、筋力が永久に低下することもない。関節の可動範囲が狭くなることや筋温が下がることも、いきみによって起こる現象ではない。
HINT 息を止めると、血圧が跳ねる。
- Q22#kj-pc-024
サーキットトレーニングの特徴として、正しいものはどれか。
- 11種目を限界まで行い、十分な休息をとってから次の種目に移る
- 2複数の種目を短い休息でつなぎ、筋力と全身持久力の両方に働きかける正解
- 3専用のマシンだけを使って行う方法である
- 4有酸素性運動を行ったあとに、筋力の種目をまとめて行う方法である
- 5種目の数を3つまでに抑え、同じ種目を長く続ける方法である
Answer
正解 2:複数の種目を短い休息でつなぎ、筋力と全身持久力の両方に働きかける
サーキットトレーニングは、いくつかの種目を決めた順番で、休息を短くしてつないでいく方法である。休息が短いため心拍数が高いまま維持され、筋力(特に筋持久力)と全身持久力の両方に働きかけられるのが特徴で、限られた時間と場所で多人数に実施しやすい。1種目ごとに十分な休息をとる進め方は最大筋力を狙う一般的なレジスタンストレーニングのやり方であって、サーキットトレーニングの特徴ではない。自体重や身近な用具でも組めるためマシンは必須ではない。「有酸素性運動を行ったあとに、筋力の種目をまとめて行う方法である」も特徴の説明として誤りで、サーキットトレーニングは両者を別の時間帯に分けるのではなく、1つの回路の中でつないでいく。「種目の数を3つまでに抑え、同じ種目を長く続ける方法である」も誤りで、種目を少なく絞って1種目を長く行うのではなく、複数の種目を順に回していく点に特徴がある。
HINT 休息が短いから、心拍が落ちない。
- Q23#kj-pc-025
レジスタンストレーニングを安全に行うための配慮として、適切でないものはどれか。
- 1高重量を扱う種目では、補助者(スポッター)をつける
- 2フォームが崩れても、決めた回数は必ずやり切らせる正解
- 3軽い重量で動きを覚え、正しいフォームを確認してから負荷を上げる
- 4器具の固定やピンの差し込みを、使用前に確認する
- 5疲労が蓄積している部位は、翌日の種目から外す
Answer
正解 2:フォームが崩れても、決めた回数は必ずやり切らせる
フォームが崩れた状態で回数を続けさせると、狙った筋に負荷がかからないだけでなく、関節や腰を傷める危険が高くなる。決めた回数をやり切ることより、正しいフォームを保てる範囲で止めることを優先する。高重量の種目で補助者をつけること、軽い重量で動きを覚えてからフォームを確認して負荷を上げること、器具の固定やピンの差し込みを使用前に確認すること、疲労が蓄積した部位を翌日の種目から外すことは、いずれも安全のために必要な配慮である。
HINT 回数より、形。
- Q24#kj-pc-026
ウォームアップによって起こる身体の変化として、適切でないものはどれか。
- 1呼吸数と心拍数が上がり、酸素の取り込みが増える
- 2酵素の働きが高まり、エネルギー供給が円滑になる
- 3神経の伝導速度が速くなる
- 4滑液の粘性が下がり、関節の動きが滑らかになる
- 5安静時より深部体温が下がり、筋の粘性が高まる正解
Answer
正解 5:安静時より深部体温が下がり、筋の粘性が高まる
ウォームアップでは身体を動かすことで熱が産生されるため、深部体温はむしろ上がる。体温が上がれば筋の粘性は下がって動きが滑らかになるので、「安静時より深部体温が下がり、筋の粘性が高まる」はウォームアップで起こる変化とは逆であり、身体が冷えて粘性が高まるのは動きを止めて時間が経ったときに起こることである。「呼吸数と心拍数が上がり、酸素の取り込みが増える」「酵素の働きが高まり、エネルギー供給が円滑になる」「神経の伝導速度が速くなる」「滑液の粘性が下がり、関節の動きが滑らかになる」は、いずれもウォームアップで実際に起こる変化であり、これらがパフォーマンスを高め傷害のリスクを下げる。
HINT 動けば身体は温まる。冷えて硬くなるのは、動きを止めたあとの話。
- Q25#kj-pc-027
スタティックストレッチングの実施方法として、一般に目安とされているものはどれか。
- 11つの部位につき2〜3秒ずつ、反動をつけて繰り返す
- 2強い痛みを感じる位置まで伸ばし、そこで耐える
- 3息を止めて腹圧を高めた状態で伸ばす
- 41つの部位につき5分以上、連続して伸ばし続ける
- 51つの部位につき20〜30秒、静止の姿勢で伸ばす正解
Answer
正解 5:1つの部位につき20〜30秒、静止の姿勢で伸ばす
スタティックストレッチングは、1つの部位につき20〜30秒程度、反動をつけずに静止した姿勢で伸ばすのが一般的な目安である。2〜3秒ずつ反動をつけて繰り返すのはバリスティックな動かし方で、伸張反射を招いて筋や腱を傷めやすい。強い痛みを感じる位置まで伸ばすのは伸ばしすぎで、目安は気持ちよく伸びていると感じる程度である。息を止めると血圧が上がるため、自然な呼吸を続ける。5分以上連続して伸ばす必要はなく、時間をかけるほど効果が高まるわけでもない。
HINT 20〜30秒・反動なし・呼吸は止めない。
- Q26#kj-pc-028
反動を使って急激に筋を伸ばすと、かえって筋が反射的に収縮してしまう。この反射に直接関わる受容器はどれか。
- 1筋紡錘正解
- 2ゴルジ腱器官
- 3圧受容器
- 4化学受容器
- 5前庭器官
Answer
正解 1:筋紡錘
筋紡錘は筋が引き伸ばされる長さと速さを感じ取る受容器で、急激に伸ばされると反射的に筋を収縮させる(伸張反射)。ストレッチングで反動を使うことが勧められないのは、この反射が働いて筋が縮んでしまうためである。ゴルジ腱器官は腱にあって張力を感じ取る受容器で、強い張力が続くと逆に筋を弛緩させる(自原抑制)。圧受容器は血圧、化学受容器は血液中の酸素や二酸化炭素の状態、前庭器官は平衡感覚に関わるもので、いずれも筋が伸ばされることを直接感じ取る受容器ではない。
HINT 筋の「長さ」を感じるのが筋紡錘、腱の「張力」を感じるのがゴルジ腱器官。
- Q27#kj-pc-029
ストレッチングの実施を控えるべき状態として、適切でないものはどれか。
- 1捻挫や肉離れを起こした直後の部位
- 2腫れや熱感など、炎症の徴候がみられる部位
- 3骨折の治癒が完了していない部位
- 4運動後に、疲労感が残っている部位正解
- 5手術のあと、医師から可動域の制限を指示されている部位
Answer
正解 4:運動後に、疲労感が残っている部位
運動後に疲労感が残っている部位は、ストレッチングを控えるべき状態ではない。むしろクールダウンとして伸ばすことで筋の緊張がやわらぎ、回復を助ける。捻挫や肉離れを起こした直後の部位、腫れや熱感など炎症の徴候がみられる部位、骨折の治癒が完了していない部位、手術のあと医師から可動域の制限を指示されている部位は、いずれも伸ばすことで損傷を広げたり治癒を妨げたりするおそれがあるため、実施を控えるか医師の指示に従う必要がある。
HINT 「痛めた直後」と「疲れている」はまったく違う状態。
- Q28#kj-pc-030
ストレッチングの効果として、一般に認められていないものはどれか。
- 1関節の可動域が広がる
- 2筋の量が増え、最大筋力が高まる正解
- 3筋の緊張がやわらぐ
- 4心身のリラクセーションが得られる
- 5血行が促される
Answer
正解 2:筋の量が増え、最大筋力が高まる
筋の量を増やして最大筋力を高めるのはレジスタンストレーニングの役割であり、ストレッチングにその効果は認められていない。それどころか、主運動の直前に長時間のスタティックストレッチングを行うと、直後の筋力が一時的に低下することが報告されている。関節可動域の拡大、筋の緊張の緩和、心身のリラクセーション、血行の促進は、いずれもストレッチングの効果として一般に認められているものである。
HINT 伸ばすことと、太くすることは別の話。
- Q29#kj-pc-031
ウォーキングの速度とエネルギー消費量の関係について、正しい説明はどれか。
- 1歩行の消費量は速度に正比例して増えるので、どれほど速く歩いても効率は落ちない
- 2速度が上がるほど1分あたりの消費量は減っていくので、速く歩くほど効率がよくなる
- 3歩行の消費量は、1分あたりで見れば増えるが、1歩あたりで見れば速度によらず一定である
- 4速度が上がると歩幅が縮んで歩数が増えるため、1分あたりの消費量は速度によらず一定になる
- 5速度が上がるほど1分あたりの消費量は増え、同じ速度で比べると、ある速度を超えて歩くのは走るより消費量が多くなる正解
Answer
正解 5:速度が上がるほど1分あたりの消費量は増え、同じ速度で比べると、ある速度を超えて歩くのは走るより消費量が多くなる
歩行のエネルギー消費量は速度が上がるほど増えるが、その増え方は一定ではなく、速歩の領域に入ると効率が急に悪くなる。そのため同じ速度で比べると、時速7〜8km付近を超えたあたりから歩くほうが走るより消費量が多くなり、人は自然に走り出す。「速度に正比例して増え、効率は落ちない」という説明は、この効率の悪化を捉えていない。速度が上がって1分あたりの消費量が減ることはなく、速く歩くほど効率がよくなることもない。1歩あたりの消費量も、歩幅と速度に応じて変わるため一定ではない。また速度が上がると歩幅は縮むのではなく、むしろ広がる。
HINT 速く歩きすぎると、走ったほうが楽になる速度がある。
- Q30#kj-pc-032
屋外でウォーキングやジョギングを行う際の注意として、適切でないものはどれか。
- 1気温が低い日は、厚着のまま最後まで脱がずに通す正解
- 2夜間は明るい色の服装にし、反射材を身につける
- 3気温と湿度が高い日は、時間帯をずらして水分を補給する
- 4歩道のない道路では、車の進行方向と向かい合って歩く
- 5靴は足に合ったものを選び、すり減ったら交換する
Answer
正解 1:気温が低い日は、厚着のまま最後まで脱がずに通す
気温が低い日でも、運動を続ければ体温は上がって発汗する。厚着のまま通すと汗で衣服が濡れ、かえって身体を冷やすことになる。重ね着にして、体温の変化に応じて脱ぎ着できるようにするのが適切である。夜間の明るい服装と反射材、高温多湿の日の時間帯の調整と水分補給、歩道のない道路で車と向かい合って歩くこと、足に合った靴を選び摩耗したら交換することは、いずれも安全のための基本的な注意である。
HINT 寒い日でも汗はかく。だから脱げる服装にする。
- Q31#kj-pc-033
ウォーキングやジョギングの靴を選ぶ際の考え方として、適切でないものはどれか。
