体力測定と評価全26問・正解と解説つき
健康運動実践指導者 ・ 公式テキスト第6章 ・ 分量 11%
新体力テストの各種目、セルフチェックと形態測定、身体組成測定(BMI・皮下脂肪厚法・生体電気抵抗法)、急歩・開眼片足立ち・10m障害物歩行・6分間歩行、ロコモ度テスト、測定結果の分析・評価・活用。
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体力測定と評価を1問ずつ解く →All questions
- Q01#kj-me-001
BMI(Body Mass Index)の計算式として正しいものはどれか。
- 1体重(kg) ÷ 身長(m)
- 2体重(kg) ÷ 身長(m)の2乗正解
- 3体重(kg) ÷ 身長(cm)の2乗
- 4身長(m)の2乗 ÷ 体重(kg)
- 5体重(kg) × 身長(m)の2乗
Answer
正解 2:体重(kg) ÷ 身長(m)の2乗
BMIは「体重(kg) ÷ 身長(m)の2乗」で算出する。日本肥満学会の基準では、18.5未満が低体重、18.5以上25未満が普通体重、25以上が肥満と判定される。身長をcmで計算する選択肢は単位が異なり、値が1万分の1になってしまう。分子と分母を入れ替えたもの、掛け算にしたものも定義と異なる。なお、BMIは体格の指標であり筋肉量と脂肪量を区別できないため、体脂肪率と併せて評価する必要がある。
HINT 身長をmに直してから2乗する。cmのままだと桁が合わない。
- Q02#kj-me-002
体力の分類において、病原体への抵抗力や温度変化への適応力など、身を守る方向に働く能力を指すものはどれか。
- 1行動体力
- 2防衛体力正解
- 3全身持久力
- 4筋持久力
- 5調整力
Answer
正解 2:防衛体力
体力は大きく「行動体力」と「防衛体力」に分けられる。防衛体力は、病原体・温度変化・ストレスなどに対して身体を守り、適応する能力を指す。行動体力は、走る・跳ぶ・投げるといった積極的に行動を起こす能力で、筋力・持久力・柔軟性・敏捷性などが含まれる。「全身持久力」「筋持久力」「調整する能力(敏捷性・平衡性・巧緻性・柔軟性)」はいずれも行動体力の側の区分であり、防衛体力の側ではない。
HINT 行動=動くための力/防衛=身を守る力。
- Q03#kj-me-003
文部科学省の新体力テストにおいて、柔軟性を評価する種目はどれか。
- 1反復横とび
- 2長座体前屈正解
- 3立ち幅とび
- 4上体起こし
- 5握力
Answer
正解 2:長座体前屈
長座体前屈は、座位から前屈して手を前方へ滑らせた距離を測る種目で、主に体幹と下肢後面の柔軟性を評価する。反復横とびは敏捷性、立ち幅とびは瞬発力(パワー)、上体起こしは腹筋群の筋力・筋持久力、握力は筋力を評価する種目であり、いずれも柔軟性の指標ではない。測定する体力要素と種目の対応は頻出なので、セットで覚えておきたい。
HINT 反復横とび=敏捷性/立ち幅とび=筋パワー/上体起こし=筋力・筋持久力/握力=筋力。柔軟性は長座体前屈だけ。
- Q04#kj-me-004
測定における「信頼性」の説明として最も適切なものはどれか。
- 1測定しようとしている能力を、実際に測れているかの程度
- 2同じ対象を繰り返し測ったときに、同じ結果が得られるかの程度正解
- 3測定にかかる時間と費用が少ないかの程度
- 4測定結果が他の集団と比較できるかの程度
- 5測定者が特別な資格を持っているかの程度
Answer
正解 2:同じ対象を繰り返し測ったときに、同じ結果が得られるかの程度
信頼性(reliability)は、同じ対象を繰り返し測定したときに、どれだけ安定して同じ結果が得られるかを指す。一方「測定しようとしている能力を実際に測れているか」は妥当性(validity)の定義であり、両者は区別して扱われる。信頼性が高くても妥当性が低い(いつも同じ値が出るが、測りたいものを測っていない)ことはあり得る。測定の簡便さ、比較可能性、測定者の資格はいずれも実施上の条件であって、信頼性の定義ではない。
HINT 信頼性=何度やっても同じ/妥当性=測りたいものを測れている。
- Q05#kj-me-005
