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資格のニガテ一問一答

プログラムプランニングの板書

講義動画で板書した内容を、全文そのまま置いています。動画を見ながら書き写す必要はありません。必要なところだけ読んでください。

第4回「レジスタンストレーニングの設計」

この回は、レジスタンストレーニングの組み立てを扱います。筋力・筋肥大・筋持久力・パワーの4つの目的、重さと回数の関係、種目の選び方と並べ方、押すと引く・からだの前後と上下の釣り合いまでを見ます。

①4つの目的3節

00:314つの目的

筋力・筋肥大・筋持久力・パワー

  • 筋力=1回で出せる力の大きさ
  • 筋肥大=筋そのものを太くする
  • 筋持久力=同じ動きを繰り返し続けられる
  • パワー=力×速さ。速く出せることが要る
00:55目的が変数を決める

4つの変数は、連動して動く

  • 決める変数は重さ・回数・組数・休みの4つ
  • 筋力に寄せる=重く/回数は少なく/休みは長く
  • 筋持久力はその逆=軽く/多く/短く。筋肥大はその間
  • パワー=速さが落ちない範囲。遅くなったら筋力の練習
  • 4つの目的で動かすのは、重さ・回数・組数・休みの4つ。どれかひとつを変えると、残りも動く
  • 具体的な割合や反復回数の範囲は資料によって幅がある。確かに使えるのは、向き(重く/軽く・少なく/多く・長く/短く)と、その連動のしかた
  • 向きで押さえておけば、相手の体力や器具が変わっても、覚え直さずに組み替えられる
01:302つの端を持つ

重い側と、軽い側

  • 向きだけ覚える:重い側は少なく長く、軽い側は多く短く
  • 組数は最後。先に決めると重さと回数が合わなくなる
  • 重い側(筋力・パワー)

    1回あたりの負荷を上げる。繰り返せる回数は減り、セットの間は長く休む

    • 回数は少なく/休みは長い
    • 最大の力を伸ばしたいとき
  • 軽い側(筋持久力)

    1回あたりの負荷を下げる。繰り返せる回数は増え、セットの間の休みは短くできる

    • 回数は多く/休みは短い
    • 繰り返しに耐える力を伸ばしたいとき

②負荷と反復の関係3節

01:57負荷と反復の関係

軸は1本。重くすれば、回数は減る

  • 重くすれば回数は減る/軽くすれば増える。軸は1本
  • 重さと回数は別々に決めない。片方が決まれば他方も決まる
  • 「何回できる重さか」で言う=人ごとの重さの差をまたげる
02:28決める順番

目的→重さと回数→組数→休み

  • 順番は目的→重さと回数→組数→休み
  • 休みは狙った重さをもう一度出せるかで決める
  • 迷ったら1つ前に戻る。回数→重さ→目的
02:55重さをどう当てるか

直接測らずに、試して合わせる

  • 最大の重さを直接測らずに、試して合わせる
  • 狙う回数で1セット試す→余裕があれば上げ、届かなければ下げる
  • 初回で決めきらない。記録がたまるほど正確になる

③種目を選ぶ2節

03:26種目を選ぶ

多関節が先、単関節はあと

  • 基本は多関節種目(いくつもの関節が同時に動く)
  • 理由は重さが大きい/多くの筋が働く/実際の動きに近い
  • 単関節は補い。多関節を置き換えるのではなく足す
03:55種目数が足りないとき

