健康づくり施策概論全17問・正解と解説つき
健康運動実践指導者 ・ 公式テキスト第1章 ・ 分量 7%
健康の定義とアルマ・アタ宣言/オタワ憲章、第1次〜第5次国民健康づくり対策の変遷、身体活動ガイドライン、生活習慣病とメタボリックシンドローム、介護予防(サルコペニア・ロコモ・フレイル)。
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- Q01#kj-hp-001
メタボリックシンドロームの診断において、必須項目とされているものはどれか。
- 1空腹時血糖 110mg/dL 以上
- 2ウエスト周囲径 男性85cm以上・女性90cm以上正解
- 3収縮期血圧 130mmHg 以上
- 4中性脂肪 150mg/dL 以上
- 5HDLコレステロール 40mg/dL 未満
Answer
正解 2:ウエスト周囲径 男性85cm以上・女性90cm以上
メタボリックシンドロームは「内臓脂肪の蓄積」を必須条件とする。その指標がウエスト周囲径で、男性85cm以上・女性90cm以上が基準となり、これは内臓脂肪面積100cm²以上に相当する。そのうえで、脂質(中性脂肪150mg/dL以上 かつ/または HDLコレステロール40mg/dL未満)、血圧(収縮期130mmHg以上 かつ/または 拡張期85mmHg以上)、血糖(空腹時血糖110mg/dL以上)という3項目のうち、2つ以上に該当して診断される。空腹時血糖・収縮期血圧・中性脂肪・HDLコレステロールはいずれもこの「追加の3項目」側であり、腹囲の基準を満たさなければ、他がいくつ該当しても診断されない。
HINT 中性脂肪とHDLは別々ではなく、あわせて「脂質」の1項目。ここが頻出の引っかけ。
- Q02#kj-hp-002
特定健康診査の対象年齢として正しいものはどれか。
- 120歳〜64歳
- 235歳〜69歳
- 340歳〜74歳正解
- 445歳〜79歳
- 565歳〜79歳
Answer
正解 3:40歳〜74歳
特定健康診査は、高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、医療保険者が40歳以上75歳未満(40歳〜74歳)の加入者を対象に実施を義務づけられている。生活習慣病の発症・重症化が増えはじめる年代に絞って介入する制度設計のため、この区分になっている。「20歳〜64歳」は労働安全衛生法に基づく一般健康診断などが想定される年代で、特定健診の範囲ではない。「35歳〜69歳」「45歳〜79歳」は制度上存在しない区切り。「65歳〜79歳」は75歳以上を含むが、75歳以降は後期高齢者医療制度の健康診査へ移るため対象から外れる。
HINT なお特定保健指導は、健診結果で階層化された対象者のみが受ける。40〜74歳全員ではない。
- Q03#kj-hp-003
生活習慣病の一次予防にあたる取り組みはどれか。
- 1特定健康診査による未受診者の掘り起こし
- 2糖尿病予備群への保健指導による重症化の防止
- 3運動習慣の定着による生活習慣病の発症予防正解
- 4脳卒中後の機能回復と社会復帰の支援
- 5心筋梗塞の再発を防ぐための服薬管理
Answer
正解 3:運動習慣の定着による生活習慣病の発症予防
一次予防は「病気になる前に、発症そのものを防ぐ」段階で、運動習慣の定着・食生活の改善・禁煙などが該当する。「特定健康診査による未受診者の掘り起こし」は早期発見を目的とする二次予防。「脳卒中後の機能回復と社会復帰の支援」「心筋梗塞の再発を防ぐための服薬管理」は、発症後の悪化防止と社会復帰を図る三次予防にあたる。「糖尿病予備群への保健指導による重症化の防止」は重症化予防にあたり、文献により二次予防・三次予防のどちらに置くかが分かれるが、いずれにせよ一次予防ではない。運動指導者が主に関わるのは一次予防である。
HINT 一次=ならない/二次=早く見つける/三次=悪化させない・社会復帰。
- Q04#kj-hp-004
「健康寿命」の説明として最も適切なものはどれか。
- 1出生時に期待される平均的な生存年数
- 2健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間正解
- 3医療費の自己負担が発生しない期間
- 4就労を継続することができる期間