最大酸素摂取量の測定法のうち、「直接法」にあたるものはどれか。
- 1運動中の呼気ガスを採取して酸素摂取量を実測する正解
- 2最大下運動時の心拍数から推定する
- 312分間走の走行距離から推定する
- 4踏み台昇降後の心拍数の回復から推定する
- 5安静時心拍数と年齢から推定する
Answer
正解 1:運動中の呼気ガスを採取して酸素摂取量を実測する
直接法は、運動負荷を漸増させながら呼気ガスを採取・分析し、酸素摂取量を実測して最大値を求める方法で、最も正確だが専用の機器と最大努力の運動が必要になる。残りの4つはいずれも間接法(推定法)である。「最大下運動時の心拍数から推定する」はアストランド・ライミング法など、「12分間走の走行距離から推定する」はクーパーテスト、「踏み台昇降後の心拍数の回復から推定する」はステップテスト、「安静時心拍数と年齢から推定する」は推定最大心拍数との比を用いる簡便法にあたる。間接法は安全で簡便なため現場で広く使われるが、あくまで推定値である点には注意が必要である。
HINT 呼気ガスを実際に測るのが直接法。それ以外はすべて推定。
- Q06#kj-me-006
体力測定の実施手順として、適切でないものはどれか。
- 1測定の手順と条件を、全員に同じ説明で伝える
- 2測定機器の校正と設置状態を事前に点検する
- 3学習の影響を除くため、必要な種目でも練習試行は設けない正解
- 4疲労の影響が小さい種目から順に実施する
- 5記録は測定直後に、その場で記入する
Answer
正解 3:学習の影響を除くため、必要な種目でも練習試行は設けない
練習試行は、測定方法に不慣れなことによる誤差を減らし、その人の本来の能力を測るために設けるものである。省いてしまうと1回目だけ不当に低い値が出やすく、かえって測定の精度が落ちるため適切ではない。手順と条件を全員に同じ説明で伝えること、機器の校正と設置状態の点検、疲労の影響が小さい種目から並べること、記録をその場で記入することは、いずれも測定値のばらつきや記録ミスを減らすために必要な手順である。
HINT 練習試行は「ズルさせない」ためではなく、測りたいものを正しく測るために置く。
- Q07#kj-me-007
行動体力の3つの分類と、そこに含まれる要素の組み合わせとして正しいものはどれか。
- 1起こす=筋力・筋パワー / 持続する=筋持久力・全身持久力 / 調整する=敏捷性・平衡性・巧緻性正解
- 2起こす=筋持久力・全身持久力 / 持続する=筋力・筋パワー / 調整する=敏捷性・平衡性・巧緻性
- 3起こす=筋力・筋パワー / 持続する=敏捷性・平衡性 / 調整する=筋持久力・全身持久力
- 4起こす=敏捷性・巧緻性 / 持続する=筋力・筋パワー / 調整する=筋持久力・全身持久力
- 5起こす=筋力・全身持久力 / 持続する=敏捷性・巧緻性 / 調整する=筋パワー・平衡性
Answer
正解 1:起こす=筋力・筋パワー / 持続する=筋持久力・全身持久力 / 調整する=敏捷性・平衡性・巧緻性
行動体力は、行動を起こす能力(筋力・筋パワー)、行動を持続する能力(筋持久力・全身持久力)、行動を調整する能力(敏捷性・平衡性・巧緻性・柔軟性)の3つに整理される。筋力と筋パワーは短い時間に大きな力を発揮する能力なので「起こす」、筋持久力と全身持久力は長く続ける能力なので「持続する」、敏捷性・平衡性・巧緻性・柔軟性は動きを巧みに操る能力なので「調整する」に入る。したがって「起こす」と「持続する」を入れ替えたもの、「持続する」に敏捷性・平衡性を置いたもの、「調整する」に筋持久力・全身持久力を置いたものは、いずれも分類が誤っている。
HINT 力を出す=起こす/長く続ける=持続/巧みに操る=調整。
- Q08#kj-me-008
形態測定の方法として、適切でないものはどれか。
- 1身長は、目と耳を結ぶ線が水平になる姿勢で測る
- 2体重は、食事や排泄の影響を避けるため、測定の条件をそろえて測る
- 3ウエスト周囲径は、息を大きく吸い込んで腹部を張った状態で測る正解
- 4皮下脂肪厚は、同じ部位を同じ測定者が測る
- 5身長と体重は軽装で測り、衣服の重さの影響を避ける
Answer
正解 3:ウエスト周囲径は、息を大きく吸い込んで腹部を張った状態で測る
