人体構造の理解(Anatomy)全60問・正解と解説つき
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骨・関節・筋の構造と動き、運動生理学の基礎。体内で何が起きているかを説明できることを求める領域。
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- Q01#np-an-001
骨が身体の中で担っている役割の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
- 1身体を支えて内臓を守り、骨髄で血液をつくり、カルシウムを貯えて血中へ出し入れする正解
- 2関節を動かす力そのものを生み出し、筋に代わって身体の各部を動かしている
- 3取り込んだ酸素を長くたくわえ、運動中の筋へ少しずつ分け与えている
- 4食べた糖質を脂肪に変えてためこみ、空腹時に血糖へ戻している
Answer
正解 1:身体を支えて内臓を守り、骨髄で血液をつくり、カルシウムを貯えて血中へ出し入れする
骨は支持と保護という力学的な役割のほかに、骨髄での造血と、カルシウムやリンの貯蔵という代謝面の役割も担う。血中カルシウムが不足すれば骨から放出され、余れば骨へ取り込まれる。「関節を動かす力そのものを生み出し、筋に代わって身体の各部を動かしている」は、力を発生させるのは筋であり、骨はその力を受けて動くてこの役目なので誤り。「取り込んだ酸素を長くたくわえ、運動中の筋へ少しずつ分け与えている」は、筋の中で酸素を一時的に保つのはミオグロビンであり骨ではない。「食べた糖質を脂肪に変えてためこみ、空腹時に血糖へ戻している」は肝臓と脂肪組織の働きで、骨の役割ではない。
HINT 骨には力学的な役割と、代謝面の役割の両方がある。
- Q02#np-an-002
大腿骨のような長い骨(長骨)の構造について、正しいものはどれか。
- 1骨の中心ほど緻密で硬く、表面に近づくにつれてすき間の多い海綿骨に置き換わる
- 2外側を緻密骨が覆い、内側は網目状の海綿骨で、表面は骨膜に包まれている正解
- 3骨の両端まで骨膜が覆っており、関節面では骨膜が軟骨の代わりを務める
- 4骨の内部は空洞で、力を受ける部分にだけ軟骨が詰まっている
Answer
正解 2:外側を緻密骨が覆い、内側は網目状の海綿骨で、表面は骨膜に包まれている
長骨は外側を硬い緻密骨が覆い、内側に網目状の海綿骨があり、骨の表面は血管と神経に富む骨膜に包まれる。「骨の中心ほど緻密で硬く、表面に近づくにつれてすき間の多い海綿骨に置き換わる」は緻密骨と海綿骨の位置が入れ替わっており誤り。「骨の両端まで骨膜が覆っており、関節面では骨膜が軟骨の代わりを務める」は、関節面を覆うのが関節軟骨で、骨膜はそこを避けて骨幹を包む点に反する。「骨の内部は空洞で、力を受ける部分にだけ軟骨が詰まっている」は、骨の内部にあるのは骨髄と海綿骨であり軟骨ではないので誤り。
HINT 硬い層と網目状の層が、どちらが外側かを考える。
- Q03#np-an-003
ヒトの骨格を体幹の骨(軸骨格)と四肢の骨(付属肢骨格)に分ける考え方について、最も適切なものはどれか。
- 1頭蓋と脊柱と胸郭のほかに、上肢と下肢の骨までを軸骨格としてひとまとめにする
- 2鎖骨と肩甲骨は体幹に触れているため軸骨格に入り、寛骨は付属肢骨格に数える
- 3軸骨格は頭蓋・脊柱・胸郭で、四肢の骨と上下肢帯が付属肢骨格である正解
- 4体重を支える下肢の骨だけを軸骨格と呼び、残りを付属肢骨格とする
Answer
正解 3:軸骨格は頭蓋・脊柱・胸郭で、四肢の骨と上下肢帯が付属肢骨格である
軸骨格は身体の中軸をつくる頭蓋・脊柱・胸郭で、付属肢骨格は上肢と下肢の骨に、それらを体幹につなぐ上肢帯(鎖骨・肩甲骨)と下肢帯(寛骨)を加えたものを指す。「頭蓋と脊柱と胸郭のほかに、上肢と下肢の骨までを軸骨格としてひとまとめにする」は四肢を軸骨格に含めており、区分の意味がなくなる。「鎖骨と肩甲骨は体幹に触れているため軸骨格に入り、寛骨は付属肢骨格に数える」は、鎖骨と肩甲骨も上肢帯として付属肢骨格に入るので誤り。「体重を支える下肢の骨だけを軸骨格と呼び、残りを付属肢骨格とする」は、荷重の大小で分ける区分ではないので誤り。
HINT 上肢帯と下肢帯がどちら側に入るかで決まる。
- Q04#np-an-004
骨盤の左右をつくる寛骨について、正しいものはどれか。
- 1大腿骨の上端が骨盤側へ広がって寛骨をつくり、成長にともなって仙骨と一体化する
- 2腸骨と坐骨の2つが思春期に癒合してできており、恥骨は仙骨の一部である
- 3仙骨と尾骨が左右に分かれたものが寛骨で、前方は椎間板で連結する
- 4腸骨・坐骨・恥骨が成長の過程で癒合した1つの骨である正解
Answer
正解 4:腸骨・坐骨・恥骨が成長の過程で癒合した1つの骨である
寛骨は腸骨・坐骨・恥骨という3つの骨が成長の過程で癒合して1つになったもので、左右の寛骨と仙骨・尾骨が骨盤をつくる。「大腿骨の上端が骨盤側へ広がって寛骨をつくり、成長にともなって仙骨と一体化する」は、大腿骨は寛骨臼にはまる別の骨であり誤り。「腸骨と坐骨の2つが思春期に癒合してできており、恥骨は仙骨の一部である」は恥骨を数え落としている。「仙骨と尾骨が左右に分かれたものが寛骨で、前方は椎間板で連結する」は、寛骨と仙骨は別の骨で、左右の寛骨は前方で恥骨結合によって連結するので誤り。
HINT 3つの骨が1つに癒合してできている。
- Q05#np-an-005
肩や膝のようによく動く関節(滑膜関節)に共通する構造として、最も適切なものはどれか。
- 1向かい合う骨が線維性の組織で直接つながり、そのたわみによって動いている
- 2骨の端が関節軟骨で覆われ、関節包に包まれた腔を滑液が満たして摩擦を減らしている正解
- 3骨の端どうしが直接触れ合い、周囲の筋の張りで位置が保たれている
- 4骨と骨のあいだを線維軟骨が埋め、その弾性でわずかに動く
Answer
正解 2:骨の端が関節軟骨で覆われ、関節包に包まれた腔を滑液が満たして摩擦を減らしている
滑膜関節は、向かい合う骨の端が関節軟骨で覆われ、関節包に囲まれた関節腔を滑液が満たすという共通の構造をもち、これによって摩擦の小さい大きな動きが成り立つ。「向かい合う骨が線維性の組織で直接つながり、そのたわみによって動いている」は頭蓋の縫合などの線維性の連結の説明で、滑膜関節ではない。「骨の端どうしが直接触れ合い、周囲の筋の張りで位置が保たれている」は、関節軟骨と滑液という要点が欠けている。「骨と骨のあいだを線維軟骨が埋め、その弾性でわずかに動く」は恥骨結合や椎間結合のような軟骨性の連結の説明である。
HINT 関節腔を満たすものが何かを考える。
- Q06#np-an-006
関節軟骨が栄養を受け取る仕組みについて、最も適切なものはどれか。
- 1軟骨の内部まで毛細血管が入り込んでおり、血流によって酸素と栄養が直接届く
- 2関節を包む骨膜が軟骨に密着し、そこから栄養が染み込んで供給される
- 3関節軟骨は無血管の組織で、動かすことで入れかわる滑液から栄養を得る正解
- 4軟骨への栄養は、関節を安静に保つ時間が長いほど多く行き渡る
Answer
正解 3:関節軟骨は無血管の組織で、動かすことで入れかわる滑液から栄養を得る
関節軟骨には血管が分布しておらず、栄養は関節腔を満たす滑液から拡散によって受け取る。関節を動かすと滑液が撹拌されて入れかわるため、適度に動かすことが軟骨の維持につながる。「軟骨の内部まで毛細血管が入り込んでおり、血流によって酸素と栄養が直接届く」は、軟骨が無血管の組織であることに反する。「関節を包む骨膜が軟骨に密着し、そこから栄養が染み込んで供給される」は、骨膜は関節軟骨の表面を覆っていないので誤り。「軟骨への栄養は、関節を安静に保つ時間が長いほど多く行き渡る」は向きが逆で、動かさない期間が続くと軟骨は薄くなりやすい。
HINT 動かすことが軟骨のためになる理由を考える。
- Q07#np-an-007
骨と骨の連結のしかたについて、正しいものはどれか。
- 1頭蓋骨の縫合のようにほとんど動かない連結も、関節包と滑液を備えた滑膜関節である
- 2椎骨どうしは滑液で満たされた腔をもつ滑膜関節のみで連結され、軟骨は介在しない
- 3軟骨による連結は成長期に限られ、成人ではすべて滑膜関節になる
- 4線維や軟骨による動きの小さい連結と、滑液をもつよく動く連結に分けられる正解
Answer
正解 4:線維や軟骨による動きの小さい連結と、滑液をもつよく動く連結に分けられる
骨の連結は、線維性の連結(頭蓋の縫合など)や軟骨性の連結(恥骨結合・椎間結合など)といった動きの小さいものと、関節包と滑液をもつ滑膜関節に大きく分けられる。「頭蓋骨の縫合のようにほとんど動かない連結も、関節包と滑液を備えた滑膜関節である」は、縫合が線維性の連結であることに反する。「椎骨どうしは滑液で満たされた腔をもつ滑膜関節のみで連結され、軟骨は介在しない」は、椎体間が椎間板という軟骨性の連結であることを見落としている。「軟骨による連結は成長期に限られ、成人ではすべて滑膜関節になる」は、成人にも恥骨結合や椎間結合が残るので誤り。
HINT 頭蓋の縫合と椎間板が、それぞれどの型に入るか。
- Q08#np-an-008
関節の周囲にある滑液包(バーサ)の働きとして、最も適切なものはどれか。
- 1腱や皮膚が骨とすれ合う場所にあって、摩擦を和らげている正解
- 2関節を動かす力そのものを生み出し、腱の代わりに骨を引いている
- 3関節軟骨の代わりに骨の端を覆い、荷重を骨全体へ分散させる
- 4関節包の外で骨と骨を結び、関節が外れる方向の動きを制動する
