栄養学全51問・正解と解説つき
NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(CSCS)基礎科学セクション・ 分量 21%
エネルギー基質と栄養素、競技前後の食事、水分補給、体重管理、サプリメントとエルゴジェニックエイド。
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- Q01#cb-nu-001
三大栄養素の1gあたりのエネルギー量に関する説明として正しいものはどれか。
- 1たんぱく質は脂質よりも1gあたりのエネルギー量が高く、少ない重量で多くのエネルギーを供給できる
- 2三大栄養素は1gあたりのエネルギー量がすべて等しく、重量だけで供給量が決まる
- 3脂質は炭水化物やたんぱく質よりも1gあたりのエネルギー量が高く、少ない重量で多くのエネルギーを供給できる正解
Answer
正解 3:脂質は炭水化物やたんぱく質よりも1gあたりのエネルギー量が高く、少ない重量で多くのエネルギーを供給できる
脂質は1gあたり約9kcal、炭水化物とたんぱく質はいずれも1gあたり約4kcalのエネルギーを持つとされ、三大栄養素の中では脂質のエネルギー密度が最も高い。「たんぱく質は脂質よりも1gあたりのエネルギー量が高く、少ない重量で多くのエネルギーを供給できる」は高低の関係が逆で、実際には脂質のほうが高い。「三大栄養素は1gあたりのエネルギー量がすべて等しく、重量だけで供給量が決まる」も誤りで、三大栄養素のエネルギー量は栄養素の種類によって異なる。
HINT 脂質は少量でも高エネルギー。持久系アスリートが脂質を完全に避けにくい理由の一つになる。
- Q02#cb-nu-002
アスリートの1日の総エネルギー摂取量の考え方として最も適切なものはどれか。
- 1総エネルギー摂取量は日々のトレーニング量に応じて増減させ、一定に固定しない正解
- 2総エネルギー摂取量は体重で決まり、トレーニング量よりも体格が重視される
- 3総エネルギー摂取量は毎日同じ量に固定し、トレーニング量が変化しても増減させないことが望ましい
Answer
正解 1:総エネルギー摂取量は日々のトレーニング量に応じて増減させ、一定に固定しない
アスリートの総エネルギー摂取量は、体重や体格だけでなく、その日のトレーニング量や強度に応じて増減させる必要があり、一定の値に固定するものではない。「総エネルギー摂取量は体重で決まり、トレーニング量よりも体格が重視される」は誤りで、体格は目安の一つにすぎず、トレーニング量の変化を反映できない。「総エネルギー摂取量は毎日同じ量に固定し、トレーニング量が変化しても増減させないことが望ましい」も誤りで、固定した摂取量では高強度の日に不足し、休養日には過剰になりやすい。
HINT 休養日と高強度日で同じ量を食べ続けると、どちらかで需要と摂取がずれる。
- Q03#cb-nu-003
糖質の分類に関する説明として正しいものはどれか。
- 1糖質は分子の大きさにかかわらずすべて同じ速さで消化吸収される
- 2糖質は単純糖質と複合糖質に分けられ、消化吸収の速さが異なる正解
- 3複合糖質は単純糖質よりも消化吸収が速く、血糖値を急激に上げやすい
Answer
正解 2:糖質は単純糖質と複合糖質に分けられ、消化吸収の速さが異なる
糖質は分子の大きさによって単純糖質(単糖類・二糖類)と複合糖質(多糖類)に分けられ、消化吸収の速さが異なる。「糖質は分子の大きさにかかわらずすべて同じ速さで消化吸収される」は誤りで、分子が大きい複合糖質ほど消化に時間がかかる。「複合糖質は単純糖質よりも消化吸収が速く、血糖値を急激に上げやすい」も速さの関係が逆で、単純糖質のほうが消化吸収が速い。
HINT 単純糖質は「速く効く」、複合糖質は「ゆっくり効く」と対にして覚える。
- Q04#cb-nu-004
連日の高強度トレーニングと糖質摂取の関係に関する説明として最も適切なものはどれか。
- 1連日のトレーニングで糖質摂取が不足すると筋グリコーゲンの回復が追いつかず、パフォーマンスが徐々に低下する正解
- 2連日のトレーニングでも筋グリコーゲンは完全に回復し、糖質摂取量とは関係なく高く維持される
- 3筋グリコーゲンはたんぱく質から十分な量が合成されるので、糖質を摂る意義は乏しい
Answer
正解 1:連日のトレーニングで糖質摂取が不足すると筋グリコーゲンの回復が追いつかず、パフォーマンスが徐々に低下する
連日で高強度のトレーニングを行いながら糖質摂取が不足すると、筋グリコーゲンの回復が消費に追いつかず、日を追うごとにパフォーマンスが低下していくおそれがある。「連日のトレーニングでも筋グリコーゲンは完全に回復し、糖質摂取量とは関係なく高く維持される」は誤りで、回復量は糖質摂取量に左右される。「筋グリコーゲンはたんぱく質から十分な量が合成されるので、糖質を摂る意義は乏しい」も誤りで、グリコーゲンの主な材料は糖質であり、たんぱく質から十分に合成される経路ではない。
HINT 1回の練習後だけでなく、何日も続くとグリコーゲン不足が積み重なっていく。
- Q05#cb-nu-005
高強度・高頻度のトレーニングを行うアスリートの糖質摂取の目安に関する説明として最も適切なものはどれか。
- 1糖質摂取量はトレーニング量に応じて調整し、多めに摂ることが推奨される正解
- 2糖質摂取量は運動をしない人と同程度に保つことが望ましいとされる
- 3糖質摂取量は運動量が増えるほど、逆に少なめに抑えることが望ましいとされている
Answer
正解 1:糖質摂取量はトレーニング量に応じて調整し、多めに摂ることが推奨される
高強度・高頻度のトレーニングを行うアスリートでは、トレーニング量に応じて糖質摂取量を調整し、多めに摂ることが推奨される。「糖質摂取量は運動をしない人と同程度に保つことが望ましいとされる」は誤りで、トレーニング量が多いほど糖質の必要量は増える。「糖質摂取量は運動量が増えるほど、逆に少なめに抑えることが望ましいとされている」も誤りで、実際には運動量が多いほど糖質摂取量を増やすことが推奨され、減らす方向にはならない。
HINT 糖質の目安は「体重×量」で示されることが多く、絶対量を全員一律にはしない。
- Q06#cb-nu-006
アスリートのたんぱく質摂取量に関する説明として正しいものはどれか。
- 1アスリートは運動をしない人より多くのたんぱく質を必要とするとされている正解
- 2アスリートのたんぱく質必要量は運動をしない人より少なく、摂取を抑えることが望ましい
- 3たんぱく質の必要量は体重にかかわらず全員で同じ絶対量になると考えられている
Answer
正解 1:アスリートは運動をしない人より多くのたんぱく質を必要とするとされている
アスリートは筋の修復や合成の需要が高まるため、運動をしない人より多くのたんぱく質を必要とするとされている。「アスリートのたんぱく質必要量は運動をしない人より少なく、摂取を抑えることが望ましい」は関係が逆である。「たんぱく質の必要量は体重にかかわらず全員で同じ絶対量になると考えられている」も誤りで、必要量は体重に応じて変わると考えられている。
HINT 運動による筋の分解と合成が増えるほど、材料となるたんぱく質の必要量も増える。
- Q07#cb-nu-007
たんぱく質の「質」を評価する考え方として最も適切なものはどれか。
- 1体内で作れない必須アミノ酸を十分含み、消化吸収されやすい食品ほど質が高いとされる正解