ウエスト周囲径は、立位で軽く息を吐いた状態、臍の高さで水平に測る。息を大きく吸い込んで腹部を張ると周囲径は実際より大きくなり、内臓脂肪の評価を誤らせる。身長を耳眼水平位(目と耳を結ぶ線が水平になる姿勢)で測ること、体重を食事や排泄の影響を避けて条件をそろえて測ること、皮下脂肪厚を同じ部位・同じ測定者で測ること、身長と体重を軽装で測って衣服の重さの影響を避けることは、いずれも測定値のばらつきを抑えるために必要な方法である。
HINT 腹囲は「軽く息を吐いて」。吸って張ると大きく出る。
- Q09#kj-me-009
生体電気抵抗法(インピーダンス法)による体脂肪率の測定について、正しい説明はどれか。
- 1体内の水分の量や分布が変わると、測定値も変動する正解
- 2皮下脂肪の厚さをキャリパーで挟んで求める方法である
- 3X線を用いて、骨と脂肪を区別して求める方法である
- 4水中に身体を沈め、体密度から求める方法である
- 51回の測定に30分以上かかるため、集団には適用しにくい
Answer
正解 1:体内の水分の量や分布が変わると、測定値も変動する
生体電気抵抗法は、身体に微弱な電流を流し、その流れにくさ(抵抗)から体脂肪率を推定する方法である。電流は水分の多い組織を流れやすいため、入浴後・運動後・飲食後・起床直後など体内の水分の量や分布が変わる条件では測定値が変動する。そのため測定の条件をそろえることが欠かせない。キャリパーで皮下脂肪を挟むのは皮下脂肪厚法、X線を用いるのはDXA法、水中に沈めて体密度から求めるのは水中体重秤量法であり、いずれも別の方法である。また測定は数十秒で終わるため、集団にも適用しやすいことがこの方法の利点である。
HINT 電気は水を通る。だから水分量で値が動く。
- Q10#kj-me-010
皮下脂肪厚法で、一般に測定部位とされる組み合わせはどれか。
- 1上腕背部(上腕三頭筋部)と肩甲骨下部正解
- 2上腕前部(上腕二頭筋部)と大腿前部
- 3腹部(臍横)と腸骨上部
- 4大腿前部と下腿後部
- 5胸部と腋窩部
Answer
正解 1:上腕背部(上腕三頭筋部)と肩甲骨下部
日本では、上腕背部(上腕三頭筋部)と肩甲骨下部の2か所をキャリパーで挟んで測り、その合計から体脂肪率を推定する2点法が標準とされている。腹部(臍横)を加えた3点法も用いられるが、測定する部位が増えるほど測定者による誤差も積み上がるため、2点法が広く推奨されている。上腕前部・大腿前部・腸骨上部・下腿後部・胸部・腋窩部は、海外の推定式で測定部位とされることはあるものの、日本で標準とされる2点法の組み合わせではない。
HINT 二の腕の裏と、肩甲骨の下。この2点が標準。
- Q11#kj-me-011
成人の体脂肪率による肥満の判定について、一般的な目安として正しいものはどれか。
- 1男性は25%以上、女性は30%以上を肥満とする正解
- 2男性は20%以上、女性は25%以上を肥満とする
- 3男性は30%以上、女性は35%以上を肥満とする
- 4男性は15%以上、女性は20%以上を肥満とする
- 5男女ともに25%以上を肥満とする
Answer
正解 1:男性は25%以上、女性は30%以上を肥満とする
成人の体脂肪率による肥満の目安は、男性25%以上・女性30%以上とされることが一般的である。男性20%・女性25%は「やや高い」段階にあたり、肥満の判定としては低すぎる。男性30%・女性35%は肥満のなかでも進んだ水準で、判定の入口としては高すぎる。男性15%・女性20%は標準の範囲に含まれる水準であり、肥満とはいえない。また男女に同じ値を用いる考え方は、女性のほうが生理的に体脂肪の割合が高いという性差を反映していない。
HINT 女性のほうが基準は高い。男25・女30。
- Q12#kj-me-012
新体力テストの握力の測定方法として、適切でないものはどれか。
- 1直立姿勢で、両足を自然に開いて立つ
- 2握力計の指針が外側になるように握る
- 3人差し指の第2関節がほぼ直角になるよう、握りの幅を調整する
- 4腕を振ったり、身体に握力計を触れさせたりしない
- 5左右それぞれ1回ずつ測り、よい方の記録を採用する正解
Answer
正解 5:左右それぞれ1回ずつ測り、よい方の記録を採用する