- 1つま先に1cm程度のゆとりがあるものを選ぶ
- 2かかとがしっかり固定されるものを選ぶ
- 3足がむくみやすい夕方の大きさに合わせて選ぶ
- 4着地の衝撃を吸収する構造のものを選ぶ
- 5大きくても、厚い靴下で調整すればよい正解
Answer
正解 5:大きくても、厚い靴下で調整すればよい
サイズの合わない靴を靴下の厚みで調整すると、靴の中で足が動いて靴ずれや爪の障害を招き、着地も安定しない。靴は足の形と大きさそのものに合ったものを選ぶ。つま先に1cm程度のゆとりを持たせること、かかとがしっかり固定されること、足がむくみやすい夕方の大きさに合わせること、着地の衝撃を吸収する構造を選ぶことは、いずれも適切な選び方である。
HINT 靴下で帳尻を合わせない。
- Q32#kj-pc-034
ジョギングによる下肢の傷害を予防する方法として、適切でないものはどれか。
- 1走行の距離や時間を、一度に大きく増やさない
- 2硬い路面ばかりを走らず、走る路面を選ぶ
- 3痛みが出ても走り続け、身体を慣らしていく正解
- 4痛みが出たら休息し、続くようなら医療機関を受診する
- 5走行の前は動的なストレッチング、走行後は静的なストレッチングを行う
Answer
正解 3:痛みが出ても走り続け、身体を慣らしていく
痛みは身体が発している警告であり、走り続けて慣らすものではない。疲労骨折のように、放置すれば長期の離脱につながる傷害もある。走行の距離や時間を一度に大きく増やさないこと、硬い路面ばかりを避けて路面を選ぶこと、痛みが続くときに医療機関を受診すること、走行前に動的なストレッチング・走行後に静的なストレッチングを行うことは、いずれも傷害の予防として適切である。
HINT 痛みは慣らすものではなく、止めるための合図。
- Q33#kj-pc-036
エアロビックダンスで用いる音楽のテンポについて、正しい説明はどれか。
- 1ウォームアップから主運動まで同じテンポを保ち、クールダウンだけ落とす
- 2クールダウンでは主運動よりテンポを速くし、心拍数を早く下げる
- 3テンポが速いほど一つひとつの動きを大きくできるため、強度が上がる
- 4ウォームアップは主運動より遅いテンポを用い、クールダウンではさらに落としていく正解
- 5テンポは参加者の好みで選び、強度は動きの大きさで調整する
Answer
正解 4:ウォームアップは主運動より遅いテンポを用い、クールダウンではさらに落としていく
音楽のテンポは、ウォームアップでは主運動より遅く設定して身体を徐々に温め、主運動で上げ、クールダウンではさらに落としていくのが基本の流れである。ウォームアップから主運動まで同じテンポを保つと、身体が温まっていない段階で主運動の強度がかかることになる。クールダウンでテンポを速くするのは、強度を段階的に落とすという原則と逆であり、心拍数を早く下げる方法にもならない。テンポを速くすると一つひとつの動きはむしろ小さくならざるをえないため、速いほど動きを大きくできるという関係も成り立たない。テンポを参加者の好みで選び、強度は動きの大きさだけで調整するという進め方も成り立たない。テンポが速いほど1分あたりの動きの回数が増えて強度が上がるため、テンポそのものが強度の設定に関わる。
HINT 温める→動く→戻す。テンポもその順に上げて、下げる。
- Q34#kj-pc-037
指導者が参加者と向かい合って立ち、左右のある動きを示すときの方法として最も適切なものはどれか。
- 1参加者から見て正しい向きになるよう、左右を反転させて動く正解
- 2指導者は自分の感覚どおりに動き、左右は参加者に読み替えてもらう
- 3混乱を避けるため、左右の区別は手本の動きを見せて伝える
- 4参加者の列ごとに、左右の指示を変えて伝える
- 5左右の区別がある動きは、プログラムに入れない
Answer
正解 1:参加者から見て正しい向きになるよう、左右を反転させて動く
指導者が参加者と向かい合うと、指導者の右は参加者から見て左になる。そのため指導者が左右を反転させて動き(ミラーイメージ)、参加者が見たまま動けるようにする。左右の読み替えを参加者に任せると混乱が生じ、集団の動きが揃わない。左右の区別を手本の動きだけで伝えても、向かい合っている以上は参加者から見た向きが逆のままなので、混乱は解けない。左右のある動きをプログラムから外すことも、指導の工夫ではなく指導の放棄であって解決にならない。列ごとに左右の指示を変えると、参加者どうしの動きが揃わなくなり、かえって混乱を招く。
HINT 向かい合えば左右は逆になる。合わせるのは指導者の側。
- Q35#kj-pc-038
エアロビックダンスの最中に、参加者の運動強度が適切かどうかを現場で確かめる方法として、最も実用的なものはどれか。
- 1運動を中断させ、15秒間の脈拍を触診して心拍数を求める
- 2会話ができる程度かどうかを、トークテストで確かめる正解
- 3運動を終えたあと、主観的運動強度(RPE)を聞いて強度を確かめる
- 4呼気ガス分析装置を装着して、酸素摂取量を測定する
- 5参加者の発汗量を目視で比べて判断する
Answer
正解 2:会話ができる程度かどうかを、トークテストで確かめる
トークテストは、運動を続けながら会話ができるかどうかで強度を推し量る方法で、器具を使わず、動きを止めることもなく、参加者全員に対してその場で使えるため、集団指導の現場では最も実用的である。脈拍の触診も現場で使える方法ではあるが、運動を中断させる必要があり、流れが途切れるうえ心拍数も下がり始めてしまう。「運動を終えたあと、主観的運動強度(RPE)を聞いて強度を確かめる」は、指標そのものは有用だが、終わってから確かめても、その最中に強度を調整することができない。呼気ガス分析は精度が高いものの装置が必要で、集団に適用できない。発汗量は気温・湿度・服装や個人差に大きく左右されるため、強度の指標にはならない。
HINT 動きを止めず、器具も使わず、全員に同時に使えるかどうか。
- Q36#kj-pc-039
水中運動で運動強度を高める方法として、正しいものはどれか。
- 1動作の合間に十分な休息をはさみ、心拍数を下げてから次に移る
- 2水温を上げて、身体が温まりやすいようにする
- 3速度を速め、水を受ける面積を広げる正解
- 4動作の可動範囲を小さくし、回数も減らす
- 5浮き具を使って、身体を水面に浮かせた状態を保つ
Answer
正解 3:速度を速め、水を受ける面積を広げる
水の抵抗は、動かす速度が速いほど、また水を受ける面積が大きいほど大きくなる。したがって動作を速くし、手のひらを進行方向に向けるなどして面積を増やせば、強度を高めることができる。動作の合間に十分な休息をはさんで心拍数を下げれば、運動全体の強度はむしろ下がる。水温を上げることは体温の保持に関わるもので、運動強度そのものを変えるものではない。動作の可動範囲を小さくして回数も減らせば、使う筋も移動する距離も減って強度は下がる。浮き具で身体を浮かせることも、支える負荷を減らす方向に働く。
HINT 速く、大きく動かすほど、水は重くなる。
- Q37#kj-pc-040
健康づくりを目的とした水中運動のプール水温として、一般に適切とされる範囲はどれか。
- 120〜24℃
- 225〜28℃
- 330〜32℃正解
- 433〜35℃
- 536〜38℃
Answer
正解 3:30〜32℃
健康づくりを目的とした水中運動では、30〜32℃程度が一般に適切とされる。25〜28℃は競泳の競技会などで用いられる水温だが、これは強度の高い運動を続けることが前提であり、ゆっくりした動きが中心となる水中運動では身体が冷えてしまう。20〜24℃はさらに低く、低体温のおそれがある。33〜35℃はリハビリテーション用の温水プールなどで用いられる水温で、身体を温めることが目的なら適するが、運動によって産生された熱を逃がしにくい。36〜38℃は体温に近く、長時間の運動にはいっそう適さない。
HINT 競泳のプールより温かく、リハビリ用の温水プールより冷たい。
- Q38#kj-pc-041
泳法の特性として、正しい説明はどれか。
- 1クロールは、左右の腕を同時に動かすため、上肢への負担が4泳法で最も小さい
- 2平泳ぎは、1かきごとの減速が小さく、4泳法のなかで最も推進効率が高い
- 3背泳ぎは、顔が水面から出ているため、水の抵抗をほとんど受けない
- 4健康づくりの水中運動では、泳力に関わらず4泳法すべてを習得させる必要がある
- 5バタフライは同じ距離を泳ぐときのエネルギー消費量が4泳法の中で最も大きい正解
Answer
正解 5:バタフライは同じ距離を泳ぐときのエネルギー消費量が4泳法の中で最も大きい
バタフライは両腕を同時に水上へ運び、全身を大きくうねらせて進むため、同じ距離を泳いだときのエネルギー消費量が4泳法のなかで最も大きい。左右の腕を同時に動かすのはこのバタフライであって、クロールは左右を交互に動かす泳法である。平泳ぎは脚を引きつける局面で大きく減速するため推進効率はむしろ低く、最も効率が高いのはクロールである。背泳ぎは仰向けで呼吸しやすいものの、身体は水中にあるので水の抵抗は当然受ける。また健康づくりを目的とした水中運動では泳げない人も対象になるため、4泳法すべての習得を求める必要はない。
HINT 両腕を同時に水上へ運ぶ泳ぎが、いちばん力を使う。
- Q39#kj-pc-043
フリーウエイトとマシンを用いたトレーニングの比較として、正しい説明はどれか。
- 1マシンは動作の軌道が自由なため、姿勢を保つ筋も同時に使う
- 2フリーウエイトは動作の軌道が決まっているため、初心者が扱いやすい
- 3フリーウエイトは高重量でも、本人の判断で中断できるため安全である
- 4マシンは軌道が決まっているため、フォームを習得しやすい正解
- 5マシンは種目に関わらず、フリーウエイトより高い負荷を扱える
Answer
正解 4:マシンは軌道が決まっているため、フォームを習得しやすい
マシンは動作の軌道が装置によって決められているため、フォームが崩れにくく、初心者でも狙った筋に負荷をかけやすい。動作の軌道が自由で、姿勢を保つ筋も同時に使うのはフリーウエイトの特徴であり、その分だけ習得に時間がかかる。高重量では力を出しきった時点で自分の判断どおりに中断できるとは限らないため、補助者が必要になる。したがって「マシンは軌道が自由」「フリーウエイトは軌道が決まっていて初心者向き」は、いずれも両者の説明が入れ替わっている。扱える負荷の大きさは種目と機種によって決まるもので、マシンが必ず高いとはいえない。
HINT 軌道が決まっているのがマシン、自由なのがフリーウエイト。