- 2たんぱく質の質は含まれる脂質の量によって単純に決まる指標である
- 3たんぱく質の質はどの食品でも同等で、含まれる成分に違いはないとされる
Answer
正解 1:体内で作れない必須アミノ酸を十分含み、消化吸収されやすい食品ほど質が高いとされる
たんぱく質の質は、体内で合成できない必須アミノ酸を十分な割合で含み、かつ消化吸収されやすいかどうかで評価される。「たんぱく質の質は含まれる脂質の量によって単純に決まる指標である」は誤りで、評価の中心はアミノ酸組成である。「たんぱく質の質はどの食品でも同等で、含まれる成分に違いはないとされる」も誤りで、食品ごとにアミノ酸組成や消化吸収性は異なる。
HINT 「必須アミノ酸がそろっているか」がまず問われる。脂質の量は質の評価軸ではない。
- Q08#cb-nu-008
1日のたんぱく質摂取のタイミングと分配に関する説明として最も適切なものはどれか。
- 1たんぱく質は夕食にまとめて一度に摂ることが最も効率よく利用されるとされる
- 2たんぱく質は食事の回数を分けて摂ることで、利用効率が高まりやすい正解
- 3たんぱく質はいつ摂っても利用効率は完全に同じになるとされている
Answer
正解 2:たんぱく質は食事の回数を分けて摂ることで、利用効率が高まりやすい
たんぱく質は1日の食事に分けて摂ることで、1回にまとめて大量に摂るよりも利用効率が高まりやすいとされる。「たんぱく質は夕食にまとめて一度に摂ることが最も効率よく利用されるとされる」は誤りで、集中させるより分散させたほうが利用効率は高まりやすい。「たんぱく質はいつ摂っても利用効率は完全に同じになるとされている」も誤りで、摂り方によって利用効率に差が生じる。
HINT 「1日にどれだけ」だけでなく「何回に分けて」も利用効率に関わる。
- Q09#cb-nu-009
脂質の種類に関する説明として正しいものはどれか。
- 1脂質はすべて同じ構造を持つ単一の物質として一様に体内で扱われる
- 2脂質には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があり、必須脂肪酸も含まれる正解
- 3必須脂肪酸はどんな状況でも体内で実際に十分な量が自由に合成される
Answer
正解 2:脂質には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があり、必須脂肪酸も含まれる
脂質には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があり、そのうち体内で合成できない必須脂肪酸は食事から摂る必要がある。「脂質はすべて同じ構造を持つ単一の物質として一様に体内で扱われる」は誤りで、脂質は構造の異なる複数の種類に分けられる。「必須脂肪酸はどんな状況でも体内で実際に十分な量が自由に合成される」も誤りで、必須脂肪酸は体内で合成できないため食事からの摂取が必要である。
HINT 「必須」とつく栄養素は、体内で作れないから食事で摂る必要がある、という意味である。
- Q10#cb-nu-010
脂質がエネルギー源以外に持つ役割に関する説明として最も適切なものはどれか。
- 1脂質の役割はエネルギー源としての利用のみにとどまる
- 2脂質は主に筋肉を作るたんぱく質の代わりとして使われる物質である
- 3脂質は脂溶性ビタミンの吸収を助け、細胞膜の構成成分やホルモンの材料としても働く正解
Answer
正解 3:脂質は脂溶性ビタミンの吸収を助け、細胞膜の構成成分やホルモンの材料としても働く
脂質はエネルギー源としてだけでなく、脂溶性ビタミンの吸収を助け、細胞膜の構成成分やホルモンの材料としても働く。「脂質の役割はエネルギー源としての利用のみにとどまる」は誤りで、脂質はエネルギー源以外の役割も担っている。「脂質は主に筋肉を作るたんぱく質の代わりとして使われる物質である」も誤りで、筋肉を作る材料になるのはたんぱく質であり、脂質がその代わりを主に担うわけではない。
HINT 脂質を減らしすぎると効くのはエネルギー面だけでなく、吸収やホルモンの面にも及ぶ。
- Q11#cb-nu-011
アスリートが脂質摂取を極端に減らした場合の問題として最も適切なものはどれか。
- 1脂質を極端に減らしても、吸収やホルモン産生は保たれる
- 2脂質を極端に減らすことでエネルギー不足が解消され、体調が安定しやすくなる
- 3脂溶性ビタミンの吸収が悪くなり、ホルモンの産生にも影響が及びやすくなる正解
Answer
正解 3:脂溶性ビタミンの吸収が悪くなり、ホルモンの産生にも影響が及びやすくなる
脂質を極端に減らすと、脂溶性ビタミンの吸収が悪くなり、ホルモンの産生にも影響が及びやすくなる。「脂質を極端に減らしても、吸収やホルモン産生は保たれる」は誤りで、脂質の摂取量が極端に少ないと吸収や産生が妨げられやすい。「脂質を極端に減らすことでエネルギー不足が解消され、体調が安定しやすくなる」も誤りで、脂質を極端に減らすことはエネルギー不足の解消にはつながらず、むしろ体調を崩しやすくする。
HINT 「脂質は悪者」ではなく、減らしすぎると別の不調を招く栄養素でもある。
- Q12#cb-nu-012
持久系アスリートに鉄が不足した場合の影響に関する説明として正しいものはどれか。
- 1鉄が不足すると酸素運搬能力が低下し、持久的な運動能力が下がりやすい正解
- 2鉄が不足しても赤血球による酸素運搬能力は保たれ、持久的な運動能力への影響は小さい
- 3鉄は骨の主要な構成成分であり、不足すると骨密度の低下が真っ先に現れる
Answer
正解 1:鉄が不足すると酸素運搬能力が低下し、持久的な運動能力が下がりやすい
鉄は赤血球中のヘモグロビンの材料であり、不足すると酸素運搬能力が低下し、持久的な運動能力が下がりやすい。「鉄が不足しても赤血球による酸素運搬能力は保たれ、持久的な運動能力への影響は小さい」は誤りで、鉄不足は酸素運搬能力の低下に直結する。「鉄は骨の主要な構成成分であり、不足すると骨密度の低下が真っ先に現れる」も誤りで、骨の主要な構成成分はカルシウムであり、鉄の不足で真っ先に現れるのは酸素運搬能力の低下である。
HINT 鉄はヘモグロビン、カルシウムは骨、と材料と影響の対応をセットで覚える。
- Q13#cb-nu-013
アスリートのカルシウム不足と疲労骨折の関係に関する説明として最も適切なものはどれか。
- 1カルシウムが不足すると筋肉量の減少として現れるとされる
- 2カルシウム摂取が不足した状態が続くと骨密度が低下し、疲労骨折のリスクが高まりやすい正解
- 3疲労骨折は練習量と関係なく、カルシウム摂取量だけで決まるとされている
Answer
正解 2:カルシウム摂取が不足した状態が続くと骨密度が低下し、疲労骨折のリスクが高まりやすい
カルシウム摂取が不足した状態が続くと骨密度が低下し、繰り返し負荷がかかる部位で疲労骨折のリスクが高まりやすい。「カルシウムが不足すると筋肉量の減少として現れるとされる」は誤りで、カルシウム不足が真っ先に影響するのは骨である。「疲労骨折は練習量と関係なく、カルシウム摂取量だけで決まるとされている」も誤りで、疲労骨折には練習量や着地の衝撃なども関わる。
HINT 疲労骨折は「骨の材料不足」と「繰り返す負荷」がかけ合わさって起こる。
- Q14#cb-nu-014
ビタミンDの役割とアスリートにおける不足に関する説明として最も適切なものはどれか。
- 1ビタミンDは主に肝臓の働きを高めるための栄養素であるとされている
