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資格のニガテ一問一答
CSCS 実践/応用科目模擬試験復習

エクササイズテクニック全87問・正解と解説つき

NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(CSCS)実践/応用セクション・ 分量 36%

レジスタンストレーニング、パワー系種目、プライオメトリクス、スピードとアジリティの動作と指導・補助。映像や画像を見て答える設問が多い分野。

Drill

このページは全87問を通して読むためのものです。1問ずつ解いて力をつけるなら、ドリルへ。

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All questions

  1. ベンチプレスを専門とする競技選手が、試合の3回目の挙上で最大挙上を狙っている。バーが胸を離れたあと、肩の真上ではなく顔に近づく方向へ斜めに進むのが見えた。この局面でまず確認すべき点はどれか。

    • 1バーに付けたプレートの左右の重さが揃っているかを見る
    • 2呼吸のタイミングと吐き方のみを見る
    • 3押し上げる際に前腕が前方へ傾いて手首が反っていないかを見る正解

    Answer

    正解 3:押し上げる際に前腕が前方へ傾いて手首が反っていないかを見る

    バーが胸から離れた直後に顔の方向へ斜めに進むのは、押し上げる際に前腕が前方へ傾いて手首が反り気味になり、力の方向がずれていることが多い。まず前腕の角度と手首の位置を見て修正する。「バーに付けたプレートの左右の重さが揃っているかを見る」は誤りで、左右の重さがずれていれば傾くのは横方向であり、顔の方向へ斜めに進む前後のずれはそれでは説明できない。「呼吸のタイミングと吐き方のみを見る」も誤りで、呼吸は挙上全体を支える要素だが、バーが斜めに進む直接の原因は前腕と手首の角度であり、呼吸だけを見ても軌道のずれは説明できない。

    HINT バーが斜めに進む原因は、まず前腕の角度と手首の位置。

  2. 肩関節が硬いバレーボールの主力選手が、シーズン中にスタンディングのバーベルショルダープレスを行っている。バーを頭上へ押し切る局面で、腰を大きく反らせてバーの真下から外れた軌道になっているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1肩が硬いせいとみなし、静的ストレッチを挟んでから押し切らせる
    • 2肋骨を骨盤の上に収め、腰の中立を保ったまま押し切らせる正解
    • 3腰の反りを消すため骨盤を強く後傾させたまま押させる

    Answer

    正解 2:肋骨を骨盤の上に収め、腰の中立を保ったまま押し切らせる

    頭上へ押し切る際に腰を大きく反らせてバーが真下から外れるのは、肋骨が前方へ突き出て骨盤との並びが崩れているために起こりやすい。肋骨を骨盤の上に収め、腰の中立を保ったまま押し切らせることで、バーを頭上でまっすぐ支えやすくなる。「肩が硬いせいとみなし、静的ストレッチを挟んでから押し切らせる」は誤りで、肩の可動域は制限要因になりうるが、いま見えているのは肋骨と骨盤の並びの崩れであり、肩を伸ばしても腰の反りは残る。「腰の反りを消すため骨盤を強く後傾させたまま押させる」も誤りで、反対側へ強く倒す対応も腰の中立から外れる点では同じで、押し切る力も伝わりにくくなる。

    HINT 腰の反りの原因は、肋骨が骨盤より前に出ていること。

  3. 肩に痛みを抱える競泳選手が、シーズン中にインクラインダンベルプレスを行っている。ダンベルを下ろした最下点で、肘が肩よりも下の位置まで大きく落ち込み、大きく外側に開いているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1肩甲骨を下げる意識だけを伝え、肘の深さには触れずに進める
    • 2肘の下がり幅を制限し、肩の高さ付近で止めさせる正解
    • 3肘を体側にぴたりとつけて閉じたまま最下点まで下ろさせる

    Answer

    正解 2:肘の下がり幅を制限し、肩の高さ付近で止めさせる

    肘が肩より下まで落ち込み、外側に大きく開いた状態は、肩関節前方への負担が強くかかりやすい姿勢である。肘の下がり幅を制限し、肩の高さ付近で止めさせることで、肩への負担を抑えながら大胸筋上部に効率よく効かせられる。「肩甲骨を下げる意識だけを伝え、肘の深さには触れずに進める」は誤りで、肩甲骨の位置づくりは有用だが、肘が肩より下まで落ちる深さを残したままでは肩関節前方への負担は変わらない。「肘を体側にぴたりとつけて閉じたまま最下点まで下ろさせる」も誤りで、肘を閉じきっても下がる深さは制限されず、狙いとする大胸筋上部からも負荷が逃げてしまう。

    HINT 最下点で肘が肩より下まで落ちていないかを見る。

  4. 減量期のレスリング選手が、高回数のバーベルベントオーバーロウを行っている。セット後半、疲労が増すにつれて引き上げるたびに背中が丸まり、腰椎が屈曲していくのが見えた。この局面で最初に対応すべき点はどれか。

    • 1反復回数を減らすか重量を下げ、前傾角度と背中の反りを保てる範囲に戻す正解
    • 2膝を伸ばし切って上体をさらに倒し、引く距離を長くとらせる
    • 3本人に痛みの訴えがなければ、予定の回数まで続行させる

    Answer

    正解 1:反復回数を減らすか重量を下げ、前傾角度と背中の反りを保てる範囲に戻す

    疲労が増して背中が丸まり腰椎が屈曲していく状態で反復を続けると、腰部への負担が大きくなる。反復回数を減らすか重量を下げ、前傾角度と背中の反りを保てる範囲に戻すことで、負担の少ない姿勢を維持できる。「膝を伸ばし切って上体をさらに倒し、引く距離を長くとらせる」は誤りで、上体を倒すほど腰部にかかるモーメントは大きくなり、背中が丸まる局面はかえって早く訪れる。「本人に痛みの訴えがなければ、予定の回数まで続行させる」も誤りで、痛みの有無は姿勢を保てているかの指標にならず、腰椎が屈曲していく反復を続ける理由にはならない。

    HINT 腰が丸まったら、まず回数か重量を落として姿勢を戻す。

  5. 重量を伸ばしたい競技用ボート選手が、シーズン中にシーテッドケーブルロウを行っている。セットが進むにつれて、引く直前に上体を大きく後ろへ倒す振り幅がだんだん大きくなっているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1反動の出た反復も回数に数え、セットを終えてから重量を見直させる
    • 2上体を倒す角度に上限を決め、超えたら重量を下げさせる正解
    • 3握力が先に落ちたためとみて、ストラップを使わせる

    Answer

    正解 2:上体を倒す角度に上限を決め、超えたら重量を下げさせる

    セットが進むにつれて引く直前に上体を倒す振り幅がだんだん大きくなるのは、重量に見合った背部の力ではなく反動を使って引き上げている状態である。上体を倒す角度に上限を決め、超えたら重量を下げさせることで、反動に頼らず狙った筋に負荷をかけ続けられる。「反動の出た反復も回数に数え、セットを終えてから重量を見直させる」は誤りで、振り幅が広がっているのはいま起きていることで、終わるまで放置すれば反動に頼る反復がそのぶん積み上がる。「握力が先に落ちたためとみて、ストラップを使わせる」も誤りで、握りを補助しても上体を振って反動を使う動作そのものは残る。

    HINT 振り幅が大きくなってきたら、角度の上限を決めて重量を下げる。

  6. ゴルフの競技選手が、シーズン中にワンハンドダンベルロウを行っている。ダンベルを引き上げる終盤で、上体が引く側へ大きく回転し、反対側の骨盤が浮き上がっているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1骨盤の回転を止めながら引き終わらせる正解
    • 2支持している側の手の位置を広げ、台に体重を預けさせる
    • 3腕の力だけを頼りに、素早く引き上げさせる

    Answer

    正解 1:骨盤の回転を止めながら引き終わらせる

    ダンベルを引き上げる終盤で上体が引く側へ回転し、反対側の骨盤が浮き上がるのは、支持する側の手と骨盤で上体を止められず、回転の力で引き上げを助けている状態である。骨盤の回転を止めながら引き終わらせることで、狙った背部の筋への負荷を保てる。「支持している側の手の位置を広げ、台に体重を預けさせる」は誤りで、支持を広げても引き終わりで骨盤が浮く回転は止まらず、上体を預けるぶん背部への負荷も逃げる。「腕の力だけを頼りに、素早く引き上げさせる」も誤りで、腕の力と速さだけに頼ると骨盤の回転がむしろ大きくなり、狙った背部の筋への刺激が逃げてしまう。

    HINT 引き終わりで骨盤が浮くのは、骨盤の回転を止められていない証拠。

  7. 登坂シーズン中のスポートクライミング選手が、ラットプルダウンを高頻度で行っている。バーを引き下げる終盤、肩がすくみ上がって僧帽筋上部が盛り上がっているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1引き終えてから肩を下げる動きを足させる
    • 2引き下げる前に肩を下げてその位置を保ったまま引き終わらせる正解
    • 3僧帽筋上部のストレッチを反復の合間に挟ませる

    Answer

    正解 2:引き下げる前に肩を下げてその位置を保ったまま引き終わらせる

    バーを引き下げる終盤に肩がすくみ上がり僧帽筋上部が盛り上がるのは、引き始める前に肩を下げた位置を作れず、肩甲骨を下げたまま引き終えられていない状態である。引き下げる前に肩を下げてその位置を保ったまま引き終わらせることで、広背筋を中心に負荷をかけやすくなる。「引き終えてから肩を下げる動きを足させる」は誤りで、肩を下げるのは引き始める前に作っておく位置であり、引き終えた後に付け足しても引いている間のすくみは防げない。「僧帽筋上部のストレッチを反復の合間に挟ませる」も誤りで、盛り上がりは使いすぎた結果であって、伸ばしても引き始めに肩を下げられない動作そのものは変わらない。

    HINT 引き終わりで肩がすくむのは、引く前に肩を下げていないから。

  8. 柔道の実業団選手が、シーズン中にダンベルプルオーバーを行っている。ダンベルを頭側へ下ろした最下点で、肋骨が大きく前方に開き、腰が反ってベンチから浮いているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1下ろす深さを腰が浮かない範囲に制限する正解
    • 2腰ではなく胸郭を広げる意識を強めて下ろさせる
    • 3腰の下にタオルを入れて浮きを埋める

    Answer

    正解 1:下ろす深さを腰が浮かない範囲に制限する

    頭側へ下ろした最下点で肋骨が大きく前方に開き、腰が反ってベンチから浮くのは、可動域を胸郭や腰椎の代償で確保している状態である。下ろす深さを腰が浮かない範囲に制限することで、肋骨や腰椎の代償を防ぎながら実施できる。「腰ではなく胸郭を広げる意識を強めて下ろさせる」は誤りで、胸郭を広げようとするほど肋骨は前方へ開き、腰が反ってベンチから浮く動きをむしろ強めてしまう。「腰の下にタオルを入れて浮きを埋める」も誤りで、浮いた隙間を埋めても下ろす深さは変わらず、腰を反らせている原因には手が届かない。

    HINT 最下点で腰が浮いたら、そこが下ろしすぎ。深さを制限する。

  9. 加重懸垂で自己ベストを更新しようとしている競技選手が、最終セットで反復するたびに体が片側へ傾き、片方の肩だけが先にバーの上まで上がっているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1肩の高さを揃えられる加重まで減らす正解
    • 2左右の広背筋の柔軟性の差が原因とみて伸ばさせる
    • 3傾く側だけ補助を付け、加重は下げずに反復させる

    Answer

    正解 1:肩の高さを揃えられる加重まで減らす

    反復するたびに体が片側へ傾き、片方の肩だけが先にバーの上まで上がるのは、扱う加重が両肩を同時に引き上げる力を上回っている状態である。肩の高さを揃えられる加重まで減らすことで、左右差をつけずに引き上げられる。「左右の広背筋の柔軟性の差が原因とみて伸ばさせる」は誤りで、傾きが出たのは加重が力を上回った最終セットであり、柔軟性を伸ばしてもいまの加重で左右を揃えられるようにはならない。「傾く側だけ補助を付け、加重は下げずに反復させる」も誤りで、補助で持ち上げても自分の力で両肩を揃える反復にはならず、左右差を残したまま回数だけが積み上がる。

    HINT 片側の肩だけ先に上がるのは、加重が今の力を超えている証拠。

  10. 投擲種目の競技選手が、シーズン中の補強トレーニングでバーベルアームカールを行っている。バーを持ち上げる終盤、肘が体より前方へ大きく突き出て、体幹が後方へ反っているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1勢いをつけて振り上げる分は数えずに反復させる
    • 2肩甲骨を後ろに引く意識だけを強く持たせる
    • 3肘の位置を体側に保ったまま前に出た分だけ重量を落として反復させる正解

    Answer

    正解 3:肘の位置を体側に保ったまま前に出た分だけ重量を落として反復させる

    バーを持ち上げる終盤に肘が体より前方へ突き出て体幹が後方へ反るのは、扱う重量が肘の位置を保ったまま持ち上げられる力を上回っている状態である。肘の位置を体側に保ったまま前に出た分だけ重量を落として反復させることで、上腕二頭筋への負荷を保ったまま持ち上げられる。「勢いをつけて振り上げる分は数えずに反復させる」は誤りで、反動を許すほど肘は前へ出て体幹の反りも強まり、上腕二頭筋から負荷が逃げる。「肩甲骨を後ろに引く意識だけを強く持たせる」も誤りで、肩甲骨を寄せても肘が前方へ突き出る動きは止まらず、扱う重量が力を上回っている点は変わらない。

    HINT 肘が前に出て体が反るのは、重量が今の力を超えている証拠。

  11. やり投げの競技選手が、シーズン中にケーブルトライセプスプレスダウンを行っている。重量を伸ばしたセットで、押し下げるたびに肘が体から後方へ離れ、肩が前方に突き出ているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1押し下げる速さを上げ、肘が離れる前に反復を終わらせる
    • 2肘を体側に保てる重量まで下げて反復動作を行う正解
    • 3肩が出ないよう背中を壁につけて行わせる

    Answer

    正解 2:肘を体側に保てる重量まで下げて反復動作を行う

    押し下げるたびに肘が体から後方へ離れ、肩が前方に突き出るのは、扱う重量が肘の位置を保ったまま押し下げられる力を上回っている状態である。肘を体側に保てる重量まで下げて反復動作を行うことで、上腕三頭筋への負荷を保ったまま押し下げられる。「押し下げる速さを上げ、肘が離れる前に反復を終わらせる」は誤りで、速く動かすほど勢いで押す割合が増え、肘を体側に保てない重量であることは変わらない。「肩が出ないよう背中を壁につけて行わせる」も誤りで、外から体を固定しても肘が離れるほどの重量であることは変わらず、押し下げの軌道も窮屈になる。

    HINT 肘が後ろに離れるのは、重量が今の力を超えている証拠。

  12. ゴルフの競技選手が、シーズン中にケーブルのパロフプレスを行っている。ケーブルを体の前へ押し出すたびに、骨盤がケーブル側へわずかに回転しているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1回転している側の殿筋を締めることだけ伝える
    • 2押し出す速度を上げて一気に伸ばしきらせる
    • 3押し出す距離を制限して反復させる正解