- Q40#kj-pc-044
最大筋力の向上をねらうレジスタンストレーニングで、セット間の休息時間として一般に目安とされるものはどれか。
- 110〜20秒
- 230秒程度
- 32〜5分正解
- 410〜15分
- 520〜30分
Answer
正解 3:2〜5分
高い負荷で最大筋力をねらう場合、次のセットでも同じ重量を扱えるだけ回復する必要があるため、セット間の休息は2〜5分程度が目安とされる。10〜20秒や30秒程度では回復が足りず、重量を落とさざるをえない(30〜90秒程度の休息は筋肥大、それより短い休息は筋持久力やサーキット形式のトレーニングで用いられる)。10〜15分や20〜30分は長すぎて身体が冷め、トレーニング全体の時間も間延びする。なお休息をほとんど置かずにつないでいく進め方はサーキットトレーニングなどのもので、最大筋力のねらいには合わない。
HINT 重い重量をもう一度扱うには、数分の回復が要る。
- Q41#kj-pc-045
器具を使わず、自分の体重を負荷として行える種目として、適切でないものはどれか。
- 1スクワット
- 2腕立て伏せ
- 3上体起こし
- 4ラットプルダウン正解
- 5カーフレイズ(かかと上げ)
Answer
正解 4:ラットプルダウン
ラットプルダウンは、ケーブルにつながった頭上のバーを引き下ろす種目で、マシンがなければ実施できない。引く動作を自体重で行うこと自体は可能だが、懸垂のようにぶら下がれるバーなどの支点が必要で、床の上で自分の体重だけを使って行うことはできない。スクワット、腕立て伏せ、上体起こし、カーフレイズは、いずれも自分の体重を負荷として器具なしで行える種目で、場所を選ばず在宅でも実施できるため、健康づくりの運動指導で広く用いられる。
HINT 引く動作は、自重だけでは負荷をかけにくい。
- Q42#kj-pc-046
ウォームアップを実施するうえでの注意として、最も適切なものはどれか。
- 1主運動より高い強度まで一度上げ、そこから強度を下げて主運動に入る
- 2前回の運動で痛みが残っている部位も、温めておけばそのまま主運動に入れる
- 3ウォームアップを終えて主運動に入るまでの間隔が長く空かないようにする正解
- 4汗をかくほど動いて発汗を済ませてから、主運動に入るようにする
- 5ウォームアップは主運動で使う部位だけに絞り、全身は動かさない
Answer
正解 3:ウォームアップを終えて主運動に入るまでの間隔が長く空かないようにする
ウォームアップで得られる筋温の上昇や循環系の準備は、動きを止めれば時間とともに元へ戻っていく。そのため主運動までの間隔が長く空くと効果が薄れ、待ち時間が生じたときは軽く動き直すのが望ましい。「主運動より高い強度まで一度上げ、そこから強度を下げて主運動に入る」のは疲労を残して主運動の質を落とすうえ、傷害の危険も増す。「前回の運動で痛みが残っている部位も、温めておけばそのまま主運動に入れる」も誤りで、痛みは負荷をかけてよいかどうかを知らせる手がかりであり、温めたことを理由に押し通してよいものではない。「汗をかくほど動いて発汗を済ませてから、主運動に入るようにする」も誤りで、ウォームアップは主運動に備えるためのものなので、あらかじめ発汗や疲労を積み上げる意味はない。「ウォームアップは主運動で使う部位だけに絞り、全身は動かさない」も誤りで、筋温と心拍数を上げるには軽い全身運動が要り、使う部位だけを動かしても循環系の準備は整わない。なお主運動の直前に静止して伸ばすストレッチングを中心に長く行うのも、筋温が上がらず直後の出力も落ちるため適切でない。
HINT 温めた身体は、放っておけば冷める。
- Q43#kj-pc-047
クールダウンの構成として、最も適切なものはどれか。
- 1静止して伸ばすストレッチングから始め、そのあとに軽い有酸素性運動を行う
- 2軽い有酸素性運動で強度を下げたあと、全力に近い動きを短時間だけ加えて終える
- 3主運動の強度を徐々に下げる軽い有酸素性運動から始め、その後に静止して伸ばすストレッチングを行う正解
- 4主運動と同じ強度をしばらく続けてから運動をやめ、そのあと入浴で身体を温める
- 5主運動で使った部位は休ませ、それ以外の部位のストレッチングを行う
Answer
正解 3:主運動の強度を徐々に下げる軽い有酸素性運動から始め、その後に静止して伸ばすストレッチングを行う
クールダウンは、高まった心拍数や体温を安静時の水準へ戻していく流れで組む。まず主運動の強度を徐々に下げる軽い有酸素性運動を置き、循環の状態が落ち着いたところで静止して伸ばすストレッチングを行うのが基本の順序である。「静止して伸ばすストレッチングから始め、そのあとに軽い有酸素性運動を行う」は順序が逆で、循環が落ち着く前に静止すると血圧が下がりやすく、最後に強度を上げて終えることにもなる。「軽い有酸素性運動で強度を下げたあと、全力に近い動きを短時間だけ加えて終える」は、そこまでの流れは正しいが、疲労した筋に最後だけ強い負荷をかけることになり傷害を招く。「主運動と同じ強度をしばらく続けてから運動をやめ、そのあと入浴で身体を温める」も適切でなく、強度を落とさずに運動をやめると血圧が下がりやすい状態が残り、そこへ入浴による熱の負荷が重なれば、めまいや失神の危険が高まる。「主運動で使った部位は休ませ、それ以外の部位のストレッチングを行う」のも、強く使った部位ほど筋の緊張が残っているため、そこを外して伸ばすのでは意味がない。
HINT 「動きながら強度を下げる」が先、「伸ばす」が後。伸ばすだけでは戻らない。
- Q44#kj-pc-048
パートナーストレッチングの特性として、正しいものはどれか。
- 1補助者が力を加えるので、伸ばされる側は痛みを感じにくくなる
- 2伸ばされる側は力を入れ続けることで、より深い範囲まで伸ばせる
- 3補助者が加える力の大きさは、伸ばされる側の訴えより可動域の目標で決める
- 4補助者が力を加えるため、自分一人では届きにくい範囲まで伸ばせる一方で、伸ばしすぎの危険がある正解
- 5補助者が力を加えると伸張反射が弱まるので、一人で行うより深く伸ばして安全である
Answer
正解 4:補助者が力を加えるため、自分一人では届きにくい範囲まで伸ばせる一方で、伸ばしすぎの危険がある
ストレッチングはパートナーの有無によって、自分で行うセルフストレッチングと、補助者が力を加えるパートナーストレッチングに分けられる。パートナーストレッチングは自分一人では届きにくい範囲まで伸ばせる利点がある反面、伸ばされる側の感覚が補助者に直接は分からないため、伸ばしすぎて筋や腱を傷める危険がある。声をかけ合いながら進めることが欠かせない。伸ばされる側が痛みを感じにくくなるわけではなく、痛みは伸ばしすぎを知らせる合図として本人に現れる。伸ばされる側は力を抜いてこそ筋が伸びるので、力を入れ続けるほど深く伸びるという関係にはならない。「補助者が加える力の大きさは、伸ばされる側の訴えより可動域の目標で決める」も誤りで、外からは伸び具合が分からないため、力の加減のよりどころは本人の訴えのほうである。「補助者が力を加えると伸張反射が弱まるので、一人で行うより深く伸ばして安全である」も誤りで、急に伸ばせば補助者がついていても伸張反射は起こり、深く伸ばせるぶん危険はむしろ増す。
HINT 他人の身体の「伸びすぎ」は、外からは分からない。
- Q45#kj-pc-049
伸ばした位置で筋を収縮させ、力を抜いてからさらに伸ばす方法(PNFストレッチング)の実施として、最も適切なものはどれか。
- 1力が入っていることを確かめながら、伸ばす側が可動域を進めていく
- 2力を抜く間をおかず、そのまま反動をつけて可動域の限界まで進める
- 3収縮させるのは伸ばしたい筋の反対側の筋に限られ、伸ばしたい筋を収縮させることはない
- 4力を入れさせる時間は30秒以上とり、長く続けるほど可動域が広がる
- 5数秒間、動かさずに力を入れさせたあと、力が抜けたことを確かめてから可動域を進める正解
Answer
正解 5:数秒間、動かさずに力を入れさせたあと、力が抜けたことを確かめてから可動域を進める
この方法では、伸ばした位置で数秒間、関節を動かさずに力を入れさせ、そのあと力が抜けたことを確かめてから可動域を進める。収縮させたあとに筋が緩みやすくなる状態を利用するものなので、力が抜けたことの確認が手順の要になる。「力が入っていることを確かめながら、伸ばす側が可動域を進めていく」は誤りで、確かめる対象が取り違えられている。収縮している間は筋が抵抗するため伸びず、無理に進めれば筋や腱を傷める。確かめるのは力が入っていることではなく、力が抜けたことである。「力を抜く間をおかず、そのまま反動をつけて可動域の限界まで進める」も誤りで、反動を使えば伸張反射が起こって筋がかえって縮んでしまう。「収縮させるのは伸ばしたい筋の反対側の筋に限られ、伸ばしたい筋を収縮させることはない」も誤りで、反対側の筋を収縮させる型もあるが、伸ばしたい筋そのものを収縮させてから緩める型が基本である。「力を入れさせる時間は30秒以上とり、長く続けるほど可動域が広がる」も誤りで、収縮は数秒でよく、長く続けても可動域は広がらないうえ、力が抜けるまでに時間がかかって手順が崩れる。補助者とともに行うことが多いため、声をかけ合って力の入れ具合と抜け具合を共有しながら進める。
HINT 収縮している間は伸びない。進めるのは力が抜けたあと。
- Q46#kj-pc-050
大腿四頭筋を伸ばす姿勢として、最も適切なものはどれか。
- 1仰向けで膝を伸ばしたまま、脚を天井の方向へ持ち上げる
- 2立位または腹臥位で膝を曲げ、股関節を後方へ伸ばす正解
- 3床に座って両脚を前に投げ出し、上体を前へ倒す
- 4壁に手をついて足を前後に開き、後ろ脚の膝を伸ばしてかかとを床につける
- 5あぐらの姿勢から、両膝を床へ近づけていく
Answer
正解 2:立位または腹臥位で膝を曲げ、股関節を後方へ伸ばす
大腿四頭筋は膝を伸ばす筋で、そのうち大腿直筋は骨盤から起こるため股関節を曲げる働きも兼ねる。したがって膝を曲げて股関節を後方へ伸ばす姿勢をとると、大腿四頭筋全体、とくに大腿直筋までしっかり伸ばせる。膝を曲げるだけで股関節が曲がったままだと、大腿直筋の伸びは浅くなる。仰向けで膝を伸ばしたまま脚を持ち上げる姿勢と、床に座って上体を前へ倒す姿勢は、いずれも股関節を曲げて膝を伸ばす形なので、伸びるのは大腿の後面のハムストリングスである。壁に手をついて後ろ脚の膝を伸ばしかかとを床につける姿勢は、足首を反らせる形になり下腿三頭筋(ふくらはぎ)が伸びる。あぐらから両膝を床へ近づける姿勢で伸びるのは、股関節の内転筋群である。