- 5要介護認定を受けてから死亡までの期間
Answer
正解 2:健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間
健康寿命は「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義される。平均寿命との差が、介護や支援を必要とする期間にあたり、この差を縮めることが健康づくり施策の目標となっている。「出生時に期待される平均的な生存年数」は平均寿命の定義。「医療費の自己負担が発生しない期間」「就労を継続することができる期間」は健康寿命の定義とは無関係で、制度上そのような指標は用いられていない。「要介護認定を受けてから死亡までの期間」は、むしろ健康寿命と平均寿命の差にあたる部分であり、健康寿命そのものではない。
HINT 測っているのは「生きた長さ」ではなく「制限なく過ごせた長さ」。
- Q05#kj-hp-005
「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」で、成人に推奨されている内容として正しいものはどれか。
- 13メッツ以上の身体活動を週10メッツ・時以上
- 23メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時以上正解
- 33メッツ以上の身体活動を週50メッツ・時以上
- 4強度を問わず、1日30分以上の身体活動
- 5筋力トレーニングは推奨されていない
Answer
正解 2:3メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時以上
「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に対して3メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時以上(1日約60分以上、歩数では1日約8,000歩以上)行うことが推奨されている。これに加えて、3メッツ以上の運動を週4メッツ・時以上、さらに筋力トレーニングを週2〜3日行うことが推奨されており、「筋力トレーニングは推奨されていない」は明確な誤り。「週10メッツ・時以上」「週50メッツ・時以上」はいずれも推奨値と異なる。「強度を問わず1日30分以上」は、強度の条件(3メッツ以上)を落としている点で不正確である。
HINT 成人は「週23メッツ・時」+「運動 週4メッツ・時」+「筋トレ週2〜3日」の3点セット。
- Q06#kj-hp-006
世界保健機関(WHO)憲章が示す「健康」の定義として、最も適切なものはどれか。
- 1身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態であって、単に疾病や虚弱でないということではない正解
- 2身体的・精神的に良好であり、疾病や虚弱が認められない状態のことをいう
- 3身体的・精神的・経済的に安定し、将来の生活に不安のない状態のことをいう
- 4身体機能が年齢相応に保たれ、医療や介護を必要としない状態のことをいう
- 5精神的・社会的に満たされており、社会生活に支障が生じていない状態をいう
Answer
正解 1:身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態であって、単に疾病や虚弱でないということではない
WHO憲章は健康を「完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない」と定義している(政府訳)。ポイントは、身体・精神・社会の3側面がそろっていること、「病気がない」という消極的な状態を超えた積極的な状態を指していることの2点である。「身体的・精神的に良好であり、疾病や虚弱が認められない状態」は社会的側面が欠けており、かつ疾病の不在に重心が置かれている点で定義と異なる。「身体的・精神的・経済的に安定し」は、社会的側面を経済的側面に置き換えたもので、憲章に経済的という語はない。「身体機能が年齢相応に保たれ、医療や介護を必要としない状態」は要介護や受療の有無で健康を線引きするもので、健康寿命など別の指標の考え方に近い。「精神的・社会的に満たされており、社会生活に支障が生じていない状態」は身体的側面が欠けている。