残すのは、大きいものから

  • 時間が足りないときに残すのは大きいものから
  • 多関節を残し、単関節から削る
  • 削っても押す・引く・上半身・下半身が丸ごと抜けないように

④フリーウエイトとマシン2節

04:23フリーウエイトとマシン

どちらが上ではなく、何で持ち替えるか

  • フリーウエイト=支える筋も働く/形を覚える時間が要る
  • マシン=狙いを絞りやすい/支える働きは少ない
  • フリーウエイト

    バーベルやダンベル。軌道が決まっていないので、支える筋も同時に働く。立って行う種目が多い

    • 技術の習得が要る
    • 動きごと鍛えたいとき
  • マシン

    軌道が決まっていて、座って行うものが多い。狙った筋に絞りやすく、はじめてでも形を作りやすい

    • 技術の負担が小さい
    • はじめの数週・補助がつけられない日
04:48持ち替えの基準

経験と技術で決める。好みでは決めない

  • 基準は経験と技術の習熟。好みで決めない
  • マシン・軽い負荷→フリーウエイトの多関節の向き
  • 補助がつけられない日はマシン側に寄せる

⑤並べる2節

05:18並べる

大きいものから、疲れていないうちに

  • 並べ方の線は大きいものから、疲れていないうちに
  • パワー→大きい筋の多関節→小さい筋の単関節
  • 疲れたあとは速く動けず、重いものも持てない
  • 測定の順番(第3回)も同じ1行で通る。疲れさせない測定を先に置くことと、疲れていないうちに難しい種目を置くことは、同じ考え方
  • 1日の中の配置も、週の中の配置も、この1行で説明できる
05:43並べ方のもう2つ

同じ筋群を続けない/交互に置く

  • 同じ筋群を連続して置かない
  • 上半身と下半身を交互=片方が休む間に進められる
  • 詰めすぎて狙った重さが出ないなら休む

⑥偏らせない2節

06:12偏らせない

押すと引く、上と下を同じだけ

  • 偏りを見る軸は押す/引く・上半身/下半身・主働筋/拮抗筋
  • 押すと引くを同じくらい。片側だけ増やさない
  • 上半身と下半身。組みやすい側に寄るので数で見る
06:39主働筋と拮抗筋

向かい合う筋を、両方入れる

  • 主働筋と拮抗筋=関節をはさんで向かい合う筋
  • 片方だけ強いと関節まわりの釣り合いが崩れる
  • 痛み・左右差・動く範囲の狭さは医療につなぐ。原因は判断しない
07:08覚えて帰る4つ

この回の要点

  • 決めるのは重さ・回数・組数・休み。動かすのは目的
  • 重い側は少なく・長く/軽い側は多く・短く。間は埋められる
  • 多関節が基本、単関節で補う。持ち替えは経験と技術で
  • 大きいものから、疲れていないうちに。並べ方も削り方も同じ

第5回「続け方—頻度・漸進・期分け」

この回は、続け方を扱います。頻度の決め方、全身法と分割法、回数から重さへの漸進、量の考え方、伸びが止まったときの見方、休養日とデロード、期分けを一般のクライアントに当てはめるところまでを見ます。

①頻度をどう決めるか2節

00:29頻度をどう決めるか

材料は4つ。目的・経験・生活・回復

  • 頻度の材料は目的・経験・生活・回復の4つ
  • 上限を決めるのは回復。追いつかないと1回の質が落ちる
  • 生活の枠は動かせない。収まらない計画は続かない
01:00週あたりの目安

一般的な推奨は、実施日数で示されている

  • ガイド2023:成人は筋力トレーニングを週2〜3日
  • これは実施日数。同じ部位の頻度とは別の話
  • 身体活動は別建て:週23メッツ・時以上/1日60分以上/約8,000歩以上
  • ガイド2023の成人の推奨は「強度が3メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時以上行うことを推奨する。具体的には、歩行又はそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分以上行うことを推奨する(1日約8,000歩以上に相当)」と「筋力トレーニングを週2〜3日行うことを推奨する」。有酸素性の身体活動と筋力トレーニングが別建てで示されている
  • 「筋力トレーニングを週2〜3日」は実施日数であって、同一部位の頻度ではない
  • 身体活動は、生活活動と運動の両方を指す。週23メッツ・時以上は身体活動の推奨で、運動については別に「3メッツ以上の運動を週4メッツ・時以上」が示されている
出典

②全身法と分割法2節

01:35全身法と分割法

はじめは全身法。理由は3つ

  • はじめは全身法(1回で全身をまわす)
  • 理由は覚えやすい/来る回数が少なくても全身に入る/練習回数が増える
  • はじめに効くのは動きの練習。回数が稼げる
02:052つの組み方