HINT 膝を伸ばす筋だから膝を曲げる。骨盤から起こる筋があるから股関節も伸ばす。
- Q47#kj-pc-051
床に座ってハムストリングスを伸ばす場面で、対象者に伝える内容として最も適切なものはどれか。
- 1背中を丸めて頭を膝へ近づけ、指先が足に届くことを目標にさせる
- 2膝が曲がってもよいので、上体をできるだけ深く倒すことを優先させる
- 3左右の硬さに差があるときは、硬い側を軟らかい側と同じ深さまで伸ばす
- 4骨盤を立てて背筋を伸ばし、股関節から上体を倒すよう伝える正解
- 5両脚をそろえて同時に伸ばすほうが、片脚ずつ行うより深く伸びる
Answer
正解 4:骨盤を立てて背筋を伸ばし、股関節から上体を倒すよう伝える
ハムストリングスは坐骨から起こるため、骨盤が後ろへ倒れると起始の側が近づいて伸びが逃げてしまう。骨盤を立てて背中を伸ばしたまま、股関節を軸に上体を倒していくよう伝えるのが基本になる。「背中を丸めて頭を膝へ近づけ、指先が足に届くことを目標にさせる」は誤りで、届いたかどうかを目標にすると背中を丸めて距離を稼ぐ形になり、伸びるのはハムストリングスではなく背部になる。「膝が曲がってもよいので、上体をできるだけ深く倒すことを優先させる」も誤りで、膝が曲がると停止の側が近づいて張りが緩むため、倒す深さより膝を伸ばした状態を保つことを優先する。「左右の硬さに差があるときは、硬い側を軟らかい側と同じ深さまで伸ばす」も誤りで、硬い側に手をかける向きは正しいが、深さを軟らかい側にそろえようとすると伸ばしすぎになる。差は深さではなく時間で埋める。「両脚をそろえて同時に伸ばすほうが、片脚ずつ行うより深く伸びる」も誤りで、両脚をそろえると骨盤が後ろへ倒れやすく、片脚ずつ行えば左右の状態に合わせて調整でき、腰が丸まりにくい姿勢もとりやすい。
HINT 坐骨から起こる筋。骨盤が倒れると、伸びは腰へ逃げてしまう。
- Q48#kj-pc-052
ふくらはぎ(下腿三頭筋)のストレッチングについて、正しい説明はどれか。
- 1足首を伸ばす(底屈させる)方向へ動かすことで、下腿三頭筋が伸びる
- 2下腿三頭筋はすべて脛骨から起こるため、膝を曲げても伸び方は同じである
- 3膝を伸ばしたまま足首を反らせると腓腹筋が、膝を曲げて足首を反らせるとヒラメ筋がよく伸びる正解
- 4アキレス腱は骨から直接起こる組織なので、下腿三頭筋を伸ばすのとは別に扱う
- 5かかとを床から浮かせた状態で行うと、より深く伸ばすことができる
Answer
正解 3:膝を伸ばしたまま足首を反らせると腓腹筋が、膝を曲げて足首を反らせるとヒラメ筋がよく伸びる
下腿三頭筋のうち腓腹筋は大腿骨から起こって膝関節をまたぐ二関節筋、ヒラメ筋は脛骨・腓骨から起こって膝をまたがない筋である。そのため膝を伸ばしたまま足首を反らせると腓腹筋がよく伸び、膝を曲げると腓腹筋の張りが緩むかわりにヒラメ筋が伸びる。伸ばし分けができるので、膝を曲げても伸び方は同じという説明は成り立たず、すべてが脛骨から起こるという前提も腓腹筋に当てはまらない。足首を伸ばす(底屈)方向はふくらはぎが縮む向きなので、伸ばすには反らせる(背屈)方向へ動かす。アキレス腱は骨から直接起こる組織ではなく、下腿三頭筋が集まって踵骨につく腱であり、この筋の柔軟性はアキレス腱への負担と直接つながる。かかとを床につけて体重を利用しながら足首を反らせるのが基本で、浮かせると背屈の角度を保てず伸びは浅くなる。
HINT 腓腹筋は膝をまたぐ、ヒラメ筋はまたがない。だから膝の角度で伸び方が変わる。
- Q49#kj-pc-053
集団を対象にストレッチングを指導するときの声のかけ方として、最も適切なものはどれか。
- 1全員が同じ深さまで伸ばせているかを確かめ、いちばん柔軟性の高い人に合わせた深さを示す
- 2伸びている感覚を強くするため、息を吐き切ったところで呼吸を止めるよう促す
- 3どこが伸びているかを伝え、息を止めずに続けられているか確かめつつ進める正解
- 4痛みを感じたところが伸びている合図だと伝え、痛みが出るまで進めるよう促す
- 5動きを見せれば伝わるので、手本を示している間は声をかけずに行う
Answer
正解 3:どこが伸びているかを伝え、息を止めずに続けられているか確かめつつ進める
ストレッチングは本人の感覚をたよりに進める運動なので、指導では伸びている部位を言葉で伝えて対象者が意識できるようにし、あわせて息を止めずに続けられているかを確かめながら進める。「全員が同じ深さまで伸ばせているかを確かめ、いちばん柔軟性の高い人に合わせた深さを示す」は誤りで、確かめる対象が取り違えられている。柔軟性には個人差があるため、他人と同じ深さを目標にさせると伸ばしすぎを招く。確かめるのは深さがそろっているかではなく、本人が伸びを感じている範囲にとどまっているかである。「伸びている感覚を強くするため、息を吐き切ったところで呼吸を止めるよう促す」も誤りで、息を止めると血圧が上がるので、自然な呼吸を続けるよう促す。「痛みを感じたところが伸びている合図だと伝え、痛みが出るまで進めるよう促す」も誤りで、痛みは伸ばしすぎを知らせる合図であり、気持ちよく伸びていると感じる程度にとどめる。「動きを見せれば伝わるので、手本を示している間は声をかけずに行う」も誤りで、手本と言葉かけは互いを補うものであり、外から見えにくい部位や伸ばす方向は言葉で補う必要がある。
HINT 伸び具合は外から見えない。本人の感覚を言葉で引き出す。
- Q50#kj-pc-054
全身のストレッチングを一通り行うときの進め方として、最も適切なものはどれか。
- 1その日の気分で部位の順序を変え、抜けた部位は次回にまわす
- 2支えのある安定した姿勢を選び、部位の順序を決めて左右とも行う正解
- 3立った姿勢で片脚立ちになる種目を中心に組み、バランスも同時に養う
- 4伸ばす部位が多いときは、1つの部位を数秒で切り上げて数を稼ぐ
- 5伸ばす順序は下肢から上肢へと決まっているので、どの対象者にも同じ順で行う
Answer
正解 2:支えのある安定した姿勢を選び、部位の順序を決めて左右とも行う
一通り行うときは、まず姿勢の安定を確保することが前提になる。ぐらつく姿勢では力を抜けず、伸ばしたい筋がかえって働いてしまうため、床や壁、いすなどの支えを使える姿勢を選ぶ。そのうえで部位の順序を決めておけば抜けが生じにくく、左右とも行うことで差を残さずに進められる。「その日の気分で部位の順序を変え、抜けた部位は次回にまわす」は誤りで、順序をその場で変えると抜けが生じ、次回にまわすうちに同じ部位だけが伸ばされないまま残る。なお左右で硬さに差があるときに硬い側へ長めに時間をかけること自体は、順序を決めたうえであれば差し支えない。「立った姿勢で片脚立ちになる種目を中心に組み、バランスも同時に養う」も誤りで、支えの乏しい姿勢では力を抜けないうえ、転倒の危険も加わる。「伸ばす部位が多いときは、1つの部位を数秒で切り上げて数を稼ぐ」も誤りで、数秒では筋が伸びる前に終わってしまうため、部位を絞ってでも1か所にかける時間を確保する。「伸ばす順序は下肢から上肢へと決まっているので、どの対象者にも同じ順で行う」も誤りで、順序をあらかじめ決めておくことと、決まった順序しかないということは別であり、主運動で使う部位や対象者の状態に合わせて組み替えてよい。
HINT 力を抜けない姿勢では筋は伸びない。順序を決め、左右そろえる。
- Q51#kj-pc-055
ジョギングの基本的なフォームとして、最も適切なものはどれか。
- 1歩幅を大きくとって足を前方へ投げ出し、1歩あたりの距離を稼ぐ
- 2上下の動きを小さく抑え、足を身体の重心の真下に近い位置で接地する正解
- 3腕は肘を伸ばして体側につけ、そのまま固定して走る
- 4上体を後方へ反らせ、胸を開いた姿勢を保つ
- 5接地の衝撃を逃がすため、つま先を外側へ大きく開いて着地する
Answer
正解 2:上下の動きを小さく抑え、足を身体の重心の真下に近い位置で接地する
ジョギングでは滞空期のあと片足で着地するため、上下の動きが大きいほど着地の衝撃も大きくなる。上下動を抑え、足を身体の重心の真下に近い位置で接地することが、衝撃を小さくし効率よく走るための基本になる。足を前方へ投げ出す接地は、重心から遠い位置で衝撃を受けることになり、膝や下腿の傷害につながる。腕は肘を軽く曲げて前後に自然に振り、体幹の回転と脚の動きの釣り合いをとるためのもので、固定すると走りが安定しない。上体を後方へ反らせる姿勢は腰に負担をかけるため、上体はわずかに前傾させて骨盤の上に乗せる。つま先を外側へ大きく開いた着地は膝や足部にねじれの力を加えることになり、衝撃を逃がす方法にはならない。
HINT 衝撃を決めるのは、身体が上下に跳ねる大きさと、接地する位置。
- Q52#kj-pc-056
トレッドミルでの走行と屋外での走行の違いについて、正しい説明はどれか。
- 1ベルトの速度に合わせて脚を前へ出すため、歩幅は屋外より自然に大きくなる
- 2同じ表示速度であれば、屋外を走るときと体感する強度も一致する
- 3傾斜を上げても脚が運ばれる距離は同じなので、強度は速度によって決まる
- 4速度と傾斜を数値で設定できるため、運動強度を一定に保ちやすい正解
- 5走行面が硬い素材でできているため、舗装路よりも接地の衝撃が大きくなる
Answer
正解 4:速度と傾斜を数値で設定できるため、運動強度を一定に保ちやすい
トレッドミルは走行の速度と傾斜を数値で設定でき、信号待ちや人を避ける動きも入らないため、狙った強度を一定に保ちやすい。天候や暗さに左右されず、手すりがあって中止もしやすいので、体力の低い人や高齢者にも使いやすい。「ベルトの速度に合わせて脚を前へ出すため、歩幅は屋外より自然に大きくなる」は誤りで、ベルトの上では接地の位置を重心の近くに保とうとするため、歩幅はむしろ小さく歩数が多くなりやすい。ベルトの上でも身体を支えて蹴り出す動作は屋外と同じように必要であり、下肢の筋は働いている。「同じ表示速度であれば、屋外を走るときと体感する強度も一致する」も誤りで、屋外では風の抵抗や路面の変化、上り下りが加わるため、同じ表示速度でも体感する強度は変わる。「傾斜を上げても脚が運ばれる距離は同じなので、強度は速度によって決まる」も誤りで、傾斜を上げれば坂を上るのと同じ仕事が加わって強度は高まり、速度を上げずに強度を調整できる点はトレッドミルの利点でもある。「走行面が硬い素材でできているため、舗装路よりも接地の衝撃が大きくなる」も誤りで、走行面にクッション性をもたせた機種が多く、衝撃はむしろ小さくなりやすい。ただし同じ動作が繰り返されるぶん負荷のかかる部位が偏りやすいため、時間や傾斜に変化をつけるとよい。