- 2ビタミンDは骨だけでなく筋の機能にも関わり、室内競技の選手で不足しやすい正解
- 3ビタミンDは屋外競技の選手にだけ不足しやすい栄養素であるとよく言われている
Answer
正解 2:ビタミンDは骨だけでなく筋の機能にも関わり、室内競技の選手で不足しやすい
ビタミンDは骨の健康だけでなく、筋の機能にも関わり、日照を受ける機会が少ない室内競技の選手で不足しやすいとされる。「ビタミンDは主に肝臓の働きを高めるための栄養素であるとされている」は誤りで、ビタミンDの主な役割は骨や筋の機能に関わることであり、肝臓の働きを高めるための栄養素とはされていない。「ビタミンDは屋外競技の選手にだけ不足しやすい栄養素であるとよく言われている」も誤りで、日照を受けにくい室内競技の選手のほうが不足しやすい。
HINT ビタミンDは日照でも作られるため、室内競技の選手ほど不足に注意が必要になる。
- Q15#cb-nu-015
「利用可能エネルギー不足」の考え方として正しいものはどれか。
- 1利用可能エネルギー不足は体重が減っている場合にしか起こらない、体重変化を伴う状態を指す
- 2利用可能エネルギー不足は摂取エネルギーが消費エネルギーを上回っている状態を指す
- 3摂取エネルギーから運動による消費分を引いた残りが不足している状態を指す正解
Answer
正解 3:摂取エネルギーから運動による消費分を引いた残りが不足している状態を指す
利用可能エネルギー不足は、摂取エネルギーから運動による消費分を引いた残りが、体の他の機能を維持するために必要な量を下回っている状態を指す。「利用可能エネルギー不足は体重が減っている場合にしか起こらない、体重変化を伴う状態を指す」は誤りで、体重が変わらなくても起こりうる。「利用可能エネルギー不足は摂取エネルギーが消費エネルギーを上回っている状態を指す」も誤りで、上回っている状態はむしろ利用可能エネルギーが足りている方向である。
HINT 体重の増減で判断できる状態ではなく、摂取と消費の差し引きで考える状態である。
- Q16#cb-nu-016
利用可能エネルギー不足が長期間続いた場合にアスリートに現れやすい影響として最も適切なものはどれか。
- 1利用可能エネルギー不足が続いても月経周期や骨密度は一定に保たれる
- 2女性アスリートでは月経周期の乱れが生じやすくなり、骨密度の低下にもつながりやすい正解
- 3利用可能エネルギー不足はパフォーマンスの向上にだけつながる
Answer
正解 2:女性アスリートでは月経周期の乱れが生じやすくなり、骨密度の低下にもつながりやすい
利用可能エネルギー不足が長期間続くと、女性アスリートでは月経周期の乱れが生じやすくなり、骨密度の低下にもつながりやすい。「利用可能エネルギー不足が続いても月経周期や骨密度は一定に保たれる」は誤りで、長期間の不足はこれらに影響を及ぼしやすい。「利用可能エネルギー不足はパフォーマンスの向上にだけつながる」も誤りで、長期的にはパフォーマンスの低下につながりやすい。
HINT 月経周期の乱れは、エネルギー不足のサインとして見過ごされやすい。
- Q17#cb-nu-017
利用可能エネルギー不足の見極め方に関する説明として最も適切なものはどれか。
- 1利用可能エネルギー不足は体重が減っている選手にしか起こらない
- 2利用可能エネルギー不足は見た目で痩せている選手を見ればただちに判断できる
- 3体重や見た目が変わらなくても、摂取量が相対的に不足していれば起こりうる正解
Answer
正解 3:体重や見た目が変わらなくても、摂取量が相対的に不足していれば起こりうる
利用可能エネルギー不足は、体重や見た目が変わらなくても、摂取量が相対的に不足していれば起こりうるため、体重の変化だけでは見極められない。「利用可能エネルギー不足は体重が減っている選手にしか起こらない」は誤りで、体重が保たれていても起こりうる。「利用可能エネルギー不足は見た目で痩せている選手を見ればただちに判断できる」も誤りで、見た目だけでは判断できない。
HINT 「痩せて見えない」ことは、不足していない証拠にはならない。
- Q18#cb-nu-018
試合当日に向けた栄養・水分補給の準備として最も適切なものはどれか。
- 1補給の内容とタイミングは、練習や本番同様の場面で事前に試して確認しておく正解
- 2初めて口にする補給食品を、当日の高い集中力に任せて試してみる
- 3補給の内容は当日その場の判断に任せて決めればよい
Answer
正解 1:補給の内容とタイミングは、練習や本番同様の場面で事前に試して確認しておく
補給の内容やタイミングは消化のしやすさや味の好みなど個人差が大きいため、練習や強度の高い場面で事前に試し、体に合うかを確認しておくことが基本になる。「初めて口にする補給食品を、当日の高い集中力に任せて試してみる」は誤りで、未経験の食品は消化器症状などの体調不良を招く危険があり、大事な試合で初めて試すのは避けるべきである。「補給の内容は当日その場の判断に任せて決めればよい」も誤りで、事前の準備なしに当日の判断だけに委ねると、必要な量やタイミングを逃しやすい。
HINT 本番で『初めて』を作らない。補給も練習のうちに試しておく対象。
- Q19#cb-nu-019
60分を超える持久系の試合中における糖質補給の考え方として最も適切なものはどれか。
- 1疲労が出てから、必要な量をまとめて多めに摂る
- 2筋グリコーゲンの量で足りるため、後半になるまで補給を控える
- 3疲労を感じる前から少量の糖質を一定の間隔で摂り続ける正解
Answer
正解 3:疲労を感じる前から少量の糖質を一定の間隔で摂り続ける
60分を超える持久系の運動では、疲労を感じる前の早い段階から少量の糖質を一定の間隔で摂り続けることで、パフォーマンスの低下を遅らせやすくなるとされる。「疲労が出てから、必要な量をまとめて多めに摂る」は誤りで、疲労が出た時点で一度に多量を摂ると消化器への負担が大きく、吸収も追いつきにくい。「筋グリコーゲンの量で足りるため、後半になるまで補給を控える」も誤りで、筋グリコーゲンの貯蔵量は限られており、後半まで補給を控えると枯渇に対応できなくなる。
HINT こまめに・早めに。まとめて・遅めにでは吸収が追いつかない。
- Q20#cb-nu-020
同じ日に複数の試合や試技を行う競技で、試合の合間の栄養補給として最も適切なものはどれか。
- 1消化のよい糖質を中心に、少量ずつこまめに補っておく正解
- 2その日の試合がすべて終わるまで栄養補給は控え、食事は最後にまとめて摂る
- 3消化に時間のかかる脂質の多い食事を、合間にしっかりと量を摂っておく
Answer
正解 1:消化のよい糖質を中心に、少量ずつこまめに補っておく
同じ日に複数の試合や試技が続く場合、次の試合までに消化を終えられるよう、消化のよい糖質を中心とした軽い補給を少量ずつこまめに行うことが基本になる。「その日の試合がすべて終わるまで栄養補給は控え、食事は最後にまとめて摂る」は誤りで、補給を控えたままでは後半の試合でエネルギー不足に陥りやすい。「消化に時間のかかる脂質の多い食事を、合間にしっかりと量を摂っておく」も誤りで、消化に時間のかかる内容は次の試合開始までに胃の中に残り、体調不良を招きやすい。
HINT 合間の食事は『次の試合までに消化が終わる量』が基準になる。
- Q21#cb-nu-021
グリコーゲンローディングの効果が期待しやすい競技として最も適切なものはどれか。
- 110秒以内で全力を出し切る動作を繰り返し行う競技