HINT 「単に病気でないこと」を超えて、3つの側面がそろって「完全に良好」であることを求めている点が要点。
- Q07#kj-hp-007
国際的な健康づくりの潮流について、宣言・憲章とその中心的な内容の組み合わせとして正しいものはどれか。
- 1アルマ・アタ宣言(1986年)— ヘルスプロモーションの提唱
- 2オタワ憲章(1986年)— ヘルスプロモーションの提唱正解
- 3オタワ憲章(1978年)— プライマリヘルスケアの提唱
- 4アルマ・アタ宣言(1978年)— 健康の社会的決定要因の提唱
- 5バンコク憲章(1978年)— プライマリヘルスケアの提唱
Answer
正解 2:オタワ憲章(1986年)— ヘルスプロモーションの提唱
オタワ憲章は1986年、カナダのオタワで開かれた第1回ヘルスプロモーション国際会議で採択され、ヘルスプロモーションを「人々が自らの健康をコントロールし、改善できるようにするプロセス」と定義した。個人の生活習慣の改善だけでなく、環境の整備を合わせたものとして健康増進をとらえ直した点が特徴である。一方、アルマ・アタ宣言は1978年、プライマリヘルスケアに関する国際会議で採択され、プライマリヘルスケアを「すべての人に健康を」という目標達成の鍵と位置づけた。したがって「アルマ・アタ宣言(1986年)— ヘルスプロモーション」は年も内容も取り違えている。「オタワ憲章(1978年)— プライマリヘルスケア」も、年と内容の両方が入れ替わっている。「アルマ・アタ宣言(1978年)— 健康の社会的決定要因」は年は正しいが内容が誤りで、健康の社会的決定要因(SDH)が定義されたのは1998年のWHO文書である。「バンコク憲章(1978年)— プライマリヘルスケア」も誤りで、バンコク憲章は2005年に採択され、オタワ憲章以降の決議が実践にまで及んでいないとして、実践上のギャップを埋めることを求めたものである。
HINT 1978年=アルマ・アタ(プライマリヘルスケア)、1986年=オタワ(ヘルスプロモーション)。8年違いで対応する。
- Q08#kj-hp-008
厚生労働大臣が認定する健康増進施設と、「指定運動療法施設」の関係について正しいものはどれか。
- 1健康増進施設のうち運動療法を行うのに適した施設が、指定運動療法施設として指定される正解
- 2指定運動療法施設の指定を受けたあとに、健康増進施設としての認定を申請する
- 3健康増進施設の認定は、運動型と温泉利用型のいずれかに限られている
- 4指定運動療法施設の利用料金は、医師の指示があっても医療費控除の対象にならない
- 5健康増進施設の認定は、都道府県知事が行うこととされている
Answer
正解 1:健康増進施設のうち運動療法を行うのに適した施設が、指定運動療法施設として指定される
厚生労働省は「健康増進施設認定規程」に基づき、運動型健康増進施設・温泉利用型健康増進施設・温泉利用プログラム型健康増進施設の3類型について、厚生労働大臣による認定を行っている。そのうえで、健康増進施設のうち運動療法を行うのに適した一定の条件を満たした施設を「指定運動療法施設」として指定しており、健康増進施設の認定が先にあり、指定運動療法施設はその中から指定されるという関係になる。したがって「指定運動療法施設の指定を受けたあとに、健康増進施設としての認定を申請する」は順序が逆である。「健康増進施設の認定は、運動型と温泉利用型のいずれかに限られている」も誤りで、温泉利用プログラム型を含めた3類型が定められている。「指定運動療法施設の利用料金は、医師の指示があっても医療費控除の対象にならない」も誤りで、指定運動療法施設で医師の指示に基づく運動療法を行う際に必要となる施設利用料金は、所得税法第73条に規定する医療費控除の対象となる。「健康増進施設の認定は、都道府県知事が行うこととされている」も誤りで、認定を行うのは厚生労働大臣である。
HINT まず健康増進施設として認定され、そのうち運動療法に適したものが指定される。
- Q09#kj-hp-009
昭和53年に始まった第1次国民健康づくり対策の特徴として、正しいものはどれか。
- 1乳幼児から老人までの健康診査・保健指導体制の確立と、市町村保健センター等の基盤整備を柱とした正解