HINT 設定した数値どおりに走らせられることが、屋内の機器の強み。
- Q53#kj-pc-057
ウォーキングを健康づくりに取り入れるときの、時間と頻度の考え方として最も適切なものはどれか。
- 1週1回にまとめて行えば、1週間の合計が足りていれば毎日行うのと同じ効果が得られる
- 21日8,000歩を毎日の下限とし、届いた日も翌日はさらに歩数を増やす
- 3通勤や買い物での歩行は運動ではないので、身体活動の量には含めない
- 4まとまった時間がとれないときは、10分程度に分けて行い、1日の合計で積み上げてもよい正解
- 5歩数を増やすことが目的なので、筋力トレーニングは身体活動の量に数えない
Answer
正解 4:まとまった時間がとれないときは、10分程度に分けて行い、1日の合計で積み上げてもよい
「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人の身体活動量を1日・1週間の合計で評価しており、一度にまとめて行う必要はない。あわせて示された「アクティブガイド2023」も、「体を動かす時間を10分増やし、座りっぱなしを10分減らす」ことから始めるよう呼びかけており、短い時間を積み上げる進め方は推奨に沿っている。「週1回にまとめて行えば、1週間の合計が足りていれば毎日行うのと同じ効果が得られる」は誤りで、合計で評価するとはいえ1回に負荷を集中させれば傷害や心血管系の負担が増すため、週にならして行うほうが望ましい。「1日8,000歩を毎日の下限とし、届いた日も翌日はさらに歩数を増やす」も誤りで、1日約8,000歩はガイドが示す目安であって毎日の下限ではなく、達成するたびに積み増していく使い方をするものでもない。「通勤や買い物での歩行は運動ではないので、身体活動の量には含めない」も誤りで、身体活動には体力の維持・向上をねらう運動だけでなく、通勤や家事などの生活活動も含まれる。「歩数を増やすことが目的なので、筋力トレーニングは身体活動の量に数えない」も誤りで、ガイドは成人に対して週2〜3回の筋力トレーニングを別途すすめており、これも身体活動に含まれる。なおガイドは、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないよう注意することも推奨事項に挙げている。
HINT 細切れでも積み上がる。ガイドが言う「合計」は、1日の中での積み上げのこと。
- Q54#kj-pc-058
ウォーキングを続けてきた人がジョギングを取り入れていくときの進め方として、最も適切なものはどれか。
- 1走行に切り替えた日から、それまでの歩行の時間と距離をそのまま走行に置き換える
- 2歩行の合間に短い走行を挟み、走行の割合を少しずつ増やす正解
- 3毎日走る日程に組み替え、1回の時間を短くして量を保つ
- 4息が上がって会話が途切れる強度を、毎回の目標にする
- 5体重の重い人ほど早くジョギングへ移り、消費量を大きくする
Answer
正解 2:歩行の合間に短い走行を挟み、走行の割合を少しずつ増やす
走行は歩行より接地の衝撃が大きいため、移行は歩行の合間に短い走行を挟む形から始め、走行の割合を少しずつ増やしていく。頻度も連日にせず、間に休養日を置いて身体の反応を確かめながら進める。「走行に切り替えた日から、それまでの歩行の時間と距離をそのまま走行に置き換える」と、同じ距離でも下肢にかかる衝撃の総量が一気に増え、下腿や膝の傷害を招きやすい。「毎日走る日程に組み替え、1回の時間を短くして量を保つ」のも適切でなく、1回を短くしても連日続ければ回復の時間がとれず、衝撃に慣れていない時期ほど傷害につながる。歩と走を混ぜた区間をつくり、その比率を動かすほうが調整が細かくできる。「息が上がって会話が途切れる強度を、毎回の目標にする」のは強度の設定が高すぎで、健康づくりでは会話ができる程度を目安に置く。「体重の重い人ほど早くジョギングへ移り、消費量を大きくする」のも逆で、体重が重い人は着地で下肢にかかる負荷がより大きくなるため、歩行を中心に据えるほうが安全である。
HINT 歩と走を混ぜた区間をつくり、走の比率を上げていく。
- Q55#kj-pc-059
腸脛靱帯炎(ランナー膝)について、正しい説明はどれか。
- 1膝の曲げ伸ばしの繰り返しによって、腸脛靱帯が大腿骨の外側の隆起とこすれて炎症が起こる正解
- 2膝を深く曲げた姿勢を長く保つことが主な原因で、走行の量とは関係が薄い
- 3下り坂や硬い路面は膝への負担が小さいため、痛みが出たときのコースとして勧められる
- 4改善には大腿の前面を鍛えることが最も重要で、股関節の外側は安静に保つ
- 5痛みは膝の内側に出るため、内側の側副靱帯の損傷と区別がつきにくい
Answer
正解 1:膝の曲げ伸ばしの繰り返しによって、腸脛靱帯が大腿骨の外側の隆起とこすれて炎症が起こる
腸脛靱帯炎は走行による膝の傷害の代表で、膝の曲げ伸ばしが繰り返されるうちに腸脛靱帯が大腿骨の外側の隆起(外側上顆)とこすれ、炎症を起こして膝の外側に痛みが出る。使いすぎによるもので、走行の時間や距離の過多、柔軟性の不足、休養不足、硬い路面や下り坂、下肢のアライメント(内反膝)などが重なって生じるため、走行の量と関係が薄いという説明は成り立たない。下り坂や硬い路面はむしろ負担が大きく、痛みがあるときに選ぶべきコースではない。対応は走行の休止を第一に、大腿筋膜張筋など股関節の外側を中心としたストレッチングとアイシングであり、股関節の外側を安静に保つのではなく、そこを伸ばすことが改善の要になる。痛みが出るのは膝の内側ではなく外側である。
HINT 膝の外側でこすれる。だから緩めるのは股関節の外側。
- Q56#kj-pc-060
ジョギングや階段の下りで、膝の前面(膝のお皿の周り)に痛みが出る人への対応として、最も適切なものはどれか。
- 1痛みのある側の膝を装具で固定し、症状が消えるまで安静を保つ
- 2膝のお皿を手で強く押しながら走り、位置のずれを矯正する
- 3衝撃に身体を慣らすため、下り坂や階段の下りをこれまでより増やしていく
- 4下り坂や階段を減らし、大腿前面と股関節の筋力・柔軟性を整える正解
- 5原因は膝の関節そのものにあるので、対応は関節内への処置に絞る
Answer
正解 4:下り坂や階段を減らし、大腿前面と股関節の筋力・柔軟性を整える
下り坂や階段の下りでは、着地の衝撃を大腿四頭筋が伸ばされながら受け止めることになり、膝の前面に痛みが出やすい場面になる。この痛みには衝撃の繰り返しに加え、大腿四頭筋や股関節周囲(中殿筋など)の筋力の低下、下肢のアライメントがかかわるため、下りの量を減らしながら筋力と柔軟性を整えていくのが適切である。「衝撃に身体を慣らすため、下り坂や階段の下りをこれまでより増やしていく」のは、痛みが出る場面をかえって増やすことになり逆である。「痛みのある側の膝を装具で固定し、症状が消えるまで安静を保つ」のも、筋力や可動域が落ちてかえって復帰を遅らせる。「膝のお皿を手で強く押しながら走り、位置のずれを矯正する」こともできず、押しながら走れば摩擦と圧が加わるだけである。「原因は膝の関節そのものにあるので、対応は関節内への処置に絞る」も誤りで、原因は着地の衝撃と身体の使い方の積み重ねにあるため、シューズの状態や路面の硬さの見直しも対応に含まれる。
HINT 下りは大腿前面が引き伸ばされながら衝撃を受け止める場面。減らすのは下り。
- Q57#kj-pc-061
走行を続けてきた人が、すねの内側に痛みを訴えた。シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)と脛骨の疲労骨折を見分ける手がかりとして、最も適切なものはどれか。
- 1痛みを感じるのが走り始めか、走り終わりかの違い
- 2痛みが出ているのが、すねの内側か外側かの違い
- 3痛みが広範囲か一点に限られるかの違い正解
- 4痛みが片脚だけに出ているか、両脚に出ているかの違い
- 5痛みとともに足首が動かなくなるか、動かせるかの違い
Answer
正解 3:痛みが広範囲か一点に限られるかの違い
シンスプリントは脛骨の内側に沿って、比較的広い範囲にうずくような鈍い痛みが出る。一方、疲労骨折では一点に限られた鋭い痛みと、その点を押したときの痛みがはっきり現れる。この広がり方の違いが現場での手がかりになる。疲労骨折はX線に写らないことがあり、鑑別にはMRIなどが有効とされるため、一点の痛みが続くときは走行を止めて医療機関につなぐ。「痛みを感じるのが走り始めか、走り終わりかの違い」は、痛みの出るタイミングだけでは分けにくいため手がかりになりにくく、押したときの痛みが一点に限られるかどうかを見るほうが確かである。「痛みが出ているのが、すねの内側か外側かの違い」も、どちらもすねの内側に出るため判断できない。「痛みが片脚だけに出ているか、両脚に出ているかの違い」は走り方や路面の傾きで変わるだけで手がかりにならず、「痛みとともに足首が動かなくなるか、動かせるかの違い」も、足首が動かなくなることはどちらの典型的な症状でもないため使えない。
HINT 「広くうずく」のと「一点が刺すように痛む」のを分ける。
- Q58#kj-pc-062
ランニングによるアキレス腱の痛み(アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎)への対応として、適切でないものはどれか。
- 1ふくらはぎの筋の柔軟性を高めるストレッチングを行う
- 2急な坂道の走行や、速度を上げる練習を当面は控える
- 3かかとの低い靴に替え、腱を伸ばしたまま走り続ける正解
- 4痛みが強い時期は走行を休み、腱にかかる負担を減らす
- 5かかとを少し高くする中敷きを用い、腱にかかる張力を下げる
Answer
正解 3:かかとの低い靴に替え、腱を伸ばしたまま走り続ける
かかとの低い薄い靴に替えると、着地のたびに足首が深く反り、アキレス腱はより強く引き伸ばされた状態で負荷を受けることになる。痛みがある時期にこれを続けるのは負担を増やす方向で、適切な対応ではない。かかとを少し高くする中敷きやヒールのある靴は腱にかかる張力を下げ、痛みを和らげるために用いられる。アキレス腱の痛みはふくらはぎの筋(腓腹筋・ヒラメ筋)が硬いまま蹴り出しを繰り返すことが要因のひとつなので、「ふくらはぎの筋の柔軟性を高めるストレッチングを行う」ことは対応の一つになる(近年は下腿三頭筋のエキセントリック運動と走行量の管理が中心に据えられる)。「急な坂道の走行や、速度を上げる練習を当面は控える」ことも、腱への負荷が大きいため適切であり、「痛みが強い時期は走行を休み、腱にかかる負担を減らす」ことで局所の安静を保つ。