Answer
正解 1:腱や皮膚が骨とすれ合う場所にあって、摩擦を和らげている
滑液包は少量の滑液を含む扁平な袋で、腱や皮膚が骨の突出部とすれ合う位置にあって摩擦を和らげている。使い過ぎや圧迫が続くと炎症を起こし、滑液包炎として痛みの原因になる。「関節を動かす力を生み出し、腱の代わりに骨を引いている」は筋と腱の役割であり、滑液包は力を出さない。「関節軟骨の代わりに骨の端を覆い、荷重を骨全体へ分散させる」は関節軟骨の役割で、滑液包は骨の端を覆っていない。「関節包の外で骨と骨を結び、関節が外れる方向の動きを制動する」は靱帯の役割である。
HINT 腱が骨の角をまたぐ場所で何が起きるかを考える。
- Q09#np-an-009
腱と靱帯の違いについて、最も適切なものはどれか。
- 1腱は骨と骨を結んで関節の動く範囲を制限し、靱帯は筋の力を骨へ伝える
- 2腱も靱帯も筋が変化したもので、どちらも収縮して関節を動かす
- 3腱は筋と骨を結んで力を伝え、靱帯は骨と骨を結んで関節の動きすぎを抑える正解
- 4腱は関節の内側を覆って滑りをよくし、靱帯は骨の表面を保護する
Answer
正解 3:腱は筋と骨を結んで力を伝え、靱帯は骨と骨を結んで関節の動きすぎを抑える
腱は筋と骨をつなぎ、筋が発揮した力を骨へ伝える。靱帯は骨と骨をつなぎ、関節が過度に動くのを抑えて安定させる。「腱は骨と骨を結んで関節の動く範囲を制限し、靱帯は筋の力を骨へ伝える」は両者の役割が入れ替わっている。「腱も靱帯も筋が変化したもので、どちらも収縮して関節を動かす」は、腱も靱帯も収縮しない結合組織なので誤り。「腱は関節の内側を覆って滑りをよくし、靱帯は骨の表面を保護する」は、前半が滑膜、後半が骨膜の説明になっている。
HINT 何と何をつないでいるかで区別する。
- Q10#np-an-010
胸郭を構成する骨とその役割について、正しいものはどれか。
- 1肋骨は左右それぞれが胸骨と脊柱の両方から起こり、途中で互いに癒合している
- 2胸郭は胸骨と肋骨で囲まれた構造で、後方は筋によって閉じられている
- 3肋骨はすべて胸骨に直接つながり、呼吸のあいだも形を変えずに保たれる
- 4胸椎と肋骨と胸骨が囲む籠状の構造で、心臓や肺を守りつつ呼吸で形を変える正解
Answer
正解 4:胸椎と肋骨と胸骨が囲む籠状の構造で、心臓や肺を守りつつ呼吸で形を変える
胸郭は後方の胸椎、側方の肋骨、前方の胸骨が囲む籠状の構造で、心臓や肺を保護しながら、呼吸に合わせて肋骨が動いて容積を変える。「肋骨は左右それぞれが胸骨と脊柱の両方から起こり、途中で互いに癒合している」は、肋骨は胸椎から起こって前方へ回り込む1本の骨なので誤り。「胸郭は胸骨と肋骨で囲まれた構造で、後方は筋によって閉じられている」は、後方の壁をつくるのが胸椎であることを落としている。「肋骨はすべて胸骨に直接つながり、呼吸のあいだも形を変えずに保たれる」は、下位の肋骨が胸骨へ直接つながらないことと、呼吸で胸郭が動くことの両方に反する。
HINT 胸郭の後ろの壁をつくるのは何か。
- Q11#np-an-011
解剖学で身体の位置関係を表す用語について、最も適切なものはどれか。
- 1手のひらを前へ向けて直立した姿勢を基準とし、体幹に近い側を近位、遠い側を遠位と呼ぶ正解
- 2立った姿勢を基準に、頭に近い側を近位、足に近い側を遠位と呼び分けている
- 3体幹の中心線に近い側を外側、遠い側を内側と呼び、四肢では逆になる
- 4身体の前面を背側、後面を腹側と呼び、四肢でも同じ言い方をする
Answer
正解 1:手のひらを前へ向けて直立した姿勢を基準とし、体幹に近い側を近位、遠い側を遠位と呼ぶ
解剖学の用語は、直立して手のひらを前へ向けた「解剖学的正位」を基準に定める。近位・遠位は体幹に近いか遠いかを表すので、同じ上腕でも肩側が近位、肘側が遠位になる。「立った姿勢を基準に、頭に近い側を近位、足に近い側を遠位と呼び分けている」は、頭尾の方向は上方・下方で表し、近位・遠位は体幹からの距離を指すので誤り。「体幹の中心線に近い側を外側、遠い側を内側と呼び、四肢では逆になる」は内側と外側が入れ替わっている。「身体の前面を背側、後面を腹側と呼び、四肢でも同じ言い方をする」も前後が入れ替わっており、前面が腹側、後面が背側である。
HINT 近位・遠位は「体幹からの距離」で決まる。
- Q12#np-an-012
関節運動の名称について、最も適切なものはどれか。
- 1屈曲と伸展は前額面での動きを指し、外転と内転は矢状面での動きを指している
- 2屈曲・外転・伸展・内転を続けて円を描くように動かす動きを分回しと呼ぶ正解
- 3回旋は骨の長軸まわりに起こる動きで、前腕の回内と回外は手首で起こる
- 4外転は体幹の中心線へ近づける動き、内転は遠ざける動きである
Answer
正解 2:屈曲・外転・伸展・内転を続けて円を描くように動かす動きを分回しと呼ぶ
分回し(回転運動)は、屈曲・外転・伸展・内転を続けて行い、末端が円を描くように動かす複合的な運動で、球関節である肩関節や股関節で行える。「屈曲と伸展は前額面での動きを指し、外転と内転は矢状面での動きを指している」は面が入れ替わっており、屈曲と伸展は矢状面、外転と内転は前額面の動きである。「回旋は骨の長軸まわりに起こる動きで、前腕の回内と回外は手首で起こる」は、手のひらを返す回内と回外が橈骨と尺骨のあいだの関節で起こる点に反する。「外転は体幹の中心線へ近づける動き、内転は遠ざける動きである」は外転と内転の向きが入れ替わっている。
HINT 4つの動きをつなげると末端は円を描く。
- Q13#np-an-013
足関節とその周囲で起こる運動の名称について、正しいものはどれか。
- 1つま先を持ち上げる動きを底屈と呼び、下へ向ける動きを背屈と呼び分けている
- 2足の裏を内側へ向ける動きを外返し、外側へ向ける動きを内返しと呼び分けている
- 3つま先を持ち上げる動きが背屈で、足の裏を内側へ向ける動きが内返しである正解
- 4底屈と背屈は、どちらも前額面で起こる動きとして分類される
Answer
正解 3:つま先を持ち上げる動きが背屈で、足の裏を内側へ向ける動きが内返しである
つま先を持ち上げてすねへ近づける動きが背屈、つま先を下へ向ける動きが底屈である。足の裏を内側へ向ける動きは内返し、外側へ向ける動きは外返しと呼ぶ。「つま先を持ち上げる動きを底屈と呼び、下へ向ける動きを背屈と呼び分けている」は背屈と底屈が入れ替わっている。「足の裏を内側へ向ける動きを外返し、外側へ向ける動きを内返しと呼び分けている」も内返しと外返しが入れ替わっている。「底屈と背屈は、どちらも前額面で起こる動きとして分類される」は面が違い、底屈と背屈は矢状面の動きである。
HINT 足首の捻挫で多いのはどちらへ向く動きか。
- Q14#np-an-014
トレーニング種目を運動の面から分類する考え方について、最も適切なものはどれか。
- 1サイドランジのように左右へ開く動きは、身体を左右に分ける矢状面で行う運動である
- 2体幹をひねるメディシンボール投げは、身体を前後に分ける前額面の運動にあたる
- 3スクワットのような前後方向の動きは、水平面で行う運動として分類される
- 4スクワットは矢状面、サイドランジは前額面、回旋は水平面の運動である正解
Answer
正解 4:スクワットは矢状面、サイドランジは前額面、回旋は水平面の運動である
身体を左右に分ける矢状面では屈曲と伸展が起こるのでスクワットは矢状面の運動、身体を前後に分ける前額面では外転と内転が起こるのでサイドランジは前額面の運動、身体を上下に分ける水平面では回旋が起こるので体幹のひねりは水平面の運動である。「サイドランジのように左右へ開く動きは、身体を左右に分ける矢状面で行う運動である」は、左右へ開く動きが前額面であることに反する。「体幹をひねるメディシンボール投げは、身体を前後に分ける前額面の運動にあたる」は、回旋が水平面の動きなので誤り。「スクワットのような前後方向の動きは、水平面で行う運動として分類される」も面が入れ替わっている。
HINT 面の名前は「身体をどう分ける面か」で覚える。
- Q15#np-an-015
関節可動域(ROM)の測り方の基本について、最も適切なものはどれか。
- 1測る関節の遠位側の骨に基本軸を、近位側の骨に移動軸をとって角度を読む
- 2関節を最大まで動かした位置を0度として、そこからの戻り幅を角度で表す
- 3解剖学的な基本の姿勢を0度とし、基本軸と移動軸のなす角度を決まった手順で測る正解
- 4他動で動かした角度から自動で動かせた角度を引いた差を可動域とする
Answer
正解 3:解剖学的な基本の姿勢を0度とし、基本軸と移動軸のなす角度を決まった手順で測る
関節可動域は、解剖学的な基本の姿勢を0度とし、動かさない側の骨に沿う基本軸と、動く側の骨に沿う移動軸のなす角度として測る。測る姿勢と軸の取り方をそろえないと、前回との比較ができなくなる。「測る関節の遠位側の骨に基本軸を、近位側の骨に移動軸をとって角度を読む」は2つの軸が入れ替わっており、動かさない近位側に基本軸、動く遠位側に移動軸をとる。「関節を最大まで動かした位置を0度として、そこからの戻り幅を角度で表す」は0度の取り方が逆である。「他動で動かした角度から自動で動かせた角度を引いた差を可動域とする」は、可動域が2つの測定値の差ではなく、動かせた範囲そのものを指す点に反する。
HINT 0度をどこに置くかが決まっている。
- Q16#np-an-016
関節の可動域を制限している要因について、最も適切なものはどれか。
- 1骨の形・靱帯の張り・筋の伸びやすさが合わさって決まり、年齢を重ねるほど骨の形の影響が小さくなる