全身法と分割法

  • 選ぶ基準は通える日数。減ったら全身法に戻す
  • 全身法

    1回で全身をまわす。1部位あたりの種目は少なく、同じ動きを週に何度も練習できる

    • 週1〜2回でも成り立つ
    • はじめの時期・来られる日が少ない人
  • 分割法

    日ごとに部位を分ける。1部位に時間をかけられるが、週の回数が減ると抜ける部位が出てくる

    • 週3回以上が前提になりやすい
    • 種目を増やしたい・通える日が多い人

③漸進2節

02:33漸進

回数を伸ばしてから、重さを上げる

  • 順番は回数を伸ばす→届いたら重さを上げる
  • 重さを上げると回数はいったん下がる。そこから伸ばし直す
  • 先に重さを上げると形が崩れたまま重くなる
02:59増やせるのは4つ

頻度・量・強度・密度。いちどに1つ

  • 増やせるのは頻度・量・強度・密度(密度=休みを詰める)
  • いちどに1つだけ。2つ同時だと原因が分からない
  • 足りない側から。回数が足りないなら頻度と量、形ができたら強度

④量(ボリューム)2節

03:27量(ボリューム)

量は、重さ×回数×組数

  • 量=重さ×回数×組数
  • 量は週のまとまりで見る
  • 強度と量は同時に上げない。片方を上げたら他方は置く
03:56増やす幅

戻れる幅で増やす

  • 増やす幅は戻れる大きさにする
  • 先週できたことを基準に、少し足す
  • 記録がないと幅は決められない。重さ・回数・組数・様子を残す

⑤伸びなくなるとき3節

04:24伸びなくなるとき

初心者と経験者で、理由が違う

  • 伸びが止まる理由は初心者と経験者で違う
  • 最初に伸びるのは神経の側。筋が大きくなるのはそのあと
  • 初心者の停滞はやり方をそろえて回数を積む
  • 初期の筋力の伸びは主に神経系の適応によるもので、筋の太さの変化は遅れて現れる。回復を抜くと、この適応そのものが来ない
  • 覚えるのはこの2点(神経の側が先に適応する・筋の太さの変化は遅れて現れる)。運動生理学としての詳しい仕組みまでは要らない
04:54やりすぎの兆候

重さや回数より先に、別のところに現れる

  • やりすぎの兆候は重さや回数より先に別のところに現れる
  • 眠り・食欲・気分・安静時の脈・いつもの重さの感じ・体調の崩れ
  • 重なったら計画を疑う。1つだけなら別の理由もある
05:21出たときにすること

足すのではなく、いちど引く

  • 出たらいちど引く。量を減らし、休みを増やし、強度を落とす
  • 胸の痛み・息苦しさ・めまい・急な体重の減り・続く熱は医療へ
  • 判断は医師。こちらは止める・記録する・受診をすすめる

⑥一度引く3節

05:52一度引く

休養日は、計画の中に先に置く

  • 休養日ははじめから計画に入れる
  • 回復を抜くと適応は来ない。変わるのは回復しているあいだ
  • 同じ部位を続けない。全身法なら1日おきの置き方になる
06:16デロード

落とす週を、伸びているうちに置く

  • デロード=わざと軽くする週。量か強度を落とす
  • 置くのは伸びているうち。動けなくなってからではない
  • 引くことはやめることとは違う。続けるための手
06:41期分け

期分けは、期間で中身を変える組み方

  • 期分け(ピリオダイゼーション)=期間で中身を変える
  • 向きは量を積む→強度を上げる。あいだに落とす期間
  • 一般の方は伸びが止まったら引くの当て方で足りる
07:11覚えて帰る4つ

この回の要点

  • 増やせるのは頻度・量・強度・密度。動かすのは1つだけ
  • 回数が先、重さがあと。強度と量は同時に上げない
  • 上限を決めるのは回復。休養日は先に置く
  • 止まったら足さずに引く。デロードは続けるための手