握力は左右それぞれ2回ずつ測り、左右それぞれのよい方の記録の平均値を採用する。1回ずつ測って左右のよい方だけを採るのではない。直立姿勢で両足を自然に開くこと、握力計の指針が外側になるよう握ること、人差し指の第2関節がほぼ直角になるよう握りの幅を調整すること、腕を振ったり身体に握力計を触れさせたりしないことは、いずれも実施要項に沿った適切な方法である。
HINT 左右2回ずつ。採るのは「よい方の平均」。
- Q13#kj-me-013
新体力テストの上体起こしの記録の取り方として、正しいものはどれか。
- 130秒間に何回できたかを記録する正解
- 260秒間に何回できたかを記録する
- 31回にかかった時間を記録する
- 4時間制限を設けず、最大何回連続でできたかを記録する
- 5上体を起こした状態を保てた時間を記録する
Answer
正解 1:30秒間に何回できたかを記録する
新体力テストの上体起こしは、30秒間に何回できたかを記録する種目で、腹筋群の筋力・筋持久力を評価する。時間は60秒ではなく30秒であり、1回にかかった時間や、時間制限を設けない最大回数、姿勢を保てた時間を記録する種目でもない。実施にあたっては補助者が両膝を押さえ、両肘が両大腿部についた時点を1回と数える。なお握力や長座体前屈は2回実施してよい方の記録をとるが、上体起こしの実施は1回のみと定められている。
HINT 30秒間で何回できたか。
- Q14#kj-me-014
新体力テストの反復横とびの実施方法として、正しいものはどれか。
- 1中央線をまたいで立ち、左右100cmのラインをサイドステップで越え、20秒間の通過回数を数える正解
- 2中央線をまたいで立ち、左右100cmのラインを60秒間越え続け、通過回数を数える
- 3前後方向に跳び、ラインを越えた回数を数える
- 4片足だけで跳び、ラインを越えた回数を数える
- 5決められた回数を越えるのに要した時間を記録する
Answer
正解 1:中央線をまたいで立ち、左右100cmのラインをサイドステップで越え、20秒間の通過回数を数える
反復横とびは、中央線をまたいで立ち、左右100cmの位置に引いたラインをサイドステップで越え続けて、20秒間に通過した回数を数える種目で、敏捷性を評価する。時間は60秒ではなく20秒である。「反復横とび」という名称だが、実施要項は動きをサイドステップと定めており、ジャンプは禁止されている(跳んだ場合はその回を記録としない)。移動する方向は前後ではなく左右で、片足ではなく両足を用いる。記録するのは所要時間ではなく、ラインを通過するごとに1点を与えた合計である。
HINT 左右100cm・20秒間・通過回数。跳ばずにサイドステップ。
- Q15#kj-me-015
新体力テストの20mシャトルランについて、正しい説明はどれか。
- 1電子音の間隔が徐々に短くなり、ついていけなくなった時点で終了する正解
- 2電子音の間隔は一定に保たれ、20分間続ける
- 3決められた回数を走り切るのに要した時間を測る
- 4走った総距離を測り、20mで割って回数を求める
- 5走行中の心拍数から、最大酸素摂取量を直接測定する
Answer
正解 1:電子音の間隔が徐々に短くなり、ついていけなくなった時点で終了する
20mシャトルランは、20mの間隔を電子音に合わせて往復する種目で、音の間隔が一定時間ごとに短くなっていき、ついていけなくなった時点で終了する。そのときまでの折り返しの回数を記録して全身持久力を評価し、回数から最大酸素摂取量を推定する。音の間隔が一定ということはなく、決められた回数の所要時間を測る種目でも、走った距離から回数を逆算する種目でもない。また最大酸素摂取量は回数から推定するもので、心拍数から直接測定するわけではない。
HINT 音がだんだん速くなる。ついていけなくなったら終わり。
- Q16#kj-me-016
新体力テストの65〜79歳の年齢区分で用いられない種目はどれか。
- 1反復横とび正解
- 2開眼片足立ち
- 310m障害物歩行
- 46分間歩行
- 5長座体前屈
Answer
正解 1:反復横とび