- 2運動の種類にかかわらず、どの競技でも同程度の効果を得られる
- 390分以上にわたって途切れず持続する持久的な運動を主とする競技正解
Answer
正解 3:90分以上にわたって途切れず持続する持久的な運動を主とする競技
グリコーゲンローディングは筋グリコーゲンの枯渇がパフォーマンスの低下と結びつきやすい、90分以上にわたって途切れず持続する持久的な競技で効果が期待しやすいとされる。「10秒以内で全力を出し切る動作を繰り返し行う競技」は誤りで、この種の運動ではATP-CP系や解糖系への依存が大きく、筋グリコーゲンの総量が制限要因になりにくい。「運動の種類にかかわらず、どの競技でも同程度の効果を得られる」も誤りで、効果の大きさは運動の時間や強度によって異なる。
HINT 枯渇が問題になるのは『長く続く』運動。短時間の全力発揮では話が変わる。
- Q22#cb-nu-022
グリコーゲンローディングを行った際に一般的にみられる変化と、その実施上の注意として最も適切なものはどれか。
- 1体重の増加はローディングを終えたあとも右肩上がりに続き、試合直前ほど大きく増え続ける
- 2除脂肪量が急激に減るため、体重は必ず大きく減少していく
- 3水分とともに蓄えられるため体重が一時的に増え、大事な試合で初めて試すのは避ける正解
Answer
正解 3:水分とともに蓄えられるため体重が一時的に増え、大事な試合で初めて試すのは避ける
筋グリコーゲンは水分とともに蓄えられるため、グリコーゲンローディングを行うと体重が一時的に増えることがある。この体重増加は脂肪の蓄積ではないが、感覚に慣れておく必要があるため、大事な試合でいきなり初めて試すのは避け、事前に試しておくことが望ましい。「体重の増加はローディングを終えたあとも右肩上がりに続き、試合直前ほど大きく増え続ける」は誤りで、この体重増加は水分によるもので一時的なものであり、試合が近づくほど増え続けるわけではない。「除脂肪量が急激に減るため、体重は必ず大きく減少していく」も誤りで、グリコーゲンローディングでは体重は増える方向に働くことが多い。
HINT 増えた体重の正体は『水』。脂肪でも除脂肪量の減少でもない。
- Q23#cb-nu-023
暑熱環境での運動に数日から2週間ほど繰り返し取り組むことで生じる適応として最も適切なものはどれか。
- 1汗の中の塩分濃度が高まり、同じ発汗量でも失う塩分がそれまでより多くなる
- 2発汗が早く始まり、同じ運動でも心拍数や深部体温の上昇が抑えられる正解
- 3暑さへの適応が進むにつれて、発汗量そのものは徐々に減少していく傾向がある
Answer
正解 2:発汗が早く始まり、同じ運動でも心拍数や深部体温の上昇が抑えられる
暑熱環境での運動を数日から2週間ほど繰り返すと、発汗が早く始まるようになり、同じ運動強度でも心拍数や深部体温の上昇が抑えられるといった適応(暑熱順化)が生じる。「汗の中の塩分濃度が高まり、同じ発汗量でも失う塩分がそれまでより多くなる」は誤りで、暑熱順化が進むと汗の中の塩分濃度はむしろ低くなり、同じ発汗量での塩分の損失は少なくなる。「暑さへの適応が進むにつれて、発汗量そのものは徐々に減少していく傾向がある」も誤りで、適応が進むと体温調節のために発汗量はむしろ増える方向に働く。
HINT 暑熱順化は『早く汗をかき、心拍・体温の上がり方を抑える』適応。
- Q24#cb-nu-024
競技者ごとに異なる発汗量や電解質の損失に応じて、水分補給の計画を立てるための実務的な方法として最も適切なものはどれか。
- 1運動の前後で体重を測り、その差から個人の発汗量の目安をつかんで補給量を計画する正解
- 2全員に同じ量の飲料を同じ間隔で均等に配って対応する
- 3見た目の体格から発汗量を判断し、体格だけを基準に補給量を決める
Answer
正解 1:運動の前後で体重を測り、その差から個人の発汗量の目安をつかんで補給量を計画する
発汗量や汗に含まれる電解質の量は個人差が大きいため、運動の前後で体重を測り、その差から自分の発汗量の目安をつかんで補給量を計画する方法が実務的に用いられる。「全員に同じ量の飲料を同じ間隔で均等に配って対応する」は誤りで、発汗量の個人差を反映できず、必要量に対して過不足が生じやすい。「見た目の体格から発汗量を判断し、体格だけを基準に補給量を決める」も誤りで、体格と発汗量は必ずしも一致せず、実測に代わる根拠にはならない。
HINT 体重差=水分の損失量。個人差に応じた補給量を決める、いちばん手軽な方法。
- Q25#cb-nu-025
運動によって失われた体重分の水分を、運動後にどの程度補給すべきかについての考え方として最も適切なものはどれか。
- 1失った量と同じ量を補給すれば、体内の水分はちょうど補える
- 2運動後は代謝が高まっているため、失った量より少なめの補給で足りる
- 3尿などによる継続的な損失も考えて、失った量より多めに補給する正解
Answer
正解 3:尿などによる継続的な損失も考えて、失った量より多めに補給する
運動後は発汗による損失に加えて、尿として排出される分も続くため、失った体重分の水分と同じ量を補給するだけでは体内の水分が不足したままになりやすい。継続的な損失も見込んで、失った量よりやや多めに補給することが望ましいとされる。「失った量と同じ量を補給すれば、体内の水分はちょうど補える」は誤りで、その後も尿などによる損失が続くことを見込んでいない。「運動後は代謝が高まっているため、失った量より少なめの補給で足りる」も誤りで、代謝の高まりが水分の必要量を減らす根拠にはならない。
HINT 運動後も尿でじわじわ失われ続ける。『同じ量』では追いつかない。
- Q26#cb-nu-026
長時間の持久系競技における運動関連性低ナトリウム血症のリスクが特に高まりやすい対象として最も適切なものはどれか。
- 1発汗量が非常に多く、上位でレースを走り続ける速いペースの選手
- 2給水の機会が多く、完走に時間のかかる遅めの選手正解
- 3気温の低い環境で行われる短時間のレースに出場する選手
Answer
正解 2:給水の機会が多く、完走に時間のかかる遅めの選手
運動関連性低ナトリウム血症は、発汗による損失を上回る量の水分を摂り続けることで生じやすく、給水の機会が多い一方で完走に時間のかかる遅めの選手は、途中で何度も水分を摂る機会があるため、リスクが特に高まりやすいとされる。「発汗量が非常に多く、上位でレースを走り続ける速いペースの選手」は誤りで、速いペースの選手は完走までの時間が短く、給水の機会や摂取量も限られる。「気温の低い環境で行われる短時間のレースに出場する選手」も誤りで、レース時間が短く発汗も少ない状況ではリスクは高くない。
HINT 『速く終わる』か『長く給水機会がある』か。後者のほうがリスクは高い。
- Q27#cb-nu-027
運動関連性低ナトリウム血症を防ぐための水分補給の考え方として最も適切なものはどれか。
- 1脱水を避けるため、渇きの有無にかかわらず決めた量を飲み切る
- 2脱水を過度に恐れて量を決めつけず、喉の渇きに応じて必要な分を補給する正解
- 3体重が増えるまで飲み続け、増加を補給の目標にする
Answer
正解 2:脱水を過度に恐れて量を決めつけず、喉の渇きに応じて必要な分を補給する