HINT かかとを上げれば腱は緩む。下げれば引き伸ばされる。
- Q59#kj-pc-063
足底腱膜炎について、正しい説明はどれか。
- 1痛みが最も強く出るのは足の外側で、小指側の縁に沿って圧痛がみられる
- 2足のアーチが高い人に起こりやすく、崩れた人には起こりにくい
- 3朝の起床後の第一歩や、長く座ったあとの動き出しに、かかとの痛みが出やすい正解
- 4走るほど痛みが軽くなっていくため、走行量を増やすことが治療になる
- 5痛みは両足に同時に出るのが原則で、走り出すと強まっていく
Answer
正解 3:朝の起床後の第一歩や、長く座ったあとの動き出しに、かかとの痛みが出やすい
足底腱膜は踵骨の内側から前足部に広がる厚い組織で、足のアーチを保つ役割をもつ。ここに炎症が起こると、朝ベッドから立ち上がった最初の一歩や、長く座ったあとの動き出しに、かかとの鋭い痛みが出るのが特徴である。「痛みが最も強く出るのは足の外側で、小指側の縁に沿って圧痛がみられる」は誤りで、圧痛が出るのは腱膜が踵骨に付着する部分、すなわちかかとの底の中央よりやや内側である。「足のアーチが高い人に起こりやすく、崩れた人には起こりにくい」も誤りで、アーチを保つ組織であるため、アーチが高い場合も崩れた場合も発症にかかわり、体重の増加や走行量の急な増加も要因になる。「走るほど痛みが軽くなっていくため、走行量を増やすことが治療になる」も誤りで、走り始めの痛みは動いているうちに一時的にやわらぐことがあるが、長く走れば再び強まり、走行量を増やせば悪化する。走ることが治療になるわけではなく、急性期は局所の安静を保ち、足底板などで腱膜への荷重を軽くする対応がとられる。「痛みは両足に同時に出るのが原則で、走り出すと強まっていく」も誤りで、片足だけに出ることも多く、また走り出しの痛みは動いているうちに一時的にやわらぐことが多い。
HINT 朝の一歩目にかかとが痛む。アーチを支える組織の障害。
- Q60#kj-pc-064
ウォーキングやジョギングで足関節をひねること(捻挫)を防ぐ工夫として、適切でないものはどれか。
- 1足元が見えにくい時間帯や、段差の多い不整地を避ける
- 2捻挫の後、痛みが引いたら支えを外し元の練習量に戻す正解
- 3走り出す前に足関節を大きく動かし、動きの具合をみておく
- 4足関節の外側を支える腓骨筋を鍛え、片脚立ちでバランスを養う
- 5段差や傾斜のある区間では、速度を落として路面の変化に備える
Answer
正解 2:捻挫の後、痛みが引いたら支えを外し元の練習量に戻す
足関節の捻挫は足首を内側にひねる(内反)動きで外側の靱帯、とくに前距腓靱帯を傷めることが多い。痛みが引いた時点でも関節の不安定さが残っていることが多く、そこで支えを外して元の練習量に戻すと再発しやすい。復帰後もサポーターやテーピングを併用しながら、バランスと筋力のトレーニングを続けることが再発予防になる。靱帯そのものは意識して鍛えられないため、足関節の外側を補強する腓骨筋を鍛え、片脚立ちなどでバランスを養うことが有効である。足元が見えにくい時間帯や段差の多い不整地を避けること、走り出す前に足関節を動かして具合をみておくこと、段差や傾斜のある区間で速度を落とすことは、いずれもひねる場面そのものを減らす工夫として適切である。
HINT 痛みが消えても、ぐらつきは残っている。
- Q61#kj-pc-065
エアロビックダンスの基本ステップとインパクトの分類の組み合わせとして、正しいものはどれか。
- 1ステップタッチ ― ハイインパクト(跳躍を伴う)
- 2ジャンピングジャック ― ローインパクト(常に接地している)
- 3マーチ ― ハイインパクト(その場で両足が離れる)
- 4グレープバイン ― ローインパクト(横移動)正解
- 5Vステップ ― ハイインパクト(前方へ跳び出す)
Answer
正解 4:グレープバイン ― ローインパクト(横移動)
インパクトの分類は、動作の途中に両足が同時に床から離れる局面があるかどうかで決まる。グレープバインは横へ移動しながら足を後ろで交差させる動きで、つねにどちらかの足が床に接しているためローインパクトである。ステップタッチ(横に踏み出して反対の足を寄せる)、マーチ(その場での足踏み)、Vステップ(前方へV字に踏み出して戻る)はいずれも片足が接地し続けるので、跳躍を伴う・その場で両足が離れる・前方へ跳び出すといった説明を付けてハイインパクトとする組み合わせはすべて誤りである。ジャンピングジャックは跳びながら両脚を開閉し、開くときも閉じるときも両足が床から離れるためハイインパクトであり、これを常に接地しているとしてローインパクトに分類する組み合わせも誤りである。なお膝を持ち上げる動きのように、跳躍を加えるかどうかで分類が変わるステップもあるため、名称だけで機械的に判断せず、両足が床から離れる局面があるかどうかで見分ける。
HINT 分かれ目は、両足が床から離れる瞬間があるかどうか。
- Q62#kj-pc-066
エアロビックダンスの「グレープバイン」の動きの説明として、正しいものはどれか。
- 1横方向へ移動しながら、片方の足をもう一方の足の後ろで交差させる4カウントの動き正解
- 2前方へ左右の足をV字に踏み出し、もとの位置へ戻る4カウントの動き
- 3その場で前後に体重を移動させ、重心を入れ替える4カウントの動き
- 4跳びながら両脚を左右に開いて閉じることを繰り返す動き
- 5左右の膝を交互に、腰の高さまで持ち上げる動き
Answer
正解 1:横方向へ移動しながら、片方の足をもう一方の足の後ろで交差させる4カウントの動き
グレープバインは、右へ移動する場合、右足を横に踏み出す、左足を右足の後ろで交差させる、右足をさらに横へ踏み出す、左足を右足にそろえる、という4カウントの横移動である。ぶどうのつるが絡み合うように足が交差することから名がついた。前方へV字に踏み出して戻る動きはVステップ、その場で前後に体重を移動させる動きはマンボであり、カウント数は同じでもどちらも別のステップである。跳びながら両脚を左右に開いて閉じる動きはジャンピングジャックで、その場で行う動きであり横方向への移動を伴わない。左右の膝を交互に持ち上げる動きはニーアップで、横方向への移動も足の交差も含まない。
HINT 名前は「ぶどうのつる」。足が絡むように交差する。
- Q63#kj-pc-067
エアロビックダンスに用いるシューズの条件として、最も適切なものはどれか。
- 1前方への推進に特化し、かかとを高くして重心を前に送る構造のもの
- 2靴底が薄く硬い素材で、床の硬さをそのまま足に伝える構造のもの
- 3足首まわりを高く覆い、足関節の動きを抑えた構造のもの
- 4左右の動きに対応し、前足部の衝撃を吸収する構造のもの正解
- 5クッション性を最優先し、靴底を厚く柔らかくしたもの
Answer
正解 4:左右の動きに対応し、前足部の衝撃を吸収する構造のもの
エアロビックダンスは前後だけでなく、横への移動、方向転換、ひねりを繰り返す運動である。そのため靴には左右の動きに耐える安定性が必要で、着地が前足部から起こる動きが多いことから、前足部の衝撃吸収も重要になる。前方への推進に特化し、かかとを高くして重心を前に送る構造はランニングシューズの考え方であり、横方向の安定性が足りないため代用には向かない。靴底が薄く硬いものは床の衝撃をそのまま足に伝えてしまい、足底や下肢の傷害を招く。足首まわりを高く覆って足関節の動きを抑えた構造は、踏み込みや着地の自然な動きを妨げて動作そのものを難しくする。クッション性を最優先して靴底を厚く柔らかくしたものは、衝撃はやわらぐものの横方向に足がぶれやすく、方向転換で足首をひねる危険が増すため、衝撃吸収と安定性の両方を満たすものを選ぶ必要がある。
HINT この運動は、前へ進む運動ではなく、横にも回る運動。
- Q64#kj-pc-068
エアロビックダンスを実施する場所の条件として、適切でないものはどれか。
- 1参加者を多く入れるため、前後の間隔を詰めて隊列を組む正解
- 2適度な弾性があり、着地の衝撃を吸収する床材を用いる
- 3参加者どうしが腕を大きく広げても触れない間隔を確保する
- 4開始前に床の状態を点検し、乾いた状態で始める
- 5換気を行い、室温と湿度が高くなりすぎないようにする
Answer
正解 1:参加者を多く入れるため、前後の間隔を詰めて隊列を組む
エアロビックダンスは腕を大きく動かし、前後左右へ移動する運動である。間隔を詰めれば参加者どうしが接触し、移動を伴う動きでは衝突や転倒につながる。人数を多く入れたい場合は間隔を詰めるのではなく、移動の少ない構成に変えるなどして対応する。適度な弾性があり着地の衝撃を吸収する床材を用いること、腕を大きく広げても触れない間隔を確保すること、開始前に床の状態を点検して乾いた状態で始めること、換気を行って室温と湿度が高くなりすぎないようにすることは、いずれも適切な条件である。コンクリートの上に薄い床材を敷いただけの床は衝撃が逃げず、下肢の傷害の原因になる。
HINT 詰められるのは人数ではなく、動きの大きさ。
- Q65#kj-pc-069
エアロビックダンスを継続したときに、最も期待できる効果はどれか。
- 1最大筋力の向上を、レジスタンス運動と同程度に期待できる
- 2短距離走に必要な瞬発力の向上
- 3関節可動域の拡大
- 4上肢の筋横断面積の増大
- 5持久力の向上と体脂肪の減少正解
Answer
正解 5:持久力の向上と体脂肪の減少
エアロビックダンスは、音楽に合わせて大きな筋群を使う動きを中断せずに続ける有酸素性運動である。したがって主な効果は全身持久力の向上と、エネルギー消費を通じた体脂肪の減少にある。加えてリズムに合わせて動くことによる協調性の改善や、音楽と集団の雰囲気による継続の動機づけも利点となる。負荷は自体重の範囲にとどまるため、「最大筋力の向上を、レジスタンス運動と同程度に期待できる」とはいえず、「上肢の筋横断面積の増大」もねらえない。これらを目的とするなら、高い負荷をかけるレジスタンス運動を組み合わせる必要がある。「短距離走に必要な瞬発力の向上」も、短時間に最大の力を発揮する能力であって、中強度の動きを長く続ける運動で高まるものではない。「関節可動域の拡大」は主運動の前後に行うストレッチングによって高めるもので、主運動そのものの効果としては大きくない。
HINT 音楽に合わせて動き続ける運動が、いちばん強く働きかける体力要素。
- Q66#kj-pc-070
エアロビックダンスで、参加者に新しい動きを覚えてもらうための進め方として、最も適切なものはどれか。