- 2メタボリックシンドロームに着目した健診・保健指導を医療保険者に義務づけることを柱とした
- 3国民の保健医療水準の指標となる具体的な数値目標を設定し、その評価に基づいて事業を進めた
- 4健康寿命の延伸と健康格差の縮小を、対策全体の最終的な目標として初めて掲げた
- 5ライフコースアプローチを踏まえた健康づくりを、基本的な方向の一つに位置づけた
Answer
正解 1:乳幼児から老人までの健康診査・保健指導体制の確立と、市町村保健センター等の基盤整備を柱とした
第1次国民健康づくり対策(昭和53年〜)は、生涯を通じる健康づくりの推進、健康づくりの基盤整備、健康づくりの普及啓発の三点を柱とし、乳幼児から老人に至るまでの健康診査・保健指導体制の確立、健康増進センターや市町村保健センターの整備、保健婦・栄養士等のマンパワーの確保を進めた。健康づくりの3要素(栄養・運動・休養)のうち栄養に重点が置かれていた段階でもある。「メタボリックシンドロームに着目した健診・保健指導を医療保険者に義務づける」のは特定健康診査・特定保健指導で、第3次(健康日本21)の期間中、平成20年度から始まったものである。「具体的な数値目標を設定し、その評価に基づいて事業を進めた」のは第3次国民健康づくり対策(健康日本21、平成12年〜)の特徴。「健康寿命の延伸と健康格差の縮小を最終的な目標として初めて掲げた」のは第4次(健康日本21(第二次)、平成25年〜)。「ライフコースアプローチを踏まえた健康づくり」は第5次(健康日本21(第三次)、令和6年度〜)で基本的な方向に加えられたものである。
HINT 第1次は「体制と施設をつくる」段階。数値目標という考え方が入るのはずっと後になってから。
- Q10#kj-hp-010
運動習慣の普及に重点を置き、運動指導者の養成や健康増進施設認定制度の普及が進められた国民健康づくり対策はどれか。
- 1第1次国民健康づくり対策
- 2第2次国民健康づくり対策(アクティブ80ヘルスプラン)正解
- 3第3次国民健康づくり対策(健康日本21)
- 4第4次国民健康づくり対策(健康日本21(第二次))
- 5第5次国民健康づくり対策(健康日本21(第三次))
Answer
正解 2:第2次国民健康づくり対策(アクティブ80ヘルスプラン)
第2次国民健康づくり対策は「アクティブ80ヘルスプラン」の名称で昭和63年度から展開された。栄養・運動・休養のうち、それまで遅れていた運動習慣の普及に重点を置き、3要素すべての面で均衡のとれた健康的な生活習慣の確立を目指した対策である。施策としては、健康科学センター・市町村保健センター・健康増進施設等の整備、健康運動指導士・健康運動実践指導者や管理栄養士等のマンパワーの確保、運動所要量の普及、健康増進施設認定制度の普及などが挙げられている。第1次国民健康づくり対策は健康診査・保健指導体制の確立と基盤整備が柱で、3要素のうち栄養に重点が置かれていた。第3次国民健康づくり対策(健康日本21)は、壮年期死亡の減少・健康寿命の延伸・生活の質の向上を目的として「一次予防」を重視し、具体的な数値目標の設定と評価を導入した点が特徴である。第4次(健康日本21(第二次))・第5次(健康日本21(第三次))はいずれも運動習慣の普及に特化した対策ではなく、生活習慣全般と社会環境を含む枠組みへ広がっている。
HINT 「アクティブ80」は80歳まで元気に動ける社会をめざす意味。運動が主役になった最初の対策。
- Q11#kj-hp-011
健康日本21(第三次)の「基本的な方向」として掲げられていないものはどれか。
- 1健康寿命の延伸・健康格差の縮小
- 2個人の行動と健康状態の改善
- 3社会環境の質の向上
- 4ライフコースアプローチを踏まえた健康づくり
- 5壮年期死亡の減少と生活の質の向上正解
Answer
正解 5:壮年期死亡の減少と生活の質の向上