65〜79歳の区分では、まずADL(日常生活活動テスト)で対象者の状態を確認したうえで、握力・上体起こし・長座体前屈・開眼片足立ち・10m障害物歩行・6分間歩行の6種目を実施する。反復横とびはこの区分には含まれず、20〜64歳の区分で用いられる種目である。開眼片足立ち・10m障害物歩行・6分間歩行は65〜79歳の区分に固有の種目で、長座体前屈は握力・上体起こしとともに、どの年齢区分でも共通して用いられる。
HINT 高齢者の区分に固有なのは「開眼片足立ち・10m障害物歩行・6分間歩行」。
- Q17#kj-me-017
新体力テストの開眼片足立ちの実施方法として、正しいものはどれか。
- 1両手を腰に当てて素足で行い、最長120秒で打ち切る正解
- 2両手を左右に広げてバランスをとり、時間の上限は設けない
- 3靴を履いたまま行い、300秒で打ち切る
- 4両手を腰に当て、目を閉じた状態で行う
- 5支持脚の膝を曲げ、もう一方の足を支持脚に絡めて立つ
Answer
正解 1:両手を腰に当てて素足で行い、最長120秒で打ち切る
開眼片足立ちは、両手を腰に当て、素足で片足立ちの姿勢をとり、保てた時間を測る種目である。最長120秒で打ち切り、2回実施してよい方の記録をとる(1回目が120秒に達した場合は2回目を行わない)。終了の条件は、挙げた足が支持脚や床に触れる・支持脚の位置がずれる・腰に当てた手が離れる、の3つである。したがって両手を左右に広げることは認められず、時間の上限も設けられている。靴を履いたままではなく素足で行い、打ち切りは300秒ではなく120秒である。目を閉じて行うのは閉眼片足立ちという別の方法で、この種目は目を開けたまま行う。もう一方の足を支持脚に絡める姿勢も、定められた方法ではない。
HINT 素足・両手は腰・最長120秒。手が腰から離れたら終了。
- Q18#kj-me-018
新体力テストの10m障害物歩行について、正しい説明はどれか。
- 110mの間に置いた障害物をまたぎ越しながら歩き、要した時間を測る正解
- 210mの直線を走り抜け、要した時間を測る
- 310分間で歩けた距離を測り、歩行能力を評価する
- 4障害物をできるだけ高く跳び越え、越えられた高さを測る
- 510mを普通の速さで歩き、その間の歩数を数える
Answer
正解 1:10mの間に置いた障害物をまたぎ越しながら歩き、要した時間を測る
10m障害物歩行は、10mの直線に2m間隔で置いた6個の障害物をまたぎ越しながら歩き、スタートから最後の障害物をまたいだ足が着地するまでの時間を測る種目で、つまずきにくさ(歩行能力)を評価する。実施要項は「走ったり、とび越した場合は、やり直しとする」と定めているため、走る種目でも跳ぶ種目でもなく、越えられた高さを記録することもない。距離を測るのは6分間歩行のほうであり、「10分間で歩けた距離」を測る種目は新体力テストにはない。また記録するのは歩数ではなく所要時間である。
HINT 2m間隔の障害物6個をまたいで歩く。走ったら やり直し。
- Q19#kj-me-019
新体力テストの6分間歩行について、正しい説明はどれか。
- 1普段歩く速さで6分間歩き、その間に歩いた距離を記録する正解
- 26分間でできるだけ速く歩き、その距離を記録する
- 3決められた距離を6回往復し、要した時間を記録する
- 46分間歩いたあとの心拍数を記録する
- 56分間で何歩あるけたかを記録する
Answer
正解 1:普段歩く速さで6分間歩き、その間に歩いた距離を記録する
6分間歩行は、普段歩く速さで6分間歩き、その間に歩いた距離を記録する種目で、比較的長い時間続けて歩くことができる能力の目安となる。実施要項は「競争でないので、他人と競わないこと」「競争をしたり、無理なペースに陥らないように徹底させる」と明記しており、できるだけ速く歩かせる種目ではない。医療の現場で用いられる6分間歩行試験(6MWT)が最大努力で行われるのとは考え方が異なるので、混同しないこと。また走るのではなく、常にどちらかの足が地面についた状態で歩くことが条件であり、決められた距離の所要時間を測る種目でも、歩行後の心拍数や歩数を記録する種目でもない。
HINT 速さを競う種目ではない。普段の速さで6分間。
- Q20#kj-me-020
ロコモ度テストを構成する3つの検査の組み合わせとして、正しいものはどれか。