運動関連性低ナトリウム血症は脱水への不安から必要以上に水分を摂り続けることが背景にあるため、量を先に決めつけず、喉の渇きに応じて必要な分を補給する考え方が予防につながる。「脱水を避けるため、渇きの有無にかかわらず決めた量を飲み切る」は誤りで、渇きを無視して決めた量を飲み切る姿勢はむしろ過剰摂取を招きやすい。「体重が増えるまで飲み続け、増加を補給の目標にする」も誤りで、運動中に体重が増えていることは水分の過剰摂取の徴候であり、目標にすべきものではない。
HINT 『脱水が怖いから多めに』が過剰摂取の入り口になる。渇きに応じた量が基本。
- Q28#cb-nu-028
シーズン中とオフシーズンで、体重を大きく減らす取り組みを進める時期の選び方として最も適切なものはどれか。
- 1トレーニング負荷が高いシーズン中は避け、負荷を調整しやすいオフシーズンに進める正解
- 2シーズン中の高い強度を維持しながら、同時に体重も確実に大きく減量していく方針をとる
- 3時期にかかわらず、決めた期限までに一気に体重を落とす
Answer
正解 1:トレーニング負荷が高いシーズン中は避け、負荷を調整しやすいオフシーズンに進める
体重を大きく減らす取り組みはトレーニングの質を保ちにくくなるため、負荷が高く調整の余地が小さいシーズン中は避け、負荷を調整しやすいオフシーズンに進めることが望ましい。「シーズン中の高い強度を維持しながら、同時に体重も確実に大きく減量していく方針をとる」は誤りで、高い強度を保ったまま大きなエネルギー不足を作ると、トレーニングの質や回復が損なわれやすい。「時期にかかわらず、決めた期限までに一気に体重を落とす」も誤りで、時期を考えずに進めると、大事な時期に疲労や体調不良を招く危険がある。
HINT 『いつ削るか』もトレーニング計画の一部。負荷の高い時期に重ねない。
- Q29#cb-nu-029
除脂肪量を増やす目的でエネルギー摂取を大きく増やした場合に起こりやすいこととして最も適切なものはどれか。
- 1除脂肪量の増加速度は摂取量にほぼ比例して際限なく上がり続ける
- 2余剰が大きいほど、体脂肪の増加が目立つようになる正解
- 3増えた体重のほとんどが除脂肪量として蓄積されるようになる
Answer
正解 2:余剰が大きいほど、体脂肪の増加が目立つようになる
除脂肪量を増やすために摂れる余剰エネルギーには限りがあり、必要以上に大きな余剰を作っても除脂肪量の増加速度が際限なく上がるわけではなく、余剰が大きいほど体脂肪の増加が目立つようになる。「除脂肪量の増加速度は摂取量にほぼ比例して際限なく上がり続ける」は誤りで、除脂肪量の増加には生理的な上限がある。「増えた体重のほとんどが除脂肪量として蓄積されるようになる」も誤りで、大きな余剰を作るほど体脂肪の占める割合が増えていく。
HINT 食べれば食べるだけ筋肉が増えるわけではない。余剰が大きいほど脂肪が目立つ。
- Q30#cb-nu-030
競技者にみられる摂食障害の兆候として、指導者が注意すべき行動として最も適切なものはどれか。
- 1既に痩せているのに体型への不満を強く訴え、食後に過剰な運動で埋め合わせようとする正解
- 2疲労が蓄積する時期に食欲が落ち、一時的に食事量が減ることがある
- 3試合前の緊張で一時的に食欲が落ち、食事量が減ることがある
Answer
正解 1:既に痩せているのに体型への不満を強く訴え、食後に過剰な運動で埋め合わせようとする
既に痩せているにもかかわらず体型への不満を強く訴え続けたり、食後に過剰な運動でその分を埋め合わせようとしたりする行動は、摂食障害の兆候として指導者が注意すべきものである。「疲労が蓄積する時期に食欲が落ち、一時的に食事量が減ることがある」は誤りで、疲労による一時的な食欲低下は多くの競技者に起こりうる自然な変化であり、摂食障害の兆候そのものとは区別される。「試合前の緊張で一時的に食欲が落ち、食事量が減ることがある」も誤りで、試合前の緊張による一時的な食欲低下も広くみられる反応であり、これだけを摂食障害の兆候と決めつけるのは適切でない。
HINT 『痩せているのに満足しない』『食べたら運動で相殺する』が要注意の組み合わせ。
- Q31#cb-nu-031
競技者に摂食障害が疑われる兆候がみられたとき、指導者の対応として最も適切なものはどれか。
- 1自分で診断や治療を行おうとせず、気づいた変化を伝えて医療や専門職への相談につなぐ正解
- 2指導者自身が食事内容を細かく決めて管理し、問題が解消するまでそのまま指導を続けていく
- 3本人が話題にしない限り、指導者から取り上げるのは控える
Answer
正解 1:自分で診断や治療を行おうとせず、気づいた変化を伝えて医療や専門職への相談につなぐ
摂食障害が疑われる兆候に気づいた場合、指導者は自分で診断や治療を行おうとせず、気づいた変化を本人に伝えたうえで、医療機関や栄養・心理の専門職への相談につなぐことが役割の範囲になる。「指導者自身が食事内容を細かく決めて管理し、問題が解消するまでそのまま指導を続けていく」は誤りで、診断や治療にあたる行為を指導者が担うことになり、役割を超えてしまう。「本人が話題にしない限り、指導者から取り上げるのは控える」も誤りで、気づいた変化を伝えずに様子を見続けると、対応が遅れて健康への影響が大きくなる。
HINT 指導者の役割は『診断・治療』ではなく『気づき・伝達・専門職へつなぐ』こと。
- Q32#cb-nu-032
競技者への日頃のフィードバックの与え方に関する説明として最も適切なものはどれか。
- 1体重や体型ではなく、行動や記録の変化を中心に伝える正解
- 2本人のためを思って、体重や体型についてもこまめに具体的な感想を伝える
- 3体重の変化を毎回真っ先に取り上げ、増減を細かく評価する
Answer
正解 1:体重や体型ではなく、行動や記録の変化を中心に伝える
体重や体型そのものへの言及は、意図がよいものであっても競技者の体型への意識を過度に高め、摂食に関する問題のきっかけになりうるため、行動や記録の変化を中心にフィードバックを伝えることが望ましい。「本人のためを思って、体重や体型についてもこまめに具体的な感想を伝える」は誤りで、良い意図であっても体重や体型への言及そのものが負担になりうる。「体重の変化を毎回真っ先に取り上げ、増減を細かく評価する」も誤りで、体重の変動を毎回強く意識させることは同様の負担につながりやすい。
HINT 良かれと思っての体重コメントも、負担になりうる。行動・記録で伝える。
- Q33#cb-nu-033
健康な競技者がクレアチンを摂取した際に、最も一般的にみられる変化として適切なものはどれか。
- 1健康な人でも例外なく腎機能の急速な低下が引き起こされる
- 2筋細胞内に水分がとどまりやすくなり、体重がわずかに増える正解
- 3持久的な運動能力が短期間で大きく向上する
Answer
正解 2:筋細胞内に水分がとどまりやすくなり、体重がわずかに増える
クレアチンを摂取した場合、最も一般的かつ再現性の高い変化は、筋細胞内に水分がとどまりやすくなることによる体重のわずかな増加であるとされる。「健康な人でも例外なく腎機能の急速な低下が引き起こされる」は誤りで、既存の腎疾患がない健康な人において、通常量の摂取で腎機能が損なわれるという確かな根拠は示されていない。ただし腎疾患のある人は事前に医師へ相談する必要がある。「持久的な運動能力が短期間で大きく向上する」も誤りで、クレアチンの働きは主にATP-CP系に関わるものであり、持久的な運動能力への効果を裏づける根拠は乏しい。
HINT 確かなのは『体重が少し増える』こと。腎機能への確実な悪影響は健康な人では示されていない。
- Q34#cb-nu-034