健康日本21(第三次)は「全ての国民が健やかで心豊かに生活できる持続可能な社会の実現」をビジョンに掲げ、基本的な方向を健康寿命の延伸・健康格差の縮小、個人の行動と健康状態の改善、社会環境の質の向上、ライフコースアプローチを踏まえた健康づくりの4つとしている。「壮年期死亡の減少と生活の質の向上」は、第3次国民健康づくり対策である健康日本21(平成12年〜)が目的として掲げていたもので、第三次の基本的な方向には含まれない。「健康寿命の延伸・健康格差の縮小」は健康日本21(第二次)から引き継いだ最終的な目標である。「個人の行動と健康状態の改善」と「社会環境の質の向上」は、後者が前者を促すという関係を念頭に進められる。「ライフコースアプローチを踏まえた健康づくり」は第三次で新たに加えられた方向で、胎児期から高齢期に至るまでの人の生涯を経時的にとらえた健康づくりを指す。なお計画期間は令和6(2024)年度から令和17(2035)年度までの12年間である。
HINT 第三次の4本柱のうち、第二次から新しく加わったのは「ライフコースアプローチ」。
- Q12#kj-hp-012
「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」における用語の説明として、正しいものはどれか。
- 1生活活動とは、身体活動のうち、家事・労働・通勤・通学などに伴う活動をいう正解
- 2運動とは、身体活動のうち、強度が3メッツ以上のものをいう
- 3身体活動とは、安静時を上回るエネルギーを消費する活動のうち、余暇に行うものをいう
- 4座位行動とは、睡眠を含め、座位や臥位の状態で過ごす時間のすべてをいう
- 5メッツとは、安静立位時のエネルギー消費量を1とした、身体活動の強度の指標である
Answer
正解 1:生活活動とは、身体活動のうち、家事・労働・通勤・通学などに伴う活動をいう
同ガイドは、身体活動を「安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費する、骨格筋の収縮を伴う全ての活動」と定義し、そのうち日常生活における家事・労働・通勤・通学などに伴うものを「生活活動」、スポーツやフィットネスなど健康・体力の維持・増進を目的として計画的・定期的に実施するものを「運動」としている。したがって「運動とは、身体活動のうち強度が3メッツ以上のもの」は誤りで、運動と生活活動を分けるのは強度ではなく目的と計画性である。「身体活動とは…余暇に行うもの」も誤りで、身体活動には労働や家事などの生活活動も含まれる。「座位行動とは、睡眠を含め…」も誤りで、座位行動は「座位や臥位の状態で行われる、エネルギー消費が1.5メッツ以下の全ての覚醒中の行動」と定義され、睡眠は含まれない。「メッツとは、安静立位時のエネルギー消費量を1とした」も誤りで、基準となるのは安静座位時であり、その何倍のエネルギーを消費するかを表す指標である(歩行の強度は3メッツに相当する)。
HINT 運動と生活活動の境目は「強度」ではなく「何のために、計画的にやっているか」。
- Q13#kj-hp-013
「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」が高齢者に示している推奨事項として、正しいものはどれか。
- 13メッツ以上の身体活動を週15メッツ・時以上行い、多要素な運動を週3日以上行う正解
- 23メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時以上行い、多要素な運動を週3日以上行う
- 33メッツ以上の身体活動を週10メッツ・時以上行い、多要素な運動を週1日以上行う
- 46メッツ以上の高強度の運動を週3メッツ・時以上行い、柔軟運動を毎日行う
- 5強度を問わない身体活動を1日20分以上行い、バランス運動を週1日行う
Answer
正解 1:3メッツ以上の身体活動を週15メッツ・時以上行い、多要素な運動を週3日以上行う
同ガイドは高齢者に対して、強度が3メッツ以上の身体活動を週15メッツ・時以上(歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上、1日約6,000歩以上に相当)行うことを推奨し、これに加えて筋力・バランス・柔軟性など多要素な運動を週3日以上、筋力トレーニングを週2〜3日行うことを推奨している。「週23メッツ・時以上」は成人に対する推奨値(1日60分以上、約8,000歩以上に相当)であり、高齢者の推奨値ではない。ただし体力のある高齢者が成人と同量を行えば、さらなる健康増進効果が期待できるとされている。「週10メッツ・時以上」「多要素な運動を週1日以上」はいずれもガイドが示していない値である。「6メッツ以上の高強度の運動を週3メッツ・時以上」も誤りで、ガイドは高強度に限定した推奨を置いていない。「強度を問わない身体活動を1日20分以上」も、3メッツ以上という強度の条件を落としている点で誤りである。なおガイドは、高齢者・成人・こどもを特定の年齢で区切ることは適当でないとしている。