- 1脚の動き、腕の動き、移動をはじめから同時に示し、全体を通して繰り返す
- 2新しい動きは全体を2〜3回通してから、細部を後でまとめて直す
- 3脚の動きを定着させ、腕の動きや移動を段階的に足す正解
- 4覚えにくい参加者が出た時点で、その動きをやめて別の動きに移る
- 5動きを止めて言葉で説明する時間を長くとり、理解できてから動き始める
Answer
正解 3:脚の動きを定着させ、腕の動きや移動を段階的に足す
新しい動きは、土台となる脚の動きを先に繰り返して定着させ、そこへ腕の動き、移動、向きの変化といった要素を一つずつ重ねていく。変える要素を一度に一つに絞るので、参加者は動きを止めずについてこられ、有酸素性運動としての効果も途切れない。脚の動き、腕の動き、移動をはじめから同時に示すと、覚える要素が多すぎて動きが止まってしまう。「新しい動きは全体を2〜3回通してから、細部を後でまとめて直す」進め方も適切でなく、誤った動き方が先に身についてしまい、あとからの修正に時間がかかる。要素を足す前に、その段階の動きを整えておくほうが結果として早い。「覚えにくい参加者が出た時点で、その動きをやめて別の動きに移る」と、どの動きも定着しない。「動きを止めて言葉で説明する時間を長くとり、理解できてから動き始める」のも適切でなく、説明のたびに動きが止まれば心拍数が下がって有酸素性運動としての効果が途切れるため、指導者が動きながら示し、短い言葉で伝えるのが基本である。
HINT 変える要素は、一度に一つだけ。
- Q67#kj-pc-071
厚生労働省「遊泳用プールの衛生基準」が定める、プール水の遊離残留塩素濃度の基準はどれか。
- 10.02mg/L以上であること(0.1mg/L以下であることが望ましい)
- 21.0mg/L以上であること(4.0mg/L以下であることが望ましい)
- 30.2mg/L以上であること(0.5mg/L以下であることが望ましい)
- 40.4mg/L以上であること(1.0mg/L以下であることが望ましい)正解
- 50.5mg/L以上であること(2.0mg/L以下であることが望ましい)
Answer
正解 4:0.4mg/L以上であること(1.0mg/L以下であることが望ましい)
「遊泳用プールの衛生基準」は、プール水の遊離残留塩素濃度を0.4mg/L以上とし、1.0mg/L以下であることが望ましいと定めている。塩素は病原体の消毒に必要だが、濃すぎれば目や皮膚、粘膜への刺激が強くなるため、下限と望ましい上限の両方が示されている。0.02mg/L以上を下限とし0.1mg/L以下を望ましい上限とする水準では、消毒の効果が足りない。1.0mg/L以上を下限とする設定は、望ましい上限を下限に取り違えたものである。0.2mg/L以上を下限とする水準では、遊泳者数が多い時間帯に消毒の効果を保てない。0.5mg/L以上を下限とし2.0mg/L以下を望ましい上限とする設定は、いずれの値も基準より高く、目や皮膚への刺激が強くなる。同じ基準では、水素イオン濃度をpH値5.8以上8.6以下、濁度を2度以下、大腸菌は検出されないこととも定めている。
HINT 消毒に足りる下限と、刺激が強くなりすぎない上限の両方が示されている。どちらも1mg/L前後。
- Q68#kj-pc-072
泳法と呼吸の動作について、正しい説明はどれか。
- 1バタフライでは、顔を横に向けて吸う
- 2平泳ぎでは、腕を前方へ伸ばす局面で顔を上げて吸う
- 3クロールは、ローリングを使い顔を横に向けて吸う正解
- 4背泳ぎは、4泳法のなかで最も呼吸がしにくい泳法である
- 5どの泳法でも、呼吸のたびに脚の動作を止めて姿勢を立て直す
Answer
正解 3:クロールは、ローリングを使い顔を横に向けて吸う
クロールは左右の腕を交互に動かす泳法で、呼吸する側の腕をかき終えて水上へ運ぶ動きに合わせ、身体のローリングを使って顔を横に向けて吸う。頭だけを持ち上げようとすると腰が沈み、水の抵抗が増える。バタフライは左右対称の泳法で、顔は横ではなく前方へ上げて吸う。平泳ぎは腕をかき込んで上体が起きる局面で顔を上げて吸い、腕を前方へ伸ばす局面では顔を水中に戻して抵抗を減らすので、伸ばす局面で吸うという説明は順序が逆である。背泳ぎは仰向けで顔が常に水面上にあるため、呼吸はむしろ4泳法のなかで最もしやすく、代わりに進行方向が見えないという難点をもつ。呼吸のたびに脚の動作を止めれば推進力が途切れて身体が沈むため、脚の動作は続けたまま呼吸するよう指導する。
HINT 呼吸は動作の一部。動きを止めて行うものではない。
- Q69#kj-pc-073
水中ウォーキングの実際について、正しい説明はどれか。
- 1前向きに歩くときは、上体を前に倒して水を押し分けるようにする
- 2後ろ向きや横向きに歩くと、前向きに歩くとは異なる筋を使える正解
- 3水の抵抗が大きいので、腕は体側につけたままにして脚で進む
- 4足を水底から浮かせた状態で、歩く動作を行う
- 5歩幅は陸上より小さくし、すり足のように移動する
Answer
正解 2:後ろ向きや横向きに歩くと、前向きに歩くとは異なる筋を使える
水中では転倒の危険が小さく、前向き以外の方向にも安全に歩ける。後ろ向きに歩けば股関節の伸展や大腿後面の筋、横向きに歩けば股関節の外転・内転にかかわる筋が主に働くため、歩く方向を変えるだけで使う筋を変えられる。これは水中ウォーキングの大きな利点である。上体を前に倒すと腰に負担がかかり、水の抵抗で姿勢がさらに崩れるため、上体は起こして姿勢を保つ。腕は水中で大きく動かすことで抵抗を受け、上肢の運動にも強度の調整にも使えるため、体側につけたまま脚だけで進むのは強度と効果の両方を取りこぼす。足を水底から浮かせた状態で行う動作は浮き具を用いた別の種目であり、水中ウォーキングは水底を踏んで歩くものである。歩幅を小さくしてすり足にすると水を押し分ける量も移動距離も減り、強度が下がるため、歩幅はむしろ大きくとる。
HINT 陸上では危なくてできない方向へも歩ける。
- Q70#kj-pc-074
水中で四肢を大きく動かすレジスタンス的な運動の特徴として、正しいものはどれか。
- 1動かす方向を変えると、屈曲側と伸展側の両方に抵抗がかかる正解
- 2抵抗は重力の向きに沿って働くため、下向きの動きほど負荷が大きい
- 3浮力が働くため、四肢を水面へ向けて動かす局面の負荷は浮力の大きさで決まる
- 4陸上と同じ重量のダンベルを水中で持てば、負荷も陸上と同じになる
- 5抵抗の大きさは動かす速さによらず、水深によって決まる
Answer
正解 1:動かす方向を変えると、屈曲側と伸展側の両方に抵抗がかかる
水の抵抗は、動かした向きと逆向きにつねに働く。そのため肘を曲げる動きでも伸ばす動きでも抵抗がかかり、動かす方向を変えるだけで屈曲側と伸展側の両方に負荷をかけられる。器具を持ち替えずに拮抗する筋の両方を使えることが、水中でのレジスタンス的な運動の特徴である。重りを用いる陸上のトレーニングでは重力の向きに沿って負荷がかかるが、水の抵抗は動かした向きと逆に働くので、下向きの動きほど負荷が大きいという関係にはならない。四肢を水面へ向けて動かすときの負荷も、浮力の大きさではなく押し分ける水の抵抗で決まる。水中でダンベルを持てば浮力の分だけ見かけの重さが軽くなるため、同じ重量でも負荷は陸上と同じにならない。抵抗の大きさは動かす速さの影響を強く受け、速く動かすほど大きくなるので、水深だけで決まるものでもない。
HINT 水は、動かした向きと逆に必ず抵抗する。
- Q71#kj-pc-075
水中運動を始める前の準備として、適切でないものはどれか。
- 1入水前に排尿を済ませ、爪が伸びていないかプールサイドで確認しておく
- 2シャワーで汗や汚れを洗い流してから入水する
- 3プールサイドで軽く身体を動かし、筋温を上げてから入水する
- 4手足に水をかけて水温に慣らし、一気に入水しない
- 5入水後に体温が奪われないよう、直前に食事を済ませておく正解
Answer
正解 5:入水後に体温が奪われないよう、直前に食事を済ませておく
食事の直後は消化のために消化器へ血液が集まり、運動に必要な血流と競合する。腹痛や気分不良を起こしやすく、水中ではそれがそのまま事故につながるため、食事の直後の入水は避けて時間をおくのが原則である。体温の保持を理由に直前の食事を勧めることはない。「入水前に排尿を済ませ、爪が伸びていないかプールサイドで確認しておく」こと(水中では尿意を感じやすく、伸びた爪は他の参加者を傷つけるおそれがある)、シャワーで汗や汚れを洗い流してから入水すること(衛生基準でも、更衣室および便所からプール本体に至る途中に通過式の洗浄設備としてシャワーを設けることが示されている)、プールサイドで軽く身体を動かして筋温を上げてから入水すること、手足に水をかけて水温に慣らし、一気に入水しないことは、いずれも適切な準備である。冷たい水に急に全身を入れると血圧が急上昇し、心臓に負担がかかる。
HINT 食べた直後に運動を避ける理由は、水中でも変わらない。
- Q72#kj-pc-076
ウエイトマシンの座席やパッドを利用者に合わせて調整する目的として、最も適切なものはどれか。
- 1扱える重量を増やし、同じ設定でより多くの回数を行えるようにするため
- 2動作の速度を一定に保ち、等速性のトレーニングにするため
- 3動かす関節の回転軸をマシンの回転軸に一致させ、ねらった筋に負荷をかけるため正解
- 4可動域を狭くして、関節にかかる負荷を最小限にとどめるため
- 5身体とパッドの間に余裕をつくり、反動を使いやすくするため
Answer
正解 3:動かす関節の回転軸をマシンの回転軸に一致させ、ねらった筋に負荷をかけるため
ウエイトマシンでは、動かす関節の回転軸とマシンの回転軸(カム)が一致したときに、可動域全体にわたってねらった筋へ負荷がかかる。そのため使い始める前に、利用者の体格に応じて座席の高さや背もたれ・パッドの位置を合わせ、利用者が替わるたびに合わせ直すのが基本である。「扱える重量を増やし、同じ設定でより多くの回数を行えるようにするため」は誤りで、調整は扱う重量を増やすためのものではなく、同じ重量を無理のない軌道で扱えるようにするためのものである。「動作の速度を一定に保ち、等速性のトレーニングにするため」も誤りで、速度を一定に保つのは等速性(アイソキネティック)の専用機器であり、座席の調整で速度が決まるわけではない。「可動域を狭くして、関節にかかる負荷を最小限にとどめるため」も誤りで、調整のねらいは無理のない軌道で可動域全体を使えるようにすることであって、可動域を狭めることではない。「身体とパッドの間に余裕をつくり、反動を使いやすくするため」も誤りで、パッドは身体を固定してねらった部位だけを動かすためのもので、余裕があると身体が浮いて代償動作や反動が入り、標的の筋への刺激が減る。