- 2骨の形や関節面の向き、靱帯や関節包の張り、筋の伸びやすさが合わさって決まる正解
- 3関節をまたぐ筋の伸びやすさが上限を決め、骨の形は痛みの出やすさを左右する
- 4肩や股関節では関節面の向きが上限を決め、肘や膝では皮膚の張りが上限を決める
Answer
正解 2:骨の形や関節面の向き、靱帯や関節包の張り、筋の伸びやすさが合わさって決まる
可動域は、骨の形と関節面の向き、靱帯や関節包の張り、関節をまたぐ筋の伸びやすさ、周囲の軟部組織が触れ合うことなど複数の要因で決まる。骨の形のように変えられない要因があるため、同じストレッチを続けても到達できる角度には個人差が残る。「骨の形・靱帯の張り・筋の伸びやすさが合わさって決まり、年齢を重ねるほど骨の形の影響が小さくなる」は、複数の要因を挙げている点は正しいが、骨の形による制限が加齢で小さくなるわけではないので誤り。「関節をまたぐ筋の伸びやすさが上限を決め、骨の形は痛みの出やすさを左右する」は、骨の形と関節面の向きそのものが可動域の上限を決める点に反する。「肩や股関節では関節面の向きが上限を決め、肘や膝では皮膚の張りが上限を決める」は、肘や膝でも骨どうしの接触と靱帯の張りが上限を決める点に反する。
HINT ストレッチで変えられない要因があるかを考える。
- Q17#np-an-017
自動可動域と他動可動域について、正しいものはどれか。
- 1自分の筋の力で動かせる範囲が自動可動域、他者が動かす範囲が他動可動域である正解
- 2自動可動域は他動可動域より広く出るのがふつうで、その差はそのまま筋力を表している
- 3他動可動域は対象者が力を抜いた状態で測るため、筋力が強い人ほど大きな値が出る
- 4自動可動域は関節を温めたあとに測ると、必ず他動可動域を上回る
Answer
正解 1:自分の筋の力で動かせる範囲が自動可動域、他者が動かす範囲が他動可動域である
自動可動域は対象者が自分の筋の力で動かせる範囲、他動可動域は指導者などが外から動かして得られる範囲を指す。他動のほうが広く出るのがふつうで、その差は筋力や痛み、動かし方の慣れを反映する。「自動可動域は他動可動域より広く出るのがふつうで、その差はそのまま筋力を表している」は広狭が逆である。「他動可動域は対象者が力を抜いた状態で測るため、筋力が強い人ほど大きな値が出る」は、他動可動域が筋の伸びやすさと関節の構造で決まり、筋力の強さで広がるものではない点に反する。「自動可動域は関節を温めたあとに測ると、必ず他動可動域を上回る」は、温めても自動が他動を超えるのが通常ではないので誤り。
HINT 外から動かしたほうが広く出るのはなぜか。
- Q18#np-an-018
肩甲上腕関節が大きく動ける一方で外れやすい理由として、最も適切なものはどれか。
- 1関節窩が上腕骨頭を深く包み込む形をしており、靱帯の数も他の関節より多いため
- 2上腕骨頭に比べて関節窩が浅く小さいため、安定を筋に頼る正解
- 3肩甲骨と上腕骨のあいだに半月板があり、荷重のたびに位置がずれてしまうため
- 4関節包と靱帯が緩みなく張っており、強い力がかかると骨ごとずれてしまうため
Answer
正解 2:上腕骨頭に比べて関節窩が浅く小さいため、安定を筋に頼る
肩甲上腕関節は、上腕骨頭に対して受け皿となる関節窩が浅く小さいため可動域が大きく、その代わりに骨の形による安定が乏しい。安定は関節唇や靱帯と、回旋筋腱板などの筋の働きに頼ることになる。「関節窩が上腕骨頭を深く包み込む形をしており、靱帯の数も他の関節より多いため」は、深く包み込むのは股関節の寛骨臼で、肩とは逆である。「肩甲骨と上腕骨のあいだに半月板があり、荷重のたびに位置がずれてしまうため」は、半月板があるのは膝関節なので誤り。「関節包と靱帯が緩みなく張っており、強い力がかかると骨ごとずれてしまうため」は、肩の関節包がもともとゆるく、可動域の広さと引き換えに骨の形による安定が乏しい点に反する。
HINT 受け皿の深さを股関節と比べてみる。
- Q19#np-an-019
腕を頭上へ挙げる動作にかかわる肩まわりの関節について、最も適切なものはどれか。
- 1肩甲上腕関節と胸鎖関節の2つが動きを分担し、肩鎖関節は成人では固まっている
- 2上腕骨が約60度挙がったところから肩甲骨が下方回旋し、残りの角度を補っている
- 3腕の挙上はすべて肩甲上腕関節で起こり、肩甲骨は位置を保つ
- 4肩甲上腕関節・肩鎖関節・胸鎖関節と、肩甲骨と胸郭の連結が協調して動く正解
Answer
正解 4:肩甲上腕関節・肩鎖関節・胸鎖関節と、肩甲骨と胸郭の連結が協調して動く
腕の挙上は、肩甲上腕関節・肩鎖関節・胸鎖関節という3つの関節と、肩甲骨が胸郭の上を滑る連結が協調して起こる。どれかが動きにくいと、残りが代わりに動いて負担が偏る。「肩甲上腕関節と胸鎖関節の2つが動きを分担し、肩鎖関節は成人では固まっている」は、肩鎖関節が成人でもわずかに動く点に反する。「上腕骨が約60度挙がったところから肩甲骨が下方回旋し、残りの角度を補っている」は回旋の向きが逆で、挙上にともなって肩甲骨は上方回旋する。「腕の挙上はすべて肩甲上腕関節で起こり、肩甲骨は位置を保つ」は、挙上に伴って肩甲骨が上方回旋する事実に反する。
HINT 上腕骨だけでは頭上まで挙がらない。
- Q20#np-an-020
首を左右にねじる動きについて、正しいものはどれか。
- 1第1頸椎と第2頸椎のあいだの関節が、回旋の大部分を担う正解
- 2環椎と後頭骨のあいだの関節が回旋の大部分を担い、環軸関節はうなずく動きを担う
- 3第1頸椎と第2頸椎のあいだの椎間板がねじれることで回旋が生まれる
- 4頸部の回旋は第5頸椎から第7頸椎で大部分が起こり、上位の頸椎は側屈を担う
Answer
正解 1:第1頸椎と第2頸椎のあいだの関節が、回旋の大部分を担う
頸部の回旋は、第1頸椎(環椎)と第2頸椎(軸椎)がつくる環軸関節が大部分を担い、残りを下位の頸椎が分担する。「環椎と後頭骨のあいだの関節が回旋の大部分を担い、環軸関節はうなずく動きを担う」は2つの関節の役割が入れ替わっており、うなずく動きを担うのが環椎後頭関節、回旋を担うのが環軸関節である。「第1頸椎と第2頸椎のあいだの椎間板がねじれることで回旋が生まれる」は、環椎と軸椎のあいだに椎間板がない点に反する。「頸部の回旋は第5頸椎から第7頸椎で大部分が起こり、上位の頸椎は側屈を担う」は、回旋の大部分を担う高さが実際より下にずれている。
HINT 頸椎のいちばん上の2つに注目する。
- Q21#np-an-021
筋の起始と停止の考え方について、最も適切なものはどれか。
- 1起始は動く側の骨への付着部を指し、停止は動かない側の骨への付着部を指す
- 2体幹に近く動きの少ない側を起始、よく動く側を停止と呼び、固定する側で動く部位が変わる正解
- 3起始と停止は筋の名前で決まるので、姿勢が変わっても入れかわらない
- 4起始も停止も筋の中央にあり、両端はどの骨からも離れている
Answer
正解 2:体幹に近く動きの少ない側を起始、よく動く側を停止と呼び、固定する側で動く部位が変わる
一般に、体幹に近く動きの少ない側の付着部を起始、遠くてよく動く側を停止と呼ぶ。ただし実際にどちらが動くかは、どちら側を固定するかで決まる。懸垂のように遠位側を固定すれば、ふだん停止と呼ぶ側が固定されて体幹が引き上げられる。「起始は動く側の骨への付着部を指し、停止は動かない側の骨への付着部を指す」は起始と停止が入れ替わっている。「起始と停止は筋の名前で決まるので、姿勢が変わっても入れかわらない」は、固定する側によって動く部位が入れかわる点に反する。「起始も停止も筋の中央にあり、両端はどの骨からも離れている」は、筋が腱を介して両端で骨に付くという構造に反する。
HINT 懸垂では、どちら側が動いているかを考える。
- Q22#np-an-022
筋が力を発揮するしかたと、関節の両側に筋が置かれている理由について、最も適切なものはどれか。
- 1筋は縮むことも押し広げることもできるので、1つの筋だけで関節を往復させられる
- 2筋は関節を押し開く力も出せるため、反対側の筋は姿勢の保持に働く
- 3筋は縮んで引く力しか出せないので、反対向きの動きには別の筋が要る正解
- 4筋は伸びるときにも自分から力を出して骨を押し戻す
Answer
正解 3:筋は縮んで引く力しか出せないので、反対向きの動きには別の筋が要る
筋は短縮して引く方向にしか力を出せないため、ある関節で反対向きの動きを起こすには、関節をはさんで反対側に別の筋が必要になる。肘を曲げる上腕二頭筋と伸ばす上腕三頭筋の関係がその例である。「筋は縮むことも押し広げることもできるので、1つの筋だけで関節を往復させられる」は、筋が押す力を出せない点に反する。「筋は関節を押し開く力も出せるため、反対側の筋は姿勢の保持に働く」も同じ誤りを含み、拮抗筋の役割を姿勢保持だけに限っている。「筋は伸びるときにも自分から力を出して骨を押し戻す」は、伸張性収縮でも張力の向きは短縮方向であることに反する。
HINT 筋は押せるのか、引けるだけなのか。
- Q23#np-an-023
ある関節を動かすときに、反対の動きをする筋(拮抗筋)へ働く神経のしくみについて、最も適切なものはどれか。
- 1主働筋へ指令が出ると、同じ脊髄の高さから拮抗筋へも等しい強さの指令が送られる
- 2拮抗筋の緊張は主働筋の収縮と無関係に決まり、常に一定の張力を保っている
- 3主働筋が強く働くほど拮抗筋の緊張も高まり、速さが増す
- 4主働筋が収縮するとき、拮抗筋の活動は反射的に抑えられて緩んでいく正解
Answer
正解 4:主働筋が収縮するとき、拮抗筋の活動は反射的に抑えられて緩んでいく