第6回「有酸素と、跳ぶ・走る・伸ばすの処方」

この回は、有酸素性運動の処方を扱います。心拍数予備法と最大心拍数からの決め方、心拍が当てにならない相手への持ち替え、頻度と時間、様式の選び方、持続とインターバル、ウォームアップとクールダウン、レジスタンスとの実施順までを見ます。

①強度の決め方3節

00:30強度の決め方

持ち替える順番を、先に決めておく

  • 4つ=心拍数予備/%最大心拍/RPE/トークテスト
  • 順は心拍数予備→%最大心拍→RPE→トークテスト
  • 下へ行くほど簡単だが粗い。それでも使える物差しを選ぶ
01:07心拍数予備法

式のかたちは、幅のうち何割かを足し戻す

  • 心拍数予備=最大心拍数−安静時心拍数
  • 目標心拍数=予備×目標の割合+安静時心拍数
  • 心拍数予備(HRR)法:目標心拍数=(最大心拍数−安静時心拍数)×目標の割合+安静時心拍数。カルボーネン法とも呼ばれる
  • 「安静時心拍数を足し戻す」を落とすと、最大心拍数の割合だけで出した値と区別がつかなくなる。心拍数予備法では、安静時心拍数の個人差が目標値に反映される
出典
01:30最大心拍数の割合

推定した最大心拍数には、個人差の幅がある

  • %最大心拍数法=安静時心拍数が要らないので手早い
  • 弱点は最大心拍数が推定値。同じ年齢でも幅が大きい
  • 推定から出した値は目安。本人の様子と合わせて見る
  • 最大心拍数は年齢から推定する式が広く使われるが、推定値には個人差による幅がある。実測の運動負荷試験で得た心拍数があれば、そちらを使うほうが正確
  • 推定値から出した目標心拍数は、単独で守らせる基準ではなく、本人の様子と合わせて読む目安として扱う

②心拍が当てにならないとき3節

01:59心拍が当てにならないとき

薬で脈が上がりにくいことがある

  • 薬で、運動中に脈が上がりにくいことがある
  • まず捨てるのは年齢からの推定値をもとにした設定
  • 実測値が無いならRPEを軸にする
  • ガイド2023 p.26は「高血圧治療薬:一部のカルシウム拮抗薬、α遮断薬、β遮断薬などは心拍数に影響を与えるため、心拍数が運動強度の指標になりません。主観的運動強度を参考にしてください。」としている
  • ガイド2023 p.23表1は高血圧の注意点として「β遮断薬などの降圧薬で運動時に脈が上がりにくいことに留意」を挙げている
  • JCS2021 p.82は「運動負荷試験が実施できない場合には,Karvonen法をはじめとした心拍数をもとにした運動処方を行うが、β遮断薬を内服している患者や変時性応答不全を呈する患者ではBorg指数など自覚的運動強度(RPE)の指標を併用する必要がある」「可能なかぎり運動負荷試験を施行して実測の最高心拍数の値を用いるべきである」としている
  • したがって、まず捨てるのは年齢から推定した最大心拍数をもとにした設定。実測の最高心拍数があればそれを使い、無ければ主観的運動強度を軸にする
  • どの薬を飲んでいるかの聞き取りと記録はこちらの仕事。薬と運動の可否を結びつけて判断するのは医師
出典
02:29主観的運動強度

きつさを、本人の言葉で段階にする

  • RPE=いまのきつさを本人が段階で答える
  • 毎回同じ聞き方をする/指導者の期待を乗せない
02:49トークテスト

会話が続くかどうかで見る

  • トークテスト=会話が続くかで見る。道具が要らない
  • 歌えるほど楽=軽い/話せるが歌えない=中強度/数語で息継ぎ=高い
  • 中強度は「話せるが歌えない」、高強度は「ひと息で数語しか言えない」
  • CDCは"a person doing moderate-intensity aerobic activity can talk,but not sing,during the activity""A person doing vigorous-intensity activity cannot say more than a few words without pausing for a breath"としている
  • 「文が話せる=軽い」と置くと、割り当てが1段ずれて、中強度を狙った相手を高強度まで押し上げてしまう
  • CDCが明記しているのは中強度と高強度の2つ。「歌えるほど楽=軽い」は中強度の定義(話せるが歌えない)の裏返しとしての置き方で、CDCの文言ではない
出典