    Answer

    正解 3:押し出す距離を制限して反復させる

    ケーブルを体の前へ押し出すたびに骨盤がケーブル側へわずかに回転するのは、押し出す距離が骨盤の回転を止めておける範囲を超えている状態である。押し出す距離を制限して反復させることで、体幹の抗回転の力を保ったまま実施できる。「回転している側の殿筋を締めることだけ伝える」は誤りで、殿筋を締めても押し出す距離が骨盤の回転を止めておける範囲を超えていることは変わらない。「押し出す速度を上げて一気に伸ばしきらせる」も誤りで、速く伸ばすほどケーブルに引かれる力の変化が急になり、骨盤の回転はむしろ大きくなる。

    HINT 骨盤が回転し始めたら、そこが押し出しすぎ。距離を制限する。

  13. アメリカンフットボールのラインマンが、シーズン中にアブローラーを行っている。ロールアウトを伸ばしていく終盤で、腰が反って骨盤が地面側に大きく傾いているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1腰が反り始める手前までしか伸ばさずそこで折り返させる正解
    • 2今日は最後まで伸ばさせ、次回から範囲を決める
    • 3腹部ではなく広背筋で引き戻す意識を持たせる

    Answer

    正解 1:腰が反り始める手前までしか伸ばさずそこで折り返させる

    ロールアウトを伸ばしていく終盤で腰が反って骨盤が地面側に大きく傾くのは、体幹の力で保持できる範囲を超えて伸ばしている状態である。腰が反り始める手前までしか伸ばさずそこで折り返させることで、腰椎を反らせずに体幹の抗伸展の力を保てる。「今日は最後まで伸ばさせ、次回から範囲を決める」は誤りで、腰が反っているのはいまの反復であり、次回まで待つ間に腰椎を反らせた反復を重ねることになる。「腹部ではなく広背筋で引き戻す意識を持たせる」も誤りで、引き戻す力を背部に求めても、伸ばしきる局面で骨盤が地面側へ傾くことは防げない。

    HINT 腰が反り始めたら、そこが伸ばしすぎ。折り返す位置を早める。

  14. ラグビーの競技選手が、シーズン中にランドマインプレスを片手で行っている。押し上げる終盤、体幹が押す側と反対方向へ大きく側屈しているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1浮いている側の手を頭上高くに伸ばしながら押させる
    • 2側屈を防げる重量まで落として反復動作を行わせる正解
    • 3空いている側の腹斜筋を鍛える種目を追加させる

    Answer

    正解 2:側屈を防げる重量まで落として反復動作を行わせる

    押し上げる終盤に体幹が押す側と反対方向へ大きく側屈するのは、扱う重量が体幹を真っすぐ保ったまま押し上げられる力を上回っている状態である。側屈を防げる重量まで落として反復動作を行わせることで、体幹の姿勢を保ったまま押し上げられる。「浮いている側の手を頭上高くに伸ばしながら押させる」は誤りで、反対の手を高く伸ばしても体幹が側屈していく動作そのものの原因には対応できない。「空いている側の腹斜筋を鍛える種目を追加させる」も誤りで、別の種目を足すことは有用でも、いま側屈が出ている重量での押し上げをそのまま続けることになる。

    HINT 体幹が反対側へ傾くのは、重量が今の力を超えている証拠。

  15. アメリカンフットボールのラインマンが、シーズン中にクローズグリップベンチプレスを行っている。バーを下ろす際、肘が体側から大きく外側へ開いていくのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1挙上できた重量が伸びていれば問題ないと伝える
    • 2肘を体側に沿わせたまま下ろさせる正解
    • 3手首を内側へひねりながら下ろさせる

    Answer

    正解 2:肘を体側に沿わせたまま下ろさせる

    バーを下ろす際に肘が体側から大きく外側へ開いていくのは、上腕三頭筋に負荷を集中させる軌道から外れ、大胸筋や肩関節の関与が増えている状態である。肘を体側に沿わせたまま下ろさせることで、狙った上腕三頭筋への負荷を保てる。「挙上できた重量が伸びていれば問題ないと伝える」は誤りで、扱えた重量は狙った筋に効いている証拠にならず、肘が開くほど上腕三頭筋から負荷は逃げている。「手首を内側へひねりながら下ろさせる」も誤りで、前腕のひねりを加えても肘が体側から外れていく軌道は変わらず、手首への負担だけが増える。

    HINT 肘が外へ開くと、上腕三頭筋への負荷が逃げる。体側に沿わせる。

  16. 円盤投げの競技選手が、シーズン中にシーテッドダンベルショルダープレスを行っている。ダンベルを頭上へ押し切る直前、手首が後方へ大きく反り込み、ダンベルが後方へ傾いているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1前腕の筋力不足とみて握り込みを強めさせる
    • 2手首を中立に保ち、支えられる重量まで下げて反復させる正解
    • 3肘を体の前方へ出して、胸の筋も使って押し上げさせる

    Answer

    正解 2:手首を中立に保ち、支えられる重量まで下げて反復させる

    頭上へ押し切る直前に手首が後方へ大きく反り込み、ダンベルが後方へ傾くのは、扱う重量を手首の力だけで支えきれていない状態である。手首を中立に保ち、支えられる重量まで下げて反復させることで、ダンベルを手首の真上で支えたまま押し切れる。「前腕の筋力不足とみて握り込みを強めさせる」は誤りで、強く握っても頭上で支える重量そのものは変わらず、手首が後方へ反り込む局面は繰り返される。「肘を体の前方へ出して、胸の筋も使って押し上げさせる」も誤りで、押す向きを変えても手首で支える重量は同じで、ダンベルが手首の真上から外れる局面は残る。

    HINT 手首が反り込むのは、重量が今の力を超えている証拠。

  17. 砲丸投げの競技選手が、シーズン中にインクラインバーベルベンチプレスで最大挙上を狙っている。押し上げる終盤、両足の踵が浮き上がり、腰も大きく浮いているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1両足の裏を床につけ直し、踵から踏ん張らせる正解
    • 2グリップ幅を肩幅よりかなり広めに取らせながら押させる
    • 3ベンチの傾斜角度を緩やかにさせる

    Answer

    正解 1:両足の裏を床につけ直し、踵から踏ん張らせる

    押し上げる終盤に両足の踵が浮き上がり、腰も大きく浮くのは、下半身での踏ん張りを失い、上体だけの力で押し上げようとしている状態である。両足の裏を床につけ直し、踵から踏ん張らせることで、下半身からの力を上体へ伝えながら押し上げられる。「グリップ幅を肩幅よりかなり広めに取らせながら押させる」は誤りで、握る幅を広げても踵が浮いて下半身の踏ん張りを失っている動作そのものは改善されない。「ベンチの傾斜角度を緩やかにさせる」も誤りで、ベンチの傾斜角度は主に狙う部位に関わる要素であり、踵が浮いていく局面への直接の対応にはならない。

    HINT 踵が浮いたら、下半身の踏ん張りが抜けている。

  18. テニスの競技選手が、シーズン中にプランクの姿勢から片手を前方へ伸ばすリーチ動作を行っている。手を伸ばすたびに、伸ばした側と反対の骨盤が浮き上がって体が回転しているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1伸ばす距離を減らして反復させる正解
    • 2伸ばす側の肩甲骨を強く引き寄せさせる
    • 3手を素早く出し入れして浮く時間を短くする

    Answer

    正解 1:伸ばす距離を減らして反復させる

    手を伸ばすたびに反対側の骨盤が浮き上がって体が回転するのは、伸ばす距離が体幹で骨盤の位置を保っておける範囲を超えている状態である。伸ばす距離を減らして反復させることで、体幹の抗回転の力を保ったまま実施できる。「伸ばす側の肩甲骨を強く引き寄せさせる」は誤りで、肩甲骨を寄せても前方へ伸ばす距離は変わらず、反対側の骨盤が浮く回転は同じように起こる。「手を素早く出し入れして浮く時間を短くする」も誤りで、浮いている時間が短くなるだけで、体幹で骨盤を保てる範囲を超えて伸ばしている点は変わらない。

    HINT 反対側の骨盤が浮いたら、そこが伸ばしすぎ。距離を減らす。

  19. 競泳選手が、シーズン中にインクラインベンチを使ったチェストサポートロウを行っている。セット後半、引き終えた後にダンベルを下ろす際、肘を伸ばし切らずに浅い範囲で反復しているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1引けた回数が目標に届いていれば良しとする
    • 2胸パッドから体を離し、上体を起こす反動で引かせる
    • 3肘が完全に伸びきる位置まで毎回下ろしてから反復させる正解

    Answer

    正解 3:肘が完全に伸びきる位置まで毎回下ろしてから反復させる

    引き終えた後にダンベルを下ろす際、肘を伸ばし切らずに浅い範囲で反復するのは、疲労により可動域を狭めて負荷から逃げている状態である。肘が完全に伸びきる位置まで毎回下ろしてから反復させることで、広背筋のストレッチから収縮までを一貫して使える。「引けた回数が目標に届いていれば良しとする」は誤りで、回数が揃っていても浅い範囲で反復していれば広背筋を使える範囲は狭いままである。「胸パッドから体を離し、上体を起こす反動で引かせる」も誤りで、反動を使えば引ける回数は増えても、下ろす局面で肘を伸ばし切らない浅さは変わらない。

    HINT 肘が伸びきっていないなら、可動域が浅くなっている証拠。

  20. スポートクライミングの競技選手が、シーズン中にインクラインダンベルカールを行っている。持ち上げる終盤、肘が体より後方へ大きく引かれ、肩がベンチから浮いているのが見えた。この局面で最初に直すべき点はどれか。

    • 1手首を返して手のひらを常に下向きにしたまま持ち上げさせる
    • 2座っている姿勢を大きく後ろに倒させる
    • 3肘の位置を保てる重量まで下げて反復させる正解

    Answer

    正解 3:肘の位置を保てる重量まで下げて反復させる

    持ち上げる終盤に肘が体より後方へ大きく引かれ、肩がベンチから浮くのは、扱う重量が肘の位置を保ったまま持ち上げられる力を上回っている状態である。肘の位置を保てる重量まで下げて反復させることで、上腕二頭筋への負荷を保ったまま持ち上げられる。「手首を返して手のひらを常に下向きにしたまま持ち上げさせる」は誤りで、手のひらの向きを変えると動作そのものが別の種目に近くなり、肘が後方へ引かれていく局面への対応にはならない。「座っている姿勢を大きく後ろに倒させる」も誤りで、座る姿勢を倒しても肘が後方へ引かれる動作そのものは改善されない。

    HINT 肘が後ろに引かれるのは、重量が今の力を超えている証拠。

  21. 実業団のパワーリフティング選手がバックスクワットを行っている。立ち上がる際に殿部が先に大きく持ち上がり、上体が深く前傾してデッドリフトに近い姿勢になっていた。最初に直すべき点として最も適切なものはどれか。

    • 1しゃがみの深さそのものを浅くし、殿部が持ち上がる範囲を小さくして負荷を下げる
    • 2立ち上がり始めから股関節と膝を同時に伸ばし、殿部だけが先行して上がらないようにする正解
    • 3視線を天井に向けさせ、背中の丸まりだけを防ぐ意識に切り替える

    Answer

    正解 2:立ち上がり始めから股関節と膝を同時に伸ばし、殿部だけが先行して上がらないようにする

    股関節と膝を同時に伸ばして立ち上がることで、殿部だけが先行して上がる、いわゆる『グッドモーニング化』を避けられる。「しゃがみの深さそのものを浅くし、殿部が持ち上がる範囲を小さくして負荷を下げる」は誤りで、深さを浅くしても股関節と膝の伸展タイミングがずれる原因そのものは解消されず、同じフォルトが浅いレンジで再現されるだけになる。「視線を天井に向けさせ、背中の丸まりだけを防ぐ意識に切り替える」も誤りで、視線や背中の丸まりは別の観点であり、股関節が先行して伸びる今回のフォルトを直接修正するものではない。

    HINT 殿部が先行して上がる=股関節と膝の伸展タイミングがずれている。深さや視線ではなく、伸展の同時性を直す。

  22. 陸上競技の投擲選手が、より前方への荷重を意識してハイバースクワットからローバースクワットにバーの担ぐ位置を変更した。この変更に伴って自然に変化する体幹の使い方として最も適切なものはどれか。

    • 1バーの位置を下げても、しゃがみの深さや体幹の前傾角度は担ぐ位置の影響を受けず一定に保たれる
    • 2肩関節に近い位置にバーが乗るため、上体をより前傾させて重心をバーの真下に保つ動きになる正解
    • 3膝を大きく前に出す動きに切り替えることで、バーの位置の違いを補うようにする

    Answer

    正解 2:肩関節に近い位置にバーが乗るため、上体をより前傾させて重心をバーの真下に保つ動きになる

    スクワットでバーを担ぐ位置が肩関節に近づくローバー(あるいはより後方)のポジションでは、バーの真下に重心を保つために上体の前傾がハイバーより大きくなる。「バーの位置を下げても、しゃがみの深さや体幹の前傾角度は担ぐ位置の影響を受けず一定に保たれる」は誤りで、担ぐ位置が変わればバーを支えるための力学的な条件も変わり、前傾角度は変化する。「膝を大きく前に出す動きに切り替えることで、バーの位置の違いを補うようにする」も誤りで、バー位置の違いに対応するのは主に体幹の前傾角度であり、膝を前に出す動きを大きくすることではない。

    HINT 担ぐ位置が肩に近づくほど、重心をバーの下に保つために上体の前傾は大きくなる。

  23. ラグビーの選手がフロントスクワットを行っている映像で、しゃがみから立ち上がる際に両膝が内側に流れていた。最初に見るべき点として最も適切なものはどれか。

    • 1足裏の荷重が母趾側に偏っているか、膝が常につま先と同じ向きに動いているかを確認する
    • 2しゃがむ深さを浅くすれば、膝が内側に流れる動き自体を根本的になくすことができると考える
    • 3足の幅と股関節の向きを見直し、膝を爪先の方向へ押し出す意識を持たせる正解

    Answer

    正解 3:足の幅と股関節の向きを見直し、膝を爪先の方向へ押し出す意識を持たせる

    フロントスクワットで膝が内側に流れる場合は、足の幅(スタンス)と股関節の外旋(向き)を見直し、膝を爪先の方向へ押し出す意識を持たせることが直接の修正になる。「足裏の荷重が母趾側に偏っているか、膝が常につま先と同じ向きに動いているかを確認する」は誤りで、確認だけでは修正にならず、膝を爪先方向へ押し出す意識づけという具体的な動作の修正が欠けている。「しゃがむ深さを浅くすれば、膝が内側に流れる動き自体を根本的になくすことができると考える」も誤りで、深さを浅くしても股関節の外旋や足幅といった根本的な原因は解消されず、同じフォルトが浅いレンジで再現される。

    HINT 膝が内側に流れる=股関節の外旋不足。まず見るのは足幅と股関節の向き、直すのは膝を爪先方向へ押し出す意識。

  24. パワーリフティング競技者がボックススクワットを取り入れている。ボックスに座る際、股関節を後ろへ引きながら腱の張りを保った状態で接地するのが正しいとされるが、その理由として最も適切なものはどれか。

    • 1ボックスに完全に体重を預けて脱力することで、股関節にかかる負担そのものをなくせるため
    • 2座面に触れた瞬間の反動を使うことで、立ち上がりの速度を高められるため
    • 3腱の張りを保ったまま座ることで、立ち上がる際に反動に頼らず股関節主導の力を再現しやすくなるため正解

    Answer

    正解 3:腱の張りを保ったまま座ることで、立ち上がる際に反動に頼らず股関節主導の力を再現しやすくなるため

    ボックススクワットで腱の張りを保ったまま座ると、立ち上がりの瞬間に反動(伸張反射的な弾み)に頼らず、股関節主導で力を発揮する動きを再現しやすくなる。「ボックスに完全に体重を預けて脱力することで、股関節にかかる負担そのものをなくせるため」は誤りで、完全に脱力すると腱の張りが失われ、立ち上がる際に再び力を立ち上げ直す必要が生じて狙いと逆の効果になる。「座面に触れた瞬間の反動を使うことで、立ち上がりの速度を高められるため」も誤りで、この種目は反動をいったん断ち切って静止に近い状態から立ち上がる練習であり、反動を使うのであればボックスを置く意味が失われる。

    HINT 腱の張りを保つ=反動を使わず股関節主導の力を再現するため。脱力も反動の利用も目的ではない。

  25. アメリカンフットボールの選手がデッドリフトを行っている映像で、床からバーを引き上げ始めた直後、バーが体から前方へ弧を描くように離れていった。この場面で直すべき点として最も適切なものはどれか。

    • 1股関節を後ろに引いたまま、バーをできるだけシンの位置に近づけて引き上げていく正解
    • 2グリップの幅を広げて重心を安定させることで、バーが前方へ離れていく動きを自然に抑えられる
    • 3引き上げる速度を落とすことで、バーが離れる現象を目立たなくする

    Answer

    正解 1:股関節を後ろに引いたまま、バーをできるだけシンの位置に近づけて引き上げていく

    デッドリフトの引き始めでは、股関節を後ろに引いた姿勢を保ちながら、バーをできるだけシン(すね)の位置に近づけて引き上げることで、バーの軌道を体に近い直線に保てる。「グリップの幅を広げて重心を安定させることで、バーが前方へ離れていく動きを自然に抑えられる」は誤りで、グリップ幅を広げても股関節の位置取りという原因そのものは解消されず、バーが体から離れる動き自体は変わらない。「引き上げる速度を落とすことで、バーが離れる現象を目立たなくする」も誤りで、速度を落としても軌道の乱れという原因は残ったままで、目立ちにくくするだけで修正にはならない。

    HINT バーが前方へ弧を描く=股関節の位置取りが原因。速度やグリップ幅ではなく、バーをシンに近づける軌道を直す。

  26. 陸上競技の短距離選手がルーマニアンデッドリフト(RDL)を行っている。ハムストリングの張りを感じたところで止めるよう指導されているが、実際にバーを下げてよい深さを最終的に決める基準として最も適切なものはどれか。

    • 1床にバーが触れる高さまで下げることを、経験や柔軟性の差があっても全員共通の基準にする
    • 2腰椎の生理的な弯曲が崩れ始める直前の位置を、下げてよい深さの限界にする正解
    • 3毎回同じ重量を使っている限り、下げる深さは体格に関わらず同じ数値で固定してよいと考える

    Answer

    正解 2:腰椎の生理的な弯曲が崩れ始める直前の位置を、下げてよい深さの限界にする

    RDLでバーを下げてよい深さは、ハムストリングの柔軟性という個人差のある感覚ではなく、腰椎の生理的な弯曲が崩れ始める直前の位置を客観的な限界として決める。「床にバーが触れる高さまで下げることを、経験や柔軟性の差があっても全員共通の基準にする」は誤りで、柔軟性には個人差があり、全員に同じ深さを当てはめると腰椎の中立が崩れる対象者が出てくる。「毎回同じ重量を使っている限り、下げる深さは体格に関わらず同じ数値で固定してよいと考える」も誤りで、重量が同じでも体格(下肢や体幹の長さ)によって腰椎が崩れ始める深さは異なる。

    HINT RDLの深さの限界は柔軟性の感覚ではなく、腰椎の生理的な弯曲が崩れ始める直前の位置で決める。

  27. ウエイトリフティング選手がクリーン用のデッドリフトとルーマニアンデッドリフト(RDL)を同じ日に行っている。両者の膝の使い方の違いについて、最も適切なものはどれか。

    • 1クリーン用は股関節と膝を深く曲げるが、RDLは膝をわずかに曲げたまま股関節の動きだけで下げる正解
    • 2RDLもクリーン用と同様に、膝を深く曲げる動きを中心にした種目である
    • 3膝の使い方に違いはなく、握る位置とスタンスの幅だけがRDLとの違いになる

    Answer

    正解 1:クリーン用は股関節と膝を深く曲げるが、RDLは膝をわずかに曲げたまま股関節の動きだけで下げる

    クリーン用のデッドリフトは股関節と膝を大きく曲げて床から引き上げる動作だが、RDLは膝の角度をわずかに曲げたまま保ち、主に股関節の屈曲・伸展だけで動かす種目であり、ハムストリングと殿部を狙って伸張させる目的が異なる。「RDLもクリーン用と同様に、膝を深く曲げる動きを中心にした種目である」は誤りで、RDLで膝を深く曲げてしまうと通常のスクワット的な動きに近づき、狙っているハムストリングの伸張刺激が得られにくくなる。「膝の使い方に違いはなく、握る位置とスタンスの幅だけがRDLとの違いになる」も誤りで、両者の主な違いは膝の曲げ角度と股関節主導の動きにあり、握る位置やスタンス幅の違いが本質ではない。

    HINT RDLは膝をわずかに曲げたまま固定し、股関節の屈曲・伸展だけで動かす。クリーン用デッドリフトのように深く曲げない。

  28. バスケットボールの選手がリバースランジを行っている。後ろに引いた脚の膝を勢いよく地面に打ち付け、その反動を使って前脚で押し戻る動きになっていた。最初に直すべき点として最も適切なものはどれか。

    • 1後ろ脚を引く距離をやや長めにとることで、膝が地面に当たる際の衝撃を和らげようとする
    • 2後ろ脚の膝が地面に軽く触れる手前で動きを止め、前脚の力で押し戻る動きに切り替える正解
    • 3後ろ脚で地面を強く押して体を前へ戻す形に直させる

    Answer

    正解 2:後ろ脚の膝が地面に軽く触れる手前で動きを止め、前脚の力で押し戻る動きに切り替える

    リバースランジで後ろ脚の膝を勢いよく地面に打ち付けて反動を使う動きは、股関節や大腿部の筋力ではなく着地の反動に頼った動きになっている。後ろ脚の膝が地面に軽く触れる手前で動きを止め、前脚の力で押し戻る動きに切り替えることで、狙った筋を主体的に働かせられる。「後ろ脚を引く距離をやや長めにとることで、膝が地面に当たる際の衝撃を和らげようとする」は誤りで、引く距離を変えても膝を地面に打ち付けて反動を使うという動作の性質そのものは変わらない。「後ろ脚で地面を強く押して体を前へ戻す形に直させる」も誤りで、リバースランジで戻る力を生むのは前脚であり、後ろ脚で押して戻すと狙った前脚側の股関節と大腿部への負荷が抜けてしまう。

    HINT 膝を地面に打ち付けて反動を使うのが問題。触れる手前で止め、前脚主導の力に切り替えるのが直し方。

  29. バレーボールの選手にステップアップを指導する際、台の高さを選ぶ基準として最も適切なものはどれか。

    • 1台に乗せた前脚の股関節が過度に深く曲がらない高さを、選手ごとに選ぶ正解
    • 2台の高さは選手の身長に比例させ、身長が高いほど高い台を必ず使わせるようにする
    • 3台の高さは全員でそろえ、チーム内で記録を比べやすくすることを基準にする

    Answer

    正解 1:台に乗せた前脚の股関節が過度に深く曲がらない高さを、選手ごとに選ぶ

    ステップアップの台の高さは、身長やチーム内の比べやすさで一律に決めるのではなく、台に乗せた前脚の股関節が過度に深く曲がらない高さを選手ごとに選ぶことが基準になる。「台の高さは選手の身長に比例させ、身長が高いほど高い台を必ず使わせるようにする」は誤りで、身長が高くても股関節や下肢の柔軟性・筋力には個人差があり、身長だけで高さを決めると狙った関与が得られない対象者が出る。「台の高さは全員でそろえ、チーム内で記録を比べやすくすることを基準にする」も誤りで、比べやすさを基準にすると脚の長さや柔軟性の違いが置き去りになり、股関節が深く曲がりすぎる選手が出てしまう。

    HINT 台の高さの基準は身長でも比べやすさでもなく、前脚の股関節が過度に深く曲がらない範囲。

  30. フィギュアスケートの選手が片脚スクワット(ピストルスクワット)を行っている映像で、しゃがみ込む際に支持脚側の骨盤が反対側へ傾き落ちていた。この場面で最初に見るべき点として最も適切なものはどれか。

    • 1反対側の脚を高く上げれば上げるほど、骨盤の傾きは自然に小さくなっていくと考える
    • 2しゃがむ速度を落とすことで、骨盤の傾き自体が目立たなくなるようにする
    • 3支持脚側の中殿筋が骨盤を水平に保てているか、体幹が反対側へ倒れずに真っ直ぐ保たれているかを見る正解

    Answer

    正解 3:支持脚側の中殿筋が骨盤を水平に保てているか、体幹が反対側へ倒れずに真っ直ぐ保たれているかを見る

    片脚スクワットで支持脚側の骨盤が反対側へ傾き落ちる、いわゆるトレンデレンブルグ徴候が見られる場合は、骨盤を水平に保つ役割を持つ支持脚側の中殿筋が働いているか、体幹が反対側へ倒れずに真っ直ぐ保たれているかをまず見る。「反対側の脚を高く上げれば上げるほど、骨盤の傾きは自然に小さくなっていくと考える」は誤りで、反対側の脚の高さと支持脚側の中殿筋の働きは直接の関係がなく、上げ方を変えても骨盤の傾きの原因は解消されない。「しゃがむ速度を落とすことで、骨盤の傾き自体が目立たなくなるようにする」も誤りで、速度を落としても中殿筋が骨盤を水平に保つ力そのものは変わらず、傾きが目立ちにくくなるだけで修正にはならない。

    HINT 骨盤が反対側へ落ちる=支持脚側の中殿筋の働きと体幹の姿勢を見る。脚の上げ方や速度の問題ではない。

  31. 陸上競技の短距離選手がライイングレッグカールを行っている。重量を上げるにつれて骨盤が前に傾き、腰が反ってベンチから浮き始めていた。最初に直すべき点として最も適切なものはどれか。

    • 1背中の下にパッドを追加して腰を持ち上げやすくし、反った姿勢のまま曲げる可動域を確保する
    • 2骨盤をベンチに押しつけたまま曲げられる重量まで下げ、股関節ではなく膝の屈曲で動かす正解
    • 3足首を背屈させて腓腹筋の関与を高め、膝を曲げる力を補わせる

    Answer

    正解 2:骨盤をベンチに押しつけたまま曲げられる重量まで下げ、股関節ではなく膝の屈曲で動かす

    ライイングレッグカールで骨盤が前に傾き腰が反ってベンチから浮く場合は、骨盤をベンチに押しつけたまま曲げられる重量まで下げ、股関節を使わず膝の屈曲だけで動かすことが直すべき点になる。「背中の下にパッドを追加して腰を持ち上げやすくし、反った姿勢のまま曲げる可動域を確保する」は誤りで、反った姿勢を支えやすくすること自体が骨盤の前傾を許容してしまい、代償動作を固定化させる方向になる。「足首を背屈させて腓腹筋の関与を高め、膝を曲げる力を補わせる」も誤りで、別の筋を動員しても骨盤の前傾を招いている重量は変わらず、腰が反ってベンチから浮く局面は残る。

    HINT 腰が反る=骨盤の代償。骨盤をベンチに固定し、膝の屈曲だけで動かす重量まで下げるのが直し方。

  32. バレーボールの選手がカーフレイズを行っている。踵を上げる高さばかりを重視し、下ろす際は途中で止めて次の反復に移っていた。最初に直すべき点として最も適切なものはどれか。

    • 1上げる高さをさらに追求するため、つま先立ちで保持する時間を今より長くする
    • 2踵を台の下まで下ろし、アキレス腱が伸びた位置を毎回通過させる正解
    • 3反復の速度を今よりも上げることで、下ろす深さの不足分を補うようにする

    Answer

    正解 2:踵を台の下まで下ろし、アキレス腱が伸びた位置を毎回通過させる

    カーフレイズでは上げる高さだけでなく、踵を台の下まで下ろし、アキレス腱が伸びた位置を毎回通過させることで下腿三頭筋を十分な可動域で働かせられる。「上げる高さをさらに追求するため、つま先立ちで保持する時間を今より長くする」は誤りで、上げた位置の保持時間を延ばしても、下ろす深さが不足しているという今回の問題は解消されない。「反復の速度を今よりも上げることで、下ろす深さの不足分を補うようにする」も誤りで、速度を上げても下ろす深さそのものが浅いままでは、アキレス腱を伸ばした位置を通過する範囲は変わらない。

    HINT 上げる高さより下ろす深さが問題。踵を台の下まで下ろし、アキレス腱が伸びた位置を毎回通過させる。

  33. アメリカンフットボールのラインマンが股関節と殿部を重点的に強化する目的でレッグプレスを取り入れたい。足の位置の設定として最も適切なものはどれか。

    • 1プレートの高い位置に足を置き、通常よりやや広めのスタンスをとることで、股関節と殿部の関与を増やす正解
    • 2スタンスを肩幅より狭くし、つま先を内側へ向けることで殿部の関与を増やす
    • 3足の位置を変えても関与する筋の配分は変わらず、重量の設定だけが結果を左右する

    Answer

    正解 1:プレートの高い位置に足を置き、通常よりやや広めのスタンスをとることで、股関節と殿部の関与を増やす

    レッグプレスで足をプレートの高い位置に置き、通常よりやや広めのスタンスをとると、股関節や殿部(大殿筋・ハムストリング寄り)の関与が増え、大腿四頭筋への負荷は相対的に下がる。「スタンスを肩幅より狭くし、つま先を内側へ向けることで殿部の関与を増やす」は誤りで、スタンスを狭めてつま先を内へ向ける設定は大腿四頭筋寄りになり、狙いとする股関節・殿部の関与はむしろ減る。「足の位置を変えても関与する筋の配分は変わらず、重量の設定だけが結果を左右する」も誤りで、足の位置(高さとスタンス幅)は関与する筋群の配分を変える主要な要素であり、重量だけで決まるものではない。

    HINT 股関節・殿部を狙うなら、プレートの高い位置+やや広めのスタンス。低い位置は大腿四頭筋寄りになる。

  34. ウエイトリフティング選手がパワークリーンを行っている映像で、床からバーを引き上げ始めた直後、膝が伸びきる前に殿部だけが先に高く上がり、上体が深く前傾していた。最初に直すべき点として最も適切なものはどれか。

    • 1ファーストプルでは股関節と膝の角度を一定に保ち、上体の前傾を保って膝上まで引き上げる正解
    • 2グリップの幅を今より広げることで、殿部が先に上がってしまう動きを目立たなくさせようとする
    • 3引き上げる速度そのものを上げることで、殿部が先に上がる時間を短くする

    Answer

    正解 1:ファーストプルでは股関節と膝の角度を一定に保ち、上体の前傾を保って膝上まで引き上げる

    パワークリーンのファーストプル(床から膝上まで)では、股関節と膝の角度をほぼ一定に保ち、上体の前傾を保ったまま引き上げることで、殿部だけが先に高く上がる『尻上がり』を避けられる。「グリップの幅を今より広げることで、殿部が先に上がってしまう動きを目立たなくさせようとする」は誤りで、グリップの幅を変えても股関節と膝の角度が崩れる原因そのものは解消されない。「引き上げる速度そのものを上げることで、殿部が先に上がる時間を短くする」も誤りで、速度を上げても角度の崩れという原因は残ったままで、目立ちにくくするだけで修正にはならない。

    HINT 殿部が先に上がる=ファーストプルで股関節と膝の角度が崩れている。グリップ幅や速度ではなく、角度を一定に保つ。

  35. ウエイトリフティング選手がパワークリーンのセカンドプルで、大腿部を過ぎたあたりから肩をすくめる動きを先に始めてしまい、股関節と膝の伸展が十分に終わる前に力が抜けていた。最初に直すべき点として最も適切なものはどれか。

    • 1股関節と膝を完全に伸ばし切ってから、最後に肩をすくめる動きにつなげる正解
    • 2肩をすくめる動きを完全に省略し、股関節と膝の伸展だけでバーを最大の高さまで引き上げる
    • 3バーを持つ手の位置を大腿部よりも高くとることで、肩をすくめるタイミングを自然に遅らせる

    Answer

    正解 1:股関節と膝を完全に伸ばし切ってから、最後に肩をすくめる動きにつなげる

    パワークリーンのセカンドプルでは、股関節と膝を完全に伸ばし切ってから最後に肩をすくめる、というトリプルエクステンションの順序を守ることで、伸展の力を途中で抜けさせずにバーへ伝えられる。「肩をすくめる動きを完全に省略し、股関節と膝の伸展だけでバーを最大の高さまで引き上げる」は誤りで、肩をすくめる動き自体は不要ではなく、順序を最後にすることが正しい修正であり、完全に省略することは求められていない。「バーを持つ手の位置を大腿部よりも高くとることで、肩をすくめるタイミングを自然に遅らせる」も誤りで、手の位置(グリップの高さ)を変えても股関節と膝の伸展を十分に終えてから肩をすくめるという順序そのものは自動的には整わない。

    HINT セカンドプルの順序は股関節→膝→肩すくめの順。肩を早く使うのが問題で、省略や手の位置の調整では直らない。

  36. ウエイトリフティング選手がパワークリーンのキャッチの映像で、バーを肩の前で受けた瞬間に肘が下がり、バーが胸の前で止まらずに落ちそうになっていた。最初に直すべき点として最も適切なものはどれか。

    • 1バーを受ける瞬間に手首を反らせるだけで、肘の高さに関わらずバーを支えられるようにする
    • 2キャッチの瞬間に腕全体の力を込めることで、肘の高さの崩れを補おうとする
    • 3肘を素早く前方かつ上方へ回し込み、バーが胸と肩の上に乗った状態で受け止める意識を持たせる正解

    Answer

    正解 3:肘を素早く前方かつ上方へ回し込み、バーが胸と肩の上に乗った状態で受け止める意識を持たせる

    パワークリーンのキャッチでは、肘を素早く前方かつ上方へ回し込み、バーが胸と肩の上に乗った状態で受け止めることで、バーを胸の前で安定して止められる。「バーを受ける瞬間に手首を反らせるだけで、肘の高さに関わらずバーを支えられるようにする」は誤りで、手首の動きだけでは肘が下がって作られたバーの支持面の不足を補えず、バーは胸の前で止まりにくいままになる。「キャッチの瞬間に腕全体の力を込めることで、肘の高さの崩れを補おうとする」も誤りで、腕の力を強めても肘の高さそのものが低い姿勢では、バーを支える支持面は改善されない。

    HINT 肘が下がる=胸と肩の上にバーが乗る支持面がない。手首や腕の力ではなく、肘を前方かつ上方へ回し込む。

  37. ウエイトリフティング選手がハングクリーンを行う際、スタートのハングポジションを膝のすぐ上あたりに設定する目的として最も適切なものはどれか。

    • 1床からのファーストプルを省略しても、通常のパワークリーンと全く同じ重量を扱えるようにするため
    • 2床からのファーストプルを省き、セカンドプル以降のタイミング習得に集中できるようにするため正解
    • 3バーを握る力を鍛えることが主な狙いであり、保持時間を伸ばせるため

    Answer

    正解 2:床からのファーストプルを省き、セカンドプル以降のタイミング習得に集中できるようにするため

    ハングクリーンでハングポジションを膝のすぐ上あたりに設定するのは、床からのファーストプルを省き、セカンドプル以降の伸展のタイミングや動きの習得に集中できるようにするためである。「床からのファーストプルを省略しても、通常のパワークリーンと全く同じ重量を扱えるようにするため」は誤りで、ファーストプルを省くことと同じ重量を扱えることは直接結びつかず、目的はタイミングの習得に集中することにある。「バーを握る力を鍛えることが主な狙いであり、保持時間を伸ばせるため」も誤りで、握る力はどの引く種目でも使われるものであって、ハングポジションを膝の上に置く設定の目的を説明するものではない。

    HINT ハングポジションを膝上にする目的は重量ではなく、ファーストプルを省いてセカンドプル以降の習得に集中すること。

  38. ウエイトリフティング選手がスナッチのキャッチの映像で、頭上でバーを受けた瞬間に肘が完全に伸びきらず、わずかに曲がったまま支えていた。最初に見るべき点として最も適切なものはどれか。

    • 1握る幅を今より狭くすることで、肘を完全に伸ばしきる動きを自動的に得られるようにする
    • 2肘が曲がっていても手首の角度を整えれば、バーを頭上で安定して支えられると考える
    • 3肩関節が十分に外旋し、腕全体で頭上のバーを一直線に支えられているかを見る正解

    Answer

    正解 3:肩関節が十分に外旋し、腕全体で頭上のバーを一直線に支えられているかを見る

    スナッチのキャッチで肘が完全に伸びきらない場合は、肩関節が十分に外旋し、腕全体で頭上のバーを一直線に支えられているかをまず見る。「握る幅を今より狭くすることで、肘を完全に伸ばしきる動きを自動的に得られるようにする」は誤りで、握る幅を狭くしても肩関節の外旋という原因そのものは解消されず、肘が伸びきらない動きは変わらない。「肘が曲がっていても手首の角度だけを整えれば、バーを頭上で安定して支えられると考える」も誤りで、手首の角度を整えるだけでは肩関節から腕全体でバーを一直線に支える構造にはならず、肘の曲がりという原因は残る。

    HINT 肘が伸びきらない=肩関節の外旋不足を見る。握り幅や手首の角度ではなく、腕全体でバーを一直線に支えられているかを確認する。

  39. ウエイトリフティング選手がプッシュジャークのディップ&ドライブで、ディップの際に上体が前に傾き、その後バーが頭上へまっすぐ上がらず前方へ逃げていた。最初に直すべき点として最も適切なものはどれか。

    • 1ディップの深さをできるだけ深くすることで、ドライブで生まれる力そのものを大きくする
    • 2バーを頭上へ突き出す腕の力を強めることで、前方へ逃げる軌道を押し戻すようにする
    • 3ディップでは股関節と膝をわずかに曲げるだけにとどめ、上体を垂直に保ったまま真下に沈めるようにする正解

    Answer

    正解 3:ディップでは股関節と膝をわずかに曲げるだけにとどめ、上体を垂直に保ったまま真下に沈めるようにする

    プッシュジャークのディップでは、股関節と膝をわずかに曲げるだけにとどめ、上体を垂直に保ったまま真下に沈めることで、その後のドライブでバーを頭上へまっすぐ押し上げられる。「ディップの深さをできるだけ深くすることで、ドライブで生まれる力そのものを大きくする」は誤りで、ディップを深くしすぎると上体が前に傾きやすくなり、力が大きくなる前にバーの軌道自体が前方へ逃げてしまう。「バーを頭上へ突き出す腕の力を強めることで、前方へ逃げる軌道を押し戻すようにする」も誤りで、腕の力を強めても上体が前に傾いた姿勢そのものは変わらず、軌道が前方へ逃げる原因は解消されない。

    HINT 上体が前に傾く=ディップが深すぎるか垂直が崩れている。腕の力ではなく、浅いディップで上体を垂直に保つ。

  40. ウエイトリフティング選手がミッドサイハイプルを補助種目として取り入れている。バーをキャッチせず、大腿部中央あたりの高さから始めて伸展だけを行うこの種目の主な目的として最も適切なものはどれか。

    • 1床からのファーストプルを含めて全体の動きを再現することで、クリーンそのものの技術を練習するため
    • 2キャッチも行って、受け止める姿勢まで一緒に身につけるため
    • 3クリーンより高い位置から始め、キャッチを行わずに伸展の力とタイミングだけを強化するため正解

    Answer

    正解 3:クリーンより高い位置から始め、キャッチを行わずに伸展の力とタイミングだけを強化するため

    ミッドサイハイプルは、クリーンより高い位置(大腿部中央あたり)から始め、キャッチを行わずに股関節・膝・足関節の伸展の力とタイミングだけを強化することを主な目的とする種目である。「床からのファーストプルを含めて全体の動きを再現することで、クリーンそのものの技術を練習するため」は誤りで、床から始めるファーストプルを含めてしまうと、ミッドサイハイプルが高い位置から始めることで伸展だけに集中させる狙いそのものが失われる。「キャッチも行って、受け止める姿勢まで一緒に身につけるため」も誤りで、ミッドサイハイプルはキャッチを行わない点が特徴であり、受け止める動作を足すと伸展だけに集中させる狙いが失われる。

    HINT ミッドサイハイプルは高い位置から始めてキャッチせず、伸展の力とタイミングだけを強化する種目。床から始めたり低くしたりするのは狙いと逆。

  41. アメリカンフットボールのラインマンが非常に重い負荷でフロントスクワットを行う際、補助者が構える位置として最も適切なものはどれか。

    • 1バーが鎖骨前面に乗る種目のため、前方に立ち鎖骨下に両手を添えて構える正解
    • 2挙上者の背後に立ち、腰の両側に手を添えて構える
    • 3挙上者の真横に立ち、片手だけ肘の下に添えて構える

    Answer

    正解 1:バーが鎖骨前面に乗る種目のため、前方に立ち鎖骨下に両手を添えて構える

    フロントスクワットはバーが鎖骨と肩の前面に乗る種目であり、補助者は前方に立ち、バーが乗る鎖骨のすぐ下あたりに両手を添えて構えるのが基本になる。「挙上者の背後に立ち、腰の両側に手を添えて構える」は誤りで、これは背後から支えるバックスクワットの補助位置であり、バーが前面にあるフロントスクワットには対応しない。「挙上者の真横に立ち、片手だけ肘の下に添えて構える」も誤りで、片手だけでは重い負荷を支えきれず、フロントスクワットの補助には両手を鎖骨下に添える位置取りが必要になる。

    HINT フロントスクワットはバーが前面。補助者も前に立つ。

  42. インクラインベンチプレスにおける補助者の構え方について、フラットベンチとの違いを踏まえて最も適切なものはどれか。

    • 1フラットベンチと同じ高さで、挙上者の胸の位置に合わせて両手を構えておく
    • 2補助は不要になるため、離れて見ているだけでよい
    • 3バーの軌道が頭側にずれるため、やや高い位置で両手を構えて待機する正解

    Answer

    正解 3:バーの軌道が頭側にずれるため、やや高い位置で両手を構えて待機する

    インクラインベンチプレスはベンチの角度により、フラットベンチよりバーの軌道が頭側にずれるため、補助者もその軌道に合わせてやや高い位置で両手を構えて待機するのが適切である。「フラットベンチと同じ高さで、挙上者の胸の位置に合わせて両手を構えておく」は誤りで、インクラインベンチではバーの軌道がフラットベンチより高い位置を通るため、同じ高さで構えると軌道からずれてしまう。「補助は不要になるため、離れて見ているだけでよい」も誤りで、インクラインベンチプレスも重い負荷を扱えばバーが体の上を通る種目であり、フラットベンチと同様に補助者が必要になる。

    HINT インクラインはバーの軌道が高くなる分、補助の位置も高くする。

  43. スタッフが1名しか確保できない状況で、非常に重い負荷のバックスクワットを行わせる場合の対応として最も適切なものはどれか。

    • 1セーフティピンを深さに合わせて設定し、負荷は見送る正解
    • 2スタッフが1名でも十分な人数と考え、通常どおり後方から補助させる
    • 3バーを外す場面だけ補助させ、挙上中は離れた位置で見守らせる

    Answer

    正解 1:セーフティピンを深さに合わせて設定し、負荷は見送る

    補助者を十分な人数確保できない場面では、ラックのセーフティピンを挙上者のしゃがみ込む深さに合わせて設定したうえで、非常に重い負荷そのものは見送るのが基本的な対応になる。「スタッフが1名でも十分な人数と考え、通常どおり後方から補助させる」は誤りで、1名だけでは重い負荷を支えきれず、通常必要な補助人数を確保できない状況の対応にはならない。「バーを外す場面だけ補助させ、挙上中は離れた位置で見守らせる」も誤りで、潰れる危険が最も高いのはしゃがみ込みから立ち上がる局面であり、その局面に支えられる人がいない状態をつくることになる。

    HINT 補助者が足りない時は負荷を見送るか、ピン設定に頼る。

  44. 体格差の大きいラインマンとディフェンシブバックが同じセッションでベンチプレスを行う場合、補助者の配置の考え方として最も適切なものはどれか。

    • 1体格差にかかわらず、同じ補助者1名を全選手に固定して配置する
    • 2体格の大きい選手にだけ補助者を付け、他の選手は自分たちだけで対応させる
    • 3扱う重量や体格に応じて、補助者の人数や体格を挙上者ごとに個別に調整して配置する正解

    Answer

    正解 3:扱う重量や体格に応じて、補助者の人数や体格を挙上者ごとに個別に調整して配置する

    体格や扱う重量が選手によって大きく異なるチーム練習では、補助者の人数や体格そのものを挙上者ごとに個別に調整して配置するのが基本になる。「体格差にかかわらず、同じ補助者1名を全選手に固定して配置する」は誤りで、体格の大きい選手が重い負荷を扱う場面では1名の補助者では支えきれないことがある。「体格の大きい選手にだけ補助者を付け、他の選手は自分たちだけで対応させる」も誤りで、体格が小さい選手でも重い負荷を扱えばバーが体の上を通る危険は同様にあり、補助者を省く根拠にはならない。

    HINT 配置の基準は体格差そのものではなく、扱う重量と必要な支え。

  45. 複数のラックが並ぶチームウェイトルームで、選手とスタッフの間で挙上失敗時の合図を事前に統一しておく理由として最も適切なものはどれか。

    • 1合図を統一しておけば、補助者の人数を減らしても十分な安全性が保たれると考えてよい
    • 2合図は選手ごとに好みで自由に変えるほうが、その場で素早く伝わりやすい
    • 3周囲の音にかき消されても、決めた合図なら介入のタイミングを補助者が見極めやすい正解

    Answer

    正解 3:周囲の音にかき消されても、決めた合図なら介入のタイミングを補助者が見極めやすい

    複数のラックが同時に使われるチームウェイトルームでは周囲の声や音が入り混じるため、合図を事前に統一しておけば、それにかき消されても補助者が介入のタイミングを見極めやすくなる。「合図を統一しておけば、補助者の人数を減らしても十分な安全性が保たれると考えてよい」は誤りで、合図の統一は介入のタイミングを合わせるためのものであり、必要な補助者の人数を減らせる根拠にはならない。「合図は選手ごとに好みで自由に変えるほうが、その場で素早く伝わりやすい」も誤りで、選手ごとに合図が異なると補助者の理解がその都度ずれやすくなり、統一した合図より伝わりにくくなる。

    HINT 合図統一の目的は「介入のタイミングを外さない」こと。

  46. ベンチプレスでバーをラックから外す(ラックアップ)動作における、挙上者と補助者間の合図の重要性として最も適切なものはどれか。

    • 1外すタイミングを事前に一致させ、バーの受け渡しが安全に進む正解
    • 2ラックアップの合図は本人の感覚に任せるほうが、動作がスムーズに進む
    • 3ラックアップは補助者の判断だけで行うほうが、統一した動作になる

    Answer

    正解 1:外すタイミングを事前に一致させ、バーの受け渡しが安全に進む

    ラックアップ(バーをラックから外す動作)は挙上者と補助者が同時に力を加える瞬間であり、外すタイミングを事前に一致させておくことで、バーの受け渡しが安全に進む。「ラックアップの合図は本人の感覚に任せるほうが、動作がスムーズに進む」は誤りで、本人の感覚だけに任せると補助者が外すタイミングを合わせられず、バーが不均等に動く危険がある。「ラックアップは補助者の判断だけで行うほうが、統一した動作になる」も誤りで、補助者だけの判断で外すと挙上者の準備と合わずタイミングがずれやすく、統一した動作にはならない。

    HINT ラックアップは息を合わせる瞬間。事前の合図が要る。

  47. スプリットジャークでバーベルを頭上にキャッチした際、後方へ体重が乗り体勢を崩した場合、選手が取るべき対応として最も適切なものはどれか。

    • 1そのまま体勢を立て直そうとして、頭上でバーを保持し続ける
    • 2後方の足を軸に体を回転させながらバーを後方へ離し、体から遠ざけて安全に落とす正解
    • 3前方の足に重心を戻し、バーを前方に押し出して支え続ける

    Answer

    正解 2:後方の足を軸に体を回転させながらバーを後方へ離し、体から遠ざけて安全に落とす

    スプリットジャークで頭上のバーとともに後方へ体勢を崩した場合、後方の足を軸に体を回転させながらバーを後方へ離し、体から遠ざけて安全に落とすことが求められる。「そのまま体勢を立て直そうとして、頭上でバーを保持し続ける」は誤りで、崩れた体勢のままバーを保持し続けると、手首や肩を痛める危険が高まる。「前方の足に重心を戻し、バーを前方に押し出して支え続ける」も誤りで、後方に崩れた体勢を前方への押し出しで立て直すことは現実的ではなく、バーを保持し続ける点でも危険が残る。

    HINT 後方に崩れたら後方へ、体から離して落とす。

  48. 1人のコーチが複数のプラットフォームで同時にクリーン&ジャークを行う選手たちを監督する場面で、選手ごとに補助者を付けない代わりに優先して行うべきこととして最も適切なものはどれか。

    • 1選手同士がプラットフォームを行き来しながら、互いに補助者役を務めさせる
    • 2各選手にバーを安全に手放すダンプの動作をあらかじめ習得させておく正解
    • 3監督するコーチ自身が全選手のバーの近くに常に立って見て回る

    Answer

    正解 2:各選手にバーを安全に手放すダンプの動作をあらかじめ習得させておく

    1人のコーチが複数のプラットフォームを同時に監督する場面では、選手ごとに補助者を付けることが難しいため、各選手にバーを安全に手放すダンプの動作をあらかじめ習得させておくことを優先する。「選手同士がプラットフォームを行き来しながら、互いに補助者役を務めさせる」は誤りで、経験の浅い選手同士が補助者役を担うことは、動作の速いパワー系種目では現実的な安全策にならない。「監督するコーチ自身が全選手のバーの近くに常に立って見て回る」も誤りで、1人のコーチが複数のプラットフォームすべてのバーの近くに同時に立つことは物理的にできない。

    HINT 1人のコーチは複数プラットフォームに同時に立てない。

  49. バックスクワット用のラックでセーフティピン(セーフティバー)の高さを設定する際の基本的な考え方として最も適切なものはどれか。

    • 1選手ごとのしゃがみ込む深さに合わせ、その少し下に設定する正解
    • 2チーム全員に共通する一つの高さに固定し、選手が変わっても同じ設定を使い続ける
    • 3できるだけ高い位置に設定し、しゃがみ込む深さより浅い位置で止める

    Answer

    正解 1:選手ごとのしゃがみ込む深さに合わせ、その少し下に設定する

    バックスクワット用のセーフティピンは、選手ごとのしゃがみ込む深さに合わせ、その少し下に設定するのが基本になる。「チーム全員に共通する一つの高さに固定し、選手が変わっても同じ設定を使い続ける」は誤りで、選手ごとに身長やしゃがみ込む深さが異なるため、一つの高さに固定すると深さが合わない選手が出てしまう。「できるだけ高い位置に設定し、しゃがみ込む深さより浅い位置で止める」も誤りで、しゃがみ込む深さより浅い位置に設定すると、正しい深さまでしゃがめずピンに当たってしまう。

    HINT ピンは選手ごとの深さに合わせる。チーム共通の固定値ではない。

  50. ベンチプレス用のラックでJカップやセーフティバーの高さを設定する際の基本的な考え方として最も適切なものはどれか。

    • 1肩の可動域を広げる目的で、胸の位置よりかなり高い位置に設定する
    • 2毎回の挙上ごとに高さを変え、そのつど異なる位置に合わせ直す
    • 3挙上者が仰向けで胸の位置にバーを下ろした高さのすぐ下あたりに合わせて設定する正解

    Answer

    正解 3:挙上者が仰向けで胸の位置にバーを下ろした高さのすぐ下あたりに合わせて設定する

    ベンチプレス用のJカップやセーフティバーは、挙上者が仰向けで胸の位置にバーを下ろした高さのすぐ下あたりに合わせて設定するのが基本になる。「肩の可動域を広げる目的で、胸の位置よりかなり高い位置に設定する」は誤りで、胸の位置より高く設定すると失敗時にバーを支えられず、セーフティバーとしての役割を果たせない。「毎回の挙上ごとに高さを変え、そのつど異なる位置に合わせ直す」も誤りで、挙上ごとに高さを変えると一定の安全な位置が保たれず、失敗時に支えられない高さになる可能性がある。

    HINT セーフティバーは胸の位置のすぐ下。高すぎては役に立たない。

  51. 複数の選手が同時にオリンピックリフティング用プラットフォームを使うチーム練習で、プラットフォーム周囲に確保すべきスペースの考え方として最も適切なものはどれか。

    • 1プラットフォームどうしの隙間をできるだけなくして隣接させ、選手の移動距離を短くする
    • 2バーを前方へ落とす動線を想定し、隣のプラットフォームと十分な間隔を空ける正解
    • 3スペースより人数を優先し、順番を詰めて練習時間を短縮する

    Answer

    正解 2:バーを前方へ落とす動線を想定し、隣のプラットフォームと十分な間隔を空ける

    複数の選手が同時にプラットフォームを使うチーム練習では、選手がバーを前方へ落とす動線を想定し、隣のプラットフォームと十分な間隔を空けておくことが基本になる。「プラットフォームどうしの隙間をできるだけなくして隣接させ、選手の移動距離を短くする」は誤りで、隙間をなくすと隣の選手が落としたバーが自分のスペースに入り込む危険が高まる。「スペースより人数を優先し、順番を詰めて練習時間を短縮する」も誤りで、スペースを削って人数を優先すると、バーを落とす動線が確保できず安全性が損なわれる。

    HINT バーを落とす動線を想定し、隣との間隔を空ける。

  52. 競技者がトレーニングでウェイトリフティングベルトを使うかどうかの判断基準として最も適切なものはどれか。

    • 1脊柱に高い軸圧がかかる高負荷の種目に限って着ける正解
    • 2経験の長い選手であれば、扱う負荷にかかわらずベルトを着けて行う
    • 3技術練習の軽い負荷でも、姿勢を安定させるため毎回着けておく

    Answer

    正解 1:脊柱に高い軸圧がかかる高負荷の種目に限って着ける

    競技者がベルトを使うかどうかは、脊柱に高い軸圧がかかる高負荷の種目に限って着けるのが基本的な判断になる。「経験の長い選手であれば、扱う負荷にかかわらずベルトを着けて行う」は誤りで、扱う負荷が軽い場面まで一律にベルトを着けることは判断基準として的外れである。「技術練習の軽い負荷でも、姿勢を安定させるため毎回着けておく」も誤りで、軽い負荷の技術練習でベルトに頼ると、本来自分の体幹で姿勢を安定させる感覚を養う機会を失う。

    HINT ベルトは脊柱への軸圧が高い高負荷種目に限る。

  53. パワーリフティング競技を目指す選手が、試合形式に近いデッドリフトの練習でリフティングストラップの使用を避けるべき理由として最も適切なものはどれか。

    • 1ストラップを使うと手首の可動域が過剰に広がり、技術が崩れやすくなるため
    • 2試合では握力そのものでバーを保持し続ける必要があり、握力に頼らず練習しておく必要があるため正解
    • 3ストラップは価格が高く、日常的な練習で使うには不向きであるため

    Answer

    正解 2:試合では握力そのものでバーを保持し続ける必要があり、握力に頼らず練習しておく必要があるため

    パワーリフティング競技では試合本番でストラップを使えず握力そのものでバーを保持し続ける必要があるため、練習でも握力に頼らず行っておく必要がある。「ストラップを使うと手首の可動域が過剰に広がり、技術が崩れやすくなるため」は誤りで、ストラップの使用が手首の可動域を過剰に広げるという関係は一般的な説明ではない。「ストラップは価格が高く、日常的な練習で使うには不向きであるため」も誤りで、ストラップを避ける理由は価格ではなく、試合形式で握力そのものが問われる点にある。

    HINT 試合で使えない道具に、練習で頼りすぎない。

  54. 重量挙げ系の種目を専門的に行う競技者に、硬いソールとかかとの上がったウェイトリフティングシューズが向いている理由として最も適切なものはどれか。

    • 1ソールが柔らかく沈み込むぶん、着地時の衝撃を吸収して足への負担を減らせるため
    • 2重量に関係なく、価格が手頃で耐久性が高いことが選ばれる理由であるため
    • 3足首の背屈がしにくい選手も深いしゃがみ姿勢を保ちやすく、土台が安定するため正解

    Answer

    正解 3:足首の背屈がしにくい選手も深いしゃがみ姿勢を保ちやすく、土台が安定するため

    足首の背屈がしにくい選手でも、硬いソールとかかとの上がったウェイトリフティングシューズを使えば深いしゃがみ姿勢を保ちやすく、土台が安定する。「ソールが柔らかく沈み込むぶん、着地時の衝撃を吸収して足への負担を減らせるため」は誤りで、これはクッション性の高いランニングシューズの特徴であり、土台の安定を重視するウェイトリフティングシューズの説明にはならない。「重量に関係なく、価格が手頃で耐久性が高いことが選ばれる理由であるため」も誤りで、ウェイトリフティングシューズが選ばれる理由は価格や耐久性ではなく、硬いソールとヒールの高さによる姿勢の安定である。

    HINT 硬いソールとヒールの高さが深いしゃがみを支える。

  55. パワークリーンでバーを保持する際のグリップ幅の決め方として最も適切なものはどれか。

    • 1フロントラック姿勢で快適に収まる、肩幅よりやや広い幅を基準にする正解
    • 2できるだけ広い幅で握ることで、フロントラック姿勢の安定性が最も高まる
    • 3デッドリフトと同じ肩幅程度の狭い幅を、種目にかかわらず一律で用いる

    Answer

    正解 1:フロントラック姿勢で快適に収まる、肩幅よりやや広い幅を基準にする

    パワークリーンのグリップ幅は、フロントラック姿勢で快適に収まる、肩幅よりやや広い幅を基準にするのが基本になる。「できるだけ広い幅で握ることで、フロントラック姿勢の安定性が最も高まる」は誤りで、幅を広げすぎるとフロントラックで肘を高く保ちにくくなり、むしろ姿勢が崩れやすくなる。「デッドリフトと同じ肩幅程度の狭い幅を、種目にかかわらず一律で用いる」も誤りで、デッドリフト用の狭い幅ではフロントラック姿勢を保つスペースが不足しやすい。

    HINT フロントラックに収まる幅が基準。広すぎても狭すぎても崩れる。

  56. スナッチで用いる広い握り幅を選手ごとに決める際の測定方法として最も適切なものはどれか。

    • 1片方の肘をバーに置いた状態で、伸ばした指先が反対の肩の外側に届く位置を目安にする正解
    • 2身長をセンチメートル単位の数値として握り幅に用いる
    • 3握力の測定結果を基準にし、数値が高い選手ほど握り幅を狭く設定する

    Answer

    正解 1:片方の肘をバーに置いた状態で、伸ばした指先が反対の肩の外側に届く位置を目安にする

    スナッチの握り幅は、片方の肘をバーに置いた状態で、伸ばした指先が反対の肩の外側に届く位置を目安に選手ごとに決める方法が広く用いられる。「身長をセンチメートル単位の数値として握り幅に用いる」は誤りで、身長の数値を幅に読み替える方法は、肩幅や腕の長さの個人差を反映できない。「握力の測定結果を基準にし、数値が高い選手ほど握り幅を狭く設定する」も誤りで、握り幅を決める目安は握力の強さではなく、肩幅や腕の長さといった体格の指標である。

    HINT 肘から指先の長さで、肩幅・腕の長さを反映する。

  57. 肩関節の可動性が乏しい選手がバックスクワットでバーを担ぐ際、握り幅を無理に狭くしすぎることで生じやすい問題として最も適切なものはどれか。

    • 1肩や手首に無理な回旋を強いることになり、痛みや違和感が出やすくなる正解
    • 2握り幅を狭くするほど、担いだバーの安定性は選手の可動性にかかわらず常に高まる
    • 3握り幅の違いは見た目の姿勢にだけ表れるものである

    Answer

    正解 1:肩や手首に無理な回旋を強いることになり、痛みや違和感が出やすくなる

    肩関節の可動性が乏しい選手が握り幅を無理に狭くしてバーを担ぐと、肩や手首に無理な回旋を強いることになり、痛みや違和感が出やすくなる。「握り幅を狭くするほど、担いだバーの安定性は選手の可動性にかかわらず常に高まる」は誤りで、可動性が乏しい選手が幅を狭くすると、むしろ無理な姿勢によって安定性を損ないやすい。「握り幅の違いは見た目の姿勢にだけ表れるものである」も誤りで、握り幅の違いは見た目だけでなく、肩や手首にかかる実際の負担そのものに影響する。

    HINT 狭すぎる握りは肩・手首への無理な回旋を生む。

  58. 高校生など未成年の競技者に対する最大努力の挙上でのバルサルバ法(息をこらえて腹圧を高める手技)の扱いとして最も適切なものはどれか。

    • 1技術指導を早く進めるため、成人選手と同じ基準で積極的に習得させる
    • 2成長期であることを踏まえ、使用を制限し慎重に指導する正解
    • 3血圧への影響は年齢に関係なく一定であるため、成人と同一の基準を適用する

    Answer

    正解 2:成長期であることを踏まえ、使用を制限し慎重に指導する

    高校生など成長期にある未成年の競技者には、バルサルバ法の使用を制限し慎重に指導することが望ましい。「技術指導を早く進めるため、成人選手と同じ基準で積極的に習得させる」は誤りで、成長期の選手に成人と同じ基準を早期に適用することは、血圧への影響を踏まえた配慮を欠く判断になる。「血圧への影響は年齢に関係なく一定であるため、成人と同一の基準を適用する」も誤りで、成長期の選手には年齢に応じた慎重な配慮が必要であり、成人と同一の基準をそのまま適用する根拠にはならない。

    HINT 成長期の選手にはバルサルバ法を慎重に制限する。

  59. 8〜12回など反復回数の多いセットを行う種目で、選手に指導すべき呼吸パターンとして最も適切なものはどれか。

    • 1セット全体を通して一度だけ大きく息をこらえ、最後の反復まで呼吸を止め続ける
    • 2各反復の努力局面で呼気を行い、動作に合わせて呼吸を繰り返す通常のパターンを用いる正解
    • 3反復ごとに息を大きく吸い込み、吸気の局面で力を発揮する

    Answer

    正解 2:各反復の努力局面で呼気を行い、動作に合わせて呼吸を繰り返す通常のパターンを用いる

    反復回数の多いセットでは、各反復の努力局面で呼気を行い、動作に合わせて呼吸を繰り返す通常のパターンを用いるのが基本になる。「セット全体を通して一度だけ大きく息をこらえ、最後の反復まで呼吸を止め続ける」は誤りで、この呼吸の止め方は単発の最大努力に用いるバルサルバ法に近く、反復回数の多いセットに用いるものではない。「反復ごとに息を大きく吸い込み、吸気の局面で力を発揮する」も誤りで、力を発揮する努力局面で呼気を行うのが基本であり、吸気の局面で力を発揮する呼吸パターンは基本とは逆になる。

    HINT 多レップは通常呼吸。バルサルバは単発の最大努力向け。

  60. 限られたラックの数に対して選手の人数が多いチーム練習で、安全確保のために選手をグループ分けする基本的な考え方として最も適切なものはどれか。

    • 1体格や経験、扱う負荷が近い選手どうしをまとめ、順番にローテーションする正解
    • 2経験や扱う負荷の違いにかかわらず、到着した順番だけで機械的にグループを割り当てる
    • 3体格の大きい選手を優先し、他の選手は残り時間で自由に行わせる

    Answer

    正解 1:体格や経験、扱う負荷が近い選手どうしをまとめ、順番にローテーションする

    限られたラックの数に対して選手の人数が多いチーム練習では、体格や経験、扱う負荷が近い選手どうしをまとめ、順番にローテーションする方法が安全確保の基本になる。「経験や扱う負荷の違いにかかわらず、到着した順番だけで機械的にグループを割り当てる」は誤りで、経験や扱う負荷が大きく異なる選手を同じグループにすると、補助や負荷設定の対応が難しくなる。「体格の大きい選手を優先し、他の選手は残り時間で自由に行わせる」も誤りで、優先されない選手が監督者のいない状態で自由に負荷の高い種目を行うと、安全確保が不十分になる。

    HINT 体格・経験・負荷が近い選手同士でグループを組む。

  61. 大学のバスケットボール選手がドロップジャンプ(台から降りて着地し、間を置かずに再度跳び上がる種目)を行っている映像で、着地から次の跳び上がりまでの接地時間が明らかに長くなっていた。まず確認すべき点はどれか。

    • 1着地の瞬間に足首が硬く固定されていないかを確認し、足首を大きく動かせるよう指導する
    • 2台から降りる際の踏み出し方を確認し、両足で同時に踏み出すよう直す
    • 3使用している台の高さが脚力に対して高すぎないかを確認し、短い接地で切り返せる高さまで下げる正解

    Answer

    正解 3:使用している台の高さが脚力に対して高すぎないかを確認し、短い接地で切り返せる高さまで下げる

    正解は「使用している台の高さが脚力に対して高すぎないかを確認し、短い接地で切り返せる高さまで下げる」である。ドロップジャンプは短い接地時間で切り返す反応的な力の発揮を狙う種目であり、台が高すぎると衝撃が大きくなって接地時間が延びるため、まず台の高さを見直すことが基本になる。「着地の瞬間に足首が硬く固定されていないかを確認し、足首を大きく動かせるよう指導する」は誤り。この種目では着地時に足首・膝・股関節を適度に固定して力を素早く伝えることが求められ、足首を大きく動かす指導は接地時間をむしろ延ばす方向に働く。「台から降りる際の踏み出し方を確認し、両足で同時に踏み出すよう直す」も誤り。ドロップジャンプは台から歩いて降りる動作であり、踏み出す足が両足同時か片足かという点は接地時間の長さを説明する主要な要因ではない。

    HINT 接地時間が長いドロップジャンプでは、まず台の高さを見直す。

  62. 高校サッカー選手が両脚でのジャンプの着地を映像で確認したところ、着地の瞬間に両膝が内側に入り、つま先より内側で膝が揃う動きが見られた。指導者が最初に伝えるべき修正点はどれか。

    • 1着地の直前に膝を大きく外側に開いて構え、着地後も膝を外側に固定し続けるよう伝える
    • 2着地の瞬間に膝がつま先の上に来るよう、膝を外側へ押し出す意識を持たせる正解
    • 3着地の音を小さくすることだけを意識させ、音の大きさで修正の達成度を判断する

    Answer

    正解 2:着地の瞬間に膝がつま先の上に来るよう、膝を外側へ押し出す意識を持たせる

    正解は「着地の瞬間に膝がつま先の上に来るよう、膝を外側へ押し出す意識を持たせる」である。着地時に膝が内側に入る動き(ニーイン・トーアウトに近い状態)は膝関節への負担が大きく、膝をつま先の向きに合わせて外側へ押し出す意識づけが基本的な修正点になる。「着地の直前に膝を大きく外側に開いて構え、着地後も膝を外側に固定し続けるよう伝える」は誤り。着地前から不自然に膝を大きく開いて固定する指導は、実際の競技動作からかけ離れた不自然な構えを作ってしまい、修正すべき膝の向きという本質的な課題に対応していない。「着地の音を小さくすることだけを意識させ、音の大きさで修正の達成度を判断する」も誤り。着地の音の大小は衝撃吸収の目安にはなり得るが、音が小さくなっても膝が内側に入る向きは残りうるため、傷害リスクの観点で最も優先すべき修正点の達成を測る指標にはならない。

    HINT 膝が内側に入る着地では、膝をつま先の向きに合わせて外側へ押し出す意識づけが基本。

  63. 走り幅跳びの選手の下肢プライオメトリクスの映像を確認したところ、片脚ずつ交互に大きく前方へ跳び進む種目を行っていた。この種目をジャンプ系とバウンド系のどちらに分類すべきかを判断する観点として、最も適切なものはどれか。

    • 1跳ぶ高さが低いことを基準にして、高さの出ない種目はすべてジャンプ系に分類されると判断する
    • 2接地時間が長く、前方へ連続して移動する種目はバウンド系と判断する正解
    • 3使用している足が片脚か両脚かだけを基準にして、片脚の種目はバウンド系と判断する

    Answer

    正解 2:接地時間が長く、前方へ連続して移動する種目はバウンド系と判断する

    正解は「接地時間が長く、前方へ連続して移動する種目はバウンド系と判断する」である。ジャンプ系は主に上方への高い跳躍と短い接地を特徴とし、バウンド系は片脚・両脚を交互に使いながら接地時間がやや長くなり、前方への移動距離を伴う連続的な跳躍を特徴とする。この選手の種目は前方への移動を繰り返す動きであり、接地時間と移動距離という観点で判断することが適切になる。「跳ぶ高さが低いことを基準にして、高さの出ない種目はすべてジャンプ系に分類されると判断する」は誤り。高さの有無だけを基準にすると、前方への移動を主目的とするバウンド系の種目も高さが低いという理由でジャンプ系に含めてしまい、分類の観点を取り違える。「使用している足が片脚か両脚かだけを基準にして、片脚の種目はバウンド系と判断する」も誤り。片脚か両脚かという使用する足の数だけでは、上方への高い跳躍を狙う片脚ジャンプ系の種目まですべてバウンド系に含めてしまい、接地時間や移動距離という本質的な観点を欠いている。

    HINT ジャンプ系とバウンド系は、接地時間の長さと前方への移動距離で見分ける。

  64. ハンマー投げの選手がメディシンボールを用いた回転系の投げ動作(サイドスロー)を行っている映像で、上体はほとんど回転せず、腕だけを大きく振って投げている様子が見られた。指導者がまず伝えるべき修正点はどれか。

    • 1下肢で地面を押して生まれた力を骨盤・体幹の回転に乗せ、その回転の勢いをボールに伝えるよう意識させる正解
    • 2ボールを持つ腕の振りをさらに速く大きく振らせ、腕の力だけで投げる距離を伸ばすよう伝える
    • 3投げる方向を見失わないよう、目線をボールの軌道に固定したまま投げるよう伝える

    Answer

    正解 1:下肢で地面を押して生まれた力を骨盤・体幹の回転に乗せ、その回転の勢いをボールに伝えるよう意識させる

    正解は「下肢で地面を押して生まれた力を骨盤・体幹の回転に乗せ、その回転の勢いをボールに伝えるよう意識させる」である。回転系のメディシンボール投げは下肢から骨盤・体幹の回転を経て上肢へ力を伝える全身運動であり、腕だけの振りに頼らず体幹の回転を主導させることが基本になる。「ボールを持つ腕の振りをさらに速く大きく振らせ、腕の力だけで投げる距離を伸ばすよう伝える」は誤り。体幹の回転を伴わないまま腕の振りだけを強めても、下肢から伝わるはずの大きな力を活かせず、狙う全身運動の形から離れてしまう。「投げる方向を見失わないよう、目線をボールの軌道に固定したまま投げるよう伝える」も誤り。目線の置き方は方向の確認には役立つが、この選手に見られた体幹が回転していないという課題そのものには対応していない。

    HINT 回転系のメディシンボール投げは、下肢からの力を骨盤・体幹の回転に乗せてボールへ伝える。

  65. 陸上競技の投擲選手がメディシンボールを用いたオーバーヘッド・スクープ投げ(両手でボールを持ち、しゃがんだ姿勢から頭上へ投げ上げる種目)を行っている映像で、しゃがみが浅く、脚をほとんど使わずに上体の反りだけでボールを投げ上げていた。修正すべき点はどれか。

    • 1しゃがみを深くして股関節と膝をしっかり使い、下肢で地面を押す力を投げ上げる動作に伝えるよう指導する正解
    • 2上体の反りをこれまでより強めて、投げ上げる高さを伸ばすよう指導する
    • 3ボールをできるだけ高く投げ上げることだけを目標にさせ、姿勢の指示は本人任せにする

    Answer

    正解 1:しゃがみを深くして股関節と膝をしっかり使い、下肢で地面を押す力を投げ上げる動作に伝えるよう指導する

    正解は「しゃがみを深くして股関節と膝をしっかり使い、下肢で地面を押す力を投げ上げる動作に伝えるよう指導する」である。オーバーヘッド・スクープ投げは下肢の伸展で生まれる力を体幹を通して上肢へ伝える種目であり、しゃがみが浅いと下肢の力を十分に使えず上体の反りだけに頼ってしまう。「上体の反りをこれまでより強めて、投げ上げる高さを伸ばすよう指導する」は誤り。反りを強める指導は、下肢を使えずに上体で補っている代償をさらに深める方向で、腰椎への負担も増す。「ボールをできるだけ高く投げ上げることだけを目標にさせ、姿勢の指示は本人任せにする」も誤り。高さという結果だけを目標にすると、しゃがみが浅く下肢を使えていないという動作そのものの課題が見過ごされてしまう。

    HINT スクープ投げでは、しゃがみを深くして下肢の力を投げ上げる動作に伝える。

  66. 短距離選手のスタンディングスタート直後の映像で、最初の一歩目から頭と上体が早く持ち上がり、直立した姿勢に近い状態で走り出していた。修正すべき点はどれか。

    • 1上体が起きるのは足首の硬さが原因とみて、ふくらはぎを伸ばさせる
    • 2最初の数歩は上体の前傾を保ち、地面を後方へ押す力を意識させる正解
    • 3腕の振りをこれまでより速くすることに集中させ、上体の角度は本人の感覚に委ねる

    Answer

    正解 2:最初の数歩は上体の前傾を保ち、地面を後方へ押す力を意識させる

    正解は「最初の数歩は上体の前傾を保ち、地面を後方へ押す力を意識させる」である。スタート直後の加速局面では上体を前傾させて地面を後方へ強く押し出すことが基本の姿勢であり、頭と上体が早く持ち上がると押し出す力が下向きに逃げてしまい加速が損なわれる。「上体が起きるのは足首の硬さが原因とみて、ふくらはぎを伸ばさせる」は誤り。足首の可動域は加速局面に関わる要素ではあるが、一歩目から頭と上体が持ち上がる動きは前傾を保つ意識づけの問題であり、伸ばしても押し出す方向は整わない。「腕の振りをこれまでより速くすることに集中させ、上体の角度は本人の感覚に委ねる」も誤り。腕の振りを速めても上体が早く起きる姿勢そのものは変わらず、本人の感覚に委ねるだけでは加速局面に必要な前傾姿勢が作られない。

    HINT スタート直後の数歩は、上体の前傾を保って地面を後方へ押す。

  67. スプリントの加速局面(スタートから数秒間)の映像で、足が接地するたびに接地点が体の重心よりかなり前方に出ている、いわゆるオーバーストライドの様子が見られた。修正すべき点はどれか。

    • 1接地を体の後方に落とすよう伝え、踏む位置を腰より後ろでそろえさせる
    • 2接地点が体の重心の前方に出過ぎないよう、踏む位置を体の下に近づけて力を素早く伝えるよう意識させる正解
    • 3接地の際に足の裏全体で強く踏みつけるよう指導し、歩幅については後回しにする

    Answer

    正解 2:接地点が体の重心の前方に出過ぎないよう、踏む位置を体の下に近づけて力を素早く伝えるよう意識させる

    正解は「接地点が体の重心の前方に出過ぎないよう、踏む位置を体の下に近づけて力を素早く伝えるよう意識させる」である。加速局面で接地点が重心より前方に出過ぎると、地面を押す力の一部がブレーキとして働いてしまうため、接地位置を体の下に近づけることが基本の修正になる。「接地を体の後方に落とすよう伝え、踏む位置を腰より後ろでそろえさせる」は誤り。狙いは重心の真下付近で接地することであり、反対側へ行き過ぎて腰より後ろで踏ませると地面を押す時間が足りず、加速に使える力がかえって減る。「接地の際に足の裏全体で強く踏みつけるよう指導し、歩幅については後回しにする」も誤り。踏みつける強さを指導しても接地する位置そのものは変わらず、重心より前方で接地するという課題は残ったままになる。

    HINT 加速局面のオーバーストライドは、接地位置を体の下に近づけて直す。

  68. スプリントの最大速度局面に入った選手の映像で、接地のたびに足が体の重心よりかなり後方で接地し、いわゆる引っかくような動き(バックサイドメカニクス)が乱れている様子が見られた。修正すべき点はどれか。

    • 1上体をこれまでよりもさらに反らせて胸を張るよう繰り返し指導する
    • 2接地してから地面を押す時間をできるだけ長く取らせるよう伝える
    • 3足を体の重心のほぼ真下に近づけて接地させ、接地後は素早く引き上げるよう意識させる正解

    Answer

    正解 3:足を体の重心のほぼ真下に近づけて接地させ、接地後は素早く引き上げるよう意識させる

    正解は「足を体の重心のほぼ真下に近づけて接地させ、接地後は素早く引き上げるよう意識させる」である。最大速度局面では足を重心のほぼ真下で接地させ、接地後すぐに引き上げることで効率よく地面からの反発を得ることが基本になる。「上体をこれまでよりもさらに反らせて胸を張るよう繰り返し指導する」は誤り。上体を反らせる指導は接地の位置という課題そのものに対応しておらず、姿勢を崩す方向に働くおそれもある。「接地してから地面を押す時間をできるだけ長く取らせるよう伝える」も誤り。最大速度局面で求められるのは短い接地で反発を得て素早く引き上げることであり、接地時間を伸ばす意識は狙いと逆方向に働く。

    HINT 最大速度局面では、足を重心のほぼ真下で接地させ素早く引き上げる。

  69. サッカー選手が全速力から方向転換に入る直前の減速動作の映像で、上体が直立したまま重心を落とさずに減速していた。修正すべき点はどれか。

    • 1重心を落として姿勢を低くしながら減速するよう意識させる正解
    • 2減速に入る前に歩隔を狭めて、両足を一直線上に置いて接地させる
    • 3ブレーキをかける歩数をこれまでより増やし、歩数だけで減速の質を判断する

    Answer

    正解 1:重心を落として姿勢を低くしながら減速するよう意識させる

    正解は「重心を落として姿勢を低くしながら減速するよう意識させる」である。方向転換の前の減速は、重心を落として姿勢を低くすることで身体を安定させ、続く切り返しの動作につなげやすくなる。「減速に入る前に歩隔を狭めて、両足を一直線上に置いて接地させる」は誤り。足の間隔を狭めると支持基底面が小さくなって減速中の安定性がかえって下がり、重心を落とせていないという課題にも対応していない。「ブレーキをかける歩数をこれまでより増やし、歩数だけで減速の質を判断する」も誤り。歩数を増やすことは減速そのものの姿勢を改善するものではなく、重心を落とせていないという動作の質の課題には対応していない。

    HINT 方向転換前の減速は、重心を落として姿勢を低くする。

  70. バスケットボール選手がカッティングで方向を変える映像で、切り返す瞬間に上体が進行方向とは逆に大きく傾き、軸足の膝が内側に入る動きが同時に見られた。指導者がまず修正すべき点はどれか。

    • 1上体の傾きを抑えて軸足の膝を進行方向へ向けたまま切り返せるよう、体幹を保つ意識づけを行う正解
    • 2切り返しの回数を増やして慣れさせれば自然に直っていくと伝える
    • 3軸足の膝だけを外へ強く開いた状態に固定したまま切り返させる

    Answer

    正解 1:上体の傾きを抑えて軸足の膝を進行方向へ向けたまま切り返せるよう、体幹を保つ意識づけを行う

    正解は「上体の傾きを抑えて軸足の膝を進行方向へ向けたまま切り返せるよう、体幹を保つ意識づけを行う」である。カッティングで上体が大きく傾くと軸足の膝も連動して内側に入りやすくなるため、体幹を保って上体の傾きを抑えることが膝の向きを整える手がかりになる。「切り返しの回数を増やして慣れさせれば自然に直っていくと伝える」は誤り。崩れた動きのまま回数を重ねても、上体の傾きと膝が内側に入る動きをそのぶん繰り返すことになる。「軸足の膝だけを外へ強く開いた状態に固定したまま切り返させる」も誤り。反対側へ振り切って膝を外へ固定すると方向を変える力を出しにくくなり、上体の傾きという本来の原因にも対応できていない。

    HINT カッティングでの膝の内側への入りは、上体の傾きを抑える体幹の意識づけで整える。

  71. 高校生選手がラダードリルを行う映像で、終始足元を見下ろしながらステップを踏み、顔が下がった姿勢が続いていた。修正すべき点はどれか。

    • 1パターンを先に覚えさせたうえで、顔を上げて前方を見ながら踏ませる正解
    • 2ステップの速さをこれまでよりさらに速くすることだけを求め、視線の位置は後回しにする
    • 3ラダーの間隔を広げることで、足元を見る必要をなくすよう調整する

    Answer

    正解 1:パターンを先に覚えさせたうえで、顔を上げて前方を見ながら踏ませる

    正解は「パターンを先に覚えさせたうえで、顔を上げて前方を見ながら踏ませる」である。ラダードリルは実際の競技中に前方や周囲を見ながら足を運ぶ動きにつなげる練習であり、まずステップのパターンを体に覚えさせたうえで視線を上げさせることが基本の進め方になる。「ステップの速さをこれまでよりさらに速くすることだけを求め、視線の位置は後回しにする」は誤り。速さだけを求めても足元を見続ける姿勢は変わらず、前方を見ながら足を運ぶという実際の競技につながる動きには近づかない。「ラダーの間隔を広げることで、足元を見る必要をなくすよう調整する」も誤り。間隔を広げても選手が足元を見る習慣そのものは残り、視線を上げるという修正すべき点に直接対応していない。

    HINT ラダードリルは、パターンを覚えさせたうえで顔を上げさせる。

  72. 5-10-5シャトルを行う選手の映像で、方向転換のたびに上体が高い位置を保ったまま、足だけで切り返そうとしている様子が見られた。修正すべき点はどれか。

    • 1折り返しの地点で必ず両手でラインに触れることだけを徹底させ、姿勢の高さは後回しにする
    • 2折り返しの直前にいったん止まってから向きを変えさせる
    • 3折り返しの瞬間に重心を落とし、股関節を使って切り返すよう意識させる正解

    Answer

    正解 3:折り返しの瞬間に重心を落とし、股関節を使って切り返すよう意識させる

    正解は「折り返しの瞬間に重心を落とし、股関節を使って切り返すよう意識させる」である。シャトルの折り返しでは重心を落として股関節を使うことで、足だけに頼らず身体全体で方向転換の力を生み出しやすくなる。「折り返しの地点で必ず両手でラインに触れることだけを徹底させ、姿勢の高さは後回しにする」は誤り。ラインに触れる動作を徹底しても、上体が高いまま足だけで切り返す姿勢そのものは変わらない。「折り返しの直前にいったん止まってから向きを変えさせる」も誤り。完全に止まると減速から再加速へ力をつなげる局面そのものが失われ、重心を落として股関節で切り返す動きは身につかない。

    HINT シャトルの折り返しは、重心を落として股関節を使う。

  73. リアクションドリル(コーチの合図に応じて方向を変える種目)を行う選手の映像で、コーチが合図を出す前に方向を予測して先に動き出している様子が繰り返し見られた。修正すべき点はどれか。

    • 1反応が遅いことが原因とみて、構えの姿勢を低くして待たせる
    • 2合図が出るまで静止した姿勢を保たせ、合図を見てから反応して動き出す練習を繰り返させる正解
    • 3合図の出し方を毎回同じパターンに固定し、覚えやすくする

    Answer

    正解 2:合図が出るまで静止した姿勢を保たせ、合図を見てから反応して動き出す練習を繰り返させる

    正解は「合図が出るまで静止した姿勢を保たせ、合図を見てから反応して動き出す練習を繰り返させる」である。リアクションドリルの目的は合図を見てから反応して動く力を高めることであり、合図を待たずに予測で動き出す習慣がついている場合は、合図を見てから動き出す練習を繰り返すことが修正の基本になる。「反応が遅いことが原因とみて、構えの姿勢を低くして待たせる」は誤り。ここで起きているのは反応が遅いことではなく合図より先に動くことであり、構えを低くしても予測で動き出す習慣は変わらない。「合図の出し方を毎回同じパターンに固定し、覚えやすくする」も誤り。合図を固定すると選手はパターンを覚えて予測しやすくなり、予測で先に動き出す習慣をむしろ助長してしまう。

    HINT 予測で先に動く選手には、合図を見てから反応する練習を繰り返させる。

  74. アメリカンフットボール選手がそりを前に押すレジステッドスプリントを行う映像で、そりの負荷が重すぎるためにこれまでのスプリントとはかけ離れた極端な前傾姿勢になり、歩幅も極端に小さくなっていた。修正すべき点はどれか。

    • 1そりの負荷を軽くし、通常のスプリントに近い前傾と歩幅を保てる重さに調整する正解
    • 2腕をこれまでよりさらに強く振らせて、極端な前傾に対応させるよう指示する
    • 3歩幅が小さくなった分、歩数をこれまでより増やして距離を確保させる

    Answer

    正解 1:そりの負荷を軽くし、通常のスプリントに近い前傾と歩幅を保てる重さに調整する

    正解は「そりの負荷を軽くし、通常のスプリントに近い前傾と歩幅を保てる重さに調整する」である。そりを使ったレジステッドスプリントは通常のスプリントに近いフォームを保てる範囲の負荷で行うことが基本であり、負荷が重すぎて姿勢や歩幅が極端に崩れている場合は負荷を軽くすることが修正になる。「腕をこれまでよりさらに強く振らせて、極端な前傾に対応させるよう指示する」は誤り。腕の振りを強めても負荷が重すぎることで生じている極端な前傾や歩幅の乱れという根本の課題は解決しない。「歩幅が小さくなった分、歩数をこれまでより増やして距離を確保させる」も誤り。歩数を増やしても歩幅そのものが小さいままであり、通常のスプリントから離れたフォームで走る時間が延びるだけになる。

    HINT そり押しでフォームが極端に崩れる場合は、負荷を軽くする。

  75. ハーネスを腰に装着してそりを後ろに引きながら走るレジステッドスプリントの映像で、ハーネスのベルトが上体の高い位置で固定されているため、腕の振りが大きく制限されている様子が見られた。修正すべき点はどれか。

    • 1ベルトに逆らって腕を強く振るよう意識させ、振り幅を取り戻させる
    • 2ベルトの装着位置を下げ、腕を振れる余地を確保する正解
    • 3ベルトを腰よりさらに高い位置へ締め直し、そりの重さを肩で受けさせる

    Answer

    正解 2:ベルトの装着位置を下げ、腕を振れる余地を確保する

    正解は「ベルトの装着位置を下げ、腕を振れる余地を確保する」である。ハーネスを使ったレジステッドスプリントでは、通常のスプリントに近い腕の振りを保てるようにベルトの装着位置を調整することが基本になる。「ベルトに逆らって腕を強く振るよう意識させ、振り幅を取り戻させる」は誤り。ベルトが腕の通り道をふさいでいる以上、強く振らせても振り幅は戻らず、肩に余計な力みを生むだけになる。「ベルトを腰よりさらに高い位置へ締め直し、そりの重さを肩で受けさせる」も誤り。装着位置を上げれば腕の振りはいっそう妨げられ、牽引の方向も通常のスプリントから遠ざかる。

    HINT ハーネスで腕の振りが制限されている場合は、ベルトの位置を下げて余地を確保する。

  76. 会員に肩の静的ストレッチを指導している場面で、対象者が痛みを感じるところまで無理に伸ばそうとしている様子が見られた。指導者が伝えるべき伸ばし方はどれか。

    • 1軽い張り感を感じる位置で止め、痛みを感じるところまでは決して伸ばさないよう伝える正解
    • 2少しでも可動域を広げるため、痛みを感じても伸ばし続けるよう伝える
    • 3伸ばしている間は息を止めて力を入れたままにさせる

    Answer

    正解 1:軽い張り感を感じる位置で止め、痛みを感じるところまでは決して伸ばさないよう伝える

    正解は「軽い張り感を感じる位置で止め、痛みを感じるところまでは決して伸ばさないよう伝える」である。静的ストレッチは筋に軽い張り感を感じる位置まで伸ばして一定時間保持する方法であり、痛みを感じるところまで伸ばすことは基本的な行い方から外れる。「少しでも可動域を広げるため、痛みを感じても伸ばし続けるよう伝える」は誤り。痛みを感じてもそのまま伸ばし続ける行い方は組織への負担が大きく、軽い張り感の位置で止めるという基本的な伸ばし方から離れている。「伸ばしている間は息を止めて力を入れたままにさせる」も誤り。静的ストレッチは呼吸を続けて筋を緩めた状態で保持するものであり、息を止めて力を入れ続ける伝え方は緩みにくくするうえ、いま見えている伸ばしすぎにも対応していない。

    HINT 静的ストレッチは軽い張り感の位置で止め、痛みが出るところまでは伸ばさない。

  77. ウォームアップで動的ストレッチ(脚を大きく振り上げるレッグスイングなど)を行っている選手の映像で、反動を使って勢いよく脚を振り、可動域の限界で弾むような動きが繰り返されていた。修正すべき点はどれか。

    • 1脚を振り上げる高さをこれまでよりさらに高くすることを目標にさせ、動きの質については後回しにする
    • 2反動や弾みを使わず、筋肉を働かせてコントロールしながら脚を振る動きに変えるよう指導する正解
    • 3振る回数を増やすことで、全身の筋肉や関節の準備をより十分に整えさせる

    Answer

    正解 2:反動や弾みを使わず、筋肉を働かせてコントロールしながら脚を振る動きに変えるよう指導する

    正解は「反動や弾みを使わず、筋肉を働かせてコントロールしながら脚を振る動きに変えるよう指導する」である。動的ストレッチは筋肉を働かせて自らコントロールしながら関節を動かす方法であり、反動を使って可動域の限界で弾む動きは動的ストレッチの基本的な行い方から外れる。「脚を振り上げる高さをこれまでよりさらに高くすることを目標にさせ、動きの質については後回しにする」は誤り。高さだけを目標にすると、反動を使って弾むように振る動きがむしろ強まりやすく、コントロールされた動きという課題は解決しない。「振る回数を増やすことで、全身の筋肉や関節の準備をより十分に整えさせる」も誤り。回数を増やしても反動を使う振り方そのものは変わらず、弾むような動きが繰り返される回数が増えるだけになる。

    HINT 動的ストレッチは、反動を使わず筋肉でコントロールしながら関節を動かす。

  78. PNFストレッチング(ホールド・リラックス法)をペアで行っている場面で、パートナーが対象者に伸ばす方向とは無関係な方向へ抵抗をかけていた。指導者が伝えるべき修正点はどれか。

    • 1伸ばそうとする方向と同じ方向へ抵抗をかけるよう伝える正解
    • 2先に深く伸ばしてから、等尺性に力を入れる順に切り替えさせる
    • 3対象者には力を抜かせたまま、パートナーが勢いをつけて押し込ませる

    Answer

    正解 1:伸ばそうとする方向と同じ方向へ抵抗をかけるよう伝える

    正解は「伸ばそうとする方向と同じ方向へ抵抗をかけるよう伝える」である。ホールド・リラックス法では、対象者が伸ばそうとする筋の方向に合わせてパートナーが抵抗をかけ、その方向へ等尺性に力を入れさせることで筋の緊張を下げ、その後さらに深く伸ばせるようにする。「先に深く伸ばしてから、等尺性に力を入れる順に切り替えさせる」は誤り。ホールド・リラックス法は等尺性に力を入れて緩めた後にさらに伸ばす順で行うものであり、順序を入れ替えると緊張が下がる前に伸ばすことになる。「対象者には力を抜かせたまま、パートナーが勢いをつけて押し込ませる」も誤り。勢いをつけて押し込む形は対象者が自分で力を入れる局面を欠いており、伸張反射を招いて狙いと逆に働きやすい。

    HINT ホールド・リラックス法では、伸ばす方向と同じ方向へ抵抗をかける。

  79. コーチが選手にスプリントの計測を行う前のウォームアップを指導する場面で、全身を温める運動のあとに専門的な動きを行い、そのまま計測に入ろうとしていた。計測前に加えるべき内容はどれか。

    • 1専門的な動きの反復回数をこれまでよりさらに増やしてから計測に入る
    • 2計測の直前に肩や脚の静的ストレッチを行ってから計測に入る
    • 3軽い強度のジャンプや短い加速走を数回入れ、神経系を高めた状態を作ってから計測に入る正解

    Answer

    正解 3:軽い強度のジャンプや短い加速走を数回入れ、神経系を高めた状態を作ってから計測に入る

    正解は「軽い強度のジャンプや短い加速走を数回入れ、神経系を高めた状態を作ってから計測に入る」である。最大努力に近いスプリントの計測前には、全身を温めて専門的な動きを整えたあとに、軽い強度のジャンプや短い加速走を数回加えて神経系を高めた状態を作ることで、本来の力を発揮しやすくなる。「専門的な動きの反復回数をこれまでよりさらに増やしてから計測に入る」は誤り。反復回数を増やすだけでは疲労が蓄積するおそれがあり、神経系を高めた状態を作るという計測前に加えるべき内容にはならない。「計測の直前に肩や脚の静的ストレッチを行ってから計測に入る」も誤り。静的ストレッチを最大努力の運動の直前に行うと、その後に求められる素早い力の発揮を妨げやすくなる。

    HINT 最大努力の計測前には、軽いジャンプや短い加速走を加えて神経系を高めた状態を作る。

  80. そりを腰から後方へ引きながら後ろ向きに歩くバックワードドラッグを行う選手の映像で、上体が直立したまま歩いている様子が見られた。修正すべき点はどれか。

    • 1股関節を折り曲げて前傾を作り、低い姿勢を保ちながら後方へ歩かせる正解
    • 2膝をより深く曲げてしゃがむよう伝え、股関節は意識させない
    • 3そりの負荷をこれまでよりさらに重くして、歩く負荷だけを高める

    Answer

    正解 1:股関節を折り曲げて前傾を作り、低い姿勢を保ちながら後方へ歩かせる

    正解は「股関節を折り曲げて前傾を作り、低い姿勢を保ちながら後方へ歩かせる」である。バックワードドラッグは股関節を折り曲げて前傾を作り、低い姿勢を保ちながら後方へ歩くことで下肢の筋を働かせる種目であり、上体が直立したままではこの姿勢が作れていない。「膝をより深く曲げてしゃがむよう伝え、股関節は意識させない」は誤り。膝だけを曲げて沈んでも上体は直立したままになり、股関節を折り曲げて前傾を作るという狙いの姿勢にはならない。「そりの負荷をこれまでよりさらに重くして、歩く負荷だけを高める」も誤り。負荷を重くしても上体が直立したままでは狙った股関節の使い方にならず、姿勢の課題はそのまま残ってしまう。

    HINT バックワードドラッグは、股関節を折り曲げて低い前傾姿勢を保つ。

  81. ウエイトリフティングの選手がスプリットジャークで頭上にバーを受け止めたあと、立位へ戻る動作を指導する。足をそろえる手順として最も適切なものはどれか。

    • 1両足を同時に中央へ動かして一気にそろえ、そろい終わるまで腰を落とした姿勢を保たせる
    • 2前に出した足を半歩引き戻し、そのあとで後ろの足を前へ運んでそろえさせる正解
    • 3足をそろえる前に肘を曲げてバーを肩の高さまで下ろし、それから足を動かさせる

    Answer

    正解 2:前に出した足を半歩引き戻し、そのあとで後ろの足を前へ運んでそろえさせる

    スプリットジャークでは前後に開いた足で頭上のバーを受け止めるため、立位へ戻る際は前に出した足を半歩引き戻し、そのあとで後ろの足を前へ運んでそろえる。前の足を先に戻すことで重心が両足のあいだに収まり、バーを頭上に支えたまま姿勢を立て直せる。「両足を同時に中央へ動かして一気にそろえ、そろい終わるまで腰を落とした姿勢を保たせる」は、支えの土台が一瞬なくなる動きであり、頭上に重量を保持した状態では姿勢が崩れやすい。「足をそろえる前に肘を曲げてバーを肩の高さまで下ろし、それから足を動かさせる」は手順が入れ替わっており、不安定な前後開脚のままバーを肩へ受け直すことになる。

    HINT 前に出した足を半歩引き戻してから、後ろの足を前へ運んでそろえる。

  82. フラットベンチで重いダンベルを用いたベンチプレスを初めて行う選手に、開始姿勢に入る手順を指導する。最も適切なものはどれか。

    • 1ベンチの端に座って両方の大腿にダンベルを乗せ、膝で押し上げる動きに合わせて仰向けになり、胸の横で構えさせる正解
    • 2仰向けになってから床のダンベルへ順に手を伸ばし、肩の上まで持ち上げて左右をそろえさせる
    • 3立った姿勢でダンベルを肩の高さまで持ち上げ、ベンチへ腰を下ろしてから仰向けの姿勢に入る

    Answer

    正解 1:ベンチの端に座って両方の大腿にダンベルを乗せ、膝で押し上げる動きに合わせて仰向けになり、胸の横で構えさせる

    重いダンベルは、ベンチの端に座って両方の大腿にダンベルを乗せ、膝で押し上げる動きに合わせて仰向けになることで、胸の横の開始位置まで安全に運べる。終える際も同じ経路をたどり、大腿へ戻してから起き上がる。「仰向けになってから床のダンベルへ順に手を伸ばし、肩の上まで持ち上げて左右をそろえさせる」は、肩が伸ばされた不利な位置から重量を引き上げることになり、肩関節に負担が集中する。「立った姿勢でダンベルを肩の高さまで持ち上げ、ベンチへ腰を下ろしてから仰向けの姿勢に入る」も、重量を肩で支えたまま座る動作と倒れる動作を行うことになり、途中で支えを失いやすい。

    HINT 大腿にダンベルを乗せ、膝で押し上げる動きに合わせて仰向けになる。

  83. バスケットボールの選手が、サイドラインに沿って遠くまで素早く横へ移動し、相手に近づいてから正対して守る場面を練習している。移動の仕方の指導として最も適切なものはどれか。

    • 1移動の区間はクロスオーバーステップで距離を稼ぎ、相手に近づいてからシャッフルに切り替えて正対を保たせる正解
    • 2移動の区間も相手に近づいたあともシャッフルでそろえ、足が交差する動きは練習から外しておく
    • 3移動の区間でクロスオーバーステップを用い、相手に近づいたあとも交差させる動きで間合いを詰めさせる

    Answer

    正解 1:移動の区間はクロスオーバーステップで距離を稼ぎ、相手に近づいてからシャッフルに切り替えて正対を保たせる

    足を交差させるクロスオーバーステップは1歩で進む距離が長く、横方向に離れた位置まで素早く移動するのに向く。一方サイドシャッフルは足を交差させないため相手への正対と次の動き出しを保ちやすい。したがって移動の区間はクロスオーバーステップで距離を稼ぎ、相手に近づいてからシャッフルに切り替えるのが場面に合う。「移動の区間も相手に近づいたあともシャッフルでそろえ、足が交差する動きは練習から外しておく」は、離れた位置まで移動する区間で歩幅が足りず到達が遅れる。「移動の区間でクロスオーバーステップを用い、相手に近づいたあとも交差させる動きで間合いを詰めさせる」は前半は適切だが、交差した足のままでは相手の切り返しへ対応できない。

    HINT 遠い区間はクロスオーバーステップ、近づいてからシャッフルに切り替える。

  84. ラックからバーを外してバックスクワットを行う選手に、担いだあとの後退の仕方を指導する。最も適切なものはどれか。

    • 1フックから浮かせたあとは膝を軽く曲げた姿勢のまま後退させ、低い重心でバーの揺れを収めさせる
    • 2後退する距離を長めにとってラックから離れ、周囲の器具との間隔を確保してから構えさせる
    • 3股関節と膝を伸ばしてバーをフックから浮かせ、決めた歩数で真っすぐ後退させ、同じ経路で戻れる位置に立たせる正解

    Answer

    正解 3:股関節と膝を伸ばしてバーをフックから浮かせ、決めた歩数で真っすぐ後退させ、同じ経路で戻れる位置に立たせる

    バーを担いだあとは股関節と膝を伸ばしてフックから浮かせ、決めた歩数で真っすぐ後退する。歩数と向きを決めておくと、挙上を終えたあとも同じ経路でラックへ戻れるため、疲労した状態で位置を探す場面をつくらずに済む。「フックから浮かせたあとは膝を軽く曲げた姿勢のまま後退させ、低い重心でバーの揺れを収めさせる」は、膝を曲げたまま高い重量を支えることになり、下肢が余分に疲労して支持も不安定になる。「後退する距離を長めにとってラックから離れ、周囲の器具との間隔を確保してから構えさせる」は、セーフティピンの効く範囲から外れ、挙上後にラックへ戻る距離も長くなる。

    HINT 決めた歩数で真っすぐ後退し、同じ経路で戻れる位置に立つ。

  85. ハムストリングの静的ストレッチを指導している場面で、伸ばしているあいだに骨盤が後ろへ倒れ、腰が丸まっていくのが見えた。この場面で伝える内容として最も適切なものはどれか。

    • 1腰が丸まった分を補うように上体をさらに前へ倒し、狙う部位に届く深さまで到達させる
    • 2伸ばす側の膝をゆるめて張り感を弱め、伸ばす時間を長めにとって可動域を稼がせる
    • 3骨盤を立てた姿勢を保てる範囲まで前傾を浅くし、その位置で張り感を保たせる正解

    Answer

    正解 3:骨盤を立てた姿勢を保てる範囲まで前傾を浅くし、その位置で張り感を保たせる

    骨盤が後ろへ倒れて腰が丸まるのは、ハムストリングの伸びが限界に達し、足りない分を脊柱の屈曲で補っている状態である。骨盤を立てた姿勢を保てる範囲まで前傾を浅くすれば、狙った筋に張り感が戻り、腰椎への負担も抑えられる。「腰が丸まった分を補うように上体をさらに前へ倒し、狙う部位に届く深さまで到達させる」は、代償している脊柱の屈曲をさらに深めることになる。「伸ばす側の膝をゆるめて張り感を弱め、伸ばす時間を長めにとって可動域を稼がせる」は、膝をゆるめるとハムストリングの張りが抜けて狙った筋への刺激が抜けるため、時間を延ばしても目的に届かない。

    HINT 骨盤を立てられる範囲まで前傾を浅くし、その位置で張り感を保つ。

  86. 投擲の競技者にメディシンボールを用いた爆発的な投げ動作を指導する際、用いるボールの重さを決める考え方として最も適切なものはどれか。

    • 1体格と筋力に見合う最も重いボールを選び、投げ切れた重さをその選手の標準として固定する
    • 2投げ出す速度が保てる範囲の重さを選び、動作の形が崩れたら軽いものに取り替える正解
    • 3毎回同じ重さのボールを用い、投げる回数を増やすことで出力の高まりを引き出す

    Answer

    正解 2:投げ出す速度が保てる範囲の重さを選び、動作の形が崩れたら軽いものに取り替える

    メディシンボールの投げは、速い速度で力を発揮する練習として用いる。したがって投げ出す速度が保てる範囲の重さを選び、動作の形が崩れたら軽いものに取り替えるのが狙いに合う。「体格と筋力に見合う最も重いボールを選び、投げ切れた重さをその選手の標準として固定する」は、重さを増すほど投げ出す速度が落ちるため、狙いである速い力発揮から外れていく。「毎回同じ重さのボールを用い、投げる回数を増やすことで出力の高まりを引き出す」は、回数が増えるほど疲労で速度が落ち、1回ごとの質が下がる。

    HINT 投げ出す速度が保てる重さを選び、形が崩れたら軽くする。

  87. 短距離の競技者のウォームアップに、脚を高く引き上げて接地する一連のスプリントドリルを取り入れる。このドリルのねらいとして最も適切なものはどれか。

    • 1走動作を局面に分け、接地の位置や脚の引き上げといった要素を一つずつ整えること正解
    • 2脚を引き上げる筋群へ最大に近い負荷をかけ、力発揮そのものの水準を押し上げること
    • 31歩ごとの歩幅を限界まで伸ばし、走るときの歩幅を広げる習慣をつけること

    Answer

    正解 1:走動作を局面に分け、接地の位置や脚の引き上げといった要素を一つずつ整えること

    スプリントドリルは、走動作を局面に分け、接地の位置や脚の引き上げといった要素を一つずつ整えるために行う。全力走では一連の動きが一瞬で終わるため、要素を切り出して反復することで意識づけができる。「脚を引き上げる筋群へ最大に近い負荷をかけ、力発揮そのものの水準を押し上げること」は、負荷をかけて筋力を高めるレジスタンストレーニングのねらいであり、ドリルの軽い負荷では当てはまらない。「1歩ごとの歩幅を限界まで伸ばし、走るときの歩幅を広げる習慣をつけること」は、歩幅を広げること自体を目標に置いており、接地が体の重心より前に出るいわゆるオーバーストライドを招く。ドリルで整えるのは歩幅の大きさではなく、接地の位置と脚の運びである。

    HINT 走動作を局面に分け、接地や脚の引き上げを一つずつ整える。

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