主働筋が収縮するとき、拮抗筋への神経の出力が反射的に抑えられて緩む。これを相反抑制と呼び、関節を滑らかに動かせる理由になっている。「主働筋へ指令が出ると、同じ脊髄の高さから拮抗筋へも等しい強さの指令が送られる」は、等しい強さで両者が働けば関節は動かなくなるので、動作の説明として成り立たない。「拮抗筋の緊張は主働筋の収縮と無関係に決まり、常に一定の張力を保っている」は、主働筋の活動に応じて拮抗筋の活動が変わる事実に反する。「主働筋が強く働くほど拮抗筋の緊張も高まり、速さが増す」は、拮抗筋の緊張が高まれば動きは妨げられるので向きが逆である。
HINT 肘を勢いよく曲げるとき、反対側の筋はどうなるか。
- Q24#np-an-024
ある動作の中で筋が担う役割の呼び分けについて、正しいものはどれか。
- 1関節を固定する筋が安定筋、余分な動きを打ち消す筋が中和筋である正解
- 2安定筋は主働筋と同じ動きを起こす筋を指し、中和筋は動きを速める筋を指している
- 3安定筋は関節を動かす主役の筋のことで、中和筋は疲れたときに交代する筋である
- 4安定筋は関節の動く範囲を広げる筋で、中和筋は痛みを抑える筋を指している
Answer
正解 1:関節を固定する筋が安定筋、余分な動きを打ち消す筋が中和筋である
1つの動作の中で、筋は主働筋・協働筋のほかに、土台となる関節を固定する安定筋や、主働筋が同時に起こしてしまう余分な動きを打ち消す中和筋としても働く。腹斜筋が体幹を屈曲させるときに互いの回旋作用を打ち消し合うのが中和筋の例である。「安定筋は主働筋と同じ動きを起こす筋を指し、中和筋は動きを速める筋を指している」は、前半が協働筋の説明になっている。「安定筋は関節を動かす主役の筋のことで、中和筋は疲れたときに交代する筋である」は、前半が主働筋の説明であり、筋が交代するという後半も事実に反する。「安定筋は関節の動く範囲を広げる筋で、中和筋は痛みを抑える筋を指している」は、どちらも役割の説明になっていない。
HINT 余分な動きを打ち消す役の名前を考える。
- Q25#np-an-025
腕を横から挙げる動作で、三角筋と回旋筋腱板が同時に働く意味について、最も適切なものはどれか。
- 1回旋筋腱板が上腕骨を上へ引き上げ、三角筋はその動きを抑える役に回っている
- 2回旋筋腱板が肩甲骨を上方回旋させて支点を保ち、三角筋が上腕骨を挙げている
- 3三角筋が働くあいだ回旋筋腱板は休み、挙上の後半から働き始める
- 4三角筋が上腕骨を挙げる一方で回旋筋腱板が骨頭を関節窩へ引きつけ、支点を保つ正解
Answer
正解 4:三角筋が上腕骨を挙げる一方で回旋筋腱板が骨頭を関節窩へ引きつけ、支点を保つ
三角筋は上腕骨を挙げる大きな力を出すが、そのままでは骨頭が上へずれてしまう。回旋筋腱板が骨頭を関節窩へ引きつけることで支点が保たれ、挙上が成り立つ。向きの違う2つの力が組になって1つの回転を生むこの関係を力の対(フォースカップル)と呼ぶ。「回旋筋腱板が上腕骨を上へ引き上げ、三角筋はその動きを抑える役に回っている」は役割が入れ替わっている。「回旋筋腱板が肩甲骨を上方回旋させて支点を保ち、三角筋が上腕骨を挙げている」は、肩甲骨の上方回旋を担うのが僧帽筋と前鋸筋であり、回旋筋腱板は上腕骨頭を関節窩へ引きつける筋である点に反する。「三角筋が働くあいだ回旋筋腱板は休み、挙上の後半から働き始める」は、両者が挙上の初めから組になって働き、支点を保っている点に反する。
HINT 支点がずれないように押さえているのはどちらか。
- Q26#np-an-026
筋がどの関節運動を起こすかを、筋の走り方から見当づける考え方について、最も適切なものはどれか。
- 1関節の前面をまたぐ筋は屈曲、後面をまたぐ筋は伸展を起こすと見当づけられる正解
- 2関節の内側をまたぐ筋は外転、外側をまたぐ筋は内転を起こすものと見当づけられる
- 3関節から遠くを通る筋ほど回旋を起こしやすく、近くを通る筋は屈伸に働く
- 4関節をまたがない筋も関節運動を起こすので、走り方からは見当づけられない
Answer
正解 1:関節の前面をまたぐ筋は屈曲、後面をまたぐ筋は伸展を起こすと見当づけられる
筋の作用は、その筋が関節のどちら側をまたいでいるかから大まかに見当づけられる。関節の前を通る筋は屈曲、後ろを通る筋は伸展、外側を通る筋は外転、内側を通る筋は内転を起こすのが基本である。「関節の内側をまたぐ筋は外転、外側をまたぐ筋は内転を起こすものと見当づけられる」は内外が入れ替わっており、外側をまたぐ筋が外転、内側をまたぐ筋が内転を起こす。「関節から遠くを通る筋ほど回旋を起こしやすく、近くを通る筋は屈伸に働く」は、回旋を起こすかどうかは関節の軸に対する走り方で決まるため誤り。「関節をまたがない筋も関節運動を起こすので、走り方からは見当づけられない」は、関節をまたいでいない筋はその関節を動かせない点に反する。
HINT 肘の前を通る筋と、後ろを通る筋を思い浮かべる。
- Q27#np-an-027
筋の名前のつけ方について、正しいものはどれか。
- 1大小や長短を表す語は筋の名につくが、位置やはたらきを表す語は腱の名のほうにつく
- 2大小・長短や位置、頭の数、はたらきなど筋の特徴が名前に織り込まれている正解
- 3筋の名前は収縮の速さの順に番号で決められており、形や位置は反映されていない
- 4筋の名前は起始と停止の骨の名を必ず並べる決まりになっている
Answer
正解 2:大小・長短や位置、頭の数、はたらきなど筋の特徴が名前に織り込まれている
筋の名前には、大きさ(大殿筋と小殿筋)、長さ(長腓骨筋と短腓骨筋)、位置(前脛骨筋)、頭の数(上腕二頭筋)、はたらき(内転筋)といった特徴が織り込まれており、名前から形や作用の見当がつく。「大小や長短を表す語は筋の名につくが、位置やはたらきを表す語は腱の名のほうにつく」は、前脛骨筋や内転筋のように位置やはたらきが筋の名そのものに入る点に反する。「筋の名前は収縮の速さの順に番号で決められており、形や位置は反映されていない」は、そのような命名の規則が存在しないので誤り。「筋の名前は起始と停止の骨の名を必ず並べる決まりになっている」は、胸鎖乳突筋のように付着部を並べた名もあるが、すべての筋がその形で命名されているわけではないので誤り。
HINT 大殿筋・上腕二頭筋・前脛骨筋の名から何が読めるか。
- Q28#np-an-028
ある筋を伸ばすときの姿勢の作り方について、最も適切なものはどれか。
- 1その筋の起始と停止が近づく方向へ関節を動かし、そこで姿勢を保つようにする
- 2筋の中央を強く押さえたまま関節を小さく振り、腱の長さを変えるようにする
- 3その筋の起始と停止が遠ざかる方向へ関節を動かして保つ正解
- 4関節を動かす向きは問わず、痛みが出る強さまで伸ばすことが目安になる
Answer
正解 3:その筋の起始と停止が遠ざかる方向へ関節を動かして保つ
ある筋を伸ばすには、その筋の起始と停止が遠ざかる方向へ関節を動かす。二関節筋では両方の関節をその向きへそろえる必要がある。「その筋の起始と停止が近づく方向へ関節を動かし、そこで姿勢を保つようにする」は、起始と停止が近づけば筋は短くなるので向きが逆である。「筋の中央を強く押さえたまま関節を小さく振り、腱の長さを変えるようにする」は、筋腹を押さえる方法で筋の長さは変わらないので伸ばす姿勢の作り方にならない。「関節を動かす向きは問わず、痛みが出る強さまで伸ばすことが目安になる」は、向きが定まらないうえ、痛みを目安にすると組織を傷めるので不適切である。
HINT その筋の両端を、近づけるのか遠ざけるのか。
- Q29#np-an-029
ヒトの身体にある3種類の筋の違いについて、最も適切なものはどれか。
- 1骨格筋は横紋をもち意識して動かせるが、心筋と内臓の平滑筋は意識では動かせない正解
- 2心筋は意識では動かせないが、横紋をもたない点で平滑筋に分類される
- 3平滑筋は横紋をもち、血管や内臓で意識に応じて収縮している
- 43種類の筋はいずれも横紋をもち、意識して動かせるかどうかで分かれている
Answer
正解 1:骨格筋は横紋をもち意識して動かせるが、心筋と内臓の平滑筋は意識では動かせない
筋は骨格筋・心筋・平滑筋の3種類に分けられる。骨格筋は横紋をもち意識して動かせる随意筋で、心筋は横紋をもつが意識では動かせず、血管や内臓の壁をつくる平滑筋は横紋をもたず、やはり意識では動かせない。「心筋は意識では動かせないが、横紋をもたない点で平滑筋に分類される」は、心筋が横紋をもつ筋であり、横紋のない平滑筋とは区別される点に反する。「平滑筋は横紋をもち、血管や内臓で意識に応じて収縮している」は、平滑筋に横紋がなく不随意である点に反する。「3種類の筋はいずれも横紋をもち、意識して動かせるかどうかで分かれている」は、平滑筋が横紋をもたない点に反する。
HINT 横紋の有無と、意識して動かせるかの2つで分ける。
- Q30#np-an-030
腕を頭上へ挙げる動作で肩の前面に痛みが出る人にみられる、骨と腱の位置関係について、最も適切なものはどれか。
- 1上腕骨頭が下方へずれるほど腱の通り道は狭くなるので、肩を下げる動きを増やすとよい
- 2肩甲骨の一部と上腕骨頭のあいだで腱が挟まれやすく、肩甲骨の動きが鍵になる正解
- 3腱の通り道は鎖骨と上腕骨頭のあいだにあり、鎖骨の高さが広さを決めている
- 4腱が挟まれるのは腕を下げた姿勢に限られ、挙げるほど通り道は広くなる
Answer
正解 2:肩甲骨の一部と上腕骨頭のあいだで腱が挟まれやすく、肩甲骨の動きが鍵になる