③頻度と時間2節

03:08頻度と時間

公表された目安は、週のまとまりで示されている

  • 一般の方向けの目安は公表されたものを使う
  • ガイド2023成人:週23メッツ・時以上/1日60分以上/約8,000歩以上
  • 運動は週4メッツ・時以上/筋トレ週2〜3日。中強度=3〜6メッツ未満
  • ガイド2023の成人の推奨は「強度が3メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時以上行うことを推奨する。具体的には、歩行又はそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分以上行うことを推奨する(1日約8,000歩以上に相当)」と「筋力トレーニングを週2〜3日行うことを推奨する」
  • 「筋力トレーニングを週2〜3日」は実施日数であって、同一部位の頻度ではない
  • メッツ・時は、強度(メッツ)に時間(時)をかけた量の単位。週あたりの合計で示されている
  • 強度区分は、ガイド2023 p.11(こども版の用語説明)の「中強度とは3〜5.9メッツ、高強度とは6メッツ以上の強度のことです」による。成人版(p.9)には強度区分の定義が無く、ガイド内でこの定義が出るのはここだけ
出典
03:40伸ばす向き

時間は足せる。分けて足してもよい

  • 先に足すのは頻度と時間。強度はあと
  • 時間は分けて積んでもよい。週のまとまりで見る

④様式を選ぶ2節

03:59様式を選ぶ

鍛えたいものに近い様式を選ぶ

  • 土台は特異性=やったことに合わせて変わる
  • 使う筋と動きが近いほど、目的に効く
  • 裏返しもある:様式を変えると、そのままには移らない
04:24もう2つの基準

続けられるか、関節がもつか

  • 足す基準は続けられるか/関節がもつか
  • 目的は変えず、様式だけ替える(水中・自転車・座って行うもの)

⑤続けるか、刻むか1節

04:42続けるか、刻むか

持続とインターバル

  • 順は持続で土台→インターバル
  • 持続

    一定の強度でひと続きに行う。強度の管理がやさしく、はじめの時期でも組みやすい

    • 強度は1つ
    • 立ち上げ・はじめての人
  • インターバル

    きつい区間と楽な区間を交互に置く。短い時間で量を稼げるが、1回の負担は大きくなる

    • 強度は2つ以上
    • 形ができていて、時間が取りにくい人

⑥前と後2節

05:11前と後

ウォームアップは、軽く動かしてから

  • 順は軽い全身運動→動かしながらの可動域→本番の軽い形
  • 長く止めて伸ばすのは、運動のあとに置く
  • 必ず行う。目的の1つは傷害と内科的事故の予防
  • ガイド2023 p.28は「ある程度の強度の運動を行う際には、ウォームアップ(準備運動)を必ず行うようにしましょう」とし、目的を❶運動中の傷害、内科的事故の発生・発症の予防❷運動パフォーマンスの向上❸運動に対する心理的準備❹運動実施者の体調の把握の4点に要約している
  • 個々のウォームアップの傷害予防効果は、研究の結果が一様ではない。Fradkin 2006(J Sci Med Sport 9(3):214-20)は「ルーティンのウォームアップを推奨するか中止するかを決めるには証拠が不十分。ただし証拠の重みは傷害リスクの低下の側にある」としているhttps://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16679062/
  • 「必ず行う」はガイド2023の書き方。個々の効果の大きさを言い切る話とは別に置く
出典
05:49クールダウン

急に止めない。落としながら終える

  • 急に止めると脚の筋のポンプが止まり、血液が戻りにくい
  • 動きを続けながら落とす。血圧の下がりすぎを防ぐ
  • ガイド2023は「運動を急に中止すると心拍数や1回拍出量は急速に減少し、筋ポンプ作用が働かなくなることで静脈還流が阻害されます…運動後に低・中強度の動的運動を継続することで…血圧低下を予防できます」としている
出典