- 1立ち上がりテスト・2ステップテスト・ロコモ25正解
- 2握力・上体起こし・長座体前屈
- 3開眼片足立ち・10m障害物歩行・6分間歩行
- 4BMI・体脂肪率・ウエスト周囲径
- 520mシャトルラン・反復横とび・立ち幅とび
Answer
正解 1:立ち上がりテスト・2ステップテスト・ロコモ25
ロコモ度テストは、立ち上がりテスト(下肢筋力)、2ステップテスト(歩幅・歩行能力)、ロコモ25(身体の状態と生活状況に関する25項目の質問票)の3つで構成され、ロコモティブシンドロームの進行度を判定する。握力・上体起こし・長座体前屈、開眼片足立ち・10m障害物歩行・6分間歩行、20mシャトルラン・反復横とび・立ち幅とびは、いずれも新体力テストの種目である。BMI・体脂肪率・ウエスト周囲径は身体組成や形態の指標であり、ロコモ度テストの構成ではない。
HINT 立ち上がる・2歩で進む・質問に答える。
- Q21#kj-me-021
2ステップテストの方法として、正しいものはどれか。
- 1できる限り大股で2歩歩き、その2歩幅を身長で割った値を求める正解
- 210mを歩いた所要時間から、歩行の速度を求める
- 32分間で歩けた距離を測る
- 42kgの重りを持って歩き、歩行の速度を測る
- 5立ち上がる動作を2回行い、要した時間を測る
Answer
正解 1:できる限り大股で2歩歩き、その2歩幅を身長で割った値を求める
2ステップテストは、できる限り大股で2歩歩いた距離(2歩幅)を測り、それを身長で割った「2ステップ値」を求めるもので、歩幅・歩行能力を評価する。身長で割ることによって、体格の違いによらず比較できるようにしている。10mの所要時間から歩行速度を求めるのは10m歩行テストという別の検査であり、2分間の歩行距離、重りを持った歩行速度、立ち上がり動作の所要時間を測るものでもない。
HINT 2歩で進んだ距離 ÷ 身長。
- Q22#kj-me-022
ロコモ度テストの立ち上がりテストの方法として、正しいものはどれか。
- 1高さの異なる台から、両脚または片脚で立ち上がれるかを調べる正解
- 2椅子からの立ち座りを30秒間繰り返し、その回数を数える
- 3床に座った姿勢から、手を使わずに立ち上がるまでの時間を測る
- 4立ち上がったときの血圧の変化を測る
- 51分間に何回立ち上がれるかを数える
Answer
正解 1:高さの異なる台から、両脚または片脚で立ち上がれるかを調べる
立ち上がりテストは、40cm・30cm・20cm・10cmと高さの異なる台を用い、それぞれ両脚または片脚で立ち上がれるかどうかを調べることで、下肢の筋力を評価する。40cmの台から始め、反動をつけずに立ち上がって3秒間保持できるかを見る。より低い台から片脚で立ち上がれるほど下肢筋力が高いと判定される。30秒間の立ち座りの回数を数えるのは30秒椅子立ち上がりテスト(CS-30)という別の検査であり、床からの起立に要する時間、立ち上がり時の血圧変化(起立性低血圧の評価)、1分間の回数を測るものでもない。
HINT 台の高さを下げていって、どこまで立てるか。
- Q23#kj-me-023
新体力テストの実施前に血圧と脈拍を測ったとき、医師が立ち会わない場合にテストを延期・中止する目安として、実施要項が定めているものはどれか。
- 1収縮期血圧160mmHg以上、拡張期血圧95mmHg以上、または脈拍100拍/分以上正解
- 2収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上、または脈拍120拍/分以上
- 3収縮期血圧200mmHg以上、拡張期血圧120mmHg以上、または脈拍140拍/分以上
- 4収縮期血圧120mmHg以上、拡張期血圧80mmHg以上、または脈拍80拍/分以上
- 5血圧と脈拍に数値の目安はなく、本人の申し出だけで判断する
Answer
正解 1:収縮期血圧160mmHg以上、拡張期血圧95mmHg以上、または脈拍100拍/分以上