腕を挙げていく途中では、肩甲骨の一部と上腕骨頭のあいだの狭い隙間を回旋筋腱板の腱が通る。肩甲骨が十分に上方回旋しなかったり、上腕骨頭が上へずれたりすると、この隙間で腱が挟まれて痛みが出やすくなる。「上腕骨頭が下方へずれるほど腱の通り道は狭くなるので、肩を下げる動きを増やすとよい」は、通り道が狭くなるのは骨頭が上へずれたときなので向きが逆である。「腱の通り道は鎖骨と上腕骨頭のあいだにあり、鎖骨の高さが広さを決めている」は、通り道の天井をつくるのが肩甲骨の肩峰である点に反する。「腱が挟まれるのは腕を下げた姿勢に限られ、挙げるほど通り道は広くなる」は、挙げる途中で隙間が狭くなる点に反する。
HINT 上腕骨と、その上を覆う肩甲骨の突起のあいだを考える。
- Q31#np-an-031
大殿筋のはたらきについて、正しいものはどれか。
- 1股関節を屈曲させ、太ももを前へ振り出す主役として働く筋である
- 2股関節を内転させるとともに内旋にも働く筋である
- 3股関節を伸展させるとともに外旋にも働き、立ち上がりや階段の上りで大きな力を出す正解
- 4股関節を外転させ、片脚立ちで骨盤を水平に保つ主役の筋である
Answer
正解 3:股関節を伸展させるとともに外旋にも働き、立ち上がりや階段の上りで大きな力を出す
大殿筋は骨盤の後面から大腿骨と腸脛靱帯へ向かって走り、股関節の伸展を主に担いながら外旋にも働く。椅子からの立ち上がりや階段の上り、坂を駆け上がる場面のように、股関節を深く曲げた姿勢から伸ばすときに大きな力を出す。「股関節を屈曲させ、太ももを前へ振り出す主役として働く筋である」は腸腰筋の役割である。「股関節を内転させるとともに内旋にも働く筋である」は内転筋群に近い説明で、大殿筋の走り方と合わない。「股関節を外転させ、片脚立ちで骨盤を水平に保つ主役の筋である」は中殿筋の役割である。
HINT 伸展だけでなく、もう1つの回転方向にも働く。
- Q32#np-an-032
足関節を背屈させる筋について、最も適切なものはどれか。
- 1下腿の後面にある腓腹筋とヒラメ筋が背屈を担い、前面の筋は底屈に働いている
- 2背屈を担う筋は下腿の後面の深層にあって、腓骨の後ろを通っている
- 3背屈は足の指を曲げる筋で起こり、すねの筋は姿勢の保持に働く
- 4すねの前面にある前脛骨筋が主役で、足先が引っかかるのを防ぐ働きをもつ正解
Answer
正解 4:すねの前面にある前脛骨筋が主役で、足先が引っかかるのを防ぐ働きをもつ
足関節の背屈は、すねの前面を走る前脛骨筋が主に担う。歩行の遊脚期につま先を持ち上げてつまずきを防ぐ働きがあり、高齢者の転倒予防でも注目される筋である。「下腿の後面にある腓腹筋とヒラメ筋が背屈を担い、前面の筋は底屈に働いている」は前後が入れ替わっており、下腿三頭筋は底屈の筋である。「背屈を担う筋は下腿の後面の深層にあって、腓骨の後ろを通っている」は、背屈を担う筋が下腿の前面を通る点に反する。「背屈は足の指を曲げる筋で起こり、すねの筋は姿勢の保持に働く」は、指を曲げる筋が足関節の背屈を起こさないので誤り。
HINT つまずきを防ぐのは、すねのどちら側の筋か。
- Q33#np-an-033
肘を曲げる動作にかかわる筋について、最も適切なものはどれか。
- 1上腕二頭筋のほかに上腕筋や腕橈骨筋も働き、前腕の向きで動員が変わる正解
- 2上腕筋は肩関節もまたぐ二関節筋なので、肩を動かす角度で肘を曲げる力が変わる
- 3腕橈骨筋は前腕の回内と回外にだけ働き、肘を曲げる力は出していない
- 4前腕を回内した握りほど上腕二頭筋の動員が増えていく
Answer
正解 1:上腕二頭筋のほかに上腕筋や腕橈骨筋も働き、前腕の向きで動員が変わる
肘の屈曲には上腕二頭筋だけでなく、その深層にある上腕筋と、前腕の外側を走る腕橈骨筋も加わる。前腕を回外した握りでは上腕二頭筋が働きやすく、回内した握りやハンマー握りでは上腕筋や腕橈骨筋の関与が増える。「上腕筋は肩関節もまたぐ二関節筋なので、肩を動かす角度で肘を曲げる力が変わる」は、上腕筋が上腕骨から起こって肘だけをまたぐ単関節筋である点に反する。「腕橈骨筋は前腕の回内と回外にだけ働き、肘を曲げる力は出していない」は、腕橈骨筋が肘の屈曲に強く加わる筋である点に反する。「前腕を回内した握りほど上腕二頭筋の動員が増えていく」は向きが逆で、回外した握りのほうが上腕二頭筋は働きやすい。
HINT 握りを変えると効き方が変わるのはなぜか。
- Q34#np-an-034
体幹を横に傾ける動きにかかわる腰方形筋について、正しいものはどれか。
- 1胸骨と肋骨を結んでおり、両側が働くと体幹を伸展させる筋である
- 2腸骨と第12肋骨・腰椎を結び、片側が働くと体幹を側屈させる正解
- 3大腿骨と骨盤を結んでおり、股関節を外旋させながら骨盤を後傾させる筋である
- 4仙骨から第1胸椎にかけて縦に走っており、両側が働くと体幹を回旋させる筋である
Answer
正解 2:腸骨と第12肋骨・腰椎を結び、片側が働くと体幹を側屈させる
腰方形筋は腸骨稜から第12肋骨と腰椎の横突起へ走る深層の筋で、片側が働くと体幹を同じ側へ側屈させ、片脚立ちでは骨盤の高さを支える。「胸骨と肋骨を結んでおり、両側が働くと体幹を伸展させる筋である」は付着部が腰方形筋と合わない。「大腿骨と骨盤を結んでおり、股関節を外旋させながら骨盤を後傾させる筋である」は股関節の外旋筋群の説明で、腰方形筋は大腿骨に付着しない。「仙骨から第1胸椎にかけて縦に走っており、両側が働くと体幹を回旋させる筋である」は脊柱起立筋群の走り方に近く、両側が働けば体幹は伸展するので作用の説明としても誤りである。
HINT 腸骨と第12肋骨のあいだをつないでいる筋。
- Q35#np-an-035
大腿の外側を縦に走る腸脛靱帯と、それにつながる大腿筋膜張筋について、最も適切なものはどれか。
- 1大腿筋膜張筋が腸脛靱帯を介して脛骨につながり、股関節の屈曲と外転に働く正解
- 2腸脛靱帯は骨と骨を結ぶ関節の靱帯であり、筋とのつながりをもっていない
- 3大腿筋膜張筋は大腿の内側にあって、股関節を内転させる働きをもつ
- 4腸脛靱帯は膝の内側を走り、膝が外へ開くのを抑えている
Answer
正解 1:大腿筋膜張筋が腸脛靱帯を介して脛骨につながり、股関節の屈曲と外転に働く
大腿筋膜張筋は上前腸骨棘の付近から起こり、腸脛靱帯を介して脛骨の外側へつながる。股関節の屈曲と外転に働き、走行時には膝の外側の安定にも関与する。「腸脛靱帯は骨と骨を結ぶ関節の靱帯であり、筋とのつながりをもっていない」は、腸脛靱帯が大腿筋膜張筋と大殿筋の力を受ける線維の帯である点に反する。「大腿筋膜張筋は大腿の内側にあって、股関節を内転させる働きをもつ」は位置と作用がともに逆である。「腸脛靱帯は膝の内側を走り、膝が外へ開くのを抑えている」は、腸脛靱帯が膝の外側を走る点に反する。
HINT 名前の「大腿筋膜」がどこの膜かを考える。
- Q36#np-an-036
横から見た立位姿勢の基準について、最も適切なものはどれか。
- 1耳の後ろ、肩の後ろ、大転子の後ろ、膝の後ろ、外くるぶしの後ろを結んだ線が基準
- 2耳・肩・大転子・膝のやや前・外くるぶしのやや前が、ほぼ一直線に並ぶのが目安になる正解
- 3立位では骨盤を最大まで後傾させ、腰の反りを消した姿勢が基準
- 4基準の線は肩の前、大転子の後ろ、外くるぶしの前を通る
Answer
正解 2:耳・肩・大転子・膝のやや前・外くるぶしのやや前が、ほぼ一直線に並ぶのが目安になる
横から見た立位姿勢の目安は、耳、肩、大腿骨の大転子、膝のやや前、外くるぶしのやや前がほぼ一直線に並ぶことである。ずれの向きから、頭部前方位や骨盤の傾きといった崩れを読み取れる。「耳の後ろ、肩の後ろ、大転子の後ろ、膝の後ろ、外くるぶしの後ろを結んだ線が基準」は、膝と足首で通る位置が実際より後ろにずれている。「立位では骨盤を最大まで後傾させ、腰の反りを消した姿勢が基準」は、腰椎の前弯を残した中間位が基準である点に反する。「基準の線は肩の前、大転子の後ろ、外くるぶしの前を通る」は、肩と大転子で通る位置がずれており、線は肩と大転子をおおむね貫いて通る。
HINT 膝と足首は、線に対して前か後ろか。
- Q37#np-an-037
頭が前へ出て背中が丸まった姿勢でみられる筋のバランスについて、最も適切なものはどれか。
- 1胸の前面にある筋が引き伸ばされて弱くなり、背中の筋が短く縮んだ状態になっている
- 2首の後ろの筋と胸の前面の筋がともに引き伸ばされ、どちらも弱くなった状態になる
- 3胸の前面の筋や首の後ろの筋が短く縮み、背中と首の前面の筋が弱くなっている正解
- 4胸の前面の筋や首の後ろの筋が短く縮み、肩甲骨は内側へ引き寄せられている
Answer
正解 3:胸の前面の筋や首の後ろの筋が短く縮み、背中と首の前面の筋が弱くなっている
頭部が前方へ出て胸椎が丸まった姿勢では、胸の前面の筋や首の後ろの筋が短く縮み、反対側にある背中の筋や首の前面の深い筋は引き伸ばされて働きにくくなる。指導では縮んだ側を伸ばし、弱い側を鍛える組み合わせが要点になる。「胸の前面にある筋が引き伸ばされて弱くなり、背中の筋が短く縮んだ状態になっている」は短縮側と伸長側が入れ替わっている。「首の後ろの筋と胸の前面の筋がともに引き伸ばされ、どちらも弱くなった状態になる」は、関節をはさんだ両側が同時に伸ばされる説明になっており成り立たない。「胸の前面の筋や首の後ろの筋が短く縮み、肩甲骨は内側へ引き寄せられている」は前半は正しいが、この姿勢では肩甲骨が外側へ滑って前傾するので後半が誤りである。
HINT 丸まった側の前面は、縮むのか伸びるのか。
- Q38#np-an-038
脊柱がS字状に弯曲していることの意味について、最も適切なものはどれか。
- 1弯曲があるほど縦方向の力に弱くなるので、まっすぐに近づけるほど丈夫になる