⑦増やし方4節

06:11増やし方

増やすのは、いちどに1つだけ

  • 増やすのは頻度・時間・強度のうち1つだけ
  • 順は頻度・時間→強度
06:31併用の順

同じ日にやるなら、先に置くのは狙うほう

  • 同じ日ならその日に伸ばしたいほうを先に
  • 理由は同じ:疲れていないうちに、難しいほうを置く
06:48跳ぶ・走る

量より先に、形が保てているか

  • 決めるのは量・間隔・進め方の3つ
  • 量は形が崩れたら打ち切る
  • 進め方は低い→高い/両脚→片脚/その場→移動
  • 接地回数などの量の目安は資料によって幅がある。確かに使えるのは、決める順番と進め方の向き
  • やり方・姿勢・着地そのものは第11回で扱う。この回は処方(量・間隔・進め方)だけ
07:20伸ばす

柔軟性は、温まったあとに伸ばす

  • 柔軟性を伸ばす目的なら温まったあと・運動の後ろ
  • 前は動かす形/後ろは止めて伸ばす形
  • 痛み・大きな左右差・引っかかりは医療につなぐ
07:47覚えて帰る4つ

この回の要点

  • 心拍数予備→%最大心拍→RPE→トークテストの順で持ち替える
  • 心拍数予備法は安静時心拍数を足し戻す。ここが%最大心拍との違い
  • まず捨てるのは推定値をもとにした設定。RPEを軸にする
  • 1つの物差しで決めない。相手によって持ち替える

第7回「特定のクライアント」

この回は、相手が変わったときに何を動かすかを扱います。まず医療の線を引き、そのうえで高齢者、成長期の青少年、妊娠中の方、肥満、糖尿病、高血圧や服薬中の方、競技者まで、いつもの処方から動かす点だけを見ます。

①共通の手順3節

00:29共通の手順

まず聞いて、数えて、出口に振り分ける

  • 手順は聞き取る→数える→出口に振り分ける
  • 出口は3つ=進む/条件つき/医師へ
  • 別の手順ではない。同じ手順の、同じ場所に立っている
01:00動かす6つ

強度・様式・環境・頻度・姿勢・見守り

  • 動かすのは強度・様式・環境・頻度・姿勢・見守りの6つ
  • 強度=上げ下げ/様式=入れ替え/環境=温度・湿度・床/頻度=回数と長さ
  • 姿勢=寝る・座る・立つの選び直し/見守り=距離と人数
01:30決めるのは医師

可否は医師。こちらは聞いて、記録して、つなぐ

  • 医療の確認が要る人の可否を決めるのは医師
  • こちらは聞く・記録する・6つを調整する・つなぐ
  • 全員が受診してから、ではない。表1の2型糖尿病は「心血管疾患のスクリーニングに関しては、一般的には無症状、かつ、行う運動の強度が軽度〜中等度の運動(速歩など日常生活活動の範囲内)であれば必要ない。」としている
  • 医療の確認が要ると振り分けられた人については、実施の可否と範囲を決めるのは医師。そのまま進められると振り分けられた人は、こちらの手順の中で進める
出典

②高齢者3節

01:52高齢者

公表された目安が、年代で分かれている

  • ガイド2023高齢者:週15メッツ・時以上/1日40分・約6,000歩
  • 多要素な運動を週3日以上。筋トレは週2〜3日
  • 高齢者(ガイド2023):強度が3メッツ以上の身体活動を週15メッツ・時以上(1日40分以上・1日約6,000歩以上)/筋力・バランス・柔軟性など多要素な運動を週3日以上/筋力トレーニングを週2〜3日(多要素な運動に含めてもよい)
  • 「筋力トレーニングを週2〜3日」は実施日数であって、同一部位の頻度ではない
  • 高齢者では成人と違い、3メッツ以上という強度の条件が付いている
出典
02:20高齢者で動かすところ

6つのうち、見守りと姿勢と環境が先に動く

  • 先に動かすのは見守り・姿勢・環境。転倒を防ぐ側から
  • 座って行う形に替える/床・段差・照明・人の多さ/目を離さない
  • 落とすのは強度より先に難しさと不安定さ
02:49成長期の青少年