HINT 合わせるのは、マシンの回転軸と自分の関節の軸。
- Q73#kj-pc-077
レジスタンス運動の種目と、主に鍛えられる筋の組み合わせとして正しいものはどれか。
- 1ベンチプレス ― 広背筋
- 2ショルダープレス ― 三角筋正解
- 3デッドリフト ― 腹直筋(体幹の力で引く)
- 4レッグカール ― 大腿四頭筋
- 5カーフレイズ ― 前脛骨筋(底屈で働くとされる)
Answer
正解 2:ショルダープレス ― 三角筋
ショルダープレスは頭上へ重量を押し上げる種目で、肩関節を外転・屈曲させる三角筋が主動筋となり、肘を伸ばす上腕三頭筋が補助する。ベンチプレスで主に働くのは腕を押し出す大胸筋であり、広背筋は引く動作の筋なので組み合わせが合わない。デッドリフトは床から重量を引き上げる種目で、脊柱起立筋・大殿筋・ハムストリングスが主に働く。腹直筋は体幹を屈曲させる筋で、この種目では体幹を固める役割にとどまり、「体幹の力で引く」という説明は主動筋の理由づけとして誤りである。レッグカールは膝を曲げる種目なので主動筋はハムストリングスであり、膝を伸ばす大腿四頭筋ではない。カーフレイズはかかとを上げる(足関節を底屈させる)種目で下腿三頭筋が主に働き、前脛骨筋は逆に足関節を背屈させる筋なので、「底屈で働くとされる」という説明も誤りである。
HINT 押す種目か引く種目か、曲げる種目か伸ばす種目かで整理する。
- Q74#kj-pc-078
レジスタンス運動で1RMを実際に測定する手順として、最も適切なものはどれか。
- 1ウォームアップの直後に限界に近い重量を1回挙上させ、その重量とする
- 2一定の重量で挙上できる限界まで反復させ、そのときの反復回数を1RMとする
- 3試行の間を10秒ほどで次へ進み、最初に失敗した重量を1RMとする
- 4ウォームアップの後、軽い重量から段階的に上げ、休息をはさんで試行を重ね、1回だけ挙上できた重量とする正解
- 5体重に対する比率をあらかじめ決めておき、種目ごとに一律に算出する
Answer
正解 4:ウォームアップの後、軽い重量から段階的に上げ、休息をはさんで試行を重ね、1回だけ挙上できた重量とする
1RMは、正しいフォームで1回だけ挙上できる最大の重量である。測定ではまずウォームアップを行い、軽い重量から段階的に負荷を上げていく。本番の試行では疲労を残さないよう数分の休息をはさみ、成功すれば重量を少し足し、失敗すれば少し減らして、最後に挙上できた重量を1RMとする。試行の回数はできるだけ少なくするのが原則で、疲労が溜まれば本来の値より低く出る。ウォームアップの直後にいきなり限界に近い重量を扱えば、段階的に上げる手順を飛ばすことになり、傷害の危険が高く値も正しく出ない。一定の重量で限界まで反復して得られるのは、その重量で何回反復できるかという回数であって1RMそのものではない。試行の間を10秒ほどで次へ進めば疲労が累積し、値を過小に評価してしまう。体重に対する比率で一律に算出する方法は、筋力の個人差も種目ごとの差も反映できない。なお初心者や高齢者、高血圧のある人には直接測定を行わず、低い負荷での反復回数から推定する方法を用いる。
HINT 測るのは「1回だけ挙げられる重さ」。回数ではない。
- Q75#kj-pc-079
1RMを直接測定せず、反復回数から推定する方法について、正しい説明はどれか。
- 1反復回数が多い重量から推定した場合、実測値より低い値が出やすい
- 2反復回数が少ない重量から推定のほうが誤差は小さくなる正解
- 3推定値は実測値とほぼ一致するので、直接測定の代わりとして用いられる
- 4身長と体重に当てはめる式で推定するのが一般的である
- 5推定に用いる種目を変えても、同じ1RMの値が得られる
Answer
正解 2:反復回数が少ない重量から推定のほうが誤差は小さくなる
推定法は、ある重量で限界まで反復できた回数から1RMを計算する方法である。反復回数が少ない重量(数回で限界となる重量)を用いれば1RMに近い条件で測っていることになるため、誤差は小さくなる。逆に反復回数が多い重量から推定すると誤差は大きくなり、しかも実測値より高い値が出やすいので、「低い値が出やすい」という説明は誤差の向きが逆である。推定値はあくまで概算であって実測値とほぼ一致するとはいえないため、直接測定の代わりになるとまではいえず、精密な値が必要な場合には直接測定を行う。推定には実際に挙上した重量と反復回数の両方を用いるので、身長と体重に当てはめる式で求めるものでもない。また1RMは種目ごとに動員される筋も関節の動きも異なるため、種目を変えれば値も変わる。高負荷を扱わずに済むことが推定法の利点であり、初心者や高齢者、高血圧のある人にも適用しやすい。
HINT 1RMに近い条件で測るほど、ずれは小さくなる。
- Q76#kj-pc-080
アイソメトリックトレーニングの実際について、正しい説明はどれか。
- 1効果の大きさは関節角度で決まるため、力は軽く入れる程度でよい
- 2効果を得るには、1回の収縮を30秒以上続ける必要がある
- 3静止した姿勢で行うため、実施中の血圧は安静時の水準にとどまる
- 4関節を固定している時期に用いると、固定した関節の可動域がさらに狭まる
- 5筋力が向上するのは、主に実施した角度の付近に限られる正解
Answer
正解 5:筋力が向上するのは、主に実施した角度の付近に限られる
アイソメトリックトレーニングは関節角度を変えずに力を発揮する方法で、筋力が向上するのは主に実施した関節角度の付近に限られる(角度特異性)。そのため可動域全体の筋力を高めたいときは、複数の関節角度で実施するか、関節を動かす方法と組み合わせる。「効果の大きさは関節角度で決まるため、力は軽く入れる程度でよい」は誤りで、発揮する力が小さければ十分な刺激にならないため、最大近くの力を数秒間保つのが基本である。「効果を得るには、1回の収縮を30秒以上続ける必要がある」も誤りで、1回の収縮を30秒以上続ける必要はなく、長く続けるほど血圧の上昇も大きくなる。「静止した姿勢で行うため、実施中の血圧は安静時の水準にとどまる」も誤りで、関節を動かさなくても筋が強く収縮すれば筋内の血管が圧迫されるので、血圧はむしろ上がりやすく、高血圧のある人には注意が必要である。「関節を固定している時期に用いると、固定した関節の可動域がさらに狭まる」も誤りで、関節を動かさずに筋力を維持・向上できることから、その時期にはむしろ有用な方法として用いられる。
HINT 動かさない角度で鍛えれば、効くのもその角度。
- Q77#kj-pc-081
ゴム製のチューブを用いたレジスタンス運動の特徴として、正しいものはどれか。
- 1抵抗はゴムの長さで決まるので、伸ばす途中の負荷は一定のままである
- 2チューブの負荷は引き始めの瞬間に最も大きく、伸ばすにつれて小さくなる
- 3抵抗の大きさは動作の速度だけで決まり、チューブの太さとは無関係である
- 4身体を戻す局面はゴムの縮む力に任せ、勢いよく戻してよい
- 5伸ばすほど抵抗が大きくなるため、動作の終わりに近いほど負荷が強くなる正解
Answer
正解 5:伸ばすほど抵抗が大きくなるため、動作の終わりに近いほど負荷が強くなる
チューブの抵抗はゴムの伸びに応じて大きくなるため、伸ばし始めは軽く、伸びきるにつれて強くなる。したがって動作の終わりに近いほど負荷が強くなり、この特性を踏まえて可動域と初めの張力を決める必要がある。「抵抗はゴムの長さで決まるので、伸ばす途中の負荷は一定のままである」は誤りで、抵抗を決めるのは元の長さからどれだけ伸びたかであり、動作の途中で負荷は連続的に変わっていく。「チューブの負荷は引き始めの瞬間に最も大きく、伸ばすにつれて小さくなる」も誤りで、負荷が変わる向きが逆である。なお固定する位置と引く向きを変えれば負荷のかかる方向を選べるうえ、同じ動作でも伸びる量が変わるため負荷の大きさも変えられる。これがチューブの利点で、重力の向きに縛られず、立位に限らず座位や臥位でも用いられる。「抵抗の大きさは動作の速度だけで決まり、チューブの太さとは無関係である」も誤りで、太さを変えれば抵抗を段階的に調整でき、軽くて持ち運べ場所を選ばないことから、高齢者の運動や在宅での運動でも広く用いられている。「身体を戻す局面はゴムの縮む力に任せ、勢いよく戻してよい」も誤りで、戻す局面でもゴムは縮もうとして力を及ぼすため、任せきればチューブが勢いよく戻って危険であり、戻す動作もゆっくり制御する。
HINT 輪ゴムを引くときの手応えを思い出す。
- Q78#kj-pc-082
レジスタンス運動のプログラムで、1回のセッション中に行う種目の順序として、最も適切なものはどれか。
- 1複数の関節が関与する大きな筋群の種目を先に行い、単一の関節による小さな筋群の種目を後に行う正解
- 2上肢の種目をすべて終えてから下肢の種目に移り、体幹は日常の動作に任せる
- 3毎回の順序を無作為に入れ替え、同じ筋群の種目が続くことを避ける
- 4最も高い負荷を扱う種目を、疲労が溜まった最後に配置する
- 5有酸素性運動を先に十分に行い、疲労した状態で高負荷の種目に入る
Answer
正解 1:複数の関節が関与する大きな筋群の種目を先に行い、単一の関節による小さな筋群の種目を後に行う
1回のセッションでは、複数の関節が関与し大きな筋群を使う種目(スクワット、ベンチプレス、デッドリフトなど)を先に行い、単一の関節で小さな筋群を使う種目(レッグエクステンション、アームカールなど)を後に行うのが基本である。前者は高い負荷と全身の協調を必要とするため、疲労のない状態でなければ十分な負荷を扱えず、フォームも崩れて危険が増す。小さな筋群を先に疲労させると、後に続く大きな種目で本来の力を出せなくなる。上肢を終えてから下肢へ移る進め方そのものは成り立つが、体幹を日常の動作に任せるとする点が誤りで、体幹は姿勢の保持に欠かせないため種目として組み込む。順序を毎回無作為に入れ替えると、狙った筋群に必要な負荷をかけられたかを評価できず、進め方の管理もできない。最も高い負荷を扱う種目を最後に回すこと、有酸素性運動を先に十分に行って疲労した状態で高負荷の種目に入ることは、いずれも高負荷を疲労時に扱うことになり、この原則と逆である。
HINT 疲れていない体力で、いちばん大きな仕事をする。
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