- 2新生児では頸部と腰部が前弯しており、成長にともなって胸部の後弯が加わる
- 3頸部と腰部が後弯、胸部が前弯した形で縦方向の力を受けている
- 4前後にしなる形が衝撃を分散し、まっすぐな柱より強さを増す正解
Answer
正解 4:前後にしなる形が衝撃を分散し、まっすぐな柱より強さを増す
脊柱は頸部と腰部が前弯、胸部と仙部が後弯したS字状の形をとる。この形はばねのようにしなって衝撃を分散させ、まっすぐな柱よりも縦方向の力に耐えやすくする。「弯曲があるほど縦方向の力に弱くなるので、まっすぐに近づけるほど丈夫になる」は向きが逆である。「新生児では頸部と腰部が前弯しており、成長にともなって胸部の後弯が加わる」は順序が逆で、新生児にあるのは胸部の後弯で、頸部と腰部の前弯は首がすわり歩き始める過程で現れる。「頸部と腰部が後弯、胸部が前弯した形で縦方向の力を受けている」は弯曲の向きが逆で、頸部と腰部が前弯、胸部と仙部が後弯する。
HINT まっすぐな棒と、しなる棒のどちらが衝撃に強いか。
- Q39#np-an-039
息を強く吐き出すときに働く筋について、最も適切なものはどれか。
- 1横隔膜がいっそう強く収縮して下がることで、息を吐き出す力が生まれている
- 2腹筋群と内肋間筋が働いて胸郭と腹部を締め、空気を押し出している正解
- 3安静時と同じように受け身で起こるので、強く吐くときも筋は働かない
- 4外肋間筋が胸郭を持ち上げることで、空気が押し出されていく
Answer
正解 2:腹筋群と内肋間筋が働いて胸郭と腹部を締め、空気を押し出している
安静時の呼気は、広がった胸郭と肺が弾性で戻る受け身の過程だが、強く吐き出すときは腹筋群が腹部を締めて横隔膜を押し上げ、内肋間筋が肋骨を引き下げて胸郭を狭める。「横隔膜がいっそう強く収縮して下がることで、息を吐き出す力が生まれている」は、横隔膜の収縮が吸気を起こす動きである点に反する。「安静時と同じように受け身で起こるので、強く吐くときも筋は働かない」は、努力呼気で呼気筋が働く事実に反する。「外肋間筋が胸郭を持ち上げることで、空気が押し出されていく」は、外肋間筋が吸気で働く筋である点に反する。
HINT 咳やくしゃみで力が入るのはどこか。
- Q40#np-an-040
手と足の骨の区分について、正しいものはどれか。
- 1手は手根骨と中手骨の2つの区分だけででき、指の骨は中手骨に数えられている
- 2足の指の骨を中足骨と呼んでおり、足根骨は足の指の骨を指している
- 3手は手根骨・中手骨・指骨、足は足根骨・中足骨・趾骨からなる正解
- 4手根骨と足根骨はどちらも1つの大きな骨であり、互いに動くことはない
Answer
正解 3:手は手根骨・中手骨・指骨、足は足根骨・中足骨・趾骨からなる
手は手首をつくる手根骨、手のひらをつくる中手骨、指をつくる指骨に分かれ、足は足首から土踏まずにかけての足根骨、足の甲の中足骨、足の指の趾骨に分かれる。「手は手根骨と中手骨の2つの区分だけででき、指の骨は中手骨に数えられている」は、指骨という区分を落としている。「足の指の骨を中足骨と呼んでおり、足根骨は足の指の骨を指している」は、中足骨が足の甲の骨であり、趾骨が足の指の骨である点に反する。「手根骨と足根骨はどちらも1つの大きな骨であり、互いに動くことはない」は、どちらも複数の小さな骨の集まりで、互いにわずかに動く点に反する。
HINT 手のひらの骨と、指の骨は別の区分になる。
- Q41#np-an-041
腕立て伏せで身体を下ろしていく局面の大胸筋について、最も適切なものはどれか。
- 1大胸筋は力を抜き、上腕三頭筋が伸ばされて速さを抑えている
- 2大胸筋は短くなりながら力を出して身体を下ろす
- 3大胸筋は等尺性に働いて張力を保ち、肩の靱帯が体重を受け止めている
- 4大胸筋は引き伸ばされながら張力を出し、身体が落ちる速さを抑えている正解
Answer
正解 4:大胸筋は引き伸ばされながら張力を出し、身体が落ちる速さを抑えている
身体を下ろす局面では、大胸筋は引き伸ばされながら張力を発揮して落下の速さを抑えている。これが伸張性収縮で、同じ種目でも押し上げる局面の短縮性収縮と役割が違う。「大胸筋は力を抜き、上腕三頭筋が伸ばされて速さを抑えている」は、下ろす局面で引き伸ばされながら張力を出すのが大胸筋であり、上腕三頭筋は肘を伸ばす側の筋である点に反する。「大胸筋は短くなりながら力を出して身体を下ろす」は、下ろす局面では筋と骨の付着部の距離が広がるので短縮とは言えない。「大胸筋は等尺性に働いて張力を保ち、肩の靱帯が体重を受け止めている」は、関節が動いている以上、筋の長さも変わるので誤りである。
HINT 同じ種目の中で、上げる局面と下ろす局面を比べる。
- Q42#np-an-042
等尺性収縮を使ったトレーニングの活かし方について、最も適切なものはどれか。
- 1関節を動かしにくい時期や、姿勢を保つ力を鍛えたい場面で用いやすい正解
- 2力を出した角度から離れた角度のほうが筋力が伸びやすいので、可動域の端で行わせる
- 3等尺性収縮では筋が短くなるため、短い長さでの筋力が伸びやすい
- 4角度が一定に保たれる条件では、筋力はしだいに落ちる
Answer
正解 1:関節を動かしにくい時期や、姿勢を保つ力を鍛えたい場面で用いやすい
等尺性収縮は関節の角度を変えずに力を出す収縮で、痛みなどで関節を動かしにくい時期や、プランクのように姿勢を保つ力を鍛えたい場面に向く。一方で筋力の向上は行った角度の付近に偏りやすいという弱点がある。「力を出した角度から離れた角度のほうが筋力が伸びやすいので、可動域の端で行わせる」は向きが逆で、筋力が伸びやすいのは力を出した角度の付近である。「等尺性収縮では筋が短くなるため、短い長さでの筋力が伸びやすい」は、等尺性収縮で筋の長さが保たれる点に反する。「角度が一定に保たれる条件では、筋力はしだいに落ちる」は、等尺性の負荷でも筋力が向上する事実に反する。
HINT 効果はどの角度にあらわれやすいか。
- Q43#np-an-043
立位で骨盤の前後の傾きを体表から確かめる方法について、最も適切なものはどれか。
- 1上前腸骨棘が上後腸骨棘より高い位置にあれば、骨盤は前傾していると判断できる
- 2上前腸骨棘と上後腸骨棘の高さを比べ、前が大きく下がっていれば前傾とみる正解
- 3左右の上前腸骨棘を結んだ線の傾きを見て、骨盤の前後の傾きの大きさを読み取っていく
- 4骨盤の傾きは臍の位置から読み取るのが決まりとされている
Answer
正解 2:上前腸骨棘と上後腸骨棘の高さを比べ、前が大きく下がっていれば前傾とみる
骨盤の前後の傾きは、骨盤の前にある上前腸骨棘と、後ろにある上後腸骨棘の高さを左右それぞれで比べて確かめる。もともと前側の目印はわずかに低いので、その差が大きければ前傾、前側が高くなれば後傾とみる。「上前腸骨棘が上後腸骨棘より高い位置にあれば、骨盤は前傾していると判断できる」は前傾と後傾の判断が入れ替わっている。「左右の上前腸骨棘を結んだ線の傾きを見て、骨盤の前後の傾きの大きさを読み取っていく」は、その線の傾きが左右の高さの差を表すもので、前後の傾きは同じ側の前後の目印を比べて読む点に反する。「骨盤の傾きは臍の位置から読み取るのが決まりとされている」は、臍が骨の目印ではなく位置も個人差が大きいので基準にならない。
HINT 骨盤の前と後ろにある骨の目印を比べる。
- Q44#np-an-044
筋が収縮するときに直接使うエネルギーについて、正しいものはどれか。
- 1筋は血液中のブドウ糖をそのまま使って収縮するので、ATPは関与していない
- 2筋は脂肪を直接分解しながら収縮しており、ATPは休息中にだけ使われる
- 3筋が収縮に直接使えるのはATPだけで、貯蔵量はごくわずかである正解
- 4筋はクレアチンリン酸を直接分解して収縮し、ATPは予備として蓄えられる
Answer
正解 3:筋が収縮に直接使えるのはATPだけで、貯蔵量はごくわずかである
筋が収縮に直接使えるエネルギーはATPの分解で得られるものだけで、糖質も脂質もいったんATPをつくる材料として使われる。筋内のATPの貯蔵量はごくわずかなので、運動が続くかぎり絶えずつくり直す必要がある。「筋は血液中のブドウ糖をそのまま使って収縮するので、ATPは関与していない」は、糖がATPを経て使われる点に反する。「筋は脂肪を直接分解しながら収縮しており、ATPは休息中にだけ使われる」も同じ誤りである。「筋はクレアチンリン酸を直接分解して収縮し、ATPは予備として蓄えられる」は役割が入れ替わっており、クレアチンリン酸はATPを素早くつくり直すための材料である。
HINT 糖も脂肪も、何に変えてから使うのか。
- Q45#np-an-045
有酸素系のエネルギー供給が主に行われる場所について、最も適切なものはどれか。
- 1細胞膜のすぐ内側で行われており、酸素は細胞の外で使われている
- 2筋線維の中のミトコンドリアで行われ、持久的な運動で貢献が大きくなる正解
- 3ミトコンドリアの外膜の表面で行われ、内側のひだは関与していない
- 4筋線維の外の毛細血管で行われ、できたATPが筋へ運ばれる
Answer
正解 2:筋線維の中のミトコンドリアで行われ、持久的な運動で貢献が大きくなる
酸素を使ってATPをつくる過程は、筋線維の中にあるミトコンドリアで進む。持久的なトレーニングでミトコンドリアが増えると、同じ強度の運動を有酸素的にこなしやすくなる。「細胞膜のすぐ内側で行われており、酸素は細胞の外で使われている」は、酸素が細胞内へ取り込まれて使われる点に反する。「ミトコンドリアの外膜の表面で行われ、内側のひだは関与していない」は、ATPをつくる電子伝達系が内膜のひだ(クリステ)に並んでいる点に反する。「筋線維の外の毛細血管で行われ、できたATPが筋へ運ばれる」は、ATPが血液で運ばれる物質ではない点に反する。