重さより先に、動きを覚える時期

  • 成長期でも筋力トレーニングはできる
  • 動かすのは強度と見守り。軽い負荷で動きを覚える
  • 関節の近くの続く痛みは医療へ。運動の調整で済ませない

③妊娠中2節

03:16妊娠中

姿勢と環境が、いちばん先に動く

  • 可否と範囲は、主治医の判断が先に立つ
  • あおむけでめまい・吐き気が出るなら姿勢を替える/暑さ・湿気を避ける
  • 転倒・接触・息こらえを外す。強度は会話が続く範囲
  • 同ガイドラインの推奨は"Pregnant women who experience light-headedness,nausea or feel unwell when they exercise flat on their back should modify their exercise position to avoid the supine position."で、あおむけを一律に禁じる形ではない
  • 妊娠中の運動の可否と範囲は、主治医・助産師の判断に従う。ここで扱うのは、許可が出ている範囲の中で指導者が動かせるものに限る
  • 強度の物差しは、心拍数より会話が続くかどうか(トークテスト)や主観的運動強度のほうが扱いやすい
  • 「会話が続く範囲」は、第6回の校正では軽い側から中強度にあたる(話せるが歌えないあたりが中強度、ひと息で数語しか言えないなら高強度)
出典
03:49その日やめる線

気になることが出たら、その場でやめて医療へ

  • 出血・腹痛・胸の痛み・頭痛・めまい・息苦しさ・ふくらはぎの痛みと腫れ
  • 規則的に痛みを伴う収縮/水が流れるような感じも同じ
  • 原因は考えない。その場でやめて、医療につなぐ
  • 2019 Canadian Guideline(CSEP/SOGC)が運動を避けるべき状態(絶対的禁忌)に挙げているのが"ruptured membranes"(破水)と"premature labour"(早産期の陣痛)。同ガイドラインが「運動中の中止サイン」として列挙しているわけではないが、この2つを思わせる症状が出た時点で止めて医療につなぐ、という置き方にしているhttps://www.gov.nl.ca/tcar/files/Canadian-Guideline-for-Physical-Activity-Throughout-Pregnancy.pdf
  • 胸痛は、ガイド2023 p.28「4運動中の注意」が運動中に直ちに中止するものとして挙げている
  • ここに挙げたものは、やめる判断の材料。症状の評価と原因の特定は医療の側
出典

④体格と代謝2節

04:24体格と代謝

肥満では、様式と環境を先に替える

  • 動かすのは様式・環境・時間の分け方
  • 目的は変えず、様式を替える(水中・自転車・座って行うもの)
  • 暑さと汗/時間は分けて積む/器具が体格に合うか
04:52糖尿病

間をあけない。事前の確認は2つ

  • ガイド2023:運動しない日が2日以上続かない/筋トレは週2〜3日
  • 事前の確認は低血糖の有無/合併症の有無。判断はしない
  • 確認が取れるまでは控えめ+見守りを濃く
  • 身体活動・運動ガイド2023 p.23表1の2型糖尿病は「非運動日が2日以上続かない。」「筋力トレーニング:週2〜3日、連続しない日で禁忌でなければ両方を行う。」「日常の座位時間が長くならない。軽い活動を合間に行う。」とし、注意点に「低血糖の有無、合併症の有無を事前確認。」を挙げている
  • 低血糖の症状の評価、合併症の評価、薬の調整は医師の領域。こちらは確認が取れているかどうかを見る側
出典