新しいエルゴジェニックエイドの効果を評価する際の指導者の姿勢として最も適切なものはどれか。
- 1有名な選手が使っているという評判だけで効果があると判断し、選手に勧める
- 2SNSでの話題性の高さを、そのまま効果の根拠とみなす
- 3販売元の宣伝文句ではなく、複数の研究による裏づけの有無を確認する正解
Answer
正解 3:販売元の宣伝文句ではなく、複数の研究による裏づけの有無を確認する
新しいエルゴジェニックエイドの効果を評価する際には、販売元の宣伝文句ではなく、複数の研究による裏づけの有無を確認する姿勢が指導者に求められる。「有名な選手が使っているという評判だけで効果があると判断し、選手に勧める」は誤りで、個人の体験談や評判は効果を裏づける根拠として不十分である。「SNSでの話題性の高さを、そのまま効果の根拠とみなす」も誤りで、話題性の高さと効果の確からしさは別の問題である。
HINT 評判・話題性は根拠にならない。複数の研究による裏づけを確認する。
- Q35#cb-nu-035
水溶性のビタミンと脂溶性のビタミンについて、競技者のサプリメントの利用に関わる説明として最も適切なものはどれか。
- 1水溶性のビタミンは体内に蓄えられやすく、多量に摂ると過剰による害が出やすくなる
- 2脂溶性のビタミンは体内に蓄えられやすいため、多量の摂取では過剰に注意する正解
- 3どちらの種類も余った分は同じように排出され、過剰の害は起きにくい
Answer
正解 2:脂溶性のビタミンは体内に蓄えられやすいため、多量の摂取では過剰に注意する
正しいのは「脂溶性のビタミンは体内に蓄えられやすいため、多量の摂取では過剰に注意する」である。脂溶性のビタミンは脂肪組織や肝臓に蓄積するため、サプリメントで多量に摂り続けると過剰による害が問題になりうる。「水溶性のビタミンは体内に蓄えられやすく、多量に摂ると過剰による害が出やすくなる」は誤りで、2つの種類の性質が入れ替わっており、水溶性のビタミンは余った分が尿へ出やすい。「どちらの種類も余った分は同じように排出され、過剰の害は起きにくい」も誤りで、排出されやすさは種類によって異なり、脂溶性では蓄積が問題になる。
HINT 脂に溶けるものは体の脂肪にとどまる。水に溶けるものは尿へ出ていく。
- Q36#cb-nu-036
競技者におけるビタミンB群の役割として最も適切なものはどれか。
- 1それ自体がエネルギー源となり、糖質と同程度の熱量を供給する
- 2骨の形成に関わり、腸でのカルシウムの吸収を高める働きを担っている
- 3糖質や脂質からエネルギーを取り出す反応の補酵素として働く正解
Answer
正解 3:糖質や脂質からエネルギーを取り出す反応の補酵素として働く
正しいのは「糖質や脂質からエネルギーを取り出す反応の補酵素として働く」である。ビタミンB群はエネルギー代謝の各段階で補酵素として働くため、エネルギー消費量の大きい競技者では必要量も増えると考えられている。「それ自体がエネルギー源となり、糖質と同程度の熱量を供給する」は誤りで、ビタミンはエネルギー源ではなく、反応を進める側の栄養素である。「骨の形成に関わり、腸でのカルシウムの吸収を高める働きを担っている」も誤りで、それはビタミンDの役割であり、ビタミンB群の働きとは別である。
HINT 燃やされる側なのか、燃やす反応を助ける側なのか。
- Q37#cb-nu-037
持久的トレーニングを行う競技者が抗酸化ビタミンのサプリメントを長い期間にわたり多量に摂った場合の懸念として最も適切なものはどれか。
- 1運動で生じる酸化のシグナルを抑え、トレーニングへの適応を妨げる可能性が指摘されている正解
- 2摂取量を増やすほどトレーニングへの適応が大きくなり、回復も速くなっていく
- 3食事から摂る量と比べて吸収されにくいため、効果も害も生じにくくなる
Answer
正解 1:運動で生じる酸化のシグナルを抑え、トレーニングへの適応を妨げる可能性が指摘されている
正しいのは「運動で生じる酸化のシグナルを抑え、トレーニングへの適応を妨げる可能性が指摘されている」である。運動で生じる活性酸素は適応を促す合図としても働くため、抗酸化ビタミンを多量に補うとその合図を弱め、持久的な適応を妨げる可能性が議論されている。「摂取量を増やすほどトレーニングへの適応が大きくなり、回復も速くなっていく」は誤りで、摂取量と適応はそのように比例する関係にはない。「食事から摂る量と比べて吸収されにくいため、効果も害も生じにくくなる」も誤りで、サプリメントでは食事より多くの量を一度に摂ることになり、影響を無視できる前提は成り立たない。
HINT 運動で生じる酸化は、害だけではなく適応の合図にもなっている。
- Q38#cb-nu-038
試合の数時間前にとる食事の組み立て方として最も適切なものはどれか。
- 1脂質と食物繊維を多めにとり、消化に時間をかけて持続的にエネルギーを得る
- 2糖質を中心にして、脂質と食物繊維を控えた消化のよい内容にする正解
- 3食事は試合の直前にとるほどよく、量を多くして空腹を避ける
Answer
正解 2:糖質を中心にして、脂質と食物繊維を控えた消化のよい内容にする
正しいのは「糖質を中心にして、脂質と食物繊維を控えた消化のよい内容にする」である。試合前の食事は貯えを整えつつ胃の中に残さないことが肝心なので、糖質を中心に据え、胃の通過を遅らせる脂質と食物繊維は控えるのが基本になる。「脂質と食物繊維を多めにとり、消化に時間をかけて持続的にエネルギーを得る」は誤りで、消化に時間がかかる内容は試合開始時に胃の中に残り、腹部の不快感を招きやすい。「食事は試合の直前にとるほどよく、量を多くして空腹を避ける」も誤りで、直前に量を多く摂ると消化が間に合わず、動きの妨げになる。
HINT 試合までに胃の中を空けておけるかどうかで内容を選ぶ。
- Q39#cb-nu-039
運動前の食事で食品の血糖指数(グリセミックインデックス)を手がかりに選ぶ考え方として最も適切なものはどれか。
- 1血糖の上がり方の速さを表す指標であり、本人の反応に応じて用いる正解
- 2食品に含まれる糖質の総量を表す指標であり、量の多い食品ほど値が高くなる
- 3値の高い食品は運動の数時間前に、低い食品は運動の直前に選ぶのが基本になる
Answer
正解 1:血糖の上がり方の速さを表す指標であり、本人の反応に応じて用いる
正しいのは「血糖の上がり方の速さを表す指標であり、本人の反応に応じて用いる」である。血糖指数は同じ量の糖質を摂ったときの血糖の上がり方の速さを比べた指標で、反応には個人差があり、調理法や組み合わせる食品でも変わるため、本人の反応を見ながら使う。「食品に含まれる糖質の総量を表す指標であり、量の多い食品ほど値が高くなる」は誤りで、血糖指数が表すのは量ではなく上がり方の速さである。「値の高い食品は運動の数時間前に、低い食品は運動の直前に選ぶのが基本になる」も誤りで、直前に血糖を速く上げる食品を摂ると運動開始後の血糖の落ち込みを招きやすく、使い分けの向きが逆になっている。
HINT 表しているのは糖質の量ではなく、血糖の上がり方の速さ。
- Q40#cb-nu-040
次の練習までの時間が短い場面で、運動後に糖質とたんぱく質を一緒にとることの意味として最も適切なものはどれか。
- 1たんぱく質を加えると糖の吸収が妨げられ、グリコーゲンの回復が遅くなる
- 2たんぱく質を加えると糖質を減らせるため、同じ回復を少ない糖質で得られる
- 3グリコーゲンの再補充を進めながら、筋タンパクの合成も同時に支えることができる正解
Answer