HINT 成人「週23メッツ・時/1日60分/約8,000歩」に対し、高齢者は「週15メッツ・時/1日40分/約6,000歩」。
- Q14#kj-hp-014
世界保健機関(WHO)が2020年に公表した「身体活動及び座位行動に関するガイドライン」が、こども(5〜17歳)に推奨している内容として正しいものはどれか。
- 1中強度以上の身体活動を1日60分以上行い、筋肉・骨を強化する身体活動を週3日以上行う正解
- 2中強度以上の身体活動を1日30分以上行い、筋肉・骨を強化する身体活動を週2日以上行う
- 3中強度以上の身体活動を週150分以上行い、筋力トレーニングを週2日以上行う
- 4高強度の身体活動を1日20分以上行い、柔軟性を高める運動を毎日行う
- 5強度を問わず1日合計90分以上身体を動かし、高強度の運動を週1日行う
Answer
正解 1:中強度以上の身体活動を1日60分以上行い、筋肉・骨を強化する身体活動を週3日以上行う
WHOの同ガイドラインは、こども(5〜17歳)に対して、中強度以上(3メッツ以上)の身体活動(主に有酸素性身体活動)を1日60分以上行うこと、高強度の有酸素性身体活動や筋肉・骨を強化する身体活動を週3日以上行うこと、座りっぱなしの時間、とくに余暇のスクリーンタイムを減らすことを推奨している。「1日30分以上」「週2日以上」はいずれも推奨量を下回る値である。「中強度以上の身体活動を週150分以上」はWHOが成人に示している推奨量であり、こどもに対する推奨ではない。「高強度の身体活動を1日20分以上」「強度を問わず1日合計90分以上」はいずれもガイドラインが示していない値である。わが国の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」も、身体を動かす時間が少ないこどもを対象とする項で、このWHOの推奨内容を参考として掲げている。
HINT こどもは「1日60分・週3日」。成人向けの「週150分」と混同しやすい。
- Q15#kj-hp-015
世界保健機関(WHO)が非感染性疾患(NCDs)対策の中心に据えている疾患の組み合わせとして正しいものはどれか。
- 1がん、循環器疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、糖尿病正解
- 2がん、循環器疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、結核
- 3がん、循環器疾患、糖尿病、ウイルス性肝炎
- 4がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、糖尿病、骨粗鬆症
- 5循環器疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、糖尿病、認知症
Answer
正解 1:がん、循環器疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、糖尿病
非感染性疾患(NCDs)は、感染によらず、生活習慣などが関与して発症・進行する疾患の総称である。WHOはがん、循環器疾患(脳卒中・虚血性心疾患)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、糖尿病を対策の中心に据えており、これらは喫煙・不適切な食生活・身体活動不足・過度の飲酒といった共通のリスク要因をもつ。わが国の「生活習慣病」の考え方とほぼ重なるため、健康日本21(第二次)では「生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底(NCDの予防)」として基本的な方向に位置づけられた。「結核」は結核菌の感染によって起こる感染症であり、非感染性疾患ではない。「ウイルス性肝炎」も肝炎ウイルスの感染によって起こるため該当しない。「骨粗鬆症」は加齢や生活習慣が関わる疾患だが、WHOが対策の中心に据えている疾患群には含まれない。「認知症」も広い意味では非感染性の疾患だが、同様に対策の中心となる疾患群には挙げられていない。