HINT 持久的トレーニングで増える細胞内の構造。
- Q46#np-an-046
糖質が有酸素的に分解されていく順序について、正しいものはどれか。
- 1電子伝達系でまず水素が運ばれ、そのあとクエン酸回路で糖が分解される
- 2クエン酸回路と解糖系はどちらも酸素を必要とし、電子伝達系だけが無酸素で進む
- 3解糖でできた物質がクエン酸回路へ入り、続く電子伝達系でATPがつくられる正解
- 4クエン酸回路でATPの大半がつくられ、電子伝達系は熱を出す
Answer
正解 3:解糖でできた物質がクエン酸回路へ入り、続く電子伝達系でATPがつくられる
糖質はまず解糖によって分解され、そこでできた物質がミトコンドリア内のクエン酸回路へ入り、続く電子伝達系で酸素を使って多くのATPがつくられる。「電子伝達系でまず水素が運ばれ、そのあとクエン酸回路で糖が分解される」は順序が逆である。「クエン酸回路と解糖系はどちらも酸素を必要とし、電子伝達系だけが無酸素で進む」は、解糖が酸素を使わずに進み、電子伝達系が酸素を使う点に反する。「クエン酸回路でATPの大半がつくられ、電子伝達系は熱を出す」は、ATPの大半が電子伝達系でつくられる点に反する。
HINT 酸素を使う段はどこか、いちばんATPが出るのはどこか。
- Q47#np-an-047
糖質と脂質をエネルギー源として比べたときの違いについて、最も適切なものはどれか。
- 1脂質は糖質よりも速くATPを供給できるので、全力の運動ほど脂質の割合が高まっていく
- 2糖質は同じ重さから得られるエネルギーが脂質より多く、体内の貯蔵量も脂質を上回る
- 3脂質から得られるエネルギーは糖質の約2倍で、ATPになる速さも糖質と並ぶ
- 4脂質は同じ重さから得られるエネルギーが多いが、ATPにするのに時間がかかる正解
Answer
正解 4:脂質は同じ重さから得られるエネルギーが多いが、ATPにするのに時間がかかる
脂質は同じ重さあたりで取り出せるエネルギーが糖質より多く、体内の貯蔵量も多いが、ATPにするまでの過程が長く酸素も必要なため供給の速さでは糖質に劣る。そのため強度が高い運動では糖質が主に使われる。「脂質は糖質よりも速くATPを供給できるので、全力の運動ほど脂質の割合が高まっていく」は供給の速さが逆である。「糖質は同じ重さから得られるエネルギーが脂質より多く、体内の貯蔵量も脂質を上回る」は、どちらの点でも脂質が上回るので誤り。「脂質から得られるエネルギーは糖質の約2倍で、ATPになる速さも糖質と並ぶ」は、同じ重さから得られるエネルギーが多いという前半は正しいが、ATPにするまでの過程が長く供給の速さでは糖質に劣る点に反する。
HINT 量で勝つのはどちらか、速さで勝つのはどちらか。
- Q48#np-an-048
筋が強く収縮しているあいだの、その筋の中の血流について、最も適切なものはどれか。
- 1筋が内側から血管を圧迫するため、収縮中の血流は減る正解
- 2収縮が強いほど血管が広がるので、収縮中の血流はいちだんと増える
- 3収縮中は筋の中の圧が下がるため、血流は収縮が終わってから減っていく
- 4収縮を続けるほど血流が増えるため、等尺性の保持は長く続く
Answer
正解 1:筋が内側から血管を圧迫するため、収縮中の血流は減る
筋が強く収縮すると、筋の内部の圧が高まって血管が圧迫され、その筋への血流はかえって減る。そのため力を入れ続ける等尺性の保持では酸素の供給が追いつかず、比較的早く疲れが出る。「収縮が強いほど血管が広がるので、収縮中の血流はいちだんと増える」は、収縮中に血管が圧迫される点に反する。「収縮中は筋の中の圧が下がるため、血流は収縮が終わってから減っていく」は、強い収縮で筋内の圧が高まり、収縮しているあいだに血流が減る点に反する。「収縮を続けるほど血流が増えるため、等尺性の保持は長く続く」は、力を入れ続けると早く疲れる事実に反する。
HINT 力いっぱい握り続けると、手はどうなるか。
- Q49#np-an-049
肝臓と筋に蓄えられるグリコーゲンの役割の違いについて、最も適切なものはどれか。
- 1肝臓のグリコーゲンはその場で使われ、血糖の維持には関与していない
- 2筋のグリコーゲンは分解されて血糖になり、脳へ優先的に送られる
- 3肝臓のグリコーゲンは分解されて血糖を保ち、筋のグリコーゲンはその筋の中でしか使えない正解
- 4筋のグリコーゲンは肝臓へ送られてから血糖になり、全身へ配られていく
Answer
正解 3:肝臓のグリコーゲンは分解されて血糖を保ち、筋のグリコーゲンはその筋の中でしか使えない
肝臓のグリコーゲンは分解されてブドウ糖として血中へ出され、血糖値の維持に使われる。一方、筋のグリコーゲンはその筋の中で使われ、血糖として全身へ配られることはない。「肝臓のグリコーゲンはその場で使われ、血糖の維持には関与していない」は、肝臓の役割が血糖の維持である点に反する。「筋のグリコーゲンは分解されて血糖になり、脳へ優先的に送られる」は、筋のグリコーゲンが血糖になって出ていかない点に反する。「筋のグリコーゲンは肝臓へ送られてから血糖になり、全身へ配られていく」は、筋のグリコーゲンがその筋の中で使われ、肝臓へ送られる経路をもたない点に反する。
HINT 血糖として出ていけるのはどちらか。
- Q50#np-an-050
運動中に酸素が筋へ届くまでの流れについて、最も適切なものはどれか。
- 1酸素は肺から直接筋へ拡散して届き、血液はおもに熱を運ぶ役に回っている
- 2肺での取り込み、血液による運搬、筋での取り出しのうち、運動中に制限となるのは肺の段である
- 3酸素は血漿に溶けた形で大半が運ばれ、赤血球は二酸化炭素を受け持つ
- 4肺での取り込み、血液による運搬、筋での取り出しのどれもが制限になりうる正解
Answer
正解 4:肺での取り込み、血液による運搬、筋での取り出しのどれもが制限になりうる
酸素は肺で血液に取り込まれ、心臓の送り出す血流と赤血球のヘモグロビンによって運ばれ、筋で取り出されて使われる。どの段でも不足が生じれば全体の酸素の利用は制限される。「酸素は肺から直接筋へ拡散して届き、血液はおもに熱を運ぶ役に回っている」は、酸素が血液を介して運ばれる点に反する。「肺での取り込み、血液による運搬、筋での取り出しのうち、運動中に制限となるのは肺の段である」は、3つの段を挙げている点は正しいが、健康な人が運動する場面では心臓の送り出す量や筋での取り出しが先に制限になるため誤り。「酸素は血漿に溶けた形で大半が運ばれ、赤血球は二酸化炭素を受け持つ」は、酸素の大半が赤血球のヘモグロビンと結合して運ばれる点に反する。
HINT 肺・血液・筋という3つの段を思い浮かべる。
- Q51#np-an-051
心臓の中にある弁のはたらきについて、正しいものはどれか。
- 1心房と心室のあいだ、心室と動脈のあいだにあって、血液が逆向きへ流れるのを防いでいる正解
- 2心室と動脈のあいだにある弁は、心室が収縮するあいだ閉じて逆流を防いでいる
- 3弁は心臓を収縮させる力を生み出し、血液を押し出す役を担っている
- 4弁は血液の流れる速さを一定に保つため、流れを細く絞っている
Answer
正解 1:心房と心室のあいだ、心室と動脈のあいだにあって、血液が逆向きへ流れるのを防いでいる
心臓には心房と心室のあいだ、心室と大動脈・肺動脈のあいだに弁があり、圧の差で開閉して血液が逆向きへ流れるのを防いでいる。「心室と動脈のあいだにある弁は、心室が収縮するあいだ閉じて逆流を防いでいる」は開閉の時期が逆で、この弁は心室が収縮するあいだ開いて血液を送り出し、収縮が終わると閉じる。「弁は心臓を収縮させる力を生み出し、血液を押し出す役を担っている」は、押し出す力を生むのが心筋である点に反する。「弁は血液の流れる速さを一定に保つため、流れを細く絞っている」は、弁が流量を絞る器官ではなく、流れの向きをそろえる構造である点に反する。
HINT 弁があるのは4か所で、向きを決めている。
- Q52#np-an-052
動脈・静脈・毛細血管の構造の違いについて、最も適切なものはどれか。
- 1動脈は壁が薄く内側に弁をもち、静脈は壁が厚く弾力に富んでいて弁をもたない
- 2動脈は壁が厚くて弾力に富み、静脈は壁が薄くて逆流を防ぐ弁をもつ正解
- 3毛細血管は動脈より壁が厚く、酸素のやり取りは動脈で行われる
- 4静脈は動脈より内圧が高いため、壁がとくに厚くなっている
Answer
正解 2:動脈は壁が厚くて弾力に富み、静脈は壁が薄くて逆流を防ぐ弁をもつ
動脈は心臓が送り出す高い圧を受けるため壁が厚く弾力に富み、静脈は圧が低いので壁が薄く、逆流を防ぐ弁をもつ。毛細血管は1層の細胞からなる薄い壁で、ここで酸素や栄養のやり取りが行われる。「動脈は壁が薄く内側に弁をもち、静脈は壁が厚く弾力に富んでいて弁をもたない」は動脈と静脈の特徴が入れ替わっている。「毛細血管は動脈より壁が厚く、酸素のやり取りは動脈で行われる」は、壁が薄い毛細血管でやり取りが行われる点に反する。「静脈は動脈より内圧が高いため、壁がとくに厚くなっている」は内圧の高低が逆である。
HINT 弁をもつのはどちらで、それはなぜか。
- Q53#np-an-053
血液が酸素を運ぶしくみについて、正しいものはどれか。
- 1白血球に含まれる色素が酸素と結びついて、全身へ酸素を配る役を担っている
- 2ヘモグロビンは組織で酸素を受け取って、肺でその酸素を手放している
- 3赤血球のヘモグロビンが酸素と結びついて運び、組織で酸素を手放す正解
- 4酸素は血液の流れとは別に、リンパ管を通って組織へ届けられる