正解 3:グリコーゲンの再補充を進めながら、筋タンパクの合成も同時に支えることができる
正しいのは「グリコーゲンの再補充を進めながら、筋タンパクの合成も同時に支えることができる」である。運動後は糖質でグリコーゲンの再補充を進めることが先に立つが、たんぱく質を合わせて摂ることで筋タンパクの合成も同時に支えられる。「たんぱく質を加えると糖の吸収が妨げられ、グリコーゲンの回復が遅くなる」は誤りで、たんぱく質を加えても糖質によるグリコーゲンの回復は妨げられない。「たんぱく質を加えると糖質を減らせるため、同じ回復を少ない糖質で得られる」も誤りで、グリコーゲンの再補充に必要な糖質の量をたんぱく質で置き換えられるわけではない。
HINT 回復させたいものが2つある場面。片方を減らす話ではない。
- Q41#cb-nu-041
筋タンパクの合成を促す働きで注目される分岐鎖アミノ酸のうち、ロイシンの位置づけとして最も適切なものはどれか。
- 1体内で合成できる非必須アミノ酸であり、食事からの摂取は補助にとどまる
- 2必須アミノ酸であり、合成を始める合図として働くとされる正解
- 3合成の材料として使われるにとどまり、合図としての働きは弱いとされる
Answer
正解 2:必須アミノ酸であり、合成を始める合図として働くとされる
正しいのは「必須アミノ酸であり、合成を始める合図として働くとされる」である。ロイシンは体内で合成できない必須アミノ酸で、筋タンパクの合成を始める合図としての働きが知られている。「体内で合成できる非必須アミノ酸であり、食事からの摂取は補助にとどまる」は誤りで、ロイシンは体内で合成できない必須アミノ酸なので、食事から摂ることが前提になる。「合成の材料として使われるにとどまり、合図としての働きは弱いとされる」も誤りで、ロイシンが注目されているのはまさに合図としての働きがあるためである。
HINT 材料であると同時に、合成を始めるスイッチの役目も担う。
- Q42#cb-nu-042
競技者がカフェインを用いる際の作用の仕組みと注意点として最も適切なものはどれか。
- 1中枢でアデノシンの働きを妨げて疲労の感じ方を和らげ、人によって反応が分かれる正解
- 2筋のカルシウムの放出を直接増やすことが主な作用であり、反応の個人差もわずかである
- 3不調を避けるため、試合当日に初めて少量を試して反応を見る
Answer
正解 1:中枢でアデノシンの働きを妨げて疲労の感じ方を和らげ、人によって反応が分かれる
正しいのは「中枢でアデノシンの働きを妨げて疲労の感じ方を和らげ、人によって反応が分かれる」である。カフェインは中枢でアデノシン受容体への結合を妨げることで疲労の感じ方を和らげると考えられており、効き方や不調の出方には大きな個人差がある。「筋のカルシウムの放出を直接増やすことが主な作用であり、反応の個人差もわずかである」は誤りで、通常の摂取量で主に働くのは中枢への作用であり、個人差も大きい。「不調を避けるため、試合当日に初めて少量を試して反応を見る」も誤りで、反応を確かめるのは練習の場面で先に済ませるべきであり、試合当日に初めて試すと不調が出たときに対処できない。なお量を増やしても効果は増え続けず、不眠や動悸などの不調が出やすくなる。
HINT 効いている場所は筋ではなく中枢。そして効き方は人による。
- Q43#cb-nu-043
高強度の運動の前に重炭酸ナトリウムを用いる狙いと、実施上の注意として最も適切なものはどれか。
- 1筋の中に直接取り込まれて細胞内の緩衝を担うため、効果が出るまでに数週間かかる
- 2体内の水分を増やして体温の上昇を抑える狙いで用いられ、消化器への負担は軽い
- 3細胞の外側の緩衝能を高めて水素イオンの排出を助ける狙いで、消化器症状に注意する正解
Answer
正解 3:細胞の外側の緩衝能を高めて水素イオンの排出を助ける狙いで、消化器症状に注意する
正しいのは「細胞の外側の緩衝能を高めて水素イオンの排出を助ける狙いで、消化器症状に注意する」である。重炭酸ナトリウムは血中の重炭酸イオンを増やして細胞の外側の緩衝能を高め、筋から水素イオンが出ていきやすくする狙いで用いられるが、腹痛や吐き気といった消化器症状が出やすい。「筋の中に直接取り込まれて細胞内の緩衝を担うため、効果が出るまでに数週間かかる」は誤りで、働く場は細胞の外側であり、効果は摂ってから数時間のうちに現れる。「体内の水分を増やして体温の上昇を抑える狙いで用いられ、消化器への負担は軽い」も誤りで、狙いは緩衝能の向上であり、消化器への負担はむしろ大きい。
HINT 効く場所は筋の外側。そして腹具合に出やすい。
- Q44#cb-nu-044
β-アラニンの摂取が高強度運動の能力に関わるとされる仕組みとして最も適切なものはどれか。
- 1血液の緩衝能を直ちに高めるため、試合の直前に摂るよう勧めるのが基本になる
- 2筋内のカルノシンを増やし、細胞内で水素イオンを受け止める力を高める正解
- 3筋のクレアチンリン酸の貯えを増やし、短時間の全力発揮を長く保たせる働きをもつ
Answer
正解 2:筋内のカルノシンを増やし、細胞内で水素イオンを受け止める力を高める
正しいのは「筋内のカルノシンを増やし、細胞内で水素イオンを受け止める力を高める」である。β-アラニンは筋内のカルノシンをつくる材料として働き、数週間かけて蓄積したカルノシンが細胞内で水素イオンを受け止める力を高める。「血液の緩衝能を直ちに高めるため、試合の直前に摂るよう勧めるのが基本になる」は誤りで、血液の緩衝能を直ちに高めるのは重炭酸ナトリウムの働き方であり、β-アラニンは数週間かけて蓄積するため直前の摂取では間に合わない。「筋のクレアチンリン酸の貯えを増やし、短時間の全力発揮を長く保たせる働きをもつ」も誤りで、クレアチンリン酸の貯えを増やすのはクレアチンの摂取によるものである。
HINT 増やしているのは筋の中の緩衝物質。働くまでに時間がかかる。
- Q45#cb-nu-045
ビートルートなどに含まれる硝酸塩の摂取が運動に及ぼす影響として知られているものはどれか。
- 1体内で一酸化窒素へ変わる経路を介し、同じ強度での酸素の消費を下げることがある正解
- 2腸での糖の吸収を速める働きにより、運動中のエネルギー供給を増やす
- 3筋の中で直接たんぱく質の合成を進め、短期間での筋量の増加につながるとされている
Answer
正解 1:体内で一酸化窒素へ変わる経路を介し、同じ強度での酸素の消費を下げることがある
正しいのは「体内で一酸化窒素へ変わる経路を介し、同じ強度での酸素の消費を下げることがある」である。食事から摂った硝酸塩は体内で亜硝酸を経て一酸化窒素へ変わり、血流や筋のはたらきに影響して同じ強度での酸素の消費を下げる報告がある。「腸での糖の吸収を速める働きにより、運動中のエネルギー供給を増やす」は誤りで、硝酸塩の影響は糖の吸収の速さを介したものではない。「筋の中で直接たんぱく質の合成を進め、短期間での筋量の増加につながるとされている」も誤りで、たんぱく質の合成を直接進める働きが主な作用として示されているわけではない。
HINT 体内で変わってできる物質が、血管と筋のはたらきに関わる。
- Q46#cb-nu-046
競技者がサプリメントを選ぶ際に、禁止物質の混入の危険に備える方法として最も適切なものはどれか。
- 1成分表示に書かれた原材料を照らし合わせれば、混入の危険は避けられると考える
- 2海外で広く売られている製品を選べば、禁止物質の混入は起こりにくい