HINT 4つの共通点は、喫煙・食事・身体活動・飲酒という同じリスク要因で説明できること。感染症が混じっていないか確認する。
- Q16#kj-hp-016
介護保険制度について、正しいものはどれか。
- 1第1号被保険者は65歳以上の者、第2号被保険者は40歳から64歳までの医療保険加入者である正解
- 2第1号被保険者は70歳以上の者、第2号被保険者は40歳から69歳までの医療保険加入者である
- 3保険者は都道府県であり、要介護認定も都道府県が行う仕組みになっている
- 440歳から64歳までの者は、原因を問わず要介護状態になればサービスを利用できる
- 5介護保険法は平成12年に成立し、その8年後の平成20年に施行された
Answer
正解 1:第1号被保険者は65歳以上の者、第2号被保険者は40歳から64歳までの医療保険加入者である
介護保険制度の被保険者は、65歳以上の者(第1号被保険者)と、40歳から64歳までの医療保険加入者(第2号被保険者)である。65歳以上の者は原因を問わず要支援・要介護状態になったときにサービスを利用できるが、40歳から64歳までの者は、末期がんや関節リウマチなど加齢に伴う特定の病気が原因で要支援・要介護状態になった場合に限られる。したがって「40歳から64歳までの者は、原因を問わず要介護状態になればサービスを利用できる」は誤りである。「第1号被保険者は70歳以上の者」も年齢区分が誤り。保険者は市町村(特別区を含む)であり、要介護認定も、認定調査と主治医意見書に基づくコンピュータによる一次判定と、介護認定審査会による二次判定を経て市町村が行うため、「保険者は都道府県」も誤りである。介護保険法は平成9年(1997年)に成立し、平成12年(2000年)に施行されたので、「平成12年に成立し、その8年後の平成20年に施行された」も誤りである。
HINT 40歳から保険料を払い始める。ただし65歳未満は「加齢に伴う特定の病気」が原因のときだけ使える。
- Q17#kj-hp-017
サルコペニア、ロコモティブシンドローム、フレイルの関係について、正しい説明はどれか。
- 1サルコペニアやロコモティブシンドロームは、身体的フレイルに含まれる状態である正解
- 2サルコペニアとは、運動器の障害によって移動機能が低下した状態を指す用語である
- 3ロコモティブシンドロームとは、加齢によって筋量と筋力が低下した状態を指す用語である
- 4フレイルとは、予防に取り組んでも元の状態には戻らない不可逆的な状態を指す
- 5フレイルは身体的な衰えを指す用語で、精神心理面や社会面の衰えは別の概念とされる
Answer
正解 1:サルコペニアやロコモティブシンドロームは、身体的フレイルに含まれる状態である
フレイルは、加齢に伴って予備能力が低下し、ストレスに対する回復力が落ちた状態で、健康な状態と要介護状態の中間の段階にあたる。身体的フレイル・精神心理的フレイル・社会的フレイルの3つの側面からとらえられ、身体的フレイルの代表例として、運動器の障害で移動機能が低下したロコモティブシンドロームと、筋肉が衰えたサルコペニアが挙げられる。したがって「サルコペニアとは、運動器の障害によって移動機能が低下した状態」はロコモティブシンドロームの説明であり、「ロコモティブシンドロームとは、加齢によって筋量と筋力が低下した状態」はサルコペニアの説明で、両者が入れ替わっている。サルコペニアは高齢期にみられる骨格筋量の低下と、筋力もしくは歩行速度などの身体機能の低下を指す。「フレイルとは、予防に取り組んでも元の状態には戻らない不可逆的な状態」も誤りで、フレイルには可逆性があり、予防に取り組むことで進行を緩やかにし、健康に過ごせていた状態に戻すことができるとされている。「フレイルは身体的な衰えを指す用語で、精神心理面や社会面の衰えは別の概念」も誤りで、精神心理的フレイルと社会的フレイルもフレイルに含まれ、3つが連鎖することで自立度の低下が急速に進むとされる。
HINT いちばん広いのがフレイル(身体・心・社会)。その身体の部分に、運動器のロコモと筋肉のサルコペニアが入る。
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