Answer
正解 3:赤血球のヘモグロビンが酸素と結びついて運び、組織で酸素を手放す
酸素は赤血球に含まれるヘモグロビンと結びついて運ばれ、酸素の少ない組織で切り離されて筋などへ渡される。「白血球に含まれる色素が酸素と結びついて、全身へ酸素を配る役を担っている」は、酸素を運ぶ色素をもつのが赤血球である点に反する。「ヘモグロビンは組織で酸素を受け取って、肺でその酸素を手放している」は、受け取る場所と手放す場所が入れ替わっている。「酸素は血液の流れとは別に、リンパ管を通って組織へ届けられる」は、リンパ管が酸素の運搬路ではない点に反する。
HINT 酸素を積む場所と降ろす場所はどちらか。
- Q54#np-an-054
下肢から心臓へ血液が戻る流れについて、最も適切なものはどれか。
- 1立位では重力の助けで血液が心臓へ戻るため、脚の筋は姿勢の保持に専念する
- 2下肢の静脈弁は足先へ向かう流れを通し、心臓へ向かう流れを押し止めている
- 3歩行のあいだは脚の筋が静脈を締めつけるので、心臓へ戻る血液はかえって減る
- 4脚の筋の収縮が静脈を押し、弁のおかげで血液は逆向きへ流れない正解
Answer
正解 4:脚の筋の収縮が静脈を押し、弁のおかげで血液は逆向きへ流れない
下肢の静脈は圧が低いので、脚の筋が収縮して静脈を押し、静脈弁が逆流を防ぐことで血液が心臓へ戻る。これを筋ポンプと呼び、有酸素運動の終わりに急に立ち止まると筋ポンプが働かず、血液が下肢に留まってめまいが起きやすくなる。「立位では重力の助けで血液が心臓へ戻るため、脚の筋は姿勢の保持に専念する」は、立位で重力が静脈還流を妨げる向きに働く点に反する。「下肢の静脈弁は足先へ向かう流れを通し、心臓へ向かう流れを押し止めている」は弁の向きが逆で、静脈弁は心臓へ向かう流れを通し、足先へ逆戻りする流れを止める。「歩行のあいだは脚の筋が静脈を締めつけるので、心臓へ戻る血液はかえって減る」は、歩行で還流が増える事実に反する。
HINT 運動のあとに急に立ち止まるとどうなるか。
- Q55#np-an-055
神経系の区分について、正しいものはどれか。
- 1脳と脊髄が中枢神経で、そこから出て全身へ広がるすべての神経が末梢神経である正解
- 2脳だけが中枢神経であり、脊髄は末梢神経の一部として数えられている
- 3感覚の情報は末梢神経が運び、運動の指令は脊髄が筋へ直接送っている
- 4自律神経は中枢神経に含まれ、体性神経が末梢神経にあたる
Answer
正解 1:脳と脊髄が中枢神経で、そこから出て全身へ広がるすべての神経が末梢神経である
神経系は脳と脊髄からなる中枢神経と、そこから全身へ広がる末梢神経に分けられる。末梢神経はさらに、意識して動かす部分にかかわる体性神経と、内臓や血管を調節する自律神経に分けられる。「脳だけが中枢神経であり、脊髄は末梢神経の一部として数えられている」は、脊髄が中枢神経に含まれる点に反する。「感覚の情報は末梢神経が運び、運動の指令は脊髄が筋へ直接送っている」は、運動の指令も末梢神経を通って筋へ届く点に反する。「自律神経は中枢神経に含まれ、体性神経が末梢神経にあたる」は、自律神経も末梢神経の区分に入る点に反する。
HINT 脊髄はどちらの区分に入るか。
- Q56#np-an-056
運動単位について、最も適切なものはどれか。
- 11本の筋線維を複数の運動ニューロンが分け合って支配するまとまりを指している
- 2筋線維の束を包む結合組織と、そこを通る血管をまとめて指す呼び方である
- 3筋線維の中にある筋原線維のまとまりを指す呼び方である
- 41つの運動ニューロンと、それが支配する筋線維のまとまりを指す正解
Answer
正解 4:1つの運動ニューロンと、それが支配する筋線維のまとまりを指す
運動単位は、1つの運動ニューロンと、そのニューロンが支配する筋線維のまとまりを指す。指令が届けばそのまとまりの筋線維は一斉に収縮するので、力の調節はいくつの運動単位を働かせるかによって変わる。「1本の筋線維を複数の運動ニューロンが分け合って支配するまとまりを指している」は関係が逆で、1本の筋線維を支配するのは1つの運動ニューロンである。「筋線維の束を包む結合組織と、そこを通る血管をまとめて指す呼び方である」は、結合組織の階層の説明であって運動単位ではない。「筋線維の中にある筋原線維のまとまりを指す呼び方である」は、筋線維の内部構造の説明であって、神経とのつながりを指す言葉ではない。
HINT 神経1本が受け持つ範囲を指す言葉。
- Q57#np-an-057
加齢にともなう筋の変化について、最も適切なものはどれか。
- 1筋量の減少は速筋線維でとくに目立ち、遅筋線維では目立たない正解
- 2遅筋線維が速筋線維へ置きかわることで、素早い動きが先に落ちていく
- 3加齢では運動単位の数が増えるため、1つの運動単位が受け持つ筋線維は少なくなる
- 4加齢では筋線維が1本ずつ太くなり、本数の減りで筋量が減る
Answer
正解 1:筋量の減少は速筋線維でとくに目立ち、遅筋線維では目立たない
加齢による筋量の減少は速筋線維でとくに目立ち、遅筋線維の減少は比較的小さい。速筋線維が減ると、素早く大きな力を出す能力が先に落ちるため、転倒を防ぐ動作にも影響する。「遅筋線維が速筋線維へ置きかわることで、素早い動きが先に落ちていく」は置きかわる向きが逆で、加齢では速筋線維が減って遅筋線維の割合が高まる。「加齢では運動単位の数が増えるため、1つの運動単位が受け持つ筋線維は少なくなる」は向きが逆で、加齢では運動単位の数が減り、残った運動単位が受け持つ筋線維は増える。「加齢では筋線維が1本ずつ太くなり、本数の減りで筋量が減る」は、加齢では筋線維が細くなる点に反する。
HINT 素早い動きが先に落ちる理由を考える。
- Q58#np-an-058
加齢にともなう骨の変化について、最も適切なものはどれか。
- 1骨量は高齢期に向けて増え続け、閉経後の女性ではとくに増え方が大きい
- 2骨量は成人期に最大となり、女性は閉経後にとくに低下しやすい正解
- 3骨は荷重の刺激を受けた部分が吸収され、刺激の少ない部分に新しくつくられる
- 4閉経後はエストロゲンが増えて骨の吸収が進むため、骨量の低下が急になる
Answer
正解 2:骨量は成人期に最大となり、女性は閉経後にとくに低下しやすい
骨量は成人期に最大となり、その後は加齢とともに減っていく。女性では閉経にともなうエストロゲンの減少によって骨の吸収が進みやすく、低下の速さがとくに大きくなる。「骨量は高齢期に向けて増え続け、閉経後の女性ではとくに増え方が大きい」は向きが逆で、骨量は成人期を過ぎると減っていき、閉経後の女性ではとくに低下が速い。「骨は荷重の刺激を受けた部分が吸収され、刺激の少ない部分に新しくつくられる」は向きが逆で、荷重の刺激を受けた部分に骨がつくられ、使われない部分で吸収が進む。「閉経後はエストロゲンが増えて骨の吸収が進むため、骨量の低下が急になる」は、閉経でエストロゲンが減ることが骨の吸収を進める点に反する。
HINT 閉経にともなうホルモンの変化を考える。
- Q59#np-an-059
骨盤の形にみられる男女の違いについて、正しいものはどれか。
- 1女性の骨盤は前後に深く、上から見た入口が縦長の心臓のような形をしている
- 2男性の骨盤は横幅が広く、坐骨のあいだの距離も女性より大きい
- 3女性の骨盤は横幅が広くて浅い形で、恥骨のなす角度も大きい傾向がある正解
- 4骨盤の形の男女差は思春期を過ぎてから現れ、幼児期には逆になる
Answer
正解 3:女性の骨盤は横幅が広くて浅い形で、恥骨のなす角度も大きい傾向がある
女性の骨盤は出産にかかわる形をとり、男性に比べて横幅が広く前後に浅く、左右の恥骨がつくる角度も大きい傾向がある。この違いは立位での大腿骨の向きにも影響する。「女性の骨盤は前後に深く、上から見た入口が縦長の心臓のような形をしている」は男性の骨盤の特徴で、女性と入れ替わっている。「男性の骨盤は横幅が広く、坐骨のあいだの距離も女性より大きい」も男女が入れ替わっている。「骨盤の形の男女差は思春期を過ぎてから現れ、幼児期には逆になる」は、男女差が胎生期から現れ始め、幼児期にも向きが入れ替わらない点に反する。
HINT 出産にかかわる形はどちらか。
- Q60#np-an-060
スクワットで深くしゃがめない人の足関節を評価する意味について、最も適切なものはどれか。
- 1足関節の背屈が乏しいと、すねが後ろへ傾いて膝が外へ開きやすくなる
- 2足関節の底屈が乏しいと踵が浮きやすいので、底屈の可動域を広げる
- 3しゃがむ深さは膝の曲がる角度で決まり、すねの傾きは足の外返しで補える
- 4背屈が乏しいと踵が浮いたり上体が前へ倒れやすくなる正解
Answer
正解 4:背屈が乏しいと踵が浮いたり上体が前へ倒れやすくなる
しゃがむ動作ではすねが前へ傾く必要があり、そのために足関節の背屈の可動域が要る。背屈が乏しいと踵が浮く、上体が大きく前へ倒れる、膝が内へ入るといった形の崩れが出やすい。「足関節の背屈が乏しいと、すねが後ろへ傾いて膝が外へ開きやすくなる」は向きが逆で、しゃがむときすねは前へ傾き、背屈が乏しいと膝は内へ入りやすくなる。「足関節の底屈が乏しいと踵が浮きやすいので、底屈の可動域を広げる」は、しゃがむ動作で要るのが背屈である点に反する。「しゃがむ深さは膝の曲がる角度で決まり、すねの傾きは足の外返しで補える」は、すねの前傾を生むのが足関節の背屈であり、外返しで代わりになるものではない点に反する。
HINT しゃがむとき、すねはどちらへ傾くか。
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