⑤血圧と心臓3節

05:25血圧と心臓

血圧が高い人では、運動の前に線がある

  • 180/110(家庭血圧160/100)以上はまず血圧を整える(ガイド2023)
  • 高強度・多すぎる量は慎重に。行える範囲は事前に確認
  • 息こらえを外す。筋力トレーニングそのものは禁止ではない
  • その日も測る。160/100以上は散歩程度/180/110以上はやらない
  • 表1の高血圧の注意点は「高強度・高用量で出血性脳卒中のリスクの可能性あり、推奨量以上は慎重にする。」「180/110mmHg(家庭血圧160/100mmHg)以上の場合はまず血圧をコントロール。脳心血管疾患のある場合は行える範囲を事前に確認する。」
  • 表1の「推奨の目安」は、全体の欄に「筋力トレーニング週2〜3日」「筋力トレーニングは低強度から開始し、体力・病態にあわせて漸増する。」を置いている。レジスタンス運動そのものを禁じてはいない
  • 同じ欄の「週150分以上の定期的な中強度の身体活動(1日30分以上)」は全体に向けた目安で、高血圧に固有の推奨ではない
  • 表1の線は「運動を始める前に血圧を整える」側の話(p.23)。これとは別に、同じガイドは毎回の運動前の測定について、160/100mmHg以上なら運動を行う場合であっても散歩程度の軽い運動にとどめ、180/110mmHg以上なら運動を控えて休養をとるとしている(p.28)
  • ガイド2023は運動中の中止について、血圧の数値ではなく症状(7項目)を挙げている(p.28「4運動中の注意」)
出典
06:22服薬している人

脈が上がりにくいなら、物差しを持ち替える

  • 降圧薬で、運動時に脈が上がりにくいことに留意
  • 捨てるのは推定した最大心拍数からの設定。実測値があれば使える
  • 聞いて記録する。薬と可否を結びつけて判断しない
  • ガイド2023 p.26は「一部のカルシウム拮抗薬、α遮断薬、β遮断薬などは心拍数に影響を与えるため、心拍数が運動強度の指標になりません。主観的運動強度を参考にしてください。」としている
  • JCS2021は「β遮断薬を内服している患者や変時性応答不全を呈する患者ではBorg指数など自覚的運動強度(RPE)の指標を併用する必要がある」「可能なかぎり運動負荷試験を施行して実測の最高心拍数の値を用いるべきである」としている
  • したがって、まず捨てるのは年齢から推定した最大心拍数をもとにした設定。強度の物差しの持ち替えは第6回
出典
06:51その場でやめる

やめる判断は、こちらでできる

  • 進めるのはこちらだけでは決められない/やめるのは決められる
  • 胸痛・動悸・めまいやふらつき・冷や汗はその場でやめる
  • 加えて強い空腹感やふるえ・いつもと違う強い疲れ・関節や筋肉の強い痛み
  • ガイド2023 p.28は「運動中に次のような症状を自覚するなど、体調に異変を感じたら、直ちに運動を中止しましょう」として7つを挙げている:胸痛/動悸/めまいやふらつき/強い空腹感やふるえ/いつもと違う強い疲れ/関節や筋肉の強い痛み/冷や汗
  • 「強い空腹感やふるえ」は低血糖のサイン。症状の評価と手当ては医療の側で、こちらはやめて記録してつなぐ
  • 糖尿病のところで出てきた「低血糖の有無を事前確認」の、セッション中に気づく側がこの7つ
  • ガイド2023 p.28が挙げているのは7つ(4つ+3つ)。「息が苦しい」「脈が乱れる」はこの7つには入らないが、同じく止める合図になる
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⑥競技者1節

07:34競技者

そのまま当てはめない

  • 競技者の組み方をそのまま当てはめない(逆も同じ)
  • 競技者は日程から逆算。一般の方には逆算する日程がない
  • 競技ごとの中身は専門の指導者と分担。土台と手順を受け持つ
08:05覚えて帰る4つ

この回の要点

  • 手順は同じ=聞く・数える・3つの出口に振り分ける
  • 6つを動かす。目的は変えず、様式を替えるが使いやすい
  • 確認が要る人の可否は医師/その場でやめるのはこちら
  • 作り直さない。いつもの処方から、3つか4つ動かす

読んだら、解いて確かめる

聞いて分かったつもりのところは、解くとはっきりします。間違えた問題だけが自動で復習に戻り、2回連続で正解すると外れます。

プログラムプランニングを94問で解く

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NSCA認定パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)の板書(公式テキストの章立て順)。

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