実施要項は、医師が立ち会わない場合、収縮期血圧160mmHg以上・拡張期血圧95mmHg以上、または脈拍100拍/分以上であればテストを延期または中止するよう定めている。140/90mmHgは高血圧の診断基準にあたる値で、これを中止の目安にすると多くの人が実施できなくなる。200/120mmHgや脈拍140拍/分では基準が高すぎ、危険な状態のまま実施させてしまう。120/80mmHgや脈拍80拍/分は正常の範囲に近く、目安として低すぎる。また本人の申し出だけに頼るのではなく、血圧と脈拍を実際に測って判断する。あわせて前夜から当日にかけての睡眠状態と、胸痛などの胸部症状の確認も要項が求めている。
HINT 160/95mmHg・100拍/分。高血圧の診断基準(140/90)より少し上。
- Q24#kj-me-024
体力測定の結果を「同年代の平均と比べて上位◯%」と表す評価の方法はどれか。
- 1相対評価正解
- 2絶対評価
- 3個人内評価
- 4診断的評価
- 5総括的評価
Answer
正解 1:相対評価
相対評価は、集団のなかでの位置づけによって評価する方法で、「同年代の平均と比べて上位◯%」という表し方はこれにあたる。絶対評価は、あらかじめ定めた基準値に達しているかどうかで評価する方法である。個人内評価は、同じ人の過去の記録と比べて変化をみる方法で、運動の継続を支えるうえで重要になる。診断的評価は取り組みを始める前に状態を把握するもの、総括的評価は一定期間の終わりに成果をまとめるもので、いずれも評価を行う時期による分類である。
HINT 「集団のなかでの位置」で見るか、「基準値」で見るか。
- Q25#kj-me-025
体力測定の結果を対象者にフィードバックする際の配慮として、適切でないものはどれか。
- 1同年代の平均値と比べて、どの位置にあるかを伝える
- 2前回の測定値と比べて、変化した点を伝える
- 3弱い項目だけでなく、強い項目も伝える
- 4測定値が何を意味するかを、日常生活の場面に結びつけて伝える
- 5同年代の平均値との比較だけを伝え、前回からの変化には触れない正解
Answer
正解 5:同年代の平均値との比較だけを伝え、前回からの変化には触れない
同年代の平均値との比較(相対評価)だけを伝えると、平均に届かない人は取り組みを続けても評価が上がったように見えず、意欲を失いやすい。同じ人の過去の記録と比べる個人内評価を併せて伝えることが、運動の継続を支えるうえで欠かせない。同年代の平均値と比べた位置を伝えること、前回の測定値との変化を伝えること、弱い項目だけでなく強い項目も伝えること、測定値の意味を日常生活の場面に結びつけて伝えることは、いずれも対象者の理解と意欲を支える適切な配慮である。なお測定値は個人の健康に関わる情報なので、他の参加者と並べて公表せず、個別に伝えるのが原則である。
HINT 相対評価だけでは、平均に届かない人が報われない。
- Q26#kj-me-026
体力測定の結果を運動プログラムに活かす方法として、最も適切なものはどれか。
- 1弱い体力要素を補う内容を加えつつ、対象者の目的やニーズも踏まえて構成する正解
- 2測定値が最も低かった要素を、次の3か月の最優先課題として集中的に改善する
- 3対象者の希望する種目を優先し、測定結果は参考にとどめる
- 4同年代の平均値に届いていない要素を、すべて同時に改善する内容にする
- 5測定値が最も高かった要素を伸ばし、得意を強みとして育てる
Answer
正解 1:弱い体力要素を補う内容を加えつつ、対象者の目的やニーズも踏まえて構成する
体力測定は対象者の現状を把握してプログラムに反映させるために行うが、測定結果だけで内容を決めると本人の目的から外れ、継続につながらない。弱い要素を補いながら、本人の目的やニーズも踏まえて構成することが必要である。最も低かった要素だけを集中的に改善する進め方は、他の要素が置き去りになるうえ、苦手な内容ばかりになって意欲が続きにくい。希望する種目を優先して測定結果を参考にとどめるのでは、測定を行った意味が薄れる。平均に届いていない要素をすべて同時に改善しようとすると内容が過大になり、時間も体力も足りない。最も高かった要素を伸ばすだけでは、弱点が残ったままになる。
HINT 測定結果だけでも、本人の希望だけでも決めない。
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