- 3第三者機関の検査を受けた製品を選び、残る危険も本人に伝えておく正解
Answer
正解 3:第三者機関の検査を受けた製品を選び、残る危険も本人に伝えておく
正しいのは「第三者機関の検査を受けた製品を選び、残る危険も本人に伝えておく」である。サプリメントは製造の過程で禁止物質が混入することがあるため、第三者機関の検査を受けた製品を選ぶことで危険を下げ、それでも残る危険を本人に伝えて判断を共有するのが現実的な備えになる。「成分表示に書かれた原材料を照らし合わせれば、混入の危険は避けられると考える」は誤りで、表示に書かれていない混入が問題なので表示の確認では防げない。「海外で広く売られている製品を選べば、禁止物質の混入は起こりにくい」も誤りで、流通している範囲の広さは混入が起こらないことの裏づけにはならない。
HINT 問題になるのは、表示に書かれていない混入のほう。
- Q47#cb-nu-047
階級制の競技で計量に向けて短期間に体重を落とす取り組みの問題として最も適切なものはどれか。
- 1脱水と糖質の枯渇が重なって力の発揮や判断が落ち、健康上の危険も高まっていく正解
- 2落ちた体重の大部分は体脂肪なので、計量後の回復によって力は保たれる
- 3短期間の減量では水分の損失が中心で、競技の成績はおおむね保たれる
Answer
正解 1:脱水と糖質の枯渇が重なって力の発揮や判断が落ち、健康上の危険も高まっていく
正しいのは「脱水と糖質の枯渇が重なって力の発揮や判断が落ち、健康上の危険も高まっていく」である。短期間の大幅な減量は水分とグリコーゲンの損失を中心に進むため、力の発揮や判断が落ち、暑熱下では健康上の危険も高まる。「落ちた体重の大部分は体脂肪なので、計量後の回復によって力は保たれる」は誤りで、短期間に落ちる体重の大部分は水分とグリコーゲンであり、体脂肪はそれほど速くは減らない。「短期間の減量では水分の損失が中心で、競技の成績はおおむね保たれる」も誤りで、水分の損失そのものが力の発揮や判断の低下を招くため、成績は保たれない。
HINT 短期間で落ちるのは脂肪ではない。落ちているものの正体を考える。
- Q48#cb-nu-048
競技者が自分の水分の状態を日々つかむ方法として、尿の色を手がかりにする際の考え方として最も適切なものはどれか。
- 1色が濃いほど水分が足りている合図であり、薄い色のときは不足を表している
- 2薄い色は水分が足りている目安になるが、サプリメントで色が変わる点に留意する正解
- 3色は水分の状態をそのまま表すため、体重の変化など他の指標を見る手間を省いてよい
Answer
正解 2:薄い色は水分が足りている目安になるが、サプリメントで色が変わる点に留意する
正しいのは「薄い色は水分が足りている目安になるが、サプリメントで色が変わる点に留意する」である。尿の色は手軽な目安として使えるが、ビタミン剤などの影響で色が変わることがあるため、それだけを根拠にはできない。「色が濃いほど水分が足りている合図であり、薄い色のときは不足を表している」は誤りで、色の濃さと水分の状態の対応が逆になっている。「色は水分の状態をそのまま表すため、体重の変化など他の指標を見る手間を省いてよい」も誤りで、色は影響を受けやすい目安なので、運動前後の体重の変化など他の指標と合わせて判断する。
HINT 手軽な目安として使えるが、色を変える別の要因がある。
- Q49#cb-nu-049
試合や練習の後にアルコールを多く摂ることが回復に及ぼす影響として最も適切なものはどれか。
- 1糖質とともに摂れば回復を助ける働きがあり、翌日の調子も整いやすくなる
- 2摂った量に応じて回復はむしろ進み、睡眠の質も保たれるとされている
- 3グリコーゲンの再補充や筋タンパクの合成を妨げ、睡眠の質も下げる正解
Answer
正解 3:グリコーゲンの再補充や筋タンパクの合成を妨げ、睡眠の質も下げる
正しいのは「グリコーゲンの再補充や筋タンパクの合成を妨げ、睡眠の質も下げる」である。運動後のアルコールの多量摂取はグリコーゲンの再補充や筋タンパクの合成を妨げる方向に働き、睡眠の質を下げることで回復をさらに遅らせる。「糖質とともに摂れば回復を助ける働きがあり、翌日の調子も整いやすくなる」は誤りで、糖質と合わせてもアルコール自体が回復を妨げる作用をもつ。「摂った量に応じて回復はむしろ進み、睡眠の質も保たれるとされている」も誤りで、量が増えるほど回復は妨げられ、睡眠の質も下がる。
HINT 回復させたい2つの材料の取り込みと、睡眠の両方に効いてしまう。
- Q50#cb-nu-050
動物性の食品を避ける食事をとる競技者で、特に注意して確かめる必要がある栄養素の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
- 1鉄や亜鉛、カルシウム、肉や乳製品に多いビタミンが不足しやすい正解
- 2脂質とナトリウムが不足しやすく、たんぱく質の総量はむしろ満たしやすい
- 3食物繊維とカリウムが不足しやすく、糖質の量も確保しにくい
Answer
正解 1:鉄や亜鉛、カルシウム、肉や乳製品に多いビタミンが不足しやすい
正しいのは「鉄や亜鉛、カルシウム、肉や乳製品に多いビタミンが不足しやすい」である。動物性の食品を避ける食事では、吸収のよい形の鉄や亜鉛、乳製品からのカルシウム、動物性食品に多く含まれるビタミンが不足しやすく、たんぱく質も摂り方を工夫する必要がある。「脂質とナトリウムが不足しやすく、たんぱく質の総量はむしろ満たしやすい」は誤りで、脂質とナトリウムは植物性の食品からも確保しやすく、むしろ注意が要るのはたんぱく質の摂り方である。「食物繊維とカリウムが不足しやすく、糖質の量も確保しにくい」も誤りで、食物繊維とカリウムは野菜や果物、豆類から確保しやすい栄養素である。
HINT 動物性の食品に多く含まれ、植物性では吸収が落ちるものを挙げる。
- Q51#cb-nu-051
長時間の持久系競技で、糖質をブドウ糖と果糖の両方の形で摂ることの利点として最も適切なものはどれか。
- 1同じ輸送体を共有するため吸収が競い合い、消化器への負担が軽くなる
- 2吸収に使う輸送体が別々なので、単一の糖のときより多くの糖を酸化に回せる正解
- 3果糖は運動中の利用が限られるため、ブドウ糖の味を整える役目にとどまる
Answer
正解 2:吸収に使う輸送体が別々なので、単一の糖のときより多くの糖を酸化に回せる
正しいのは「吸収に使う輸送体が別々なので、単一の糖のときより多くの糖を酸化に回せる」である。ブドウ糖と果糖は小腸で別々の輸送体を使って取り込まれるため、片方だけを摂る場合よりも吸収の上限が上がり、運動中に酸化できる糖の量が増える。「同じ輸送体を共有するため吸収が競い合い、消化器への負担が軽くなる」は誤りで、輸送体を共有して競い合うのであれば吸収の上限は上がらない。「果糖は運動中の利用が限られるため、ブドウ糖の味を整える役目にとどまる」も誤りで、果糖も吸収されて運動中のエネルギー源として使われる。
HINT 入口が2つあると、1つのときより多く通せる。
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NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(CSCS)基礎科学セクションの全問一覧(公式テキストの章立て順)。
- 01エクササイズサイエンス132問 ・ 55%
- 02スポーツ心理学57問 ・ 24%
- 03栄養学51問 